
ECサイト運営とは?業務内容や必要なスキルについて解説~初心者向け~
インターネットの発展とスマートフォンの普及により、市場規模が拡大し続けるEC事業ですが、ECサイトを運営するうえで様々な業務が発生します。
ECサイトの運営業務は多岐にわたり、基礎知識や仕事内容に対する深い理解がないと効果的な運営は難しいです。
また、ECサイトの運用において「正確さ」や「スピード」が求められ、業務全般の効率化を図る必要があります。
そこで本記事では、2024年最新のECサイトの運営業務について、具体的な業務内容や業務効率を向上させるための施策や必要なスキルと経験、売上アップのコツなどECサイト事業者がおさえておきたい点についてご紹介します。
ECサイトの業務効率化テクニックについて知りたい方は、以下の記事を活用してください。
ECサイト運営とは?

ECサイト運営とは、インターネット上で商品やサービスを提供し、オンラインでの販売活動を行うビジネスのことです。これは顧客がECサイトを通じて商品を閲覧し、注文・支払いを行い商品を受け取るまでの一連のプロセスを指します。
また、ECサイト運営は主に2つの業務で構成されており、「フロント業務」と「バックエンド業務」に分かれます。この2つの業務は異なる専門知識を必要とするため、多くの場合、フロント業務とバックエンド業務は別々の担当者でチーム構成するのが一般的です。
下記では、フロント業務とバックエンド業務についてご紹介します。
フロント業務
フロント業務は、主に顧客がECサイトを認知して商品を購入するまでの流れを担当し、マーケティング業務と捉えられることもあります。
具体的には、商品企画・仕入れ・商品登録・サイト更新・ECサイト集客施策・分析などを行いEC事業の売上を促進するのが主な目的となります。
こちら一つ一つの業務は後ほど詳しく解説いたします。
バックエンド業務
バックエンド業務は、主に顧客の商品購入後からアフターフォローをするまでの流れを担当し、フルフィルメント業務とも呼ばれます。
具体的には、受注管理・在庫管理・梱包・配送・顧客に対してのアフターフォローなどを行い顧客の満足度を向上させることが主な目的となります。
こちら一つ一つの業務に関しても、後ほど解説いたします。
ECサイト運営業務とリアル店舗との違い

ECサイトの運営業務について理解を深めるために、そもそもリアル店舗と比べてどのような違いがあるのか見ていきましょう。
ECサイトとリアル店舗の主な特徴は、以下の通りです。
ECサイト |
リアル店舗 | |
販売場所 | オンライン |
オフライン |
営業時間 | 24時間365日 |
営業時間内 |
商圏 | 全国(全世界) |
店舗の近隣 |
顧客対応 | メール・電話 |
店舗で接客 |
購入プロセス | 商品写真や説明文で決める |
商品を手に取って決める |
商品の届け方 | 配達 |
手渡し |
信用 | 少し不安がある |
安心感がある |
コスト | 低〜中 | 高 |
データ取得・分析 | 容易 | 限定的 |
リアル店舗は販売する場所や時間が限られるのに対し、ECサイトはネットを利用するすべての人にいつでも販売できるという大きな利点があります。さらにリアル店舗は家賃や建物の賃料などがかかりますが、ECサイトは、店舗の賃料などがかからない分、初期費用やランニングコストも安く抑えられます。
とはいえ、リアル店舗と違って一人ひとりにきめ細やかな対応をするのは容易ではありません。画面越しでも安心感を伝えたり、商品の魅力を十分に伝えたりする工夫が必要です。
また、全国(全世界)に商圏が広がるということは、それだけ競合が増えることを意味します。そのため、集客やブランディングなどに力を入れなければ売上アップは難しいです。
このように、「ECサイトは作れば勝手に売上が上がる」わけではありません。
「売上を伸ばすフロント業務(集客、販促など)」と「サイト運営をするバックエンド業務(受注管理、配送など)」の両輪をしっかり回していく必要があります。
