
【成功事例あり】自社ECとは?モールECとの違いやメリット・デメリットまとめ
・自社ECってそもそもどんな特徴があるの?
・モールECと比べた自社ECの良さを知りたい
こんなお悩みはありませんか?
実際、自社ECとモールECでは長所・短所が大きく異なり、取るべき戦略や得られる成果も変わります。
そこで本記事では、
・自社ECとモールECの違い
・自社ECのメリット・デメリット
・自社ECの構築方法や成功事例
などをまとめて紹介します。
また、ECサイト構築には数多くのやるべきことがあり、手順を間違えるとその後の運営や成果に大きなダメージを与えるおそれがあります。
そこで下記資料では、実際にEC事業者から聞いたECサイト構築における失敗事例を100個とECシステムの選定チェックポイントを解説/一覧化しました。
資料は無料でダウンロードできるので、ECサイトの構築/リニューアルを検討している方はぜひ併せてご一読ください。
自社ECとは?モールECとの違いも比較

そもそも「自社EC」とは、自社でドメイン(ネット上の住所)を取得して、サイトを構築・運用する形態のことです。
イメージとしては、土地を借りてそこに自分たちのお店を構えるのと似ています。お店のデザインや販売方法などを、すべて自由に決められるのが大きな特徴です。
一方で「モールEC」とは、すでに複数のお店が集まっているモール(Amazonや楽天など)に出店することをいいます。
いわばショッピングモール内のお店の一つとして営業するイメージです。
モール経由での集客を狙えるというメリットがありますが、モール内のルールに従って運営しなければならず、サイトとしての自由度は下がるので注意しましょう。
他にも、自社ECとモールECには以下のような違いがあります。
自社EC |
モールEC | |
サイト運営 | 自社 |
モール |
ドメイン | 独自のドメイン |
モールのドメイン |
コスト | 比較的高め |
比較的低め |
来店の目的 | 目的を持って訪れる |
ふらっと立ち寄る |
主な特徴 | ・自由なカスタマイズや施策が可能 ・データを自由に収集・活用できる ・自社で一から集客する必要がある |
・自由なカスタマイズや施策がしにくい ・一部のデータしか収集・活用できない ・モール経由での集客を見込める |
このように、自社ECとモールECではそれぞれ正反対の特徴を持つ場合が多いです。
それでは、自社ECを中心により詳しいメリット・デメリットについて見ていきましょう。
自社ECのメリット4つ

自社ECを運用した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは4つご紹介します。
1.自由に施策を打ちやすい
2.ブランディングがしやすい
3.データの収集・活用がしやすい
4.利益率を上げやすい
順番に見ていきましょう。
1.自由に施策を打ちやすい
自社ECは比較的カスタマイズがしやすく、機能の追加やデザインの変更といったさまざまな要望を叶えやすいです。
これにより、自由にマーケティング施策を行ったり、スピーディにPDCAを回したりすることができます。
モールECでは規約に則った運営をしなければならず、自由度はあまり高くありませんが、自社ECならそのような制約はありません。
2.ブランディングがしやすい
自社ECは自由に機能やデザインをカスタマイズできるため、競合との差別化やブランディングがしやすいです。
これにより、自社の存在感をより強くアピールできたり、リピート購入もより狙いやすくなります。
一方、モールECでは「モール内の一店舗」として他の店と同列に見られやすく、ショップ独自の色を打ち出すことはなかなか容易ではありません。
3.データの収集・活用がしやすい
モールECの場合、顧客情報は基本的にモールが管理することになっています。
そのため得られるデータが限定的であり、モールECのお客様にアプローチしたり、今後の戦略につなげたりといったことを十分にするのは難しいです。
ですが、自社ECなら自由にデータを収集できるため、顧客に応じたサービスや効果的なサイト改善など、集めたデータを有効的に活用できます。
4.利益率を上げやすい
モールECに出店した場合、初期費用に加え、下記のような手数料が発生します。
・月額出店料
・システム利用料
・決済サービス利用料
また、モール内で広告を打った場合は広告掲載料が追加され、毎月の利益率がさらに圧迫されてしまいます。
自社ECであれば余計な手数料がかからず、売上をそのまま自社に還元しやすいので、利益率を上げやすいです。
自社ECのデメリット2つ

