食品D2Cの成否は、鮮度管理と継続購入の仕組みづくりで決まります。
「作った商品をどう届ければよいか」
「どのようにリピートにつなげるか」
はD2Cで食品の販売を行っている事業者様の共通の悩みではないでしょうか?
そこで本記事では、食品D2Cが注目される背景と成功のカギ3つを整理しました。
そのうえで、有名サービスや弊社のシステムを導入していただいている企業様など12社の事例からノウハウを読み解き、解説しています。
なお、D2Cに関する詳細は下記で詳しく解説しているのでぜひ合わせて一読ください。
この記事でわかること
食品D2Cとは、メーカーや生産者が自社ECサイトを通じて消費者に直接販売するビジネスモデルです。卸売や小売を介さないため、顧客との直接的な関係構築やデータ活用が可能になります。
食品D2C市場は、EC利用の拡大や消費者の価値観の変化を背景に成長しています。特に「安心・安全」や「こだわり商品」への関心の高まりにより、生産者の情報を直接伝えられる販売形態が支持されています。
食品D2Cでは、ブランドストーリーの発信と顧客との継続的な関係構築が重要です。SNSやコンテンツを通じた情報発信に加え、定期購入やCRM施策によってリピート購入を促進することが求められます。
なぜ食品D2Cが今注目されているのか
食品D2Cでは賞味期限があったり、温度管理が大変だったりと配送コストが高くなりがちです。
では、食品D2Cがなぜ、注目されているのでしょうか。
理由は下記のとおり、3つあります。
- コロナ禍によるお家時間の拡大
- 消費者の食に対する意識の高まり
- ストーリーのある商品への共感
とくに3つめのストーリーのある商品への共感は、D2Cならではの強みを活かせるチャンスです。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
1. コロナ禍によるお家時間の拡大
コロナ禍で外食する機会が減り、お家で食を楽しむ文化が広まりました。その結果、外食する機会が減った分食品への支出が増えています。
総務省の調査によると、家計消費の上昇率が高かった食品は下記のとおりで、家飲みでプチ贅沢している傾向がわかります。
引用:総務省【家飲みでプチ贅沢?】withコロナにおける食品市場の変化を探る
また、インターネットを利用した食品関係の支出額も急上昇しました。
引用:総務省【家飲みでプチ贅沢?】withコロナにおける食品市場の変化を探る
コロナ禍の影響で、インターネットを利用して食品を購入できる店舗が増えました。
「インターネットで食品を購入する」という流れができたことで、「自宅から美味しい食品を購入できる食品D2Cが、お家時間のプチ贅沢にぴったり」と注目されています。
2. 消費者の食に対する意識の高まり
消費者の食に対する意識が高まっているのも、理由のひとつです。
健康や環境への関心が高く、自分や家族が口にするものがどういったものなのか気にかけている消費者が増えました。
そのため、
- 生産者の顔が見え、安心して食べられる食品D2Cのサイトから直接購入したい
- 生産者だけではなく生産過程やカロリー、栄養素なども知りたい
とこだわりをもつ消費者も増えています。
栄養素にこだわりがあったり、生産過程を公表していたりする食品D2Cは、食にこだわる消費者を満足させられるため注目されます。
3. ストーリーのある商品への共感
ストーリー性のある商品開発に成功すると、ターゲット層に刺さるマーケティングが可能となります。
生産者の顔が見え、思いが伝わりやすい食品D2Cでは、その特徴を活かしターゲット層にマーケティングできるからです。
たとえば、子どものために無添加の食材を使いたいと考えている親に、「親として子どもに安心できるものを食べさせたかった」といったストーリーは共感されるでしょう。
ターゲット層に刺さるマーケティングができるため、食品D2Cは注目されています。
コロナ禍や消費者の意識の変化から注目されている食品D2Cですが、やみくもに取り組んでも成功するわけではありません。
ここからは、食品D2Cを成功させるためのポイントについて紹介していきます。
食品D2C成功のカギとなるポイント3つ
食品D2Cには、成功のカギとなるポイントが3つあります。