それでは、各業務の内容について詳しく見ていきましょう。
ECサイト運営の主な業務9つ

ECサイト運営における主なフロント業務とバックエンド業務を、時系列順に紹介します。
- 商品企画(フロント業務)
- 仕入れ・製造(フロント業務)
- 商品登録・サイト更新(フロント業務)
- 集客(フロント業務)
- 受注管理(バックエンド業務)
- 在庫管理(バックエンド業務)
- 梱包・配送(バックエンド業務)
- アフターフォロー(バックエンド業務)
- 分析・改善(フロント業務)
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
①商品企画(フロント業務)
商品企画は、ECサイト上でどんな商品を販売するか検討する業務です。
商品企画を怠り、顧客のニーズに合っていない商品を作ると、どんなに優れたwebマーケティング力があったとしても売上を伸ばすことは難しいです。
ECサイトで利益を上げるために、売れる製品を企画・検討することが重要になります。
商品企画をする際は、消費者のトレンドや季節などを考慮し、企画を練る必要があります。
また、商品の原価率や利益率なども計算し、少なくとも半年から1年先まで売上や利益のプランを作成するとよいでしょう。
加えて、現在はFacebookやInstagram、Twitterなどの情報を発信するプラットフォームがあるため、優れた商品を開発することができれば、SNSで拡散され話題になります。SNSで拡散されると、それ自体が商品の宣伝活動になります。
そのため、商品企画はフロント業務の中でも非常に重要な業務の一つといえます。
鉄板、商品企画で押さえておきたいポイントを以下の資料にまとめました。ご活用ください。
②仕入れ・製造(フロント業務)
販売予測や在庫回転率を考慮した販売計画に基づき、商品の仕入れや製造を行うことはEC運営において重要な業務になります。
現在はSNSで話題になることで、予測以上に商品が売れ、在庫がなくなることで、販売の機会損失することがあります。よって、複数の仕入先を確保することが重要です。
また、多くの商品を仕入れる場合は、割引を交渉することも大切です。
何の根拠もなく「値引いて」というのはスキルではなく、例えば「一度に多く仕入れる代わりに仕入れ値を値引いてもらう」など、相手にメリットを与えることの工夫が必要です。
③商品登録・サイト更新(バックエンド業務)
サイト制作において重要な要素が2つあります。
1つ目は、サイト制作をする際は、事業や会社のコンセプトに沿ったものや、消費者の購買意欲を促進される導線設計を意識したことが重要です。
知名度が低いECサイトは知名度が高いECサイトと比べ、信頼性は劣ります。
つまり、信頼を築くには、会社のコンセプトを大切にしたデザインを意識すると良いでしょう。
また、ECサイトのデザインに凝り過ぎることに注意したほうが良いでしょう。
珍しい動きのするサイトや複雑なサイト構造は、使い勝手が悪くなり、売上を下げる原因にになる可能性があります。
そのため、ユーザーの購買行動を意識したサイトデザインにすることが大切です。例えば、セールやトレンド商品を目に入る配置にすることや、商品詳細ページに、口コミ・レビューを見れるようにするなど工夫することが大切です。
2つ目は、商品の画像やサイズ、カラーバリエーション、商品詳細の登録になります。
サイト制作と同様に商品の売上を大きく左右する重要な作業になります。
仕入れた商品や製造した商品をもとに、「撮影」「採寸」「原稿」を行います。
頭文字をとって「ささげ業務」と言います。
この「ささげ業務」は代行を行ってくれる業者や、ライターもおり、大手のアパレルECサイトの場合は、ささげ業務専門の担当や業者が業務を行うことが多いです。
つまりそれだけ、ECサイトの売上に影響を与える重要な業務になります。よって、ECサイト運営が未経験な方は、ささげ業務専門の運営会社に任せることをおすすめします。
