EC物流とは?入荷から返品までの8つの工程と課題・効率化方法を解説
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EC物流とは?入荷から返品までの8つの工程と課題・効率化方法を解説

サイト運用

ECサイトを円滑に運用するうえで、「EC物流」はきわめて重要な役割を担っています。そのため、EC物流に関する知見が十分でないと、成果を上げることは難しいです。

そこで本記事では、ECの中でも「物流」にスポットを当てて、EC物流の基本や全体像をまとめて紹介します。EC物流でよくある課題や、委託先・システムの選び方についてもお伝えしますので、スムーズな運用を実現したい方はぜひ最後までご覧ください。

業務効率化にお悩みの方はぜひ下記記事も併せてご活用ください。

関連記事:【ネットショップ業務】サイト運用から業務の効率・最適化について紹介

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この記事でわかること

主な特徴は、配送先が多く1件あたりの商品数が少ないこと、ラッピングや同梱などの個別対応が重要なこと、受け取り方法の多様化やスピード配送への対応が求められること、返品対応が発生しやすいことです。

基本の流れは、入荷・検品、保管、在庫管理、ピッキング・検品、梱包、出荷、配送、返品対応の8ステップです。それぞれの工程で正確さとスピードが求められ、ミスを防ぐ体制づくりが重要です。

「システム化」「作業の標準化」「アウトソーシング化」という3つの方向性で改善します。在庫管理システムやOMSの導入による情報の一元化、複雑な作業のマニュアル化、そして物流のプロへの委託を組み合わせることで、オペレーションミス・人手不足・コスト増大という課題に対応できます。

目次
  1. 01|EC物流とは?全体像や業務内容を解説
  2. 02|EC物流の主な特徴を4つ紹介
  3. 03|EC事業で物流を重視すべき理由(市場規模・物流コストなど)
  4. 04|EC物流の仕組みと流れ(入荷〜出荷までの5ステップ)
  5. 05|EC物流でよくある3つの課題・注意点
  6. 06|EC物流を改善するポイント3つ
  7. 07|EC物流をアウトソーシングするという選択肢
  8. 08|EC物流を効率化するシステム・サービスの選び方
  9. 09|まとめ:物流を効率化してECサイトの売上を伸ばそう
  10. 10|EC物流に関するよくある質問と回答

EC物流とは?全体像や業務内容を解説

EC物流とは、商品を仕入れてユーザーに届けるまでの一連のプロセスのことです。つまり、「EC事業におけるモノの流れ」を総じてEC物流と呼びます。

EC物流と聞くと「商品の梱包・配送」だけをイメージする方が多いと思いますが、実際には商品の保管や在庫管理、情報管理など、業務内容は多岐にわたります。

■ EC物流に含まれる主な業務

  • 商品の仕入れ
  • 商品の保管
  • 在庫管理
  • 商品の梱包
  • 商品の配送
  • 返品対応
  • 商品情報の管理

実店舗であれば商品を直接手渡しできますが、ECサイトの場合は商品を配送しなければなりません。

さらには、自宅やコンビニ受け取りといった多様な届け先に向けた梱包作業や小口配送など、ユーザーに合わせたスピーディーなサービスが求められます。そのため、実店舗よりも物流業務の負担は大きくなりがちです。