- 体験価値を提供している
- ターゲットを明確にしている
- 継続購入させるシステムがある
とくに2つめのターゲットを明確にすることは、ストーリー性とも関係してきます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 体験価値を提供している
消費者は、ただ食品を購入して食べるだけではありません。
商品そのものの価値だけではなく、どのような生産者がどのような想いで生産したかを知りたいと考えている消費者もいます。
ブランドコンセプトに共感してもらえると、ファンの獲得に効果的です。
次の章で紹介するsnaq.meでは、おやつを「食べる」だけではなく、「おやつ時間を心から楽しめる」体験価値を提供しています。
D2Cの強みを活かして、「単純に食べて満足する」だけではない商品づくりを目指していきましょう。
2. ターゲットを明確にしている
ターゲットを広くとり過ぎると、ありきたりな商品になってしまいがちです。
ターゲットを広くとり過ぎず明確にすることで、商品を届けたい消費者に刺さる商品の販売ができるようになります。
パルシステムは、「食にこだわりたい家庭」がターゲットです。そのため、食品の販売だけではなく親子で参加できる食育イベントなどを開催し、顧客のニーズに応えています。
ターゲットを明確にすることで、商品提供以外で付加価値の提供も可能になります。
3. 継続購入させるシステムがある
食品D2Cにおいて、継続購入してもらうためのシステムは大切です。
継続購入には、以下のメリットがあるからです。
- 価格競争に巻き込まれにくいため、利益率が高くなりやすい
- 売上予測が立てやすい
- 継続期間が長いほどLTVが向上し安定的な収益につながりやすい
食品D2Cでは、商品数よりもいかに長く購入してもらえるかが重要です。
また食品は、「商品のサイクルが長すぎない」「価格が高すぎない」といった継続購入に向いている商品条件にあてはまります。
定期購入や頒布会などを用いて、継続購入させるシステムを作りましょう。
以下のお役立ち資料では売れるリピート/定期通販について詳しく解説しています。是非合わせてご覧ください。
食品D2Cの成功事例12選
今回紹介するのは、下記の12ブランドです。
- Oisix
- パルシステム
- nosh
- green spoon
- ZENB
- muscle deli
- かに本舗
- ワタミの宅食
- 匠本舗
- シーラック株式会社
- 木の屋石巻水産
- 梅乃宿酒造株式会社
それぞれ詳細に解説していきます。
1. Oisix
引用:Oisix
| サービス名 | Oisix |
|---|---|
| 体験価値 | Oisixを通してアフリカに住む子供の給食費を寄付できる 食材を通して、旬や季節、行事を楽しめる |
| ターゲット | 毎日美味しい食事をしたい人 |
| 継続購入の仕組み | 週替わりで豊富なメニュー |
Oisixは選りすぐりの食材を自宅まで届けてくれるサービスです。
Oisixが提供している価値は、美味しい食材だけではありません。
2008年から、開発途上国の飢餓問題を改善するNPO法人のプロジェクト『TABLE FOR TWO(TFT)』に参加しているOisix。売り上げの一部がアフリカの子どもの給食費として寄付されているので、会員が「Oisixを使っている自分を好きになる」という「購入」を超えた価値を提供しています。
また旬の食材やハロウィンのかぼちゃパイなど季節を感じられる食材の配達は、イベントを楽しむワクワク感も提供しています。
使い切りできる量の食材セットとレシピもついているので、なにをどのくらい買えばいいか消費者を悩ませません。
「毎日美味しい食事をしたい」というニーズをとらえ、頒布会を上手に活用した成功事例です。週替わりの豊富なメニューは、飽きずに継続購入させる仕組みづくりに一役買っています。
2. パルシステム
引用:パルシステム
| サービス名 | パルシステム |
|---|---|
| 体験価値 | 不在時でも受け取れる 買い物に行かなくても重いものを届けてくれる 子どもも参加できる食育イベントに参加できる |