単価が安く広告費をかけるのが難しいECサイトでは有力なマーケティング活動になります。
④集客(フロント業務)
ECサイトを立ち上げただけでは、ユーザーは集まってきません。ユーザーを集客するためには、こちらから積極的なアプローチが必須となります。
ECサイトの場合はWEBマーケティングによる広告がメインになります。
具体的には、以下のような方法があります。
- リスティング広告(検索結果画面に表示される広告)
- ディスプレイ広告(サイト内やアプリの広告枠に表示される広告)
- ショッピング広告(商品の情報が見込み顧客に表示される広告)
- アフィリエイト広告(商品紹介による成果報酬型広告)
- SNS広告(FacebookやInstagram、Twitter、LINEでアカウント運用をして商品を宣伝)
- SEO(自社ブログで情報を発信し、検索流入を狙う)
リスティング広告・ディスプレイ広告はユーザーの行動や特性に合わせた広告を表示する方法で、Web広告(インターネット広告)にあたります。
即効性のある広告にはなりますが、広告掲載予算がかかってしまうため、ECサイト立ち上げ初期では予算を割くことが難しいと思われます
そこでコンテンツマーケティングやSNSマーケティングを活用することをおすすめします。
コンテンツマーケティングは予算を掛けずにプロモーションができます。即効性は感じにくいですが、中・長期的な集客戦略として有効的です。
SNSマーケティングも、拡散力が高いので、一度拡散されれば、ファンも急激に増え、自社ECサイトや実店舗への集客を増やすことができます。
ECサイトの集客施策について知りたい方は以下の記事を活用してください。
⑤受注管理(バックエンド業務)
受注管理では、注文の受付〜出荷管理で発生する業務を行います。
具体的には、以下のような作業になります。
- 注文書の確認や入力
- 在庫の確認
- お客様へ商品の注文状況を知らせるメールの送信
- 受注伝票、注文請書の作成
- 出荷指示
受発注処理では、「的確さとスピード」が大切になります。速く効率よく受注管理を行うことが、ECサイト全体のクオリティ人件費の削減や顧客関係の向上に繋がります。
しかし、どれだけ注意してもヒューマンエラーは起こります。受注管理でミスがあると、顧客に大きな不信感を与えてしまいます。
そのため、受注ワークフローを一元管理できるシステムの導入をおすすめします。
ECサイトのお業務効率化テクニックについて知りたい方は以下の記事を活用してください。
⑥在庫管理(バックエンド業務)
在庫管理とは、仕入れた商品をどこに・いくつ保管しているのかを管理する業務です。
ECサイトにユーザーが訪れ、商品の購入意欲があっても「在庫ゼロ」ですと、せっかくの購入機会を逃してしまいます。
このように在庫管理は売上に直結するため、重要な業務になります。
ショップや多くのモール展開をしているECサイトの場合、在庫の管理が難しいため、在庫を一元管理できるシステムの導入を検討したほうが良いでしょう。
在庫管理について知りたい方は以下の記事を活用してください。
⑦ 梱包・配送 (バックエンド業務)
注文を受けた商品は、倉庫からピッキングし梱包した後、配送業者に引き渡します。
梱包の際にはラッピング対応したり、お礼メッセージを同梱すると、顧客満足度が上がりやすいのでおすすめです。
梱包資材でコストダウンを図ることも大切ですが、梱包状態が悪いと顧客に悪印象を与えますから、コストと耐久性の両面から梱包資材を選びましょう。
そして配送業者選びも大切です。配送する商品の大きさや個数によって、配送業者ごとの送料は異なります。各業者の強みを比較し、状況ごとに業者を使い分けると送料を節約することができます。
物流関係について詳しく知りたい方は以下の記事を活用してください。
⑧アフターフォロー(バックエンド業務)
ユーザーとの取引完了後に行うアフターサービスは、リピーターの獲得につながる大切な業務です。
