ECサイトとは?市場規模・種類・構築方法の基礎をわかりやすく解説


ECサイトとは?市場規模・種類・構築方法の基礎をわかりやすく解説
インターネットの急成長とスマートフォンの普及により、消費者の購買行動は大きく変化しました。
オンラインショッピングは今や日常的なものとなり、ユーザーはいつでもどこでも自分に合った商品を手軽に購入できる時代です。
ECサイトは、この変化において欠かせない存在となり、商品の機能や価格、口コミを比較して自分に最適な選択をするために利用されています。企業にとっても、ECサイトの構築はブランド価値を高め、重要な戦略の一つとして位置付けられています。
本記事では、ECサイトの基礎知識から市場規模、各ビジネスモデル、メリットと注意点、必要な機能と業務、構築方法4選について解説します。ECサイトの構築を検討している方に向けた包括的な情報をお届けします。
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ECサイトとは?

ECサイトとは「Electronic Commerce(電子商取引)」の略で、インターネットを通じて商品やサービスを売買するウェブサイトを指します。消費者はパソコンやスマートフォンから、24時間いつでも買い物ができるため、現代の商取引において重要な役割を果たしています。
ECサイトは、「ネットショップ」「オンラインショップ」「オンラインストア」などと同じ意味で使われる言葉です。いずれもインターネット上で商品やサービスを販売するサイトのことを指します。
よく混同されがちなのは「通販」で、通販は通信販売のことを指します。そのため、テレビショッピングやネットショッピング、カタログ通販も含まれるので、通販の枠組みの中にECサイトがあると覚えておきましょう。
ECサイトの種類
ECサイトの種類として主に「自社ECサイト」と「モール型ECサイト」の2つがあります。
それぞれ概要とメリット・デメリットをご紹介します。
自社ECサイト
自社で独自に構築・運営するオンラインショップのことを指します。
自社ECサイトの最大の特徴は、ブランドイメージを維持しながら、独自の販売戦略を展開できる点です。デザインやコンテンツ、機能を自由にカスタマイズでき、顧客データを直接管理することで、効果的なマーケティングが可能になります。
デメリットとしては、運営コストが他の販売チャネルに比べて高く、集客も自力で行う必要があるため、知名度やブランド力が重要となります。
しかし、顧客との直接的な関係を築き、利益率を高く維持できるため、長期的な事業展開を考える企業には適しています。
以下の記事では自社ECサイトについて詳しく解説していますので、この機会にぜひご覧ください。
【初心者必見】自社ECとは?ECモールとの違いやメリット・デメリットについて解説
また、最近では、自社ECサイトの枠組みの中に「越境EC」や「サブスクEC」「オムニチャネル型EC」といった活用をしている自社ECサイトが展開されています。
それぞれ下記の記事で詳しく解説しているので、興味がある方はご覧になられてはいかがでしょうか。
越境ECとは?市場規模やメリット・デメリット、始める際の注意点について解説
サブスクECの成功事例は?機能や成功のヒケツを解説
オムニチャネルとは?O2Oとの違いやメリット、戦略を成功させるための手順を解説
モール型ECサイト
モール型ECサイトとは、複数の出店者が商品を販売できるECプラットフォームのことを指します。
代表的な例として、Amazonや楽天市場があります。モール型ECサイトの最大のメリットは、既存の集客基盤を活用できることです。出店時の初期投資を抑え、システム開発や運用の負担も軽減できます。
一方で、ECプラットフォーム利用料や手数料が発生し、価格競争が激しくなる傾向があります。
また、モール運営者のルールに従う必要があり、独自性を出しにくいというデメリットもあります。差別化が課題となりますが、集客面での安定性があり、新規参入のハードルが比較的低いのが特徴です。
その他、以下の記事ではECモールについて詳しく解説していますので、ECの勉強をしている方はぜひご覧ください。
【2025年最新】ECモールの種類とランキングを解説!出店方法や費用比較表も公開
EC業界の市場規模

経済産業省が令和5年に発表した「電子商取引に関する市場調査」をもとに、各ビジネスモデルごとのEC市場規模を解説します。
2023年のBtoC-EC市場の総規模は24兆8,435億円で、前年から2兆986億円増加しました。内訳は、物販系分野が14兆6,760億円(前年比4.83%増)、サービス系分野が7兆5,169億円(前年比22.27%増)、デジタル系分野が2兆6,506億円(前年比2.05%増)となっています。

