
POSレジとは?機能や導入効果、選び方をまとめて紹介!
POSレジ(ポスレジ)とは、スーパーやコンビニの本部と各店舗を結んで、商品の売上金額、在庫情報など商品を販売した時点のデータ管理を一元化するレジシステムです。
「ECサイトと実店舗のデータを一元化したいけど、どのシステムを選んだらいいか分からない」という方もいるのではないでしょうか。
ECサイトと実店舗を運営している企業には多くの導入メリットがあるPOSレジですが、ポイントを押さえた選定をしないと必要な機能が足りず再導入が必要となるケースも。
そこで本記事では、POSレジの役割や機能、導入効果や選定ポイントなどをまとめて紹介します。記事の後半では、具体的におすすめのPOSレジを案内していますので、POSレジを検討している企業担当者の方はぜひ最後までご一読ください。
あらゆるメディアで顧客との接点を結ぶオムニチャネル化は、実店舗販売やECサイト運営を行う企業には欠かせない販売戦略と言えます。
オムニチャネル化の概要や導入方法や成功事例は以下の資料で解説しています。POSレジを有効活用するために役立つ内容ですので、ぜひ以下もあわせてご覧ください。
POSレジとはデータの一元管理による業務効率化の経営ツール

POSレジ(ポスレジ)は、「Point Of Sales(販売時点情報管理)」の頭文字の特徴を持ったレジのことです。「販売時点情報管理」と訳されるように、バーコードで読み取った販売データをリアルタイムで集約して一元管理できます。
小売業界や流通業界などを中心に導入されており、身近なところではスーパーやコンビニなどで用いられています。
POSレジを導入する主な特徴・メリットは以下の3つです。
▼POSレジの特徴・メリット
- 売上データの分析が容易になる
- あらゆる管理をスピーディーに実現できるため、業務効率化につながる
- 計算ミスや入力操作ミスなどを防止できる
たとえば、売上データの分析にPOSレジを使えば、データがCVSで瞬時に出力できるので集計の手間がなくなり業務が効率化できます。
販売情報をリアルタイムで集約し一元管理できるPOSレジは、データ管理やデータ分析による販売戦略の支援に欠かせない重要なツールといえるでしょう。
POSレジと似ている言葉に「POSシステム」があります。違いは何なのでしょうか。以下で詳しく説明します。
POSレジとPOSシステムの違いは?
POSレジとPOSシステムの違いは、現場レベルではどちらも同じように使われる用語です。
厳密には、以下の違いがあります。
- POSレジ:「『POSシステム』と呼ばれるレジシステム」を導入しているレジ
- POSシステム:レジシステムを指す、大きなカテゴリ名
図で表すと、以下のイメージです。

POSシステムとは、商品情報や販売情報の一元管理や売上分析のためのシステムを指しています。
POSレジが普及する前には、POSシステムが現場の各レジへダイレクトに導入されるケースも多く見られました。
現在は、各店舗や売り場のレジスター(レジ)に「POSシステムを搭載したPOSレジ」を配置し利用しています。
POSレジによるPOSシステムが主流となる一方で、近年ではレジ単位で利用可能なタブレットやスマホを使ったPOSシステムが広がっています。
なお、ECプラットフォーム「W2 Unified」はPOSシステムとECサイトの連携が可能なシステムです。1,000以上もの機能が搭載されており、業界で唯一カスタマイズモデルへのシームレスなサービス切り替えを実現できます。
タブレットやスマホを使ったPOSシステムへの連携も可能なため、あらゆる販売形態にも対応でき、オムニチャネル化など長いスパンにおける事業戦略に有効です。
POSシステムとECサイトを連携させて業務効率化を図りたい場合は、ぜひ以下より「W2 Unified」の資料をご確認ください。
POSレジの主な機能4つ