さまざまなメリットがある自社ECですが、当然デメリットもあります。
1.サイトを構築・運用するハードルが比較的高い
2.成果が出るまでに時間がかかる
順番に見ていきましょう。
1. サイトを構築・運用するハードルが比較的高い
自社ECのメリットとして「自由度が高い」がありますが、それは裏返すと「どのようにサイトを構築・運用するか」を主体的に考えて決めなければならないということです。
型がある程度決まっているモールECとは違って、自社ECはサイトを構築・運用するハードルが比較的高いといえます。
また構築方法にもよりますが、自社ECはサイト構築に多くの時間やコストがかかることもあります。
2. 成果が出るまでに時間がかかる
モールECの場合、モール自体に集客力があるため、それを活かしてお客様を集めることができます。
ですが、自社ECは一から集客する必要があり、成果が出るまでに時間がかかります。
企業としての認知度やブランド力が高ければ話は変わりますが、そうでない場合はオープン直後から安定的な集客は難しいです。
広告を打ったり、コンテンツの質を高めたりなど、さまざまな施策が必要となります。
自社ECサイトはこんな企業におすすめ

これまでの話を総合し、自社ECでのサイト構築にはどのような企業が向いているのか紹介します。
・カスタマイズ性を高めて自由に施策を打ちたい
・ブランディングを強めて差別化やリピート率向上を狙いたい
・自由にデータを取得・活用して成果につなげたい
・利益率を高めて収益性を伸ばしたい
実際に成果が出るまでにはどうしても時間がかかりやすいですが、中長期的に見れば得られる成果はモールECよりもはるかに大きいです。
もしこれらの特徴に当てはまる場合は、ぜひ自社ECでの立ち上げを検討してみてはいかがでしょうか。
自社ECサイトの構築方法や費用感

それでは、自社ECサイトを構築するには実際どのような方法があるのか見ていきましょう。代表的な方法は、以下の4つです。
1.ASP:カート会社のプラットフォームから必要な機能をレンタル
2.オープンソース:無償のソースコードを使ってカスタマイズ
3.パッケージ:カート会社提供のパッケージを購入してカスタマイズ
4.フルスクラッチ:ゼロから独自に自社開発
それぞれの構築方法の特徴を、以下の表にまとめました。
ASP | オープンソース | パッケージ | フルスクラッチ | |
初期費用 | 低 | 低 | 中 | 高 |
月額費用 | 低〜中 | 低 | 中 | 高 |
構築スピード | 早 | 早 | 中 | 遅 |
カスタマイズ性 | 低 | 中 | 高 | 高 |
メリット | ・コストを比較的抑えやすい ・出店が比較的しやすい |
・コストを比較的抑えやすい ・カスタマイズ性が比較的高い |
・カスタマイズ性が高い ・セキュリティが強固&サポートを得やすい |
・カスタマイズ性が最も高い ・内製化により高速PDCAが可能 |
デメリット | ・カスタマイズ性が低い ・外部連携がしにくい |
・高度な専門スキルが必要 ・セキュリティリスクが高い |
・比較的コストがかかりやすい ・システムのアップデートが必要 |
・膨大なコストと専門的人材が必要 ・ブラックボックス化しやすい |
詳しくは「【比較】ECサイト構築にかかる費用・相場は?立ち上げの方法別に解説」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
自社ECで失敗しないポイント3つ

