D2C(DtoC)とは、メーカーやブランドが仲介業者を介さず、自社のECサイトを通じて直接消費者に商品を販売し、独自の世界観や体験を共有するビジネスモデルです。
近年デジタル技術の進化とともに注目を集める一方で、「従来のメーカー直販とはどう異なるのか?」「価格競争に巻き込まれないブランドをどう構築すればいいのか?」といった疑問を抱える事業者も多いのではないでしょうか。
本記事では、D2Cの正しい定義や各ビジネスモデルとの違いをはじめ、メリット、成功させるためのポイント、業界別の成功事例を網羅的に解説します。これからD2C事業を立ち上げたい方や、既存のEC事業をブランド化したい方は、ぜひ参考にしてください。
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この記事の監修者
神戸大学在学中にEC事業を立ち上げ、自社ECサイトの構築から販売戦略の立案・実行、広告運用、物流手配に至るまで、EC運営の全工程をハンズオンで経験。売上を大きく伸ばしたのち、事業譲渡を実現。
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大学卒業後はW2株式会社に新卒入社し、現在は、ECプラットフォーム事業とインテグレーション事業のマーケティング戦略の統括・推進を担う。一貫してEC領域に携わり、スタートアップから大手企業まで、あらゆるフェーズのEC支援に精通している。
D2C(DtoC)とは?
D2C(DtoC/Direct to Consumer)とは、メーカーやブランド事業者が、小売業者・卸売業者や外部のECモールなどを介さず、顧客に自社商品を直接販売するビジネスモデルを指します。
D2Cと各ビジネスモデルとの違い
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BtoC(Business to Consumer)との違い
両者の違いは、販売経路の広さにあります。BtoCが小売店経由を含む企業から消費者への取引全般を指すのに対し、D2Cはメーカーによる直接販売のみに限定されます。間に入る業者がいない分、顧客の細かな要望やデータを直接収集しやすくなるのがD2Cの特徴です。
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BtoB(Business to Business)との違い
決定的な違いは、商品を販売する対象(顧客)です。BtoBが法人を対象とした企業間取引であるのに対し、D2Cは一般消費者を対象とします。法人の論理的な購買プロセスに向けた営業活動ではなく、個人の感情や共感を動かすブランディングが重要になります。
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CtoC(Consumer to Consumer)との違い
両者の違いは、商品を販売する主体が「企業」か「個人」かという点です。CtoCがフリマアプリのような消費者同士の取引であるのに対し、D2Cは企業が主体となって商品を企画・販売します。企業としての品質保証や、安定した商品供給ができる点がD2Cの強みです。
D2Cと混同されやすい用語との違い
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EC(E-Commerce)との違い
D2CとECの違いは、それが「販売手法」か「ネット通販全体」かという定義の広さにあります。ECがネット通販全般を指すのに対し、D2Cはその中で自社サイトを通じて独自の世界観を直接届ける手法を指します。単にカートシステムを用意するだけでなく、メディアやSNSと連動したファンづくりが求められます。以下がイメージ図になります。

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直販との違い
最も大きな違いは、デジタルを通じた「関係構築の有無」です。直販が中間業者を省く販売形態そのものを指すのに対し、D2CはサイトやSNSなどのデジタル施策を活用して顧客と長期的な関係を構築するビジネスモデルを指します。単に安く売るのではなく、独自の付加価値を提供してリピート率を高める戦略が必要です。