販売情報の一元管理によるデータ集約やマーケティング分析を可能にしたPOSレジには、主に次の4つの機能があります。
- 売上機能
- 商品管理機能
- 顧客管理機能
- ECサイト連動機能
とくに4つ目の「ECサイト連動機能」は、実店舗とECサイトの販売情報を一元管理して、総合的なマーケティング戦略を進めるために大切なポイントです。
ひとつずつ見ていきましょう。
【機能1】売上機能
売上機能は、店舗で販売した売上データをリアルタイムで集計できる機能です。売上動向のチェックで重要な次の性質のデータを一括して集約できることが大きな特徴です。
- 「いつ」販売されたのか
- 「どこで」売上があったのか
- 「どういった顧客に」販売したのか
- 「どの商品を」販売したのか
- 「どのくらいの数量を」販売したのか
各店舗から収集されたさまざまな売上データは、いつでも確認しながら販売予測やマーケティング施策に活用できます。
【機能2】商品管理機能
商品管理機能は、販売する商品のさまざまな情報を登録できます。
商品情報をはじめ原価や取引先企業という情報はもちろん、在庫数や売上動向など販売記録の一括管理が可能です。
たとえば、自社の売れ筋商品を把握することで、無駄なく効率的な発注管理に活かせます。
【機能3】顧客管理機能
顧客管理機能は、ポイントカードによる氏名・年齢・生年月日などの個人情報や、POSレジの小計時に性別や年代を管理できる機能です。
顧客の細かな情報や購入動向が把握できるので、精度の高いマーケティング施策や顧客満足度の向上を図るサービスの提供、顧客にマッチしたプロモーションなどが実現可能です。
【機能4】ECサイト連動機能
ECサイト連動機能は、その名の通りECとの連携ができる機能です。
実店舗とECサイトの各売上情報を一元管理できるため、販売情報や在庫数の記録と照合する手間が省けます。
POSレジを導入することによって、以下が実現できます。
- 在庫の一元化で購買行動の効率化ができる
- ポイントの一元化で場所を選ばない購入を提供できる
- 購買履歴一元化でマーケティング分析に活用できる
以下の記事では、実現できることの他にも、企業の連携事例やシステム選定のポイントなど詳しく解説しています。POSレジとECサイトの連携を詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。
POSレジを導入する効果3つ

POSレジを導入すると、現場ではどういった効果を得られるのでしょうか。
具体的には、主に次の3つの効果があります。
- 多店舗やオンラインでの売上の一元管理
- 業務の効率化
- 顧客満足度の向上
とくに2つ目の「業務の効率化」は、人手不足や労働環境の改善が急務の現場にとって、POSレジの恩恵をすぐに感じられる大きなメリットです。
ひとつずつ見ていきましょう。
【効果1】多店舗やオンラインでの売上の一元管理
POSシステム内にある複数店舗のPOSレジをネットワークで結ぶと、店舗ごとのデータ管理から本部による売上データの一元管理ができます。
また、ECサイトと連携することで、オンライン通販の販売情報も一括して管理が可能です。そのため、店舗販売もECサイト運営も両方行う企業には、生産性の向上に有効と言えます。
【効果2】業務の効率化
POSレジは、バーコードの読み取りで瞬時に商品情報や金額をデータ化し会計ができるため、販売のレジ対応が簡素化されます。
手動での作業では時間や手間がかかり、ミスが起きやすいレジ締め作業も、売上集計機能やレジ締めをサポートする機能が搭載されているため、作業時間を大幅に削減可能です。
【効果3】顧客満足度の向上
POSレジには、顧客の性別や年代、来店人数という顧客データを会計時に登録できるタイプがあります。そのため、顧客情報と売上の商品情報とを照合して購買傾向を把握したり、データ分析による発注管理に活用したりすることが可能です。
細かな販売データを分析することで、セール商品や季節商品の選定や新商品の開発に役立つなど、顧客満足度の向上を図れます。
POSレジを導入すると多くのメリットがありますが、実際にPOSレジを導入したい場合、どのようなポイントで選べば良いのでしょうか。
ここからは、POSレジを選ぶポイントを詳しく紹介します。
POSレジを選ぶ時のチェックポイント3つ