せっかく自社ECサイトを立ち上げても、なかなか成果が出ずに悩んでいる企業は少なくありません。
そこで、自社ECサイトの構築・運用で失敗しないためのポイントを一部ご紹介します。
1.目的やコンセプトを明確にする
2.集客導線を設計する
3.リピーターを増やす
一つずつ見ていきましょう。
1.目的やコンセプトを明確にする
「自社ECサイトでなにを達成したいか」によって、サイトに必要な機能やデザインなどは大きく変わります。
目的やコンセプトがあいまいだと、取るべき戦略もあいまいになり、思うような成果を上げることは難しいです。
そのため、まずは自社ECサイトで実現したいことを固めておき、そこから逆算してサイト構築・運用の方法を検討するのがおすすめです。
なお、目的の設定から実際の運用までをスムーズに進めるために「【チェックリスト付】失敗しない売れるECサイトの立ち上げ方法とは?」をご用意しました。
ステップ別でやるべきことを分かりやすくまとめたので、ぜひ無料ダウンロードして参考にしてみてください。
2.集客導線を設計する
自社ECにおいて、「どれだけお客様をサイトまで連れてこれるか」は非常に重要なポイントです。
サイトを立ち上げたら勝手にお客様がどんどん来た……なんてことは基本ありえません。
「お客様が来たらいいな」とのんびり待つのではなく、こちらから積極的にターゲットにアプローチしたり、集客導線を設計したりしましょう。
なお、「集客効果を上げる!ECサイトへの集客導線の秘訣」では、ターゲットへの具体的な訴求方法や導線の型などを紹介しています。
集客力を高めたい方は、ぜひあわせてご一読ください。
3.リピーターを増やす
新規顧客を集めて販売を繰り返すだけだと、毎回コストがかかって売上が伸びにくいです。
それよりも、実際に購入した顧客にアプローチをし、リピーターとして再度購入してもらう方がよりコストも手間も少なくて済みます。
・購入後のアフターフォロー
・ポイントや会員ランクに応じた優遇サービス
など、リピート購入していただける施策を行いましょう。
ちなみに、リピーターを増やすうえで特に効果的な方法が「CRM(顧客関係管理)」です。
より詳しい内容については「リピート顧客を作るLTV最大化」という資料でご紹介しています。長期的に安定した売上をつくるためにも、ぜひ無料ダウンロードしてみてください。
自社ECサイトの成功事例

それでは実際に、自社ECサイトを立ち上げて売上を伸ばした成功事例を見てみましょう。
セレクチュアー株式会社は、インテリア雑貨を中心に幅広い商品を扱う「アンジェweb shop」を運営しています。
もともとはモールECを中心に売上を伸ばしていたものの、「お客様に弊社の『ファン』になってもらいたい」という想いから、自社ECを立ち上げて新たに事業を展開することに。
導入直後はモールの売上が大半を占めていましたが、独自施策を続けていくうちに売上が徐々に拡大し続け、EC事業全体の売上はなんと前年比180%を達成しました。
成功した要因は、自社ECならではの自由度の高さを活かし、やりたい施策をどんどん実現できたことが大きいとのこと。
このように、自社ECのカスタマイズ性や拡張性を武器に、売上を伸ばして成功した事例は他にも多くあります。
実際、弊社W2株式会社が提供するカートシステムの導入企業は、平均売上成長率354%を達成しています。
詳しくは「W2導入事例」にまとめているので、ぜひ無料ダウンロードしてご一読ください。
まとめ:自社ECサイトを構築して売上拡大を目指そう
改めて、本記事のポイントをまとめます。
・自社ECとは、自前でサイトを構築・運用する形態のこと
・メリットはカスタマイズしやすい、ブランディングしやすい、データを収集・活用しやすいなど
・デメリットは一から集客する必要がある、出店のハードルが比較的高めなど
・売上を伸ばしたい、自由度の高いサイトを作りたい企業におすすめ
・構築方法はASP、オープンソース、パッケージ、フルスクラッチの主に4つ
ぜひ本記事の内容を参考に、自社ECの立ち上げを検討してみてください。
とはいえ、自社ECの立ち上げにはさまざまな落とし穴があり、なかなか成果が出ずに悩んでいる企業は少なくありません。
ECサイト構築には数多くのやるべきことがあり、手順を間違えるとその後の運営や成果に大きなダメージを与えるおそれがあります。
そこで下記資料では、実際にEC事業者から聞いたECサイト構築における失敗事例を100個とECシステムの選定チェックポイントを解説/一覧化しました。
資料は無料でダウンロードできるので、ECサイトの構築/リニューアルを検討している方はぜひ併せてご一読ください。