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SPA(製造小売業)との違い
D2CとSPAの違いは、販売チャネルの比重が「実店舗」か「オンライン」かという点にあります。ユニクロやニトリに代表される国内のSPA企業は、全国に展開する店舗網を活かした販売を基本としています。対するD2Cはインターネットを通じた直接販売を前提としており、購入者の属性や詳細な行動データをリアルタイムに商品開発やサイト改善へ反映できるのが利点です。店舗の立地に頼らず、デジタル上の繋がりを軸にファンを増やす点がD2C独自の仕組みといえます。
D2Cが注目される理由
D2Cが注目されている理由は、主に4つあります。
- インターネット普及とECの台頭
- 消費者行動の変化
- デジタル広告の高度化
- OEM活用による製造ハードルの低下
それぞれ順に詳しく解説していきます。
インターネット普及とECの台頭
D2C注目の前提として、インターネットとECが生活インフラとして定着し、BtoC-EC市場が継続的な拡大を続けていることが挙げられます。総務省の「情報通信白書」によれば国内のインターネット利用率(個人)は85.6%に達しており、さらに経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」でも、物販系分野のBtoC-EC市場規模は15兆2,194億円、EC化率は9.78%へと着実な上昇を見せていることが報告されています。この安定したデジタル基盤の成長を背景に、企業は実店舗を持たずとも、自社ECサイトを通じて全国の顧客と直接つながり、十分な売上規模を確保できる土壌が形成されています。
「コト消費」への移行
近年、ECにおいても消費者の価値基準が、商品をスペックや機能で評価する「モノ消費」から、ブランドのストーリーやユーザーのライフスタイルにあったものに共感して選ぶ「コト消費」へと移行していることも大きな理由となっています。
サイバーエージェントの調査では、幅広い世代での高いSNS利用率が示されている通り、近年はSNSを通じて商品を認知し、そのまま購入に至るケースが急増しています。
デジタル広告のターゲティング精度の高度化
デジタル広告のターゲティング精度が飛躍的に向上し、ブランドが理想とする顧客層へ直接かつ効率的にアプローチできるようになったことも要因の1つです。プラットフォームの広告アルゴリズムが高度化したことに加え、自社ECで収集したファーストパーティデータを広告配信やCRMに直接連携させることで、精度の高いパーソナライズが可能になりました。OEM活用による製造ハードルの低下
自社工場を持たない企業や個人でも、OEM(受託製造)メーカーとの提携により、小ロットからオリジナル商品を開発できるようになったこともD2Cビジネスが注目されている大きな理由と言えます。近年は小規模な生産ラインやクラウド型のマッチングプラットフォームを提供するOEM企業が増加しています。
D2Cのメリット
D2Cのメリットは、主に3つあります。
- 中間マージンの削減により高い利益率を確保できる
- 顧客の購買データや行動データを直接収集・活用できる
- 顧客ロイヤリティを高めLTV(顧客生涯価値)を最大化できる
それぞれ順に詳しく解説していきます。
1.中間マージンの削減により高い利益率を確保できる
卸業者や小売店へのマージン、ECモールへの手数料を削減できるため、利益率を大幅に改善できるのがメリットです。削減したコストを、原材料の品質向上や新規商品の開発、マーケティング費用、顧客サポートに再投資できる点も大きな強みと言えます。
2.顧客の購買データや行動データを直接収集・活用できる
自社ECサイトを運営することで、顧客データや購買履歴、サイト内での行動を直接収集し、マーケティング施策や商品開発に活用できる点も大きなメリットと言えます。
どの年代の顧客がどの商品をリピート購入しているかといった一次データを分析することで、ターゲットに合わせた精度の高い商品開発やプロモーションが可能になります。