このような理由から、ある程度のボリュームまでは自社で運用し、対応するのが難しくなった場合は一部の業務を外部にアウトソーシング(委託)する企業が増えています。

複雑になりやすい物流業務を効率化すれば、余剰在庫や機会損失をなるべく減らすことができ、売上アップや顧客満足度の向上につながります。

EC物流の主な特徴を4つ紹介

「物流」のなかでもEC物流には主な特徴が4つあります。

1. 配送先は多いが商品の数量は少ない 2. ラッピングや同梱などの個別対応が重要 3. 受け取り方への柔軟性やスピード配送が必要 4. 返品対応が起こりやすい

一つずつ紹介します。

①配送先は多いが商品の数量は少ない

EC物流は
・BtoB(法人 → 法人)
・BtoC(法人 → 個人)
によってその特徴は大きく変わります。

■ BtoCとBtoBの主な違い

システム名 商品の数量 配送先の数 配送の頻度
BtoC(個人向け)
少ない
多い 多い
BtoB(法人向け)
多い
少ない 少ない

多くのECサイトは「BtoC」として一般消費者をターゲットにしているため、1件あたりに届ける商品の数量は少なく、配送先の数は多くなりやすいです。

一方、「BtoB」として法人と取引する場合、業務に必要な商品をまとめて納品するため、1件あたりの数量は多く、配送先の数は少ない傾向にあります。BtoB取引特有の受発注業務について詳しく知りたい方は「受発注システムとは?種類やメリット、選び方について解説」もあわせてご覧ください。

②ラッピングや同梱などの個別対応が重要

EC(ネットショップ)をギフトや贈り物として利用するユーザーは多く、その際にはラッピングやメッセージカードなどの個別対応が求められます。

このようなプレゼント需要に対応するべく、ラッピングや梱包に力を入れているECサイトは多いです。

また、化粧品や健康食品など、「定期的に購入されやすい商品」を取り扱う場合もユーザーへの個別対応は欠かせません。例えば、ユーザーの購入回数や会員ランクなどに応じて、同梱するチラシやノベルティを変えるなどです。

実店舗においてライトユーザーとヘビーユーザーで接客の仕方が変わるように、ECでもユーザーそれぞれに合わせた個別対応が必要になります。

③受け取り方への柔軟性やスピード配送が必要

商品を受け取る方法として、近年では自宅で手渡しをするほかに宅配ボックスやコンビニなどを利用するケースも増えてきました。

■ 商品の受け取り方法(例)

  • 直接手渡し
  • 置き配
  • 宅配ボックス
  • 通販専用宅配ロッカー
  • コンビニ受け取り

一般消費者のライフスタイルやニーズは複雑になってきており、希望する商品の受け取り方もどんどん多様化しています。

このような需要に柔軟に対応するだけでなく、できるだけスピーディに配送することがEC物流では求められます。こうした受け取りニーズの多様化に対応する手段として、宅配ボックスや置き配サービスの活用が進んでいます。

例えば、玄関前に設置できる宅配バッグ型の置き配サービス「okippa」を導入すれば、対面せずに荷物を受け取れる環境を手軽に整えることができ、再配達の削減や顧客満足度の向上にもつながります。

OKIPPAのサービス紹介画像

▶公式サイトはこちら

④返品対応が起こりやすい

実店舗と違って、ECで買い物をする際には商品そのものを直接見たり試したりすることはできません。

そのため、商品が届いてから「思ったのと違った」などの理由で返品になるケースは比較的多いです。実際、「ECの返品率は実店舗の3倍にのぼる」という専門家の声もあります。

※参考:ネットショップ担当者フォーラム「返品サービスの拡充が競争優位性&顧客体験の向上につながるワケ。消費者意識から見えるビジネスチャンスとは」2020年4月9日

このようにEC物流は返品率が高く発生しやすいため、スムーズに対応する体制を整えておく必要があります。

EC事業で物流を重視すべき理由(市場規模・物流コストなど)

EC事業において「物流」はきわめて重要な役割を担います。EC物流を重視すべき理由は、大きく3つです。

  1. 売上アップや顧客満足度に影響するから
  2. 業務の負担が大きくなりやすいから
  3. ECの市場規模も物流コストも拡大しているから

一つずつ見ていきましょう。

①売上アップや顧客満足度に影響するから

EC物流とは?入荷から返品までの8つの工程と課題・効率化方法を解説

※参考:ヤマト運輸株式会社「物流アウトソーシングとデータの可視化で実現する顧客満足度向上と業務効率化の両立」2021年9月

一般消費者1,200名に調査したデータによると、「ECサイトで、購入することを途中で止めてしまう時に気にすることは何でしょうか」という質問に対して、「配送条件が良くない」が47.6%と上位3位になる結果となりました。

ここでいう配送条件とは、配送スピードや受け取り時間の正確性などのことを指します。「早くて、便利で、安心」という配送プロセスの安定性が一般的になりつつあるからこそ、その水準をクリアできないと購入をストップしてしまう人が多数いるというわけです。