次回購入時に使用可能なクーポンを配布すると、リピーターとして再度購入してもらう可能性が高くなります。
しかし、過度なメールによるアフターフォローは嫌がられることもありますので、クーポン券の乱発などでECショップの印象を悪くしないように適度に配信することが大切です。
万が一、お客様からクレームが発生した場合も、迅速かつ丁寧に誠意に対応できれば、逆にファンになってくれる可能性が高まります。
⑨分析・改善(フロント業務)
サイト訪問者の行動を分析すれば、既存のECサイトをより販売力のあるサイトへと改善できます。
例えば、Googleアナリティクスといった解析ツールを利用して、自社ECサイトへの流入元やアクセス数、検索キーワードなどを分析すると、サイトの課題が浮き彫りになります。
これをもとに、SEO対策やマーケティング戦略などの方針を修正しましょう。
簡単に活用できる分析テクニックについて詳しく知りたい方は以下の記事を活用してください。
ECサイトの運営や構築に必要な費用

ECサイトを運営するとなるといくつかの費用が発生します。
ここからはECサイトの運営や構築に必要になってくる費用について詳しく解説します。
ECサイトの運営に必要な費用相場
以下の表ではECサイトを運営する際に必要になってくる費用の平均的な相場を項目別にご紹介します。
項目 | 費用相場 |
ドメイン費用 | 500~6,000円/年 |
サーバー維持費 | 500~10,000円/月 |
独自SSLサーバー証明書 | 10,000~50,000円/年 |
Web広告配信費用 | 数万~数百万/月 |
決済手数料 | 代金の3~5% |
ECカートシステム月額利用料 | 無料~数百万/月 |
人件費 | 数十万/1人あたり |
運営代行費 | 数万~数十万/月 |
配送・物流サービス費用 | 300円~3,000円/1回当たり |
上記の費用はECサイト構築方法やマーケティング施策によって変わってきます。
「ECサイト運営を始めたけど。思ったよりも費用がかかりすぎて赤字になってしまった。」
上記のようにならないためにもECサイト運営をスタートする前に、どのくらい費用がかかるかを明確にしておきましょう。
ECサイトの構築費用相場
以下の表では代表的な4つECサイト構築方法を基にして大体の費用や料金相場をご紹介します。
構築方法 | 初期費用 | 維持費用 | カスタマイズ性 | 年商 | サーバー |
フルスクラッチ | 500万~ | 高い | 高い | 30億~ | 必要 |
パッケージ | 100万~ | 安い | 普通 | 1~50億 | 必要 |
オープンソース | 10万~ | 高い | 高い | 1億程度 | 必要 |
ASP | 無料~100万 | 普通 | 低い | ~1億 | 不要 |
ASPやオープンソース型は初期費用が無料や安いですが、カスタマイズ性が低く機能でできることも限られているので個人や小規模でECをスタートする方におすすめです。
逆にパッケージやフルスクラッチは初期や月額費用が高くなる傾向がありますが、カスタマイズ制が高く、機能も豊富にあるため長期的にEC売上を向上させたい人におすすめです。
上記の表を参考にして、自社EC事業の目的や計画と照らし合わせながら慎重にECサイトの構築をしましょう。
ECサイト運用の業務に必要なスキル

ここまでECサイトを構築する上で必要な費用について詳しくご説明しました。
ここからはECサイトの業務内容を遂行するために必要なスキルについて紹介します。
ECサイト運営業務を遂行する上では主に、下記のようなスキルが必要とされます。
- WEBマーケティングスキル
- クリエイティブスキル
- 商品企画スキル
- カスタマーサポートスキル
それぞれ専門性が高いスキルですが、どれもECサイト運用において重要なスキルのため、社内で担当できる人材がいるか確認しておきましょう。
各スキルについて以下で1つずつ詳しく解説します。
EC業界で活かせる資格について詳しく知りたい方は以下の記事を活用してください。
