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【2025年最新版】ECサイトのフルスクラッチとは?費用からメリット・デメリット・失敗事例まで解説!

EC構築

ECサイトを構築する方法の一つに「フルスクラッチ」があります。とはいえ、どのような特徴があるのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、

  • フルスクラッチとはどんな構築方法か
  • 費用の相場はどれくらいなのか
  • どのようなメリット・デメリットがあるか
  • どんな企業におすすめか

などの基礎知識をまとめてご紹介します。


W2は、「ECサイト/ネットショップ/通販」を始めるために必要な機能が搭載されているシステムを提供しています。 数百ショップの導入実績に基づき、ECサイト新規構築・リニューアルの際に事業者が必ず確認しているポイントや黒字転換期を算出できるシミュレーション、集客/CRM /デザインなどのノウハウ資料を作成しました。無料でダウンロードできるので、ぜひ、ご活用ください!

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目次
  1. 01|ECサイト構築におけるフルスクラッチとは
    1. フルスクラッチ開発は時代遅れ?
  2. 02|ECサイトのフルスクラッチのメリット3つ
    1. 1.カスタマイズの自由度が高い
    2. 2.構築後も柔軟な対応ができる
    3. 3高速PDCAを実現できる
  3. 03|ECサイトのフルスクラッチのデメリット3つ
    1. 1.膨大なコストがかかる
    2. 2.高い専門スキルを持った人材が必要
    3. 3.システムがブラックボックス化しやすい
  4. 04|他のECサイト構築方法との違いを比較(パッケージなど)
    1. 1.ASPとの比較
    2. 2.オープンソースとの比較
    3. 3.パッケージとの比較
  5. 05|フルスクラッチ開発でおさえておきたいポイント3選
    1. 1. 明確かつ具体的な要件定義を行う
    2. 2. 適切なリソースと予算を確保する
    3. 3. 運用・保守の計画を事前に立てる
  6. 06|ECサイト構築のフルスクラッチはこんな企業におすすめ
  7. 07|フルスクラッチでのECサイト構築における失敗事例
    1. 1. ECシステムに詳しい人が退職し、保守・管理ができていない
    2. 2. 運用中にコストをかけて機能の開発が必要になった
  8. 08|カスタマイズや拡張性を重視するならECパッケージ「W2 Unified」がおすすめ!
  9. 09|まとめ:フルスクラッチの特徴を踏まえてECサイト構築を検討しよう

ECサイト構築におけるフルスクラッチとは

「フルスクラッチ」とは、既存のシステムやソフトウェアなどを流用せず、ゼロからECサイトを構築する方法です。自社開発で進めることが多く、自由度が高いサイトを作りやすい一方、膨大なコストがかかるという特徴があります。

そのため、

  • 独自のシステム開発やカスタマイズが多い企業
  • 十分なリソース(費用、人的工数)のある企業

などが導入を検討するケースがほとんどです。

次にフルスクラッチの長所・短所について、より詳しく見ていきましょう。

フルスクラッチ開発は時代遅れ?

現在、EC運営に必要な機能が既に搭載されている安価なECサイト構築システムが数多く存在していることから、フルスクラッチでECサイトを構築することは時代遅れではないか?と言われています。

どのような観点から時代遅れと言われているのか、3つの理由に分けて解説します。

1.コスト面

フルスクラッチは、既存のフレームワークやテンプレートを使用せず、ゼロから独自にシステムやソフトウェアを構築するため、初期費用は規模にもよりますが最低でも1,000万円以上が必要です。

また、構築後のシステム保守費用や追加開発費用もかかるため、初期費用だけではなくランニングコストも考慮する必要があります。そのため、資金力が弱い場合はおすすめできません。

2.導入スピード

一からの開発となるため、要件定義から設計、機能の開発・実装、テストまで多くの工程を経る必要があり、完成までの期間が長くなります。

規模にもよりますが、半年から1年以上はかかるため、迅速にECサイトを構築する必要がある場合は、おすすめできません。

3.セキュリティ面

ECサイトをフルスクラッチで構築する場合、セキュリティ対策は自社で行う必要があります。ただし、自社で厳密に管理・対策ができるため、セキュリティ事故のリスクを抑えることができます。