参照元:電子商取引に関する市場調査
BtoC-EC市場を構成する3つの分野の中で注目すべきは、物販系分野の成長率が鈍化している点です。これは、コロナ禍の影響が薄れ、実店舗への来店が増加したため、オンラインでの購買ニーズが少し減ったことが背景にあります。
一方、サービス系分野は旅行や飲食、チケット販売が大きく成長し、コロナ前の2019年の7兆1,672億円を上回りました。円安の影響で、海外からの旅行客が増えたことがこの成長を後押ししました。
今後のBtoC-ECでは、オンライン接客やショールーミング店舗、EC購入商品の店舗受け取り(BOPIS)など、実店舗とECを組み合わせたサービスが重要になります。
特にBOPISは、消費者の利便性向上だけでなく、企業にとっても物流コストの削減やアップセルの機会を生むため、今後さらに普及することが期待されています。
EC市場規模について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【2025年最新版】EC市場規模は拡大中?調査結果と今後の動向について解説
ECサイトのビジネスモデル4選

次に、4つのビジネスモデルからECの種類を見ていきましょう。
主に以下4つの種類があります。
- BtoB EC(企業 → 企業)
- BtoC EC(企業 → ユーザー)
- CtoC EC(ユーザー → ユーザー)
- DtoC EC(メーカー → ユーザー)
一つひとつ紹介します。
1. BtoB(企業 → 企業)
BtoB(Business to Business)とは、企業間で商取引が行われる形態のことです。
例えば、メーカーとサプライヤー、あるいは卸売業者と小売業者間での取引が該当します。
BtoB ECサイトの特徴として、大量発注や定期発注への対応、見積書や請求書の発行機能、取引先ごとの価格設定や与信管理機能、そして高いセキュリティが挙げられます。
BtoB ECサイトには2つの主な形態があります。1つは「クローズ型」で、これはすでに取引がある企業のみがアクセスできる仕組みです。もう1つは「スモール型」で、こちらは法人の新規顧客を獲得することを目的としています。
BtoB ECサイトの数自体は少ないですが、取引単価が高いため、市場規模は年々成長しているのが特徴です。
BtoB ECについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
BtoB EC(企業間取引)とは?基本知識や市場規模、導入メリットを解説
2. BtoC(企業 → ユーザー)
BtoC(Business to Consumer)とは、企業が一般消費者と商取引を行う形態のことです。
一般的に「ECサイト」と言うと、主にBtoCのことを指します。例えば、Amazonや楽天市場などのオンラインショッピングモールで企業から商品を購入する場合がこれに該当します。
BtoCのECサイトでは、ターゲットが消費者であるため、スマートフォン対応のUI/UXや、さまざまな決済方法を提供することが重要です。BtoC市場は右肩上がりで成長を続けており、今後も成長が見込まれています。
消費者にとっては、便利で迅速な購入体験を提供することが求められるため、企業はそのニーズに応えるための工夫が必要です。
3. CtoC(ユーザー → ユーザー)
CtoC(Consumer to Consumer)とは、一般消費者同士で商取引を行う形態のことです。
いわゆる「フリマサービス」や「オークションサイト」などがCtoCの代表例です。個人が自分の中古品や不要品をインターネット上で販売し、他の消費者がそれを購入する形になります。
CtoC ECサイトの特徴は、商品の価格が安く、個人の余剰品を取引できる点です。市場規模はBtoBやBtoCに比べると小さいものの、リユース市場を基盤にしており、シェアリングエコノミーの影響もあって、今後の成長が期待されています。
しかし、商品の品質保証や返品対応が限定的であり、トラブルを防ぐための評価システムや補償制度の充実が求められます。
4. DtoC(メーカー → ユーザー)
DtoC(Direct to Consumer)とは、メーカーが消費者に直接商品を販売する形態のことです。
BtoCと似ていますが、DtoCは「メーカーが製造から販売までを一貫して行う」という特徴があります。これにより、販売手数料や中間マージンをカットできるだけでなく、消費者に対してより迅速に商品を届けることができます。
DtoC ECサイトは、メーカーと消費者が直接つながることで、より強い顧客関係を築きやすくなり、企業にとっても利益率が高くなる可能性があります。
また、消費者に対しても、企業が直接提供する商品やサービスの魅力をより強く伝えることができるメリットがあります。
DtoC ECサイトについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
D2CとECの違いとは?D2Cの特徴やメリット、成功事例を詳しく解説
ECサイトのメリットと注意点