また、個別の顧客に最適化したパーソナライズ配信を行うことで、リピート率の向上へ直結させることができます。
3.ブランドへの愛着を深め、LTV(顧客生涯価値)を最大化できる
顧客と直接つながりコミュニケーションを深めることで、ブランドへの愛着心を育成し、一人の顧客がもたらす生涯の売上(LTV)を最大化できる点はD2C事業を行う最大のメリットと言えます。
SNSでの交流やパーソナライズされた体験を通じて顧客をファン化すれば、継続的なリピート購入が生まれます。高騰する新規顧客の獲得コストを抑えながら、効率的かつ安定して売上を拡大することが可能となるため、ビジネスにおける大きなメリットとなります。
D2Cのデメリット・注意点
D2Cのデメリット・注意点は、主に3つあります。
- 集客コストが高騰しやすい
- ブランドの認知獲得に時間がかかる
- 幅広い業務を自社で担うための運営体制やノウハウが必要
D2Cは多くのメリットを持つ一方で、自社ですべてを完結させるビジネスモデル特有の課題も存在します。以下でそれぞれ詳しく解説していきます。
1. 集客コストが高騰しやすい
D2Cは自社で顧客を獲得しなければならないため、広告やマーケティングへの投資が大きくなりがちです。
従来の小売であれば店舗の立地や流通網によって自然と顧客が集まる面もありましたが、D2Cではゼロから顧客に認知してもらう必要があります。
特に近年はデジタル広告費が高騰しており、SNS広告や検索広告を中心とした集客コストがかさみやすくなっています。この課題を解決するために不可欠なのが、SEO(検索エンジン最適化)によるオーガニックによる集客基盤の構築です。
検索結果の上位に自社サイトを表示させることで、広告費をかけずに潜在顧客との接点を継続的に持つことが可能になります。また、昨今はChatGPTなどの生成AIで情報を探すユーザーも増えており、従来のGoogle検索対策に加え、「AIに推奨されるブランド」になるための新しいSEO戦略が求められています。
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2.認知獲得に時間がかかる
D2Cブランドは、既存の小売や有名ブランドに比べて知名度が低いため、市場でのポジションを確立するのに時間がかかります。特に立ち上げ当初は、ブランド名や商品の良さを消費者に知ってもらうまでに長期間の努力が必要です。
また、消費者は新しいブランドに対して信頼性を慎重に見極める傾向があります。
そのため、短期間で爆発的に認知を広げることは難しく、SNSでの継続的な情報発信やインフルエンサーとのコラボレーション、顧客レビューの積み上げなど、地道な取り組みが求められます。短期的な成果を期待しすぎると、計画との乖離が発生するリスクもあります。
3.運営体制やノウハウが必要
D2Cは商品開発から製造、販売、物流、顧客対応、マーケティングまでを自社で担う必要があるため、幅広い業務領域の知識とリソースが求められます。特にスタートアップや小規模事業者にとっては、限られた人員で全ての業務をまかなうのは大きな負担となります。
例えば、在庫管理や物流オペレーションに不備があれば配送遅延や欠品が発生し、顧客満足度の低下につながります。
また、マーケティングやデータ分析のノウハウが不足していると、せっかく収集した顧客データを活かしきれないまま終わってしまうケースも少なくありません。
そのため、必要に応じて外部パートナーや専門ツールを活用し、効率的に運営体制を整えることがD2C成功のカギとなります。
D2Cを成功させるためのマーケティング戦略
D2Cビジネスを成功させるためには、単にECサイトを構築して商品を売るだけでなく、「このブランドから買いたい」と思わせる独自の戦略が不可欠です。数ある競合の中に埋もれず、顧客に選ばれ続けるためのマーケティング戦略には、主に2つの重要なポイントがあります。
- ブランドの世界観とストーリーを一貫させる
- SNSとデータを活用して熱狂的なファンを形成する
それぞれ順に詳しく解説していきます。
ブランドの世界観とストーリーを一貫させる