また、リピーターを増やす効果的な施策として、商品と一緒にチラシやノベルティ、クーポンなどの販促物を同梱する方法もあります。このようにEC物流に注力することは、売上アップや顧客満足度の向上に大きくつながります。

②業務の負担が大きくなりやすいから

多くのECサイトは一般消費者をターゲットにしているため、配送先が多く、同梱などの個別対応が必要で、さらに配送スピードにも気をつけなければなりません。また、季節のイベントやセールの際には、短時間でより多くの商品をさばく必要があります。

さらには、これら一連の業務をスムーズに進めるために、多くの関係者との調整・連携が欠かせません。このように、EC物流は「日常的なバックオフィス業務の負担」がどうしても大きくなりやすいです。その結果、戦略立案や分析などのコア業務に集中できず、売上が伸び悩んでしまう場合があります。

しかしEC物流の業務を効率化できれば、繁忙期でもコア業務を圧迫せず、現場スタッフの負担もやわらげることができます。

③ECの市場規模も物流コストも拡大しているから

EC物流とは?入荷から返品までの8つの工程と課題・効率化方法を解説

※引用:経済産業省「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」2021年7月

経済産業省によるデータを見ても分かるとおり、ECの市場規模は右肩上がりでどんどん成長を続けています。その一方で、配送量の増加や人員不足などによる「物流面のコスト」も年々増えており、対応に悩んでいるEC事業者は少なくありません。

EC物流とは?入荷から返品までの8つの工程と課題・効率化方法を解説

※引用:MIKATA株式会社・株式会社ロジレス「EC事業者の受注・出荷業務に関する実態調査」2020年6月

実際、EC業務の最大の課題として「配送コストの高騰」がトップに選ばれたという調査もあります。その中でいかに安定的・効率的な物流システムを構築できるかが、今後のEC市場ではきわめて重要です。

EC物流の仕組みと流れ(入荷〜出荷までの5ステップ)

これまでEC物流の特徴や重要性について紹介してきました。

次に「EC物流の仕組みと流れ」を5ステップにまとめて詳しくお伝えします。

  1. 入荷・検品
  2. 保管
  3. ピッキング・検品
  4. 梱包
  5. 出荷

一つずつ紹介します。

①入荷・検品

EC物流のスタートは、商品の入荷(仕入れ)から始まります。在庫の数やデータなどをもとに、どの商品を・どのくらい・どのタイミングで仕入れるかを見極めます。

注文した商品が倉庫に届いたら、次は検品です。商品の状態や数量などに問題がないかをチェックします。検品を疎かにしてしまうと、商品の情報や在庫などの正確な管理ができない、不良品が混じっていたらクレームが来るおそれがある、などのトラブルが発生するリスクがあるので注意しましょう。

検品を終えたら、商品を指定の棚に入れる棚入れを行います。実際に注文があった際に商品を取り出しやすいように、商品ごとにスペースを分けたり、ラベルを貼ったりしておくとよりスムーズです。

②保管

棚入れした商品は、出荷されるまで倉庫で保管します。保管の仕方や倉庫内の気温・湿度などが適切でないと、商品が劣化して販売できず、最悪処分することになります。

商品の状態をしっかりキープするためにも、適切な環境づくりに努めることが重要です。自社で倉庫を用意するか、外部の倉庫を利用するかによっても、運用の考え方は変わります。倉庫の選び方や委託にかかる費用については「EC物流倉庫の導入費用を解説!委託にするメリット・デメリットとは?」で詳しく解説しています。

③在庫管理

保管中の商品は、数量や状態を正確に把握し続ける「在庫管理」が欠かせません。入荷・出荷のたびに在庫数を更新し、常に最新の状態を保つことで、売り越し(在庫切れなのに受注してしまう)や、逆に過剰在庫による保管コストの増大を防げます。

複数の販売チャネル(自社EC・モール等)を運営している場合は、チャネルごとに在庫情報がバラバラにならないよう、一元的に管理する仕組みも重要になります。在庫管理システムの選び方については「ECサイトの在庫管理システムとは?利用メリットやおすすめ10社を徹底解説!」を、複数チャネルの情報を統合する考え方については「EC一元管理とは?何を一元化できるかとシステムの選び方を解説」で詳しく解説しています。