導入時に知っておきたいチェックポイントは次の3つです。
- OMO・オムニチャネルに対応しているか
- 発注や在庫、出荷から会員管理まで一元化連携できるか
- 現行のシステムと連携可能か
とくに3つ目の「現行のシステムと連携可能か」は、POSレジをスムーズに導入して業務効率化を図るために重要な視点といえるでしょう。
ひとつずつポイントを確認します。
【ポイント1】OMO・オムニチャネルに対応しているか
POSレジの選び方のポイント1つ目は「OMO・オムニチャネルに対応しているか?」です。
具体的には、スマホやパソコンというデジタルツールによる販売に対応しているPOSレジを選びましょう。
近年、実店舗でのキャッシュレス決済やECショップ利用での代金引換など、決済の場面ではアナログとデジタルの境界線が曖昧になっています。
オンラインやオフラインをつないで顧客の購買体験を演出するOMOや、オンラインとオフラインを分けてマーケティング戦略を推進するオムニチャネルへの対応は、顧客満足度の向上に欠かせません。
OMOもオムニチャネルも、リアルタイムでのデータの一元管理により、シームレスな購買体験を提供します。顧客の利便性の最大化により販売機会の損失を削減し、売上アップにつながるため、OMO・オムニチャネル対応のサービスを検討しましょう。
【ポイント2】発注や在庫、出荷から会員管理まで一元化連携できるか
POSレジの選び方のポイント2つ目は「管理が一元化できるか?」です。
売上データの分析に基づき、発注管理から在庫管理、出荷管理をはじめ会員管理など、さまざまな業務の一元管理ができるPOSレジを選んでください。
とくに多店舗展開している企業の場合、POSレジで全店舗の販売データをリアルタイムで本部が把握できるため、多角的なマーケティング戦略を立案・推進するのに役立ちます。
また、LTV最大化を企図したデータ分析による販売促進も、売上データを活用した具体的なアプローチが可能です。
さらに、顧客からの問い合わせやクレームの際、データの一元管理によって対応に必要なデータを瞬時にピックアップできるため、安心感を与えるサポートが可能です。
【ポイント3】現行のシステムと連携可能か
POSレジの選び方のポイント3つ目は「現行のシステムと連携できるか?」です。
自社で活用している現行システムとスムーズに連携できるPOSレジかどうかを確認しましょう。既存のツールと連携できない場合、逆に作業工数が増えてしまったりシステムを最大限活用できなかったりするなどの不便につながります。
近年、APIによるクラウド型POSシステムの販売例が増えています。POSレジの販売情報をPOSサーバーとAPI経由で現行システムに連携することで、リアルタイムに複数店舗のデータを本部で集約可能です。
ここからは、実際に現場で導入されているPOSレジの中から、おすすめのサービスを詳しく紹介します。
おすすめのPOSレジ6選

POSレジの中でも、特におすすめのPOSレジは以下の6つです。
▼おすすめのPOSレジ6選
- スマレジ
- ユビレジ
- POS+(ポスタス)
- STORES レジ
- Square POSレジ
- Airレジ
それぞれどういった特徴や機能を提供しているのか、比較しながらチェックしてください。
【サービス1】スマレジ

出典:スマレジの公式サイト
▼特徴
- あらゆる業種で登録数123,000店を突破(2023年2月時点)
- ネット調査でサポート充実・信頼・品質の3部門でNo.1
- インボイス対応で小規模事業者も安心
「スマレジ」は、幅広い業種での利用を目的に開発された、無料でスタートできるPOSレジです。2023年2月時点で登録店舗数は123,000店を超えています。
リアルタイムで確認できる売上分析や在庫管理機能が人気なほか、多様な決済方法に対応しているためマルチチャネル化にもおすすめです。導入コスト0円から始められるので、お店の規模に関わらずハードルが低い点もスマレジの特徴となっています。
【サービス2】ユビレジ