WEBマーケテイングスキル
ECサイトの売上を上げるために必須のスキルが「WEBマーケティングスキル」です。
特にECサイトを構築してすぐの時はまだ自社サイトの存在があまり知られていないため、マーケティング施策によってサイトへの集客を行うことが重要となります。
そのためにはWEBマーケティングのスキルが必要となるのです。
WEBマーケティングは非常に幅広いスキルですが、ECサイトを運用するにあたっては、とりわけ広告やSEOに関する知見、SNSの運用経験等があると望ましいです。
また下記の資料では、顧客の購買心理に基づいて顧客が求めているニーズを解説し、購買導線ごとにECサイトのCVRを改善するチェック項目をご紹介します。
ECサイトで離脱率を減少させて、CVRを改善し売上を向上させたい方はぜひこの機会に閲覧ください。
クリエイティブスキル
クリエイティブスキルは主にECサイトの制作段階で必要になるスキルです。
ECサイト自体のデザインや構成を考えるだけでなく、商品写真の撮影、広告やバナーのデザイン等ECサイトを構成するあらゆる要素の制作において必要になります。
お客様に商品や自社の魅力を伝えるためにもクリエイティブの質にはこだわっておきたいところなので、ぜひ備えて頂きたいスキルです。
また、クリエイティブやデザインのノウハウは下記資料を参考にするのがおすすめです。
CVRを向上させるためにすぐ実践できるノウハウをたくさん紹介しており、既に事業を始めているEC事業者の方にも人気の資料となっております。
無料でDLできますのでぜひご一読ください。
商品企画スキル
どれだけ豪華なECサイトや強いマーケティング施策を行っても、肝心の商品が顧客に刺さらなければEC事業の成功は難しくなります。
そこで必要なのが、市場のトレンドやニーズを的確にとらえて商品に落とし込む「商品企画」のスキルです。
顧客に刺さる商品が企画できれば、売上UPを実現できるほか、マーケティングやプロモーションにかけるコストも少なく済むため、結果的に利益率を上げることができます。
企画力や分析力に加え、自社製品や競合他社製品への知見も深いとなお強力な武器となるでしょう。
その他、商品の開発や企画の必勝法について以下の資料でまとめたので、この記事と合わせてご覧になってはいかがでしょうか。
カスタマーサポートスキル
カスタマーサポートスキルとはいわゆる「お客様対応」のスキルのことです。
ECサイトは実店舗のように店員が存在しないため、お客様からのお問い合わせに回答するカスタマーサポートがお客様の満足度を向上させる要の役割を担います。
お客様と対面でコミュニケーションが取れない以上、より迅速かつ丁寧に対応することが求められます。
常にお客様の立場に立って対応することが求められる役割ともいえるでしょう。
ECサイト運営業務で売上を伸ばすコツ

ECサイトを運営して業務をしていくなかで売上を伸ばすコツは数多くあります。その中でもおすすめの施策を3つ紹介します。
- 商品コンセプトを設計する
- 集客導線を設計する
- リピーターを育成する
一つずつ見ていきましょう。
①商品コンセプトを設計する
ネット上には、自社と同じような商品を販売する競合他社が数多くいます。
その中から自社の商品を選んでもらうためには、競合との差別化や自社ならではの強みを打ち出していかなければなりません。
それを商品コンセプトとしてユーザーに訴求できれば、より売上のアップが期待できます。
②集客導線を設計する
ECサイトの売上を伸ばすうえで、「どれだけユーザーを集客できるか」は非常に重要です。
また、ただユーザーを集めるだけでなく、商品購入に至るまでの導線がスムーズであるほど購入率は上がります。
ユーザーの立場に立ったうえで、集客導線やサイト内のデザインなどを整えましょう。
とはいえ、具体的にどのように改善すればいいか分からない方も多いと思います。
なお、下記の資料では持続的に集客数を伸ばすECサイト集客方法12選を徹底解説します。