その他のECサイト構築方法との違いについては、「他のECサイト構築方法との違いを比較(パッケージなど)」で紹介します。

ECサイトのフルスクラッチのメリット3つ

フルスクラッチのメリットは、主に3つあります。

  1. カスタマイズの自由度が高い
  2. 構築後も柔軟な対応ができる
  3. 高速PDCAを実現できる

ECサイト構築ポイントについて詳しく知りたい方は以下資料を無料で配布しているため、ダウンロードして活用ください。

1.カスタマイズの自由度が高い

フルスクラッチのメリットといえば、なんといっても「カスタマイズ性の高さ」です。既存のシステムにとらわれず、独自にサイトを構築するため、叶えたい要件は開発技術と資金さえあれば基本的にすべて実現できます。

そのため、他の構築方法よりも拡張性が高く、外部のシステムやサービスとの連携にも対応しやすいです。また、デザインの自由度も高いためオリジナリティを出しやすく、競合との差別化も容易です。

2.構築後も柔軟な対応ができる

ECサイトは構築すれば終わりではなく、運用しながら改善を繰り返す必要があります。しかし、システムによっては追加機能やデザイン変更などに制約があるケースが多いです。

例えば、ECサイトの購入フローの一部を改修してCVRの改善を図りたい場合、フルスクラッチであれば、社内で自由度高く改修に取り掛かることができます。

ですが自由度の高いフルスクラッチなら、あらゆる要望に対して柔軟に対応できます。つまり、自社にとって理想のサイトを構築後も追求できるというわけです。

3高速PDCAを実現できる

フルスクラッチのECサイトは、自前で開発するケースがほとんどです。そのため、データ分析やサイト改善を一貫して行いやすく、ベンダー(サービス提供元)に依頼するよりもスピーディに対応できます。

このように高速PDCAを回し、

  • 新たな施策を速やかに実施する
  • トレンドをいち早く取り入れる

などをすることで、成果の最大化を図ることが可能です。また、予期せぬエラーやトラブルにも素早く対応できるという強みもあります。

ECサイトのフルスクラッチのデメリット3つ

次に、フルスクラッチのデメリットについて見ていきましょう。

  1. 膨大なコストがかかる
  2. 高い専門スキルをもった人材が必要
  3. システムがブラックボックス化しやすい

ECサイト構築ポイントについてm詳しく知りたい方は以下の記事を活用してください。

1.膨大なコストがかかる

フルスクラッチの一番のデメリットは、やはりコストがかかることです。初期費用だけで数千万円、保守運用にかかる月額費用が数十万円になることは珍しくありません。

自由に機能追加できる反面、ASP型システムと違って、システムが自動でバージョンアップせず、都度改修のコストがかかってきます。また、構築にかかる期間が1年に渡ることもあります。

つまり、それだけのコストをかけられる十分なリソースがあり、かつコスト以上のリターン(年商)を見込める企業でないと、フルスクラッチでの構築は現実的に難しいです。

そのため、フルスクラッチを選択肢に入れる場合は「多くのコストを投じるだけの費用対効果が本当にあるか」を慎重に検討するのがおすすめです。

2.高い専門スキルを持った人材が必要

フルスクラッチはゼロの状態からECサイトを構築・運用するため、それを実際に形にできる専門性の高い人材が求められます。システムやデザイン、セキュリティ対策など幅広い分野に精通していなければなりません。

また、フルスクラッチのメリットの一つに「内製化による高速PDCA」を挙げましたが、それを実現するには高いマーケティング能力を持った人材とエンジニア人材が必要です。

人材不足を外注で補うこともできますが、それではコストがさらに膨らむうえに、PDCAのスピードが鈍くなります。

そのため自前で人材確保や体制整備ができないと、フルスクラッチは難しいのが実情です。

3.システムがブラックボックス化しやすい

社内でサイト構築を進めるとなると、どうしても目の前の開発作業やスピードが重視されやすいです。

その結果、システムや仕様のドキュメント化が疎かになり、担当者しか把握できないといった事態に陥りがちです。

すると、
・適切にシステムの運用・保守ができない
・担当者が異動・退職しても適切に引き継ぎができない
などのトラブルが発生してしまいます。

このような事態を防ぐために、仕様を都度まとめて整備しておくことが大切です。

他のECサイト構築方法との違いを比較(パッケージなど)

ここまでフルスクラッチのメリット・デメリットについて解説してきました。

次に、他の主な構築方法(ASP・オープンソース・パッケージ)と比較して違いを見てみましょう。

フルスクラッチ ASP オープンソース パッケージ
構築方法 ゼロから独自に自社開発 構築に必要なシステムをレンタル 無償ソースコードをカスタマイズ パッケージをもとに独自開発
初期費用
月額費用 低〜中
構築スピード
カスタマイズ性
メリット ・カスタマイズ性が最も高い
・内製化により高速PDCAが可能
・コストを比較的抑えやすい
・出店が比較的しやすい
・コストを比較的抑えやすい
・カスタマイズ性が比較的高い
・カスタマイズ性が高い
・セキュリティが強固&サポートを得やすい
デメリット ・膨大なコストと専門的人材が必要
・ブラックボックス化しやすい
・カスタマイズ性が低い
・外部連携がしにくい
・高度な専門スキルが必要
・セキュリティリスクが高い
・比較的コストがかかりやすい
・システムのアップデートが必要