④ピッキング・検品

実際にユーザーから注文を受けたら、伝票やリストなどにもとづいて倉庫から商品を取り出します(ピッキング)。そして、配送する商品の内容や数に間違いがないかなどをチェックします。

配達時間を早めに指定するユーザーも多く、配達が遅れてしまうと顧客満足度に影響するため、スピーディで正確な作業をすることが重要です。

⑤梱包

配送する商品の内容に問題がなければ、次に商品のラッピングや梱包を行います。ギフト用の商品を扱っている場合、お歳暮やクリスマスなどのシーズンには専用の包装紙でラッピングを行う必要があります。

また、配達中に商品が傷まないように、商品を詰める場所や順番を工夫したり、緩衝材を十分に入れたりするなど注意しましょう。ちなみに、ユーザーの購入内容や購入回数、会員ランクなどに合わせて、同梱物をカスタマイズするとリピーターをより獲得しやすくなります。機械的に作業をこなすのではなく、ユーザーに合った商品の届け方を意識しましょう。

⑥出荷

梱包まで完了したら、いよいよ商品を配送業者へ引き渡します。お客様の名前や住所、日時指定などにミスがないか確認し、ヤマトや佐川急便などの配送業者に商品を引き渡します。

手違いがあれば悪いイメージやクレームの原因になってしまうので、丁寧に処理することが大切です。出荷が完了した情報は、ECサイト側のシステムへも正確に反映し、顧客が配送状況を確認できるようにしておきましょう。

⑦配送

配送業者に引き渡された商品は、指定された住所へ配送されます。配送スピードや正確性は、顧客満足度に直結する重要な工程です。

近年は、配送日時の指定や置き配、コンビニ受け取りなど、受け取り方法の多様化が進んでおり、こうした選択肢をどこまで用意できるかも、顧客体験を左右するポイントになります。配送コストは物流コスト全体の中でも大きな割合を占めるため、配送業者との契約条件や、配送方法の見直しによるコスト最適化も、継続的に検討すべき課題です。

⑧返品対応

ECの特性上、お客様による事情や商品の破損といった理由により、配送後の返品対応が求められることは珍しくありません。

返送された商品の検品、再入庫、交換品の発送といった一連の対応を、スムーズかつ丁寧に行う体制を整えておく必要があります。自社に少なからず不満を抱いている場合もあるので、マニュアルを整備してスピーディかつ誠実な対応ができるように準備しておくとスムーズです。返品対応の巧拙は、顧客のリピート意向にも大きく影響するため、単なる後処理ではなく、顧客体験の一部として位置づけて設計することが重要です。

EC物流の入荷から返品までの8つの工程を示したフロー図

EC物流でよくある3つの課題・注意点

改めて、EC物流のステップは大きく8つに分かれます。これらすべてがうまく機能すればいいのですが、実際はさまざまな課題を抱えているケースがほとんどです。

スムーズな物流を実現するために、どのようなトラブルが起こりやすいかを事前に把握しておきましょう。EC物流でよくある課題は、以下の3つです。

  1. オペレーションの課題
  2. マネジメントの課題
  3. コストの課題

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①オペレーションの課題

作業をするのが人間である以上、ヒューマンエラーが起こる可能性は常に潜んでいます。例えば商品内容の間違い、商品数量の間違い、送り先の間違いなど。

このようなオペレーションミスがあると、返品対応の負担が増える、レビューが悪化する、企業ブランドが傷つく、などのトラブルを引き起こしやすくなります。

多くの注文を短時間でさばく必要があるため、「一つくらいミスがあっても仕方がない」と思うかもしれません。しかし、そのたった一度のミスがお客様を失うことにつながるので、いかにミスを無くせるかを十分に考える必要があります。