D2Cにおいて最も重要な戦略は、ブランドが持つ「ストーリー」を伝えて顧客の共感を生むことです。 「なぜその商品を作ったのか」「どのような課題を解決したいのか」という創業者の思いやブランドストーリーが、顧客のライフスタイルや価値観と共鳴したとき、初めて顧客はそのブランドのファンになります。
スペックや機能の良さだけを伝えても、他社の類似商品と比較され、最終的に価格競争に陥ります。Webサイトのデザインから配送時の梱包、サンクスカードに至るまで、すべての接点でブランド独自の空気感を徹底することが重要です。
より具体的なブランド構築の手順や、成功ブランドが実践しているストーリーテリングの手法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご一読ください。
関連記事:D2Cブランドの成功事例20選!成功させるノウハウや共通点・ポイントを解説
SNSとデータ活用によるファン形成
D2CマーケティングはSNSを主戦場とし、CRMによるデータ活用が成功の鍵を握ります。D2Cは顧客と直接繋がれる点が強みであり、SNSでの双方向な対話で信頼を築きつつ、そこで得た購買データをCRMで分析し個々に最適な提案を行うことで、単なる購入者を熱狂的なファンへ育成できるからです。
たとえば、インスタライブでの裏側公開やXでの交流で親近感を高め、蓄積された行動ログに基づきLINE等でパーソナライズされた案内を送ることで、リピート率を飛躍的に向上させられます。このようにSNSとCRM組み合わせた施策が事業を勝ち軌道に乗せる最短ルートです。
SNS運用の具体的なテクニックや、LTVを高めるためのCRM施策については、以下の記事で網羅的に紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください。
【業界別】D2Cの成功事例
D2Cの成功事例は、商材の特性に合わせて独自のファン形成や業務効率化を実現している点が共通しています。ここでは、実際に市場で成果を収めているブランドを業界別に紹介します。自社の商材に近い事例を分析し、戦略の参考にしてください。
業界別のD2C成功事例は、主に以下の7社です。
- 【食品業界】カゴメ株式会社
- 【化粧品・コスメ業界】彩り株式会社(MOGANS)
- 【アパレル業界】株式会社アイジーエー(axes femme)
- 【インテリア・雑貨業界】セレクチュアー株式会社(angers web shop)
- 【ゲーム・エンターテインメント業界】ポノス株式会社(にゃんこ大戦争)
- 【健康食品業界】株式会社エリカ健康道場
- 【製薬・医薬品業界】天藤製薬株式会社(ボラギノール)
それぞれ順に詳しく解説していきます。
【食品業界】カゴメ株式会社
参照元:カゴメの通販「健康直送便」
成功事例の1つ目は、日本を代表する食品メーカー、カゴメ株式会社が展開する通販事業「農園応援」です。
同社は「トマトの会社から、野菜の会社に」というビジョンを掲げ、ECサイトを単なる販売チャネルではなく、企業の想いや生産者の声を伝える「コミュニケーションの場」と再定義しました,。以前はシステムが過度に属人化していましたが、パッケージベースで柔軟な拡張性を持つシステムへ刷新することで、業務の標準化とマーケティング基盤との連携を実現しています。
これにより、商品開発のストーリーや研究データなどのコンテンツ発信を強化し、「知る、共感、ファン化、そして購入へ」という流れを生み出し、顧客との長期的な関係構築を目指しています。
大手メーカーが挑むD2C戦略の裏側については、以下のインタビュー記事で詳しく語られています。
関連記事:“知る、共感、ファン化、そして購入へ” カゴメが描くコンテンツ起点のEC運営を、W2のシステムで脱・属人化へ
【化粧品・コスメ業界】彩り株式会社(MOGANS)
成功事例の2つ目は、自然派コスメブランド「MOGANS(モーガンズ)」を展開する彩り株式会社です。