1.ASPとの比較

フルスクラッチはゼロから独自に設計・開発を行うため、開発者が自由にサイトの設計を行えます。

一方、ASPは既存のテンプレートや機能を利用する形で構築を進めるため、開発の自由度は限定的です。

コストについては、フルスクラッチの初期費用は最低でも1,000万円以上と非常に高額です。設計から開発、テストまで全てを行う必要があるため、コストが膨らみがちです。

これに対し、ASPは初期費用が低いことが特徴で、導入コストを抑えたい中小企業に適しています。

また、月額費用は、ASPは月額料金が発生し、利用プランによっては費用が変わりますが、およそ0円〜5万円ほどになります。フルスクラッチは月額費用は発生しませんが、保守やサーバー費用が別途必要です。

構築スピードについては、ASPは既存のシステムを使用するため、数か月と短期間で構築が可能です。これに対し、フルスクラッチは開発期間が長く、納品まで数カ月から1年以上かかることもあります。

2.オープンソースとの比較

オープンソースは既存のプラットフォームを基盤に構築します。そのため、オープンソースは開発効率が高く、その上ある程度自由なカスタマイズが可能です。

コストについては、オープンソースは基本的に初期費用は無料で利用可能ですが、プラグインやテーマの購入費用、エンジニアの費用が発生する場合があります。

月額費用は、オープンソースは基本的に月額費用が発生しませんが、フルスクラッチと同様でサーバー代や保守費用が必要です。

構築スピードに関しては、オープンソースを利用すれば、テンプレートやプラグインを活用することで比較的短期間で構築が可能です。

しかし、オープンソースはプラットフォームの制約を受けることがあるため、完全な自由度を求める場合にはフルスクラッチが適しています。

3.パッケージとの比較

パッケージは既存のソフトウェアをベースに構築するため、開発工数がフルスクラッチと比べて削減することができます。初期費用については、フルスクラッチは設計・開発コストが高額ですが、パッケージは導入費用がおよそ数百万円ほどと、フルスクラッチと比べて、比較的抑えられる場合が多いです。

月額費用は、パッケージはライセンス費用や月額利用料が必要な場合が多く、利用するシステムにもよりますが、およそ10万円〜になります。

構築スピードについては、パッケージは既存機能を活用できるため、フルスクラッチよりは短期間での導入が可能で、およそ4か月から6か月ほど必要です。

カスタマイズ性については、フルスクラッチは完全なカスタマイズが可能ですが、パッケージは制約があり、柔軟性が劣る場合があります。

以上のように、他の構築方法と比べると、フルスクラッチは構築にかなりコストがかかることが分かります。その分、他では実現できない「カスタマイズ性の高さ」や「高速PDCA」などのメリットはありますが、十分な費用対効果を見込めるかはしっかり検討しましょう。

より詳しく各ECカートシステムの比較をしたい方は、以下の資料をご活用ください。

フルスクラッチ開発でおさえておきたいポイント3選

フルスクラッチは費用が高額のため、リスクを最小限に抑えて進行する必要があります。

フルスクラッチ開発を検討している方向けに、特に押さえておきたいポイントを3点紹介します。

  1. 明確かつ具体的な要件定義をおこなう
  2. 適切なリソースと予算を確保する
  3. 運用・保守の計画を事前に立てる

順に解説します。

1. 明確かつ具体的な要件定義を行う

フルスクラッチ開発では、プロジェクト開始前に「何を作るのか」を具体的に定義することが成功の鍵です。予算があれば何でも作れる反面、「何を作るか」を定めず構築に入るケースが往々にしてあります。