出典:ユビレジの公式サイト
▼特徴
- 利用継続率99%
- お試しプランは0円で利用可能
- 業種別の有料オプションが充実
「ユビレジ」は、iPad POSレジ専用のアプリを使用する手軽で使いやすいサービスです。月額利用料6,900円〜の有料版では、売り上げ管理や在庫管理をはじめ商品分析や顧客管理まで、データ管理やデータ分析が簡単にできます。
全プランでメールサポート対応なので、使用中に困りごとが出たときも安心して利用できます。
【サービス3】POS+(ポスタス)

出典:POS+の公式サイト
▼特徴
- 店舗運営に役立つ販促対応からDM配信まで
- 労務管理に特化したシフト作成やスタッフ定着サービスも
- 予約管理や販促対応というサロン運営にも対応
「POS+(ポスタス)」は、飲食店や美容サロン、小売店など、あらゆる業種の多店舗運営に対応する機能が豊富です。飲食店向けには卓上注文やキッチン伝票出力、テイクアウト受注などの充実した機能が利用できます。
また、電子カルテや予約管理、DM配信という美容やサロンをサポートする機能も多く、業務効率化と売上アップを支援します。
【サービス4】STORES レジ

▼特徴
- レジとネットショップを連携するオムニチャネル対応
- 複数店舗とネットショップの売上データや在庫管理を一元化
- 「STORES 決済」との連携でキャッシュレス決済に対応
「STORES レジ」は、商品情報の登録をするだけで、実店舗のレジやECサイトの販売価格がリアルタイムに反映できます。店舗販売とネットショップの売上管理・在庫管理・商品管理をまとめて管理できます。
在庫共有機能を使えば、店頭商品をネットショップで販売するときも在庫数の一元管理が可能です。
【サービス5】Square POSレジ

▼特徴
- 在庫管理をはじめネットショップ連携や勤怠管理も利用できる
- 顧客満足度の向上による売上アップ支援機能が充実
- 決済手数料のみで無料利用が可能
従業員の勤怠管理というPOSレジの基本機能を超えた経営目線での充実した機能が搭載されています。
売上データや在庫情報がリアルタイムでチェックできるほか、現金決済やキャッシュレス決済を一元管理できるため、レジ締め作業も大幅に時間が短縮できます。
【サービス6】Airレジ

出典:Airレジの公式サイト
▼特徴
- タブレットやスマホ利用で手軽に導入できる
- 直感的な操作性で、初心者でもすぐ慣れるインターフェース
- 会計ソフトとの連携も対応
iPhoneまたはiPadをレジに用意することで、すぐに現金はもちろんキャッシュレス決済対応のPOSレジが導入できます。操作がしやすいため、初めて扱う従業員もスムーズにレジ対応に馴染めます。
自動集計やデータ分析など、基本的なPOSレジの機能が無料で始められる点もポイントです。
まとめ:現行システムと連携可能なPOSレジ導入で売上アップ

実店舗とECサイトを連携し、オムニチャネルに対応するには、自動で売上集計や商品管理、顧客管理ができるPOSレジの導入が不可欠です。
現行システムと連携できるPOSレジを導入することで、複数店舗の販売データをリアルタイムで集約し、本部で一元管理できます。
データ分析を通して顧客満足度の向上や売上アップという販売戦略を支える重要なアイテムとなるでしょう。
なお、これからPOSレジをベースにしたオムニチャネル化を目指したいなら、総合通販向けオールインワン型プラットフォーム「W2 Unified」がおすすめです。
POSレジやECサイトなどを活用したオムニチャネルの概要やメリット、具体的な導入手順を以下で詳しく解説していますので、ぜひお役立てください。