オンライン接客とは

 大手アパレル企業をはじめ、様々な業態で急速に導入が進んでいるオンライン接客。 オンライン接客とは、企業がインターネットを通じてお客様とコミュニケーションを取りながら、製品やサービスに関する情報提供や問い合わせへの対応をする接客スタイルです。

 近年のコロナ禍において、オンライン接客は対面接客を減らすために導入をはじめた企業も見られましたが、新たな販売チャネルとして上手に活用しているケースや労働力不足問題の解決、従業員の働き方の見直しとして導入している企業も増えてきています。この記事では、オンライン接客の最新の導入事例をご紹介していきます。

J’aDoRe JUN ONLINEのチャットによるオンライン接客

 株式会社ジュンは、オムニチャネル化に対応すべく、オンライン接客に取り組んでいます。ECサイト「J’aDoRe JUN ONLINE(ジャドールジュンオンライン)」では、株式会社Channel Corporation が提供するAll-in-one顧客コミュニケーションツール「チャネルトーク」を採用しました。

 お客様が「チャネルトーク」を利用すると、骨格やパーソナルカラーに併せたコーディネートの提案をチャット上で受けることができます。実店舗で接客が苦手な人にとっては、オンラインでの接客の方がじっくりとコーディネートの相談できることもありそうです。この取り組みには「オンラインでここまで丁寧にコーディネートの相談に乗ってもらえると思わなかった。また相談したい。」と、お客様から好意的な声が寄せられているそうです。ジュンは、このような取り組みによりチャット接客での満足度85%を達成しました。

参考:「アパレル「ジュン」がAll-in-one顧客コミュニケーションツール「チャネルトーク」を導入し、チャット接客にて満足度驚異の85%を実現 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000090.000029184.html

ライトオンのLINE STAFF STARTによるオンライン接客

 ジーンズセレクトショップの株式会社ライトオンは、バニッシュ・スタンダードとLINE株式会社の共同開発サービス「LINE STAFF START」を導入しました。

 お客様は、ライトオンのLINE公式アカウントを友達追加することで、LINEのアプリ上でオンライン接客を受けることができます。「LINE STAFF START」は、企業側がLINE公式アカウントから発信した情報にお客様が興味を持った際、お互いにシームレスにコミュニケーションを取れることがサービスの強みです。

 オンライン接客から購入に至った場合は、担当したスタッフの売上として計上することで、販売員同士の切磋琢磨を促し、従業員のモチベーションアップと売上アップにも役立っています。

参考:ジーンズセレクトショップのライトオンにLINE STAFF STARTの提供を開始 〜顧客エンゲージメントの高いスタッフの強みを活かしたOMOへ〜
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000010183.html

BULK HOMMEのファンスタッフによるオンライン接客

人気メンズスキンケアブランド「BULK HOMME(バルクオム)」は、実際に商品を愛用している一般ユーザーが接客するという、画期的なスタイルを取り入れました。この取り組みは、御殿場プレミアム・アウトレット内の「PREMIUM OUTLETS® SATELLITE FOR BULK HOMME POP-UP STORE」で、期間限定で展開し話題となりました。
「ファンスタッフ」と呼ばれる販売員は、「BULK HOMME(バルクオム)」の商品を愛用している一般ユーザーです。ファンスタッフは通常の接客はおこなわず、オンラインツールを使用して、自身の実体験に基づいた使用感をお客様へ伝えます。販売員やオペレーターとは違うファンスタッフは「第三の接客員」として、ユーザーならではの視点で商品の魅力を提案します。自身の体験に基づいた共感性の高い情報を、リアルタイムにオンラインで提供することにより、お客様の疑問やお悩みに寄り添った接客をおこなう新たな接客の取り組みです。

参考:「ファンスタッフがリモート接客! ユーザー目線での『共感』を軸とした新たな接客スタイルのPOP-UPストアが12月3日(土)から御殿場プレミアム・アウトレットに登場」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000137.000060069.html

ローソンアバターストアのオンライン接客

コンビニエンスストアチェーンを展開する株式会社ローソンは、アバター事業を手掛けるAVITA株式会社と協業し、アバターによるオンライン接客の実証実験をおこなっています。ローソンは、東京、大阪、九州の一部の店舗を「アバターストア」として、店内に設置されたモニターに投影されるアバターを通じてお客様とコミュニケーションをとる接客業務を実施しています。業務内容は、店内売り場のご案内やセルフレジの利用方法の説明などの接客業務です。接客スタッフは、アバターを通じて、自宅などからリモートで勤務しています。
アバター接客を導入することで、時間や場所、年齢、性別、様々な障害という制約の無い働き方と、1人のオペレーターが複数店を受け持つ等の効率的な人員配置による人手不足の解消が期待できます。

参考:アバターがお買い物をサポート、九州エリアのローソン店舗にアバター接客を初導入 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000085375.html

ニトリのオンライン接客

ニトリが展開する「ニトリのリフォーム」は、オンライン接客システム「LiveCall」(ライブコール)」によるオンライン接客を導入しました。「LiveCall」はスピンシェル株式会社が提供するBtoCサービスに特化したビデオ通話プラットフォームです。

ニトリではオンライン接客によるリフォーム相談をおこなっています。お客様はリフォームしたい空間をビデオ通話で専門スタッフに見てもらえるので、必要な寸法やおすすめの配置など、より的確なアドバイスを受けることができます。オンラインでリフォーム相談し、ショールームへの来店はある程度リフォーム案が固まってから、ということも可能です。近隣に「ニトリのリフォーム」のショールームがなくても、リフォーム相談をオンラインで受けることができます。
オンライン接客導入のメリットはこれだけではありません。ニトリはショールームの支店間をオンラインで繋ぐことで、お客様の待ち時間を最小限に抑えています。例えば、ショールームで店舗スタッフがすぐに対応できずお客様をお待たせしてしまう場合は、店舗に配置しているタブレットから別店舗のスタッフがビデオ通話で接客対応をおこないます。

参考:LiveCallが「ニトリのリフォーム」のOMOをオンライン接客で実現 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000005095.html

まとめ

いかがでしたでしょうか、 この記事ではオンライン接客の最新事例を紹介しました。デジタル化が進むにつれて、オンライン接客が広まりつつあります。近い将来、オンライン接客に特化した新しい職種が生まれたり、オンライン接客のスペシャリストが活躍する時代がくるかもしれません。
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ライター:ユニファイドコマースメディア編集部
 

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