②マネジメントの課題

EC市場が拡大してユーザーが増える一方で、少子高齢化や人口減少などにより、ECの現場では人手不足がどんどん深刻化しています。

特に繁忙期やセールなどで注文が増える際には、キャパシティを超えてしまって現場が回りきらないケースもあります。そうなるとサービスのクオリティも落ちやすく、オペレーションミスが多発することも。

そのため、必要な人材をしっかり確保し、採用後には長く働いてもらうためのマネジメントが求められます。また、繁忙期・閑散期や入出庫による商品の増減などを踏まえて、在庫を適切にコントロールする難しさもあります。

余剰在庫になると商品が売れ残るリスクが高まり、逆に在庫が少なすぎると機会損失につながります。このバランスを見極めて、在庫を調整する必要があるのです。

③コストの課題

EC物流とは?入荷から返品までの8つの工程と課題・効率化方法を解説

※引用:MIKATA株式会社「宅配便の「2024年問題」、物流コスト上昇でEC事業者は利益体質の強化が急務に」2021年11月

日本銀行のデータによると、2015年を基準としたときの「宅急便」「道路貨物輸送」といった物流コストは年々上昇を続けています。流行り病によるEC利用者の増加、商品を運ぶドライバー不足などがコスト増加の原因であり、この動きは今後もしばらく続く見込みです。

また、運送費のほかにもスタッフの人件費、倉庫の保管費、梱包・ラッピングの資材費、システム運用費などのコストも発生します。これらの物流コストが高いと、売上が高くても利益がわずかになってしまうため、余計なコストをできるだけ省く企業努力が必要です。

EC物流を改善するポイント3つ

改めて、EC物流でよくある課題は主に以下の3つです。

1. オペレーションの課題
2. マネジメントの課題
3. コストの課題

では、これらの課題にどう対策していけばいいのでしょうか。大きなポイントは、「システム化」「作業の標準化」「アウトソーシング化」の3つです。

つまり、倉庫管理システムやロボットなどのIT活用、複雑な作業の単純化・マニュアル化、物流のプロに業務の一部を委託、などを通じて、業務効率化やミス防止などを図るというわけです。

作業ミスの主な原因は「物流プロセスの中に人間の手が入ること」であり、現場の努力だけではなかなか改善は難しいです。ですが、倉庫管理システムなどを活用すれば、常に一定の成果を出せるうえに、必要なスタッフの数も抑えられます。システムを導入・運用するのに初期投資はかかりますが、長期的にはプラスになるケースが多いので検討する価値はあります。

システム化が難しい作業については、作業内容を分解して単純化・マニュアル化を進めるのがおすすめです。作業のクオリティを保ちやすくなるうえに、教育にかかるコストを省くことができるからです。作業を単純化するうえで業務プロセスも見直せば、非効率な作業やムダを排除できるという利点もあります。

また、業務の一部を外部にアウトソーシングするEC事業者も多いです。専門のプロに依頼できるため、作業ミスを減らせるうえに人手不足を解消できます。また、繁忙期・閑散期による稼働量の変化にも柔軟に対応できます。

システム化・アウトソーシング化のそれぞれについて、次章以降で詳しく解説します。

EC物流をアウトソーシングするという選択肢

EC物流の課題を解決する代表的な手段が、業務の一部または全体を外部の専門事業者に委託する「アウトソーシング」です。

アウトソーシングすると、入荷や検品、保管、ピッキング、梱包、出荷などを委託することができ、リソース不足の解消やプロによるサービス提供を実現できます。近年では、これらの物流業務に加えて注文データの処理やカスタマーサポート対応など、一連の業務を依頼できる「フルフィルメントサービス」も登場しました。

アウトソーシングのメリットは、作業品質の向上や固定費の削減、コア業務への集中のしやすさなどが挙げられる一方、委託先選びの難しさや、自社で柔軟に施策を実行しにくくなる点には注意が必要です。

委託できる具体的な業務範囲や費用相場、失敗しない委託先の選び方については「EC物流代行とは?委託できる業務範囲と費用相場・選び方を解説」で詳しく解説していますので、アウトソーシングを具体的に検討している方はあわせてご覧ください。