また、そもそも集客数が向上しない原因や対策、集客数最大化に成功している事例などを合わせてご紹介します。
集客数を増加させて、EC事業の拡大を検討している方は、ぜひこの機会にご覧ください。
③リピーターを育成する
自社商品のファンやリピーターを増やすことができれば、集客をしなくても商品を購入してくれたり、良い口コミが広がって宣伝になったりします。
「丁寧なアフターフォロー」や「購入回数に応じた割引」など、リピート購入につながる施策は積極的に行いましょう。
なお、下記の資料ではLTVを最大化させる6つのCRM施策を徹底解説します。
また、資料内では施策以外にもLTVとCRMの関係性や、最適な顧客情報の活用方法、CRM施策を行う時の注意点など様々な角度から解説しております。この機会にぜひご覧ください。
ECサイト運営においての業務内容見直しポイント4つ

ここまでECサイトの業務内容や必要なスキル、売上を伸ばす方法について解説してきました。色々と計画して運用していても、ECサイトを運営していく中では、売上が横ばいになり始めたり、伸び悩む時期が訪れることも珍しくありません。
そのような場合、原因はどこにあるのかを特定し改善していくことが大切です。
そのためには定期的にECサイト運用における業務内容を見直し、一度構築した業務フローであっても見直しや修正を重ねてよりよいものに更新していきましょう。
ここからは、ECサイトの売上が伸び悩んだときに見直して欲しいポイント4つを紹介していきます。
ECサイトの構成やコンテンツを見直す
まずはECサイトがユーザーにとって見やすく、利用しやすい構成であるのかどうかを再確認してみましょう。
サイトへのアクセスを解析し、商品の購入人数、サイトへの訪問数、訪問数が多い時間帯、1番閲覧が多い商品ページなどを洗い出し、分析して改善点を見つけましょう。
SEO対策を行っている場合、Googleなどの検索アルゴリズムは周期的に変動があるため、その変動に応じてコンテンツも見直し、アルゴリズムに沿った内容へ修正していくことも大切です。
また下記の資料では、顧客の購買心理に基づいて顧客が求めているニーズを解説し、購買導線ごとにECサイトのCVRを改善するチェック項目をご紹介します。
ECサイトで離脱率を減少させて、CVRを改善し売上を向上させたい方はぜひこの機会に閲覧ください。
お客様への対応(カスタマーサポート)を見直す
お客様サポート窓口などは、ダイレクトにお客様とやり取りを行う、ECサイトにおける「唯一の接客」ともいえるポジションです。
そのため、窓口の対応が悪ければ失客に繋がりますし、SNSなどで悪評が広がる可能性もあります。
顧客対応は迅速かつ丁寧に行われているか、クレームは出ていないかなどを確認しましょう。
また、定期的にロールプレイングを行うなど、対応するメンバーの意識や認識をすり合わせることも大切です。
物流の過程で問題はないのかを見直す
受注~配送に至る物流の業務フローの中で何か問題は起きていないかも確認しておきましょう。
この過程で問題が起こっていたり、非効率になっていると、荷物がなかなか届かない、注文した商品が違う、不良品が届くなどのトラブルにつながります。
一度問題が起こってしまうと、再び商品を購入しようとは思わなくなってしまうので注意が必要です。
もし、物流業務においてアウトソーシングを行っている企業であれば、定期的にアウトソーシング事業者と連携をとる等で現状を常に把握できるようにし、問題にすぐ気づくことができる体制を築いておきましょう。
ECサイト運営者同士のコミュニケーションは円滑か見直す
ECサイトを運営している社員同士のコミュニケーションや、業務フローにおいてのチームワークをチェックすることも大切です。
コミュニケーションが難しく、チームワークに支障が出てしまっては人的ミスに繋がってしまいます。
また業務フローが整理されていなかったり人によって違っているといったことも起こりがちな問題のひとつです。