同社は、髪や肌本来の美しさを引き出す商品力に加え、D2Cサイトでの「ブランド表現」に徹底的にこだわっています。以前利用していたシステムでは表現しきれなかったブランドの世界観を、デザインの自由度が高いカートシステムへ移行することで実現させました。「商品が置かれている風景」まで想像させるクリエイティブで、ブランド価値を高めました。 さらに、顧客の購入履歴に基づいたきめ細やかなCRM施策(メール配信や同梱物の出し分け)を行うことで、リピート率を改善し、安定した収益基盤を築いています。
システム移行による具体的な改善効果やマーケティング施策については、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:自然派コスメの「MOGANS」がECサイトをリニューアルしたことで休眠顧客の掘り起こしとメルマガ開封率の向上した成功理由とは
激戦区である美容・コスメ業界で勝ち抜くための具体的な戦略や、急成長ブランドの共通点については、以下の記事で深掘りしています。ぜひご覧ください。
関連記事:D2C化粧品(コスメ)を軌道に乗せるには?5つの成功事例も紹介
【アパレル業界】株式会社アイジーエー(axes femme)
成功事例の3つ目は、フェミニンな世界観で熱狂的なファンを持つアパレルブランド「axes femme」を展開する株式会社アイジーエーです。
同社は、実店舗での知名度を活かし、店舗からECサイトへの送客を促すことで、自社EC比率約90%という高い数値を実現しています。しかし、ECの売上規模拡大に伴い、セール時などのアクセス集中によるサーバーダウンが課題となっていました。
そこで、高負荷に耐えうるサーバー環境(Azure)を導入し、機会損失を解消しました。これにより、お客様からの厳しいご意見が減少しただけでなく、イベント時には1日の売上が数千万円を超え、導入前と比較して最大2倍の売上を達成しています。今後は、店舗とECの連携(OMO)をさらに強化し、決済方法やデザイン面での利便性向上を目指しています。
こちらの企業様がどのようにOMOを成功させたのか、詳しい戦略については以下のインタビュー記事で解説しています。
関連記事:「1日の最大売上が2倍になりました」。 アパレルブランドの1日売上数千万円以上を達成した成功要因とは?
アパレルD2Cにおけるその他の成功事例や、立ち上げ時に押さえておくべきポイントについては、以下の記事で詳しく特集しています。 ぜひ合わせてご一読ください。
関連記事:D2Cアパレルブランド10選!成功した要因と知っておくべき課題
【インテリア・雑貨業界】セレクチュアー株式会社(angers web shop)
参照元:アンジェ web shop
成功事例の4つ目は、インテリア雑貨のECサイト「angers web shop」を運営するセレクチュアー株式会社です。
同社は、ECモールでの販売が好調な中で、顧客に「ファン」になってもらうため、自社ECサイト(本店)の強化に舵を切りました。商品をただ並べるのではなく、「気ままな暮らし」というテーマに沿ったコラムや特集記事を配信し、読み物として楽しみながら買いものができる「メディアコマース」を確立しています。 顧客の声を反映したオリジナル商品の開発にも注力しており、仕入れ商品とPB(プライベートブランド)商品を巧みに組み合わせることで、独自の世界観を構築。価格競争に陥らない、強いブランド力を維持しています。
メディアコマースの構築手法や商品開発の裏側については、以下のインタビューで詳しく語られています。ぜひ合わせてご覧ください。
関連記事:モールから自社オリジナルECを主軸へ! 10年以上、W2製品を使い続ける理由とは
他にもD2C企業の事例を知りたい方はこちらの記事もご確認ください。
関連記事:D2Cブランドの成功事例20選!成功させるノウハウや共通点・ポイントを解説
【ゲーム・エンターテインメント業界】ポノス株式会社
参照元:にゃんこ大商店オンライン
成功事例の5つ目は、大ヒットゲーム『にゃんこ大戦争』を展開するエンターテインメント企業、ポノス株式会社の公式オンラインショップ「にゃんこ大商店オンライン」です。
同社は以前、大手ECモールのみでグッズ販売を行っていましたが、海賊版商品の横行や、モール経由では詳細な顧客属性や購買行動が見えないという課題を抱えていました。そこで、ファンが安心して正規グッズを購入でき、かつ「ななめ上を行く」遊び心を体現できる自社ECサイトへと刷新しました。