EC物流を効率化するシステム・サービスの選び方

EC物流を効率化するもう一つの方向性が、システムの活用です。自社の課題に応じて、以下のようなシステム・サービスが選択肢になります。

課題 有効なシステム・サービス 詳しい解説記事
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自社の課題がどこにあるかによって、優先して導入を検討すべきシステムは変わります。すべてを一度に導入する必要はなく、最も負担の大きい業務から着手し、段階的に整備していくことをおすすめします。

なお、EC物流のほかにも「日常的に行わなければいけないバックオフィス業務」は数多くあります。具体的には、商品情報の登録や受発注管理、問い合わせの対応など。それらの業務に手間がかかりすぎると、毎日の作業時間が圧迫され、スタッフが抱える負担が大きくなる、コア業務に集中できない、などの弊害が生まれやすくなります。

そのような場合、効率化する方法としてアウトソーシングもありますが、「カートシステム自体の見直し」もおすすめです。なぜなら人力で対応するよりも、システム自体を改善したほうが成果へのインパクトが大きく、中長期的にはコスト削減につながるからです。

例えば、弊社W2ではボタン一つで受注処理を行える「自動ワークフロー機能」を提供しており、毎日40〜60分かかっていた業務を1分で完了させることができます。実際自動ワークフロー機能を活用することで業務工数を87%削減することに成功した事例もあります。

なお、より詳しい実績については弊社の導入事例集にまとめているので、ぜひ無料ダウンロードしてみてください。

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まとめ:物流を効率化してECサイトの売上を伸ばそう

改めて、本記事の内容をまとめます。

  • EC物流とは、商品を仕入れてユーザーに届けるまでの一連のプロセスのこと
  • 基本の流れは入荷・検品、保管、在庫管理、ピッキング、梱包、出荷、配送、返品対応の8ステップ
  • EC物流は売上UPや顧客満足度に大きく影響するので重視すべき
  • オペレーションやマネジメント、コストなどの課題には、システム化・標準化・アウトソーシング化が効果的
  • 自社の課題に応じて、在庫管理システムやOMS、委託先企業など適したシステム・サービスを選ぶことが重要

EC物流の基礎や全体像を押さえる参考として、本記事が役立てば幸いです。より具体的な検討に進みたい方は、本文中でご紹介した各専門記事もあわせてご活用ください。

EC物流に関するよくある質問と回答

Q: EC物流とはどのような業務を指しますか?

A: EC物流は、商品を仕入れてユーザーに届けるまでの一連の流れを指します。仕入れ、保管、在庫管理、梱包、配送、返品対応、商品情報の管理まで含まれ、配送だけを指すわけではありません。

Q: EC物流でよくある課題には何がありますか?

A: 主な課題は、オペレーションのミス、現場の人手不足や在庫管理などのマネジメント、物流コストの上昇です。これらは返品対応やレビュー悪化、利益圧迫につながることがあります。

Q: EC物流を改善するにはどうすればよいですか?

A: 改善のポイントは、システム化、作業の標準化、アウトソーシングの活用です。IT活用でミスを減らし、作業を単純化・マニュアル化し、必要に応じて外部委託を組み合わせることが有効です。自社の課題に応じた具体的なシステム・サービスの選び方は「08|EC物流を効率化するシステム・サービスの選び方」で解説しています。

Q: EC物流の各工程を委託する場合、どこに相談すればよいですか?

A: 委託できる業務範囲や費用相場は会社によって異なります。具体的な委託先の選び方については「EC物流代行とは」で、実際の委託先企業の比較については「EC物流おすすめ企業10選」で詳しく解説しています。

この記事の監修者

この記事の監修者
樽澤寛人 マーケティング部 部長

神戸大学在学中にEC事業を立ち上げ、自社ECサイトの構築から販売戦略の立案・実行、広告運用、物流手配に至るまで、EC運営の全工程をハンズオンで経験。売上を大きく伸ばしたのち、事業譲渡を実現。
大学卒業後はW2株式会社に新卒入社し、現在は、ECプラットフォーム事業とインテグレーション事業のマーケティング戦略の統括・推進を担う。一貫してEC領域に携わり、スタートアップから大手企業まで、あらゆるフェーズのEC支援に精通している。

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