それぞれのメンバーが共通認識を持って業務にあたることができるよう、業務フローの見直し・整理や関係性について把握するための会議・面談は定期的に行いましょう。
成果を上げる最適なシステムの選び方

ここまで、ECサイト運営の業務内容や売上アップのコツなどを紹介しました。
とはいえ、実際に成果を上げるためには「そもそも自社に最適なECシステムを選んでいるか」も重要なポイントです。
実際、システムの機能性やカスタマイズ性などに課題があり、他のシステムに乗り換える事例は少なくありません。
売上拡大や業務効率化につながらないシステムをずっと使っていても、貴重な機会を失ってしまうだけです。
そこで、ECシステムにはどのような種類があるのかを改めて見ていきましょう。
システムの種類 | メリット |
デメリット |
モールEC (モール内に出店) |
・モール経由での集客を狙える ・モールのブランド力を活かせる |
・カスタマイズ性が低い ・利益率が高くない ・データを自由に取得・分析できない |
ASP (必要な機能をレンタル) |
・コストを比較的抑えやすい ・専門的な知識がなくても使える ・出店が比較的しやすい |
・デザイン性、拡張性が低い ・外部連携に制限あり |
オープンソース (ソースコードをカスタマイズ) |
・システム自体が無料 ・カスタマイズ性が比較的高い |
・高い専門的スキルが必要 ・セキュリティリスクが高い |
パッケージ (パッケージをもとに独自開発) |
・デザイン性、拡張性が高い ・外部システムとの連携も可能 ・セキュリティが強固&サポートも得やすい |
・比較的コストがかかりやすい ・システムのアップデートが必要 |
フルスクラッチ (ゼロから自社開発) |
・デザイン、機能ともに自由自在 ・内製化により高速PDCAが可能 |
・膨大なコストと長い期間が必要 ・高い専門的スキルが必要 |
この通り、ECシステムの種類によってメリットやデメリットは大きく異なります。
はじめは納得して選んだECシステムも、事業の拡大やニーズの変化によって、なかなか成果が出にくくなったり、使い勝手が悪くなったりすることもあります。
もしそのようなことがあった場合、「今使っているECシステムは自社に最適なのか」をぜひ改めて検討してみましょう。
ECサイト運営で売上改善が成功した事例

それでは実際に、ECサイトの運営を改善して売上を伸ばした事例を見てみましょう。
セレクチュアー株式会社は、インテリア雑貨を主に扱う「アンジェweb shop」を運営しています。
もともとはモールECを中心に売上を伸ばしていたものの、
・ブランディングのしにくさ
・カスタマイズ性の低さ
などから、自社のファンを増やすことが難しい状況でした。
そこで、自由度が高くセキュリティも強い「パッケージ型の自社EC」を新たに立ち上げることに。
導入直後はモールの売上が大半を占めていましたが、徐々に売上を拡大し続け、EC事業全体の売上はなんと前年比180%を達成しました。
成功した要因は、自社ECならではの自由度の高さを活かし、「セグメント別にユーザーに合ったアプローチ」や「リピートしやすい店作り」などの独自施策をどんどん実現できたことが大きいとのこと。
このように、ECサイトのシステムを見直したり、運営を改善したりして売上を伸ばした成功事例は他にも多くあります。
実際、弊社W2が提供するカートシステムの導入企業は、平均売上成長率354%を達成しています。詳しくは「W2導入事例」にまとめているので、ぜひ無料ダウンロードしてご一読ください。
ECサイト運営で売上拡大・業務効率化を目指そう

改めて、本記事のポイントをまとめます。
- ECサイトの運営業務は仕入れや集客、受注、配送、フォローなど多岐にわたる
- EC運営で売上を伸ばすコツは集客導線の設計、リピーター育成、休眠顧客の掘り起こしなど
- EC運営で成果を上げるには、自社に合った最適なカートシステム選びも重要
ぜひ本記事の内容を参考に、ECサイト運営を進めてみてください。