これにより、自社ECならではの検索ワードや購買データの分析が可能となり、「ゲーム内で強いキャラクターとグッズとして愛されるキャラクターは異なる」といったファンの解像度が向上しています。得られた顧客データを今後の商品企画やラインナップ拡充に直接活かせる資産を獲得し、オープンからわずか1週間で会員数10万人を突破する成果を上げています。
人気IPが大手ECモール依存から脱却し、ゲームとECを連動させた戦略の裏側については、以下のインタビュー記事で詳しく語られています。
関連記事:『にゃんこ大戦争』の成長を加速させる「ゲーム×EC」の最適解。 ECモール依存からの脱却と、ファンと共創する“ななめ上”のIP戦略
【製薬・医薬品業界】天藤製薬株式会社
参照元:公式ブランドサイト
成功事例の6つ目は、「ボラギノール」でおなじみの天藤製薬株式会社です。
創業100年を超える老舗製薬会社である同社は、従来の薬局・ドラッグストア経由の販売に加え、新たにD2C事業へ参入しました。 医薬品で培った「信頼」をベースに、日常的なケアを提案する健康食品やサプリメントを展開しています。顧客の悩みに寄り添う丁寧なコンテンツ発信や、安心して購入できるセキュリティ環境を整備することで、デジタル領域でも新たな顧客層を開拓しています。
【健康食品業界】株式会社エリカ健康道場
参照元:断食道場SHOP
成功事例の7つ目は、完全無添加の酵素ドリンク「優光泉」を販売する株式会社エリカ健康道場です。
「ファスティング道場」を運営する同社は、売上の8割を占める定期購入(サブスクリプション)を強化するため、CRMに強く、定期通販に特化したシステムへリニューアルを行いました。
特に成果を上げているのが、「受注ワークフロー機能」による業務効率化です。これまで手動で行っていた受注処理を一括自動化することで、業務工数を約87%削減することに成功しました。空いたリソースを活かし、顧客属性に合わせたきめ細やかなセグメントメール配信や、同梱物の出し分けといったCRM施策を強化し、LTVの向上に取り組んでいます。
定期通販におけるCVR改善の秘訣については、以下のインタビューで詳しく公開されています。
関連記事:ECモール大賞受賞のエリカ健康道場がECカートリニューアルに W2 Repeat を選んだ理由とは
健康食品やサプリメントなどのヘルスケア関連のD2Cにおけるその他の成功事例や、立ち上げ時に押さえておくべきポイントについては、以下の記事で詳しく特集しています。 ぜひ合わせてご一読ください。
▼健康食品ビジネスの成功戦略はこちら:【成功事例5選】健康食品のD2Cマーケティングで成功するポイントと注意点
▼サプリメントD2Cの立ち上げ・販売ノウハウはこちら:【徹底分析】D2Cサプリメント成功の秘訣は事例から学ぼう!
D2Cの立ち上げ4STEP
D2C事業を立ち上げるステップは、主に4つあります。
- ブランドコンセプトとターゲットを明確にする
- 商品開発・物流体制を構築する
- カートシステムを選定する
- 集客チャネルを設計し、運用を開始する
それぞれ順に詳しく解説していきます。
ブランドコンセプトとターゲットを明確にする
D2Cビジネスの根幹となるブランドの「ストーリー」と、ターゲット層を明確に設定します。単なる商品の機能的価値にとどまらず、顧客が共感し、支持したくなる世界観を構築することが事業の第一歩です。
商品開発・物流体制を構築する
設定したコンセプトに基づいて商品を開発し、顧客の手元へ確実に届けるための物流オペレーションを整備します。商品の品質管理だけでなく、配送時の梱包や同梱するサンクスカードなども、ブランド体験の一部として細部まで設計します。
カートシステムを選定する
ビジネスの基盤となる自社ECサイトを構築します。D2Cは顧客と長く付き合うモデルであるため、ここでの「カートシステムの選定」が事業の成否を分けます。初期費用の安さだけで簡易的なシステムを選ぶと、事業拡大時に機能制限の壁にぶつかります。
弊社が実施したECサイトリプレイスに関する100