| ターゲット | 忙しくて買い物時間を節約したい人 安全な食で家族を支えたい人 |
| 継続購入の仕組み | 週に1回、食材や日用品を届けてくれるサイクル作り |
パルシステムは、離乳食からミールキットまでさまざまな食材や日用品の購入ができる生協の家庭向けサービスです。
不在時も所定の場所に届けてくれる、重い商品を届けてくれるなど商品以上の価値を提供しています。日用品や飲料など重い商品も自宅まで届けてくれるので、小さな子どもを連れて買い物に行く必要がありません。
忙しくて買い物に行く時間を節約したい家庭にピッタリです。栽培基準や放射能検査をクリアした厳選食材しか取り扱っていないので、忙しくても安全な食材を家族に食べてほしい人に喜ばれています。
「必要なときだけ」ではなく「週に1度食材や日用品を届けてくれる」というサイクルを作ることで、継続購入につなげています。
3. nosh
引用:nosh
| サービス名 | nosh |
|---|---|
| 体験価値 | 忙しくても健康的な食事が手軽に食べられる 紙容器の採用でゴミ分別も不要 |
| ターゲット | 糖質や塩分が気になり健康的な食生活をしたい人 |
| 継続購入の仕組み | 購入回数が増えるたびに割引率アップ 新メニューの追加 |
noshは、忙しくても健康的な食生活を手軽に続けたい人をターゲットにしたサービスです。とくに糖質と塩分に着目し、糖質30g・塩分2.5g以下の栄養価基準で、自社工場で調理しています。
電子レンジで温めるだけで食べられ、容器も紙素材を使用しているのでゴミ分別の必要もありません。
好きなメニューを自分で選べて新メニューも追加されるので、飽きずに継続できるシステムです。
購入回数が増えるたびに、割引率が増えるのも継続購入してもらうための施策となっています。
4. green spoon
引用:green spoon
| サービス名 | green spoon |
|---|---|
| 体験価値 | 管理栄養士監修のもと自分の体調・目的に合わせてカスタマイズされたスムージー/スープが届く |
| ターゲット | 忙しい中でも野菜不足を解消したい、美容・健康意識の高い人 |
| 継続購入の仕組み | 定期便での割引、味・栄養素の組み合わせを都度変更できる柔軟性 |
green spoonは、10問程度の簡単な質問に答えるだけで、管理栄養士監修のもと一人ひとりに合わせてカスタマイズされたスムージーやスープを届けてくれるパーソナライズ型の食品D2Cブランドです。
「野菜不足はわかっているが、自炊で栄養バランスを整える時間がない」という悩みに応え、冷凍便で届く商品を電子レンジやミキサーで手軽に楽しめる設計になっています。
SNSでの発信にも力を入れており、彩り豊かな商品画像を通じてブランドの世界観を広めている点も特徴です。定期便では毎回味や栄養素の組み合わせを自由に変更でき、飽きずに継続できる仕組みが用意されています。
5. ZENB
引用:ZENB
| サービス名 | ZENB |
|---|---|
| 体験価値 | 野菜や豆を皮ごと・種ごと余すことなく使い切ることで、フードロス削減と栄養摂取を同時に叶えられる |
| ターゲット | 環境への負荷を意識しながら、罪悪感なく美味しいものを食べたい人 |
| 継続購入の仕組み | 定期便での価格優待、商品ラインナップの組み合わせ提案 |
ZENBは、大手調味料メーカーのミツカングループが手がける植物性食品ブランドです。
野菜や豆の皮・種・芯まで丸ごと使い切ることで、フードロスの削減と栄養摂取の両立を実現しています。
看板商品「ZENB PASTA」は黄えんどう豆を100%使用した麺で、小麦粉不使用ながら食物繊維やたんぱく質を豊富に含んでいるのが特徴です。パッケージデザインやブランドサイトでもシンプルで洗練された世界観を一貫して発信しています。定期便では価格優待に加え、パスタ・ペースト・スティックなど複数商品を組み合わせて届けてもらえる柔軟性があり、飽きのこない継続体験を提供しています。
健康食品のD2Cビジネスについては、以下の記事でも事例を紹介しています。
6. muscle deli
引用:Muscle Deli