ECサイトの運営にはメリットと注意点が存在します。
■メリット
- 24時間&365日営業が可能
- 広範囲なユーザーにアプローチ可能
- 様々なデータの分析・活用がしやすい
■注意点
- 物流・配送のトラブルリスク
- セキュリティリスク
下記から1つずつ詳しく解説します。
メリット
24時間&365日営業が可能
ECサイトは実店舗と異なり、営業時間の制限がありません。スタッフが不在でも自動的に注文を受け付けることができるため、顧客の都合に合わせて買い物ができる利便性を提供できます。
実店舗では人件費や光熱費などのコストから24時間営業は難しいですが、ECサイトでは初期構築後の運用コストを抑えながら常時営業できるため、売上機会を最大化できます。
広範囲なユーザーにアプローチ可能
地理的制約のないECサイトでは、全国、さらには世界中の顧客にリーチできます。実店舗の場合、来店可能な範囲に住む顧客に限られますが、ECサイトではそうした物理的制限がなく、潜在的な市場規模を大幅に拡大できます。
また、SNSやデジタル広告を活用することで効率的なマーケティングが可能となり、ニッチな商品でも需要を集約できるため、実店舗では採算が取れない専門性の高い商品も販売できるようになります。
様々なデータの分析・活用がしやすい
ECサイトでは顧客の購買行動や閲覧履歴など、様々なデータを自動的に収集・分析できます。実店舗では顧客の行動を詳細に追跡することは難しいですが、ECサイトでは訪問者の動向を細かく把握できるため、商品の人気度や購買パターンを正確に分析できます。
そのため、売れ筋商品の把握や在庫管理の最適化、さらには顧客の嗜好に合わせたパーソナライズされたレコメンドも可能になります。
注意点
物流・配送のトラブルリスク
配送遅延や商品破損、誤配送などのトラブルは顧客満足度を大きく下げる要因になるため、ECサイト運営では商品の保管、梱包、発送、配達までの物流プロセス全体を適切に管理する必要があります。
これらのリスクに対応するためには、信頼性の高い物流パートナーとの提携や複数の配送業者の活用が効果的です。また、トラブル発生時の迅速な対応と適切な補償体制を整えることで、顧客からの信頼を維持することができます。
セキュリティリスク
ECサイトでは顧客の個人情報やクレジットカード情報などの機密データを取り扱うため、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクと常に隣り合わせです。
このリスクへの対策としては、SSL証明書の導入による通信の暗号化、PCI DSSなどのセキュリティ基準への準拠、定期的なセキュリティ監査とぜい弱性検査の実施が不可欠です。
また、セキュリティ対策は一度実施すれば終わりではなく、最新の脅威に対応するための継続的なアップデートと従業員への教育が必要です。万が一の情報漏洩に備えたインシデント対応計画の策定も忘れてはなりません。
ECサイトに必要な機能

ECサイト運営するにあたって、最低限必要な機能が6つあります。
- 商品管理機能
- 顧客管理機能
- セキュリティ機能
- 受注管理機能
- 決済機能
- マーケティング機能
それぞれ1つずつ詳しく解説します。
商品管理機能
商品管理機能は、ECサイトで販売する商品の情報を一元的に管理するための機能です。
商品の登録、編集、削除をはじめ、在庫管理、価格設定、商品画像の管理、商品説明の更新などを行います。
特に、在庫切れや価格変更などのリアルタイムな情報更新が重要です。
季節商品の入れ替えやセール時の価格変更、新商品の追加時に頻繁に利用されます。また、商品カテゴリの設定や関連商品の提案機能を使い、顧客が商品を見つけやすくすることも可能です。
顧客管理機能
顧客管理機能は、会員情報や購買履歴などの顧客データを管理する機能です。
会員登録時の個人情報管理や購入履歴の記録、ポイント管理、メールマガジン配信リストの管理などが含まれます。
これらのデータは、顧客対応時の履歴確認や商品のリコメンド、キャンペーンのターゲティングに活用されます。
さらに、問い合わせ対応や返品・交換の履歴管理など、カスタマーサポートにも重要な役割を果たします。
セキュリティ機能
セキュリティ機能は、ECサイトでの取引を安全に行うための機能です。個人情報や決済情報の暗号化、不正アクセスの検知・防止、パスワード管理、SSL証明書の管理などが含まれます。
特に、決済時やログイン時のセキュリティ確保は非常に重要です。クレジットカード情報の保護やなりすまし防止に役立ちます。また、定期的なセキュリティアップデートやアクセスログの監視を行い、安全な取引環境を提供します。
セキュリティ対策について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
ECサイトのセキュリティ対策!セキュリティ事故の種類と対処法を解説
受注管理機能
受注管理機能は、商品の注文から発送までの一連のプロセスを管理する機能です。
注文受付、在庫確認、支払い状況の確認、発送手配、配送状況の管理などを行います。
特に、注文が集中する時期や複数商品の同時注文、キャンセル・変更対応などで重要な役割を果たします。注文履歴の管理や配送会社との連携、納品書・請求書の発行も行い、スムーズな受注処理を実現します。
決済機能
決済機能は、商品代金の支払い処理を行うための機能です。クレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済、電子マネー決済など、多様な支払い方法に対応しています。
決済処理の実行だけでなく、支払い状況の確認や入金管理、返金処理なども行います。また、決済エラー処理や不正利用の防止、決済手数料の計算なども行い、安全で確実な決済処理を支援します。
EC決済について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
EC決済とは?おすすめの決済代行サービス12選を徹底比較
マーケティング機能
マーケティング機能は、販売促進や顧客分析を行うための機能です。
アクセス解析、売上分析、顧客行動分析、広告効果測定などを行い、特にセール時や新商品導入時の効果測定に活用されます。
また、メールマガジン配信やクーポン発行、ポイント付与などの販促活動や、検索エンジン最適化(SEO)の設定を支援し、効果的なマーケティング活動をサポートします。
ECマーケティングについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
ECマーケティングとは?マーケティングとの違いや特徴、戦略について解説
ECサイトに必要な業務とは?

