
化粧品・コスメECの課題3選|市場規模と成功事例7選
近年、化粧品・コスメを製造するメーカーや、それらを販売するドラッグストアでEC化が進み、多くの化粧品・コスメ用品がECサイト上で購入できるようになりました。
経済産業省が2023年8月に発表したデータによると化粧品・医薬品の業界におけるEC市場規模は9,191億円、EC化率は8.24%でした。この結果は、他の産業と比べてみてもあまり高くはありません。
参考URL:https://www.meti.go.jp/press/2023/08/20230831002/20230831002-1.pdf
今回は、化粧品・コスメ市場規模や課題、化粧品・コスメECサイトの構築・リニューアルを成功させるためのポイント、成功事例をご紹介します。
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化粧品・コスメECの市場規模とEC化率

下記のグラフは、化粧品・医薬品のEC市場規模の推移です。
EC市場規模 | EC化率 | |
2014年 | 4,415億円 | 4.18% |
2015年 | 4,699億円 | 4.48% |
2016年 | 5,268億円 | 5.02% |
2017年 | 5,670億円 | 5.27% |
2018年 | 6,136億円 | 5.80% |
2019年 | 6,611億円 | 6.00% |
2020年 | 7,787億円 | 6.72% |
2021年 | 8,552億円 | 7.52% |
2022年 | 9,191億円 | 8.24% |
引用元:https://www.meti.go.jp/press/2023/08/20230831002/20230831002-1.pdf
2022年度の全産業(物販)のEC化率の平均は9.13%であり、化粧品・医薬品のEC化率は8.24%です。これは日本の他の産業よりもEC化があまり進んでいません。
過去データの推移を見ると、年々少しずつ市場規模は増加しています。これは2014年6月の薬事法の改正により、一般的な薬品の販売がネットでも販売可能になったことや、2019年末からの新型コロナウイルス流行の影響により市場規模が伸びた要因といえます。
EC化率については以下の記事で詳しく紹介しています。
化粧品・コスメEC事業者が抱える課題3選

ここからは、化粧品・コスメECが抱える3つの課題を紹介します。
商品の魅力が伝わりにくい
化粧品やコスメには、色や香り、自分の肌に合うのかどうかなどを実際に店舗に足を運んで試さなければ判断できないことが多くあります。特に百貨店デパートなどで販売されている高価格な商品はよりその傾向があります。
実際に商品を試すだけではなく、販売員からのアドバイスをもらいながら購入したいというニーズもあると思われます。
ファン化しにくい
化粧品は、単に機能的な効果だけでなく、ブランドイメージやストーリーも重要な購買動機となります。しかし、ECでは顧客との直接的なコミュニケーションが難しいため、ブランドへの理解や愛着を育むことが課題です。
また、インターネット上には似た寄った商品がいくつもあります。そのため、新規顧客に少しでも良い印象を持ってもらえないと次に繋がることほとんどありません。
WEBマーケティングが難しい
化粧品ECは競合企業が多いレッドオーシャン市場です。資本力のある多くの大手企業から中小企業まで、あらゆる企業が参入しているため、WEBマーケティングの広告費も高騰し、効率良くECサイトで商品を購入してもらえることが難しい業界です。
また、広告コストを抑えるための施策として、アフィリエイトサイトと呼ばれる口コミサイトを利用する方法もあります。しかし、化粧品などの健康分野において信頼できない記事が上位に入ってくることが多く、Googleでは企業公式サイトやAmazon、楽天といったショッピングモールが検索上位に表示されるアルゴリズムになっています。Yahoo! JAPANでもアフィリエイトの広告出稿が禁止になるなど、上位にサイトを表示させるためには専門性が高いコンテンツを準備しなければならなくなりました。
化粧品・コスメECを成功させる3つのポイント

近年、EC市場全体が拡大する中で、化粧品・コスメECも成長を続けています。
前章でもお伝えしたように、競争が激しい市場の中で、成功を収めるためには、顧客のニーズを捉えた戦略的な取り組みが必要不可欠です。ここでは、化粧品・コスメECを成功させるための3つのポイントと、具体的な施策例について解説します。