曖昧な要件定義は手戻りを生み、コスト増加やスケジュール遅延の原因となるため、明確な要件定義を行いましょう。

2. 適切なリソースと予算を確保する

フルスクラッチ開発はコストや人員がかかるため、事前に十分なリソースを確保しておくことが必要です。

開発スキルのある人材の確保を確保するだけではなく、開発費用だけでなく、テストや運用開始後の保守費用も見込んでおきましょう。

リソース不足が原因でECサイトの品質が低下することを防ぐためにも、現実的な計画を立てることが重要です。

3. 運用・保守の計画を事前に立てる

フルスクラッチ開発は「作って終わり」ではなく、運用開始後のメンテナンスが重要です。

バグの修正や機能改善に迅速に対応できる保守体制を整えておきましょう。

ECサイト構築のフルスクラッチはこんな企業におすすめ

これまでの話を総合し、フルスクラッチでのサイト構築にはどのような企業が向いているのか紹介します。

  • 独自のシステム開発やカスタマイズが多い
  • 資金や専門的人材などのリソースが潤沢

他の方法では実現が難しい要件が多く、構築に割けるリソースが十分にある場合は、選択肢の一つとしてフルスクラッチがおすすめです。

導入のハードルは高いですが、その分大きなリターンを得られる可能性があります。

反対に、「パッケージでも対応できるほどの開発規模」や「リソースに不安がある(十分でない)」場合はフルスクラッチはおすすめしません。

もし上記に当てはまる場合は、フルスクラッチに迫るほどのカスタマイズ性を持ち、かつコストを抑えられる「パッケージ」を選ぶのも手です。

フルスクラッチでのECサイト構築における失敗事例

フルスクラッチでECサイトを構築することは、自由度の高さやカスタマイズ性の点で大きなメリットがある一方で、慎重に計画を立てないと、思わぬトラブルや失敗を招くことも少なくありません。

以下では、実際に起こった失敗事例を取り上げ、それを未然に防ぐための具体的な対策をご紹介します。

1. ECシステムに詳しい人が退職し、保守・管理ができていない

フルスクラッチで構築されたECサイトは、システムの設計やコードに詳しい担当者が退職してしまうと、保守やトラブル対応が滞るリスクがあります。その結果、機能改善どころかエラー対応さえできなくなり、サイトの閉鎖に追い込まれたという事例があります。そのため対策としては、社内に保守ができる人材を確保しシステムを理解する複数の社員を育成しておくことをおすすめします。

また、保守を専門とする外部ベンダーにサポートを依頼し、長期的な運用契約を締結することや、システム構築時に仕様書や運用マニュアルを残し、新しい担当者でも引き継ぎが可能な状態にしておきましょう。

2. 運用中にコストをかけて機能の開発が必要になった

フルスクラッチでは、初期構築時に全ての機能を網羅することが難しい場合があります。例えば、顧客が求めるクーポン配布機能や会員ランク管理機能が構築時にはなかったため、顧客からの要望に応えるために追加開発を行いましたが、想定外のコストがかかり、黒字化が遅れてしまった事例があります。

上記ケースの対策は難しいですが、そもそもフルスクラッチではなく、パッケージ型ECカートシステムで構築すれば将来的な機能拡張も柔軟に対応可能なのです。

カスタマイズや拡張性を重視するならECパッケージ「W2 Unified」がおすすめ!

「パッケージ」とは、EC構築に必要なパッケージを購入し、それをもとにベンダーが要望に合わせて独自に開発する方法です。

フルスクラッチと比べると、

  • コストを抑えやすい
  • ベンダーのサポートを得られる
  • セキュリティがより強固

といったメリットがあります。

一般的にカスタマイズ性にはやや劣るものの、たいていの要件であればパッケージで十分対応できます。このようにECサイト構築におけるコストパフォーマンスの良さから、近年ではフルスクラッチからパッケージに乗り換える企業も多いです。

また、W2株式会社が提供するECパッケージ「W2 Unified」は、1,000以上の標準機能を搭載しているため、フルスクラッチと比べて必要最低限の開発コスト、スピーディーな導入スピードが可能となっています。ECと店舗のデータを統合し、1to1マーケティングも可能となっています。

詳しくは以下の導入事例集にまとめているので、ぜひ無料ダウンロードしてみてください。

まとめ:フルスクラッチの特徴を踏まえてECサイト構築を検討しよう

改めて、本記事の内容をまとめます。

  • フルスクラッチとは、ゼロからECサイトを構築する方法のこと
  • 自由度の高いサイトを作れる一方で、膨大なコストがかかるのが難点
  • 独自のシステム開発が多い、またはリソースが潤沢な企業におすすめ

フルスクラッチでの構築を選択肢に入れるなら、「コストに見合うだけの十分なリターンを見込めるか」をぜひ慎重に検討してみてください。

また、下記の資料では、ECサイトを立ち上げる前に知っておくべき3つの注意点について解説しています!その他にも具体的なEC業務内容や長期的に売り上げUPするための秘訣をご紹介しています。


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