ECサイトを開設した場合、、主に2つの業務を行います。
- フロント業務
- バックエンド業務
それぞれ詳しく説明します。
フロント業務
フロント業務は、ECサイトにおける顧客との直接的な接点に関わる業務全般を指します。
主な業務内容として以下が挙げられます。
- 商品ページの作成・更新
- 商品写真の撮影・編集
- 商品説明文の作成
- 価格設定や在庫数の管理
- SEO対策を考慮したコンテンツ作成
- プロモーション施策の実施
- セール企画の立案・実行
- メールマガジンの配信
- SNSマーケティング
- 広告運用(リスティング広告、SNS広告など)
- カスタマーサポート
- 問い合わせ対応
- 返品・交換の処理
- クレーム対応
- FAQ作成・更新
- サイトデザイン・UI/UX改善
- ユーザビリティの向上
- コンバージョン率の改善
- A/Bテストの実施
- アクセス解析とその分析
フロント業務の特徴は、直接的に売上に影響を与える要素が多く、顧客満足度を左右する重要な位置づけにあることです。また、トレンドや競合の動向を常に意識しながら、タイムリーな対応が求められます。
バックエンド業務
バックエンド業務は、ECサイトの裏側で行われる運営管理業務全般を指し、フルフィルメント業務とも呼ばれます。
主な業務内容としては以下が挙げられます。
- 在庫管理
- 在庫数の把握・調整
- 発注管理
- 仕入れ先との連絡調整
- 棚卸作業
- 受注処理・出荷管理
- 受注データの確認
- 商品のピッキング
- 梱包・発送作業
- 配送業者との調整
- 売上管理・経理業務
- 売上データの集計・分析
- 収支管理
- 決済処理の確認
- 税務処理
- システム管理
- サーバー・データベースの保守
- セキュリティ対策
- システムアップデート
- 外部システムとの連携管理
- 業務効率化・プロセス改善
- 作業フローの最適化
- 自動化システムの導入検討
- 業務マニュアルの作成・更新
- スタッフ教育
バックエンド業務の特徴は、顧客からは見えない部分ではありますが、ECサイトの安定運営に不可欠な業務であることです。正確性と効率性が特に重視され、ミスが発生した際の影響も大きいため、厳密な管理体制とチェック体制が必要となります。
また、各業務の連携がスムーズに行われるよう、全体最適の視点での管理が求められます。
以下の記事ではさらに詳しくECサイトの業務について解説しています。
是非合わせてご覧ください。
ECサイト運営とは?業務内容や必要なスキルについて解説~初心者向け~
ECサイトの構築方法5選