| サービス名 | Muscle Deli |
|---|---|
| 体験価値 | PFCバランスを管理栄養士が設計した食事を、調理の手間なく摂取できる |
| ターゲット | 筋トレ・ボディメイクに取り組むトレーニーや、食事管理を効率化したい人 |
| 継続購入の仕組み | 継続コースでの割引、トレーニング目的別のメニュー選択 |
muscle deliは、筋力トレーニングやボディメイクに取り組む人向けに、PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物)を管理栄養士が設計した宅配弁当を届けるD2Cブランドです。
目的別(増量・減量・維持など)にメニューを選ぶだけで、必要な栄養素を過不足なく摂取できる仕組みを整えています。
フィットネス系インフルエンサーやアスリートとのコラボレーションにも積極的で、SNSでの発信を通じてブランドへの信頼を高めています。継続コースを選択すると割引が適用されるほか、トレーニングの進捗に合わせてメニューを柔軟に切り替えられる点も、継続利用につながっています。
7. かに本舗
引用:かに本舗
| サービス名 | かに本舗 |
|---|---|
| 体験価値 | 高級蟹を手頃な価格から楽しめる豊富なラインナップ |
| ターゲット | 年末年始やお歳暮など特別な機会に、質の良い海鮮を求める人 |
| 継続購入の仕組み | リピーター向けクーポン、シーズンごとの新商品・訳あり品情報の配信 |
かに本舗は、タラバガニやズワイガニをはじめとした蟹・海鮮を産地から直接届ける食品D2Cブランドです。
贈答用の高級蟹から、訳あり品や食べ比べセットまで幅広い価格帯の商品を揃えることで、「特別な日にこそ良いものを食べたい」というニーズと「お得に美味しい蟹を楽しみたい」というニーズの両方に応えています。
年末年始やお歳暮といった季節性の高い需要を的確に捉えたプロモーションも特徴で、購入者のレビューや実食動画を積極的に活用し、実物を確認しにくい海鮮通販特有の不安を解消しており、リピーターにはシーズンごとのクーポンや新商品情報を配信し、継続的な関係構築につなげています。
8. ワタミの宅食
引用:ワタミの宅食
| サービス名 | ワタミの宅食 |
|---|---|
| 体験価値 | 調理済みおかずが届き、調理の負担なくバランスの良い食事を摂れる。訪問スタッフによる見守り機能も |
| ターゲット | 高齢者や共働き世帯など、日々の食事準備に負担を感じている人 |
| 継続購入の仕組み | 専用スタッフによる定期訪問配達、まとめ買い割引 |
ワタミの宅食は、居酒屋チェーンでも知られるワタミグループが展開する、調理済みおかずの宅配サービスです。
管理栄養士が監修したメニューを電子レンジで温めるだけで食べられる形で届けており、「毎日の献立を考え、調理する負担を減らしたい」という高齢者や共働き世帯のニーズに応えています。
最大の特徴は、専属スタッフが自宅まで訪問して手渡しする配達スタイルです。単に商品を届けるだけでなく、対面でのやり取りを通じた見守り機能としての側面も持ち合わせており、家族の安否確認の手段としても評価されています。
近年はECサイトからの注文にも対応し、訪問エリア外の顧客層への裾野を広げています。
紹介した企業の多くがリピート購入を重視しています。リピート通販の仕組みについては以下をご参照ください。
9. ヤッホーブルーイング
引用:ヤッホーブルーイング
| サービス名 | よなちょなエール |
|---|---|
| 体験価値 | スタッフとの人間味あるコミュニケーションやリアルイベントを通じて、単なる「ビールを買う」体験を超えたファンとしての一体感を得られる |
| ターゲット | クラフトビールを好み、作り手や仲間との繋がりを重視する層 |
| 継続購入の仕組み | 自社ECでの定期便(サブスク)、SNS発信と連動した限定醸造ビールの案内 |
ヤッホーブルーイングは、「よなよなエール」をはじめとするクラフトビールを手がける長野県軽井沢発のブランドです。
同社は「ファンベースマーケティング」の先駆けとして知られ、SNSやオウンドメディアでスタッフ自らが等身大の言葉で発信するコミュニケーションスタイルを徹底しています。
