
OMS(受注管理システム)とは?導入のメリットとデメリットを解説!
※更新日:2023年6月13日
OMS(Order Management System)は受注から出荷・入金までを一括管理できるシステムで、ECサイト運営者にとっては受注管理の効率化や売上げの向上に役立ちます。
OMSの導入は初期コストがかかりますが、在庫管理の効率化や作業ミスの減少、データ分析による売上向上といったメリットが得られます。
しかし、ECサイト運営における業務効率化と収益性の向上に大きく貢献する一方で、デメリットがあるのも実情です。
そこで本記事では、OMSの基本からメリット・デメリットまで詳しく解説します。
加えて、導入する際に押さえておきたいポイントにも触れますので、ぜひ最後までご一読ください。
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OMS(受注管理システム)とは

OMS(受注管理システム)とは、受注管理や在庫管理、入金管理などを一括して行うことができるシステムのことです。
ここからは、以下の2つにわけてOMSについて解説します。
- OMSについて
- OMSとWMSの違い
OMSについて
OMS(Order Management System)とは、受注を受けると自動的に商品の発注や在庫管理、商品管理、出荷管理、顧客管理などを行えるシステムのことです。
ECサイトを運営する際には、OMSを導入することで、受注管理を効率的に行えるでしょう。
さらに、OMSを導入することで、売り上げを伸ばしていくための施策を立てられます。
OMSとWMSの違い
OMSとWMS(Warehouse Management System)には、管理できる情報の範囲に違いがあります。
具体的には、OMSは理論在庫、WMSは実在庫の情報を管理できます。
例えば、OMSはネットショップで受けた注文管理から商品の在庫の過不足を管理し、顧客からの支払い完了まで全てを管理する一方で、WMSは倉庫内の作業に関わる情報しか管理しません。
ECサイトへOMSを導入する重要性

ECサイトにおいて、注文情報を管理できる注文管理システム(OMS)の導入は運営を効率化するためにも重要性が高まっています。
例えばOMSの導入により、ECサイト運営者は以下のようなメリットを得られます。
- 複数の店舗の運営が容易になる
- 注文情報を瞬時に取得する
- 顧客満足度を向上させる
- 管理作業を効率化する
- 安全な情報管理を実現する
OMSの種類によってはオンラインに限らず、オフラインの情報を統合できることもあります。
OMS導入のメリット

OMS導入のメリットは、以下の4つが挙げられます。
- コストの削減に繋がる
- 在庫管理が楽になる
- 作業のミスが減る
- データ分析ができる
コストの削減に繋がる
在庫管理、受注処理、配送業務などを自動化することで、作業時間の短縮や人件費を抑えられてコストを削減できます。
また、OMSでは在庫管理をリアルタイムで行えます。
在庫情報を正確に把握できるため、在庫過剰や在庫不足によるコストまで削減できるでしょう。
在庫管理が楽になる
倉庫の状況を自動的に取得して在庫数を更新するため、在庫管理が楽になります。
また、在庫切れを防ぐ自動購入の仕組みまでOMSで設定できます。
また、OMSでは在庫品目や在庫の移動履歴、在庫の残量などを簡単に確認できます。
これにより、在庫管理作業の効率化が図れ、スピーディーな業務処理も可能になるでしょう。
作業のミスが減る
自動化された受注処理によって受注情報を正確に記録でき、作業で発生する人的なミス(ヒューマンエラー)を減少することができます。
例えば、注文の入力ミスや在庫数の相違、配送先の間違いなどが起こりにくくなります。
これによって、顧客からのクレームや返品の減少など、企業の負担軽減も期待できることも利点です。
データ分析ができる
自動的に取得された受注情報などをもとに、売上や顧客などのデータを分析でき、売り上げアップを狙えます。
どの商品が売れ筋なのか、どのタイミングで在庫を補充する必要があるのかを判断できるためです。
加えて、顧客の購買履歴まで分析すると、嗜好性の高い商品に合わせた販売戦略を立てられるでしょう。
OMS導入のデメリット

OMS導入のデメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 初期コストがかかる
- 運用の見直しを行う
- 機械のバグやアップデートの影響を受ける
初期コストがかかる
ツール導入にかかる費用などの初期コストがかかります。
導入に踏み切る前には、ROI(投資収益率)の見込みに加えて、導入によってどの程度のコスト削減や効率化が期待できるかを慎重に検討する必要があるでしょう。
また、注文処理の効率化や在庫管理の最適化など、さまざまな効果が期待されますが、それらの効果がどの程度実現できたのかの測定は容易でありません。
OMS導入以外の要因も影響している場合があるため、注意が必要です。
運用体制の見直しが必要になる
OMSに合わせて人員を再配置する必要があるため、既存の運用体制を見直さなければなりません。
運用の見直しには、従来のプロセスとの比較検討やテストが必要となり、それには多くの時間やコストがかかります。
加えて、管理ができる人材を確保するためにトレーニングや教育が必要となることもあるでしょう。
機械のバグやアップデートの影響を受ける
OMSはシステムとして一元管理されているため、機械のバグやアップデートの影響を受ける可能性があります。
加えて、一部のエラーによって全体に大きな影響を与えることもあります。
例えば機械のバグが発生すると、注文処理が正常に行われない状態となります。
これにより、顧客からのクレームや注文遅延が発生する可能性は少なくありません。
また、アップデートにより機能の変更や追加があった場合、既存のシステムが正常に稼働しなかったり、従業員が使い方を学び直したりする必要が出てくるでしょう。
OMS導入のポイント

OMS導入において押さえたいポイントは、以下の3つが挙げられます。
- 自社サービスと連携ができるか
- OMSを扱える人材がいるか確認する
- OMSを比較検討する
自社サービスと連携ができるか
自社サービスとの連携によって、顧客の購入行動をよりデータ化しやすく、追跡もできます。
例えば、顧客が自社サイト上で商品を閲覧したり、カートに入れたりした場合に、OMSにその情報を反映することができます。
また、在庫数が自動的に更新されるため、在庫切れのリスクも減らせるでしょう。
さらに、顧客が注文した商品の発送状況を自社サイト上で確認することもできます。
OMSを扱える人材がいるか
新しい機能やアップデートが頻繁にリリースされるため、OMSを扱える人材が必要です。
OMSを導入した後もトラブルが発生しないように、適切なサポート体制を構築しておくことが必要です。
加えて、ビジネスのニーズに合わせたカスタマイズが必要になることも想定し、専門的な知識やスキルを持ったパートナー企業との協力も検討しておくと安心でしょう。
OMSを比較検討する
OMSを導入する際には、機能や価格、サポート力などを比較検討しましょう。
時間やコストがかかるため、導入前に計画を立てつつ具体的なスケジュールを調整することも大切です。
社内のシステムや業務フローとの連携も考慮し、スムーズに実施できるよう事前にシステムの仕様やAPIの調査まで行っておくと安心です。
運用やトラブルシューティングのため、サポート体制が整っていると万が一に備えられます。
まとめ

OMSを導入するためには、機能や価格、サポート力などを比較検討しましょう。
時間やコストがかかるため、導入前に計画を立てつつ具体的なスケジュールを調整することも大切です。
社内のシステムや業務フローとの連携も考慮し、スムーズに実施できるよう事前にシステムの仕様やAPIの調査まで行っておくと安心です。
またシステム導入の目的はあくまで、業務効率化と売上向上になります。
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