1. 顧客体験の向上:五感を満たすバーチャル体験の実現
化粧品は香りや質感など、実際に試用してこそ魅力が伝わる商品です。しかし、ECでは実店舗のようにテスターを試すことができないため、顧客は購入前に不安を感じてしまいます。
この課題を克服するために、以下の取り組みが有効です。
VR/AR技術を活用したバーチャル試用では、顧客は実際に商品を顔や肌に試着しているような感覚で、色や質感を確認することができます。さらに、AIによるパーソナル診断は、顧客の肌質や顔立ちやメイクの好みなどを分析し、最適な商品を提案します。また、サンプル提供: 顧客が購入前に商品の香りや質感を体験できるように、サンプルを提供します。
これらの取り組みは、顧客の不安を解消し、購入意欲を高める効果があります。
2. 顧客エンゲージメントの強化:信頼関係構築とファン化戦略
化粧品は、単に機能的な効果だけでなく、ブランドイメージやストーリーも重要な購買動機となります。しかし、ECでは顧客との直接的なコミュニケーションが難しいため、ブランドへの理解や愛着を育むことが課題です。
以下の取り組みは、顧客エンゲージメントを高め、ブランドへの信頼関係を構築するのに役立ちます。
ライブ配信やチャット機能による双方向のコミュニケーションの活用で顧客とリアルタイムで交流することで、親近感や信頼感を高めることができます。また、顧客参加型のイベントを開催することで、ブランドへの愛着やロイヤルティを高めることができます。さらに、SNSを活用しブランドストーリーや商品の魅力を、顧客目線で発信することで、共感や興味関心を高めることができます。
これらの取り組みを通じて、顧客との信頼関係を構築し、熱狂的なファンを獲得することで、長期的な顧客ロイヤルティを高めることができます。
3. 競争優位性の確立:差別化戦略と独自の価値創造
化粧品・コスメEC市場は競争が激しく、参入障壁も比較的低いことから、差別化戦略が成功の鍵となります。
以下の取り組みは、競合との差別化を図り、独自の価値創造を実現するのに役立ちます。
競合との差別化を図るために、独自の商品開発や限定商品の販売を行うことで、顧客の興味関心を高めることができます。また、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされたサービスを提供することで、顧客満足度を向上させることができます。
これらの取り組みを通じて、競合との差別化を図り、独自の価値創造を実現することで、顧客から選ばれるブランドへと成長することができます。
W2で構築した化粧品・コスメECサイト事例7選

肌美和
肌美和は馬油の一大産地である熊本で、馬油と馬プラセンタの原料から製品化まで一貫した製造体制を整えており、”本場・本格・本物”をモットーにスキンケア商品、ヘアケア商品、健康食品などの製造・販売をするメーカーです。
ECサイトや電話注文、百貨店の催事場に出展して、全国各地で商品を販売をしています。
導入効果
- 特別な施策をせず、オープン5か月で売上110%達成
- 出荷業務を導入前の1/3の時間で行えている
- 業務効率化で浮いた時間で横展開の商品開発し、購入単価UP
URL:https://www.w2solution.co.jp/example/kimiwa/
医師のとも
医師のともは、医療界に寄り添うLife Design Companyを企業理念に、医療従事者へのサポートを行っている会社です。幅広い診療科の医師約20,000人に対して、医師のとものサービスをご利用いただいています。
「転職してワークライフバランスを実現したい」「開業したい」「人生のパートナーがほしい」など、各ライフステージにより、医師が叶えたいことは様々です。医師のともは、そんなさまざまな医師の夢をできる限り叶えたいと、多角的に事業を展開しています。
導入効果
- 1か月半という短い期間でECサイトオープンへ
- ECカートシステム導入から、導入後まで手厚いサポート
- 定期通販機能に加え、拡張性の高いECカートシステムの選定
URL:https://www.w2solution.co.jp/example/ishinotomo/
BPダイレクト