ECサイトを構築する方法は大きく分けて5つあります。
それぞれの構築方法とメリット・デメリットを解説します。
ASP型
「ASP(Application Service Provider)型」とは、サービス提供者からECサイト構築に必要なシステムをインターネットを介してレンタルする方法です。
■ メリット
- コストを比較的抑えやすい
- 出店のハードルが低い
■ デメリット
- 自由にカスタマイズできない
- 他社との差別化が難しくテンプレート感がでやすい
ASP型は、すでに用意されたシステムやテンプレートを利用するため、低コストでスピーディにECサイトを構築できます。また、システムのアップデートやセキュリティ管理はサービス提供者が行うため、管理コストも抑えられます。
ただし、提供される機能が限定的なため独自のブランディングが難しいことや、柔軟なカスタマイズが難しい点がデメリットです。
事業の成長やニーズの変化に柔軟に対応したい場合は、他の構築方法も検討することをおすすめします。
ASP型ECプラットフォームについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
ECサイトをASPで構築するメリット・デメリットとは?ASPカートシステムの特徴や機能・料金を比較
オープンソース型
「オープンソース型」とは、インターネット上で公開されている商業利用可能な無料ソフトウェアを基に、自社ECサイトを構築する方法です。
■ メリット
- 初期費用を大幅に抑えられる
- 構築が比較的早い
■ デメリット
- 高度な専門スキルが必要
- セキュリティリスクが高い
- サポートがないため、自前で対応する必要がある
オープンソース型は、無料から始められ、構築スピードも比較的速いという利点があります。しかし、構築には高度な知識と技術を持つ人材が必要で、保守運用のコストも高くなることがあります。
また、セキュリティ面で脆弱性が生じやすく、トラブルが発生した場合、自己責任で対処しなければならない点も注意が必要です。オープンソース型を選ぶ際は、社内に十分な対応体制を整えられるかを考慮することをおすすめします。
オープンソース型ECプラットフォームについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
オープンソース型ECサイト構築|メリットや注意点、おすすめECシステムを解説
パッケージ型
「パッケージ型」とは、ECサイトの土台となるパッケージをベンダー(サービス提供会社)から購入・インストールして構築する方法です。
■ メリット
- サイトのカスタマイズ性が高い
- ベンダーからサポートを受けられる
- セキュリティリスクに強いサービスが多い
■ デメリット
- 構築コスト(時間や費用)がASP型と比較して高い
パッケージ型は、ECサイト構築の自由度が高く、目的や要件に応じて柔軟にカスタマイズできます。また、外部システムとの連携がしやすいため、ECサイト運営や管理に便利なシステムを多数利用できます。
さらに、ベンダーによるサポート体制やセキュリティ管理がしっかりしており、問題が起きた際の早期解決が可能です。
つまり、パッケージ型は、ASP型の「カスタマイズ性の低さ」やオープンソース型の「サポートやセキュリティ面での不安」を克服できるため、バランスの取れた選択肢となります。
パッケージ型ECプラットフォームについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
ECパッケージ比較15選|規模・販売形態別に最適ECシステムを紹介
フルスクラッチ型
「フルスクラッチ型」とは、自社でシステムやECサイト全体を一から開発する方法です。
■ メリット
- 自由度が高く、要件をすべて叶えられる
- 独自性が高く、競合との差別化が容易
■ デメリット
- 高度な技術や知識が求められる
- 構築までに多くの時間と費用がかかる
フルスクラッチ型は、あらゆる要件に柔軟に対応でき、最適なECサイトを構築できます。また、独自性の高いデザインや機能で競合との差別化も可能です。
しかし、開発には高度なスキルが必要で、開発からリリースまで多くの時間と費用がかかることや、構築後も専門的な保守チームが必要になってくるため費用対効果が割に合わないケースが多く見られます。
フルスクラッチ型ECについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【2025年最新版】ECサイトのフルスクラッチとは?費用からメリット・デメリット・失敗事例まで解説!
クラウド型
クラウド型ECとは、インターネット上のサーバーを利用してECサイトを構築・運営する方法です。ASP型と似ていますが、クラウド型は使用した分だけ料金が発生するのが特徴です。
■ メリット
- 初期投資コストを抑えられる(サーバー購入・保守不要)
- 利用する時間が少なければ、その分月額も抑えられる
■ デメリット
- カスタマイズ性に制限があり、独自機能の実装が難しい
- 他社と似たようなデザインになりやすい
クラウド型は、ECサイト運営の経験が少ない企業やIT人材が不足している企業、早期にECサイトを立ち上げたい企業に特に適しています。また、小規模で始めて徐々に拡大する場合にも有効な選択肢です。
しかし、クラウド型は従量課金形式が一般的なため、出荷量が多いEC企業は月額費用が高くならないか注意が必要です。
もし、ECサイト構築の費用相場についてあまり詳しくない方は、下記の記事で費用相場を詳しく解説していますので、この機会にぜひご覧ください。
ECサイト構築の費用相場|ECシステム別の相場や構築・運営コストを詳しく解説
ECサイトの構築はW2 Unifiedがおすすめ
EC事業をこれから始めるにあたり、おすすめしたいECサイト構築システムは「W2 Unified」になります。