「宴」と呼ばれるファン参加型のリアルイベントを定期的に開催し、ビール好き同士がブランドを介してつながる場を作ることで、単なる商品への愛着を超えた熱量の高いファンコミュニティを築いてきました。
商品はスーパーやコンビニ、大手ECモールでも購入できますが、近年は自社ECサイトでの定期便(サブスクリプション)による直販に力を入れており、SNSで得たファンの声を新商品開発や限定醸造ビールの企画にダイレクトに反映する取り組みを進めています。
10. シーラック株式会社
引用:シーラック株式会社
| サービス名 | バリ勝男クン。 |
|---|---|
| 体験価値 | 2サイトが同システムで作られているが、焼津の鰹節専門メーカーならではの本格的な「だし」と、SNSでも話題の「かつお節チップス」の2つのサイト独自の世界観を楽しめる |
| ターゲット | 本格的な鰹だしを求める層(だし専門店勝男屋)と、静岡土産・気軽なおやつを求める層(バリ勝男クン。) |
| 継続購入の仕組み | 高級感のある「だし専門店勝男屋」と、キャラクターを使ったポップな「ONLINE SHOP勝男クン」を分けて展開 |
同社の看板商品「バリ勝男クン。」は、焼津港で水揚げされた新鮮な鰹をじっくり焼き上げたかつお節チップスで、SHIZUOKA BlueRevsとのコラボ商品を展開するなどSNSでも話題性を生んでいます。
一方、直営の「だし専門店勝男屋」は、ほぼ全商品を試食できる「見て、食べて、買える」体験型店舗を実店舗でも展開しており、素材へのこだわりを前面に出した高級路線です。
同社は「だし専門店勝男屋」と「ONLINE SHOP勝男クン」という、ターゲット層もデザインも異なる2つのブランドを展開していますが、それぞれ別のシステムでECサイトを構築していたため、商品登録や受発注業務に複数システムの運用が必要となり、業務工数が大きく圧迫されていました。
そこで、2つのブランドの世界観を保ったまま管理を一元化できる「W2 Commerce」導入で、バックエンド業務全体の約25%の工数削減を実現したほか、在庫連携が容易になったことで両ブランドのサイトで共通商品を販売できるようになりました。
以下の記事ではシーラック株式会社がW2 Commerceを選定した理由や活用機能について詳しく紹介しています。是非合わせてご覧ください。
11. 木の屋石巻水産
引用:木の屋石巻水産
| サービス名 | 鯨大和煮、鯖缶 等 |
|---|---|
| 体験価値 | 冷凍を経ず、朝獲れの新鮮な魚介をそのまま手作業で缶に詰めた、大量生産の缶詰にはない味わい |
| ターゲット | 効率重視の量産缶詰にはない「本物の味」を求める層、鯨食文化に関心がある層 |
| 継続購入の仕組み | 石巻魚市場から車で3分という立地を活かし、1957年創業以来こだわり続ける鯨大和煮缶詰などの伝統製法 |
石巻魚市場からわずか車で3分という立地を活かし、朝獲れたばかりの魚をそのまま缶詰に加工することで、冷凍魚を使う一般的な缶詰にはない旨みを実現しています。看板商品の「鯨大和煮」は65年以上作り続けられているロングセラーで、新鮮な魚は機械に通すと滑ってしまうため、全て手作業で1缶ずつ詰めているという独自のこだわりも持っています。
同社は、鯨肉を大手ECモールで扱えないという事情に加え、下請け依存からの脱却を目指し自社ブランドの確立と自社EC立ち上げを決断しました。しかしオープンソース型システムの老朽化による拡張性の低さ、複数システム運用による業務の煩雑さ、セキュリティの脆弱性という3つの課題を抱えていました。
そこで、コールセンターとの連携のしやすさと高い拡張性を評価し「W2 Commerce」導入で、複数システムの統合により業務効率が改善したほか、購入導線の最適化によって顧客単価は導入前の約2倍にまで成長しました。
具体的な選定理由や活用機能については、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:「システムの拡張性が決め手でした」 木の屋が未来の事業展開を見据えてECサイトをリニューアル! W2Commerce Repeat活用で顧客単価2倍に!
12. 梅乃宿酒造
引用:梅乃宿酒造株式会社
| サービス名 | 梅乃宿酒造公式オンラインショップ |
|---|---|
| 体験価値 | 果肉をまるごと感じられるデザート感覚のフルーツリキュールで、日本酒特有の辛口さが苦手な層にも新鮮な飲用体験を届ける |
| ターゲット | 日本酒の香りや辛さが苦手な層、お酒初心者や女性層 |
| 継続購入の仕組み | 高精度なセグメント配信によるCRM施策でリピートを促進 |
成功事例の12つ目は、日本酒やリキュールを製造・販売する梅乃宿酒造株式会社です。
看板商品「あらごしみかん」は、1.8Lあたり温州みかん約33個分の果肉を贅沢に使用し、みかんの果肉がはじける食感と爽やかな香りを楽しめるデザート感覚のリキュールとなっており、日本酒をD2Cにて展開しています。日本酒特有の香りやアルコール感が苦手な層にも親しみやすい味わいで、従来の酒蔵の枠を超えた顧客層を開拓しています。
同社はBtoB中心の事業からBtoC事業へ注力する方針転換に伴い、ECサイトのリニューアルを決意しました。以前のシステムはCRM機能が不足しており、顧客の購入履歴や行動データが点在していたため、狙った施策を実行できないことが課題でした。
そこで、CRM機能と1,000以上の機能を標準搭載する「W2 Commerce」導入で、高精度なセグメント機能を活用したメルマガ配信やリピート促進施策を展開した結果、導入から半年で売上が10倍に成長しました。
具体的な選定理由や活用機能については、以下の記事で詳しく紹介しています。是非合わせてご覧ください。
関連記事:【売上10倍】日本酒やリキュールなど各種酒類を提供する梅乃宿がECプラットフォーム「W2 Commerce」で売上を伸ばした理由とは
食品D2Cを成功させるにはECカートの活用が重要
食品D2Cを成功させるには、「実店舗の方が便利」と思わせないことが大切です。
だからこそ、実店舗では得られない体験を提供できるように、ECカートを活用することが重要です。
たとえばW2 Commerceなら、一回の注文で複数の配送先を指定することができ、消費者にストレスを与えないシームレスな購買体験を提供できます。
食品D2Cの成功に役立つおすすめの機能は、以下の3つです。
- 冷蔵・冷凍に対応できる
- オフラインも一元管理できる
- 定期配送やサブスクに対応している
とくに、3つめの定期配送やサブスクに対応できるかどうかは食品D2C成功に深くかかわってきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
【おすすめ機能1】冷蔵・冷凍に対応できる
食品の場合、冷蔵や冷凍に対応できると安心できます。
生鮮食品や冷凍食品など、温度管理が大切な食品があるからです。
とくに肉や野菜など状態によって差が出やすい商品は、良い状態で届けるための温度管理は必須と言えるでしょう。
ただ、手動で「冷凍・冷蔵」の発送を管理するのは、人的コスト増加や発送ミスの恐れがあります。
その点W2 Commerceなら、商品ごとに3温度設定ができるので、適した温度での効率的な配送が可能です。
食品D2Cでは冷蔵・冷凍に対応できる機能があるかだけでなく、効率的に適温で発送できる機能があるかまで確認するようにしましょう。
【おすすめ機能2】オフラインも一元管理できる
ECサイト経由の注文や顧客情報だけではなく、オフラインも一元管理できると管理しやすく便利になります。
ターゲットによってはインターネット経由以外の注文方法を選択する方もいるからです。
たとえば、電話や紙からの注文情報も一元管理できると管理コストが下がります。
オフラインの注文方法も一定数のニーズがあると考え、一元管理できるカートシステムを選択してください。
ECカート機能全般についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
【おすすめ機能3】定期配送やサブスクに対応している
定期購入や頒布会など定期購入に特化した機能があるカートシステムを選びましょう。
食品D2Cでは、商品の数を多く売るよりも、どれだけ長い期間購入してもらえるかが利益率アップのカギとなります。
「今月はお休みしたい」などの顧客ニーズに応えられるカートかどうかが定期購入の継続に大きく影響するからこそ、カートシステム選びは重要です。
たとえばW2 Commerceの場合、お届け周期を柔軟に指定が出来たり、お客様自身で後からマイページからお届け日を変更・スキップが可能になります。
食品D2Cなら「W2 Commerce」がおすすめ
食品D2Cには、前項で紹介した「冷蔵・冷凍対応」「オフラインの一元管理」「定期配送・サブスク対応」といったおすすめ機能を標準搭載した「W2 Commerce」がおすすめです。
W2 Commerceは、BtoC・定期販売・BtoB・海外ECなど複数の事業形態に対応したコマースプラットフォームです。AIを組み込んだ1,000以上の機能が標準搭載されているほか、自由に追加できる拡張プラグイン群により、事業フェーズに合わせた柔軟な拡張と高度なコマース戦略の実現が可能です。
「W2 Commerce」には、他にも下記のメリットがあります。
- 業界トップの標準機能数に加え、カスタマイズも可能
- セキュリティが業界最高水準
- サイト構築後もサポートが充実している
食品D2Cは鮮度管理や継続購入の仕組みづくりなど押さえるべきポイントが多く、機能不足によるシステムの乗り換えは大きな負担になります。
W2 Commerceを導入した企業では、導入前と比べて売上が1,800%向上した実績もあり、食品D2Cの立ち上げやリニューアルを検討している方におすすめのシステムです。
まとめ:食品D2Cの成功は、業態に合わせた独自の強みの見極めにある
本記事では、食品D2Cが注目される背景と成功のカギとなるポイント、そして12ブランドの成功事例を解説しました。
成功しているブランドの業態は実に多様です。しかし共通しているのは、単に商品を販売するのではなく、体験価値の提供・明確なターゲット設定・継続して選ばれる仕組みという3つの要素を、自社の商材や顧客層に合わせて設計している点だと言えます。賞味期限や温度管理といった食品特有の制約は、裏を返せば他社に模倣されにくい参入障壁にもなり得ます。
本記事で紹介した成功事例が示す通り、こうした食品D2C特有の課題を乗り越え、業態に合った独自の強みを事業に活かしていくには、定期購入やサブスクリプションに対応したECカートの選定が重要な鍵となるでしょう。
資料は無料でダウンロードできるので、食品D2C立ち上げに興味がある方はぜひあわせてご一読ください。

W2 Commerceは、BtoC・定期販売・BtoB・海外ECなど複数の事業形態に対応したコマースプラットフォームです。AIを組み込んだ1,000以上の機能が標準搭載され、さらに、自由に追加できる拡張プラグイン群により、高度なコマース戦略と運用を実現します。
そのなかでも、BtoC向けECサイトを構築できる「W2 Commerce Unified」は、集客・CRM・サイト統合・OMOまでEC事業に必要な全ての要件を標準搭載。大規模アクセスに耐えるサーバー環境や個別カスタマイズにも対応することで、やりたいことを実現するEC運営が可能です。
D2Cの食品事例に関するよくある質問(FAQ)
Q. 食品業界でD2Cモデルを導入するメリットは何ですか?
A. D2C(Direct to Consumer)は、自社で販売・顧客データを直接管理できる点が最大の強みです。中間流通を介さず、ブランドストーリーや製造背景を自ら発信できるため、ファン化やLTV向上につながります。特に食品では「安心・安全」「作り手の想い」を伝えやすいモデルです。
Q. 食品D2Cの成功事例にはどんな特徴がありますか?
A. 成功企業は「ストーリー×体験設計」を重視しています。たとえば、Oisixは“食の安心”を軸にサブスクモデルを展開し、BASE FOODは“完全栄養”という明確な価値を訴求。単なる販売ではなく、レシピ提案や継続利用を促すCRM施策が共通しています。
Q. 食品D2Cを始める際の注意点はありますか?
A. 食品は賞味期限・温度管理・発送コストなど物流要件が厳しく、倉庫・配送体制の設計が重要です。また、食品表示法や景表法への対応も必須。初期は小ロットからテストマーケティングを行い、顧客の嗜好データをもとにPDCAを回すことが成功への近道です。
鮮度管理と高い配送コスト対策については、物流アウトソーシングの検討も有効です。詳しくは以下をご覧ください。
関連記事:【EC事業の効率化】物流アウトソーシングで通販事業のコスト削減!メリット・デメリット・費用相場・選び方まで徹底解説!
この記事の監修者
神戸大学在学中にEC事業を立ち上げ、自社ECサイトの構築から販売戦略の立案・実行、広告運用、物流手配に至るまで、EC運営の全工程をハンズオンで経験。売上を大きく伸ばしたのち、事業譲渡を実現。
大学卒業後はW2株式会社に新卒入社し、現在は、ECプラットフォーム事業とインテグレーション事業のマーケティング戦略の統括・推進を担う。一貫してEC領域に携わり、スタートアップから大手企業まで、あらゆるフェーズのEC支援に精通している。