BPダイレクトは、「既成概念に囚われない自由な発想を形にする」という企業理念を掲げ、化粧品や健康食品を中心とした通販事業を展開しています。多様化するお客様のニーズに応えるべく、アンケートや電話、メールなどを通じてお客様の声を丁寧に汲み取り、社内でもアイデアを出し合いながら日々商品開発に取り組んでいます。
導入効果
- 4つのシステムを2つにして、オフラインオンラインの一元管理を可能にした
- システムリプレイスしたことで年間250万円ものコスト削減や月の業務時間を50時間削減に繋がった
- 豊富な機能で行いたい施策を行えるように
URL:https://www.w2solution.co.jp/example/bpdirect/
合同会社M&R
Webコンサル事業やチョコレート製造販売事業を行う合同会社M&Rは、チョコレート製造販売事業でECカートシステム「W2 Repeat」を導入し、公式オンラインショップをオープンしました。
導入効果
- 事業拡大に合わせた拡張性で、継続して使えるECカートシステム
- HTMLの作成から実装まで全ての作業を自社で完結でき、ビジネス展開のスピードアップ
- スモールスタートにもかかわらず、導入から約1ヶ月で売上達成
URL:https://www.w2solution.co.jp/example/mandr/
COLORIS
COLORISは、自宅で髪を染めて頂く際に使用するヘアカラーセットを、個人のお客様に向けてD2Cという形で販売をしています。サイト上でのカウンセリングで現在の髪の状態や普段使っている化粧品についてなどの質問を行い、その回答からお客様1人1人に最適なカラー剤を提案・販売しています。
子育て中のママやお仕事が忙しいキャリアウーマンを中心とした「時間がない中でも髪をきれいに保ちたい」と考えておられる約7万名~8万名の会員様にご利用頂いています。
導入効果
- 自由度や柔軟性の高いカウンセリングによってお客様の利便性が向上し、新規顧客数が約1.5倍に増加
- 「再スコアリング」によってカラーのチューニングが可能になり、より理想のカラー剤に近づけるように
- スコアリング機能から抽出したアンケートデータを活用して1to1マーケティング・施策が実施可能に
URL:https://www.w2solution.co.jp/example/coloris/
YUMEJIN
YUMEJINは主にハイビスカスから抽出できるオイルを利用し、ヘアケアやスキンケア商品の製造から販売を行っています。ハイビスカスのエキスはオクラのようにネバネバしており、そのエキスがきつい臭いを無臭にする効果や肌の保湿する効果があり、YUMEJINで使用しているハイビスカスはブッソウゲという植物の種類で香りがないため、後付けで月桃という食物で香りづけしたりしています。
Only Oneサービスの提供を目指しているため、こだわりも多くあり、お客様が安心・安全に商品を利用できるようにハイビスカス畑の土づくりから始めていることやオーガニック栽培なので雑草や台風と闘い自然と共存しながら栽培しています。
導入効果
- ECシステム移行後、売上が140%UP
- 高度な顧客セグメント機能を活用したCRM施策を実現
- 問い合わせの一括管理で業務の利便性向上
URL:https://www.w2solution.co.jp/example/yumejin/
関西酵素
関西酵素は、酵素のエキスパートとして、入浴剤をはじめとした基礎化粧品・トイレタリー製品の商品開発に携わり、「自然との共存」をテーマに、独自技術の開発とともに科学的根拠に基づいた付加価値の高い「あったらいいな」をカタチにしています。
導入効果
- データ分析機能の活用で業務工数を1/2に削減
- 業務効率の改善により新規顧客獲得に注力できた結果,売上130%UP
- フォーム一体型LPを活用しCV率が130~140%UP
URL:https://www.w2solution.co.jp/example/kansaikoso/
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まとめ
化粧品・コスメECを成功させるためには、顧客体験の向上、顧客エンゲージメントの強化、競争優位性の確立という3つのポイントを意識することが重要です。
これらのポイントを踏まえた戦略的な取り組みを行うことで、競争が激しい市場の中で成功を収め、顧客に愛されるブランドへと成長することができるでしょう。
ECサイトを運用して実際に売上を伸ばすには、そもそも「成果が出やすいECサイト」を構築することが極めて重要です。