参照URL:W2 Unified公式サイト
W2 Unifiedは、導入実績800以上でスタートアップから大手事業者まで幅広く選ばれてきたECプラットフォームです。
特徴として次のようなものが挙げられます。
- 集客、販促、業務効率化など1000を超える機能を標準搭載
- 開発〜保守まで100%自社対応のため柔軟なカスタマイズや提案が可能
- 定期的に無償バージョンアップを実施
- 世界基準のセキュリティ・インフラ対策により稼働率99.97%
- 独自の自動受注ワークフロー機能により日々の業務工数を90%削減
業界最多の1,000を超える豊富なEC機能を標準搭載しており、導入ネットショップの平均売上成長率は354%を達成。ECサイトの開発〜保守まで100%自社で対応しており、最適なECサイトの提案やサポートなどの提供が可能です。
また、基本セキュリティ対策や外部機関の審査など、業界最高峰のセキュリティ対策を実施しています。稼働率は99.97%の実績を持ち、安心・安全にECサイトを運用することができます。
さらに、バックエンド業務を効率化する独自機能も搭載しており、40分かかる日々の受発注業務や在庫管理業務を1分で完了させることも可能です。
なお、あらゆるチャネルを統合して顧客にアプローチする「オムニチャネル化」も実現でき、ECサイト・店舗の両面から成果を上げることが可能です。
このW2 UnifiedでECサイトを構築し、EC事業の拡大に成功した事例を2つ紹介します。
アサヒビール株式会社
飲料業界を代表する企業であるアサヒビールは、自宅にビールサーバーを貸出するサービス「ドラフターズ」をECサイトで展開しています。
2021年にECサイトをオープンさせて、半年で会員数が1,5万人を超え、1年間で売上を15億円まで成長させています。
成功した要因として、ECサイトとLINEを連携させた点にあり、LINEを利用して会員登録を簡単にさせたり、キャンペーンやコンテンツ情報をメールではなくLINEで配信した結果、顧客のタッチポイントが増えて、顧客満足度を低下させることなく会員数を増加させています。
また、LINEで取得した顧客の購買状況や基本情報などをECカートに集約させてデータを可視化し、効果的なCRM施策を打てたことも成功の要因として挙げられます。
株式会社コーカス
沖縄の素材を活かした「首里石鹸」が有名な化粧品ブランドを展開している株式会社コーカスは、ECサイトをリニューアルした結果、売上を3倍以上に伸ばして成功した企業になります。
元々は、店舗の増設とECサイトの売上が向上していくなかで、売上管理や分析機能が不足していることで事業拡大の妨げとなっていましたが、店舗とECサイトの売上や顧客情報を一元管理可能で、その情報を基に様々な施策を打てるW2 Unifiedに切り替えた結果、売上が向上しました。
また、W2 Unifiedの自動ワークフロー機能を活用して、受発注管理を自動化にした結果、以前は1時間以上かかっていた業務が今では20分程で作業ができるようになり発送業務担当者の業務負担が大幅に削減しています。
その他、W2 UnifiedでECサイトを構築した事例を知りたい方は、以下の資料でご紹介しています。
無料でダウンロードできるため、是非ご一読ください。
W2 Unified以外のECサイト構築サービスや会社を知りたい方は、下記でそれぞれ詳しく解説しているのでご覧になってみてください。
まとめ:自社に合ったECサイトを選ぼう

改めて、ECサイトについてまとめます。
- ECサイトは「electronic commerce(電子商取引)」の略で、インターネット上で商品を販売するためのウェブサイトを指している
- 2023年のBtoC EC市場規模は24兆8,435億円を超えており、ECの市場規模は年々増加傾向にある。
- ECサイトの業務には、フロント業務とバックエンド業務がある
- ECサイト構築に必要な機能は、主に商品管理機能、顧客管理機能、セキュリティ機能、受注管理機能、決済機能、マーケティング機能が挙げられる
- EC事業をこれからスタートする方におすすめのECシステムはW2 Unifiedである。
ぜひ本記事の内容を参考に、ECサイト構築の検討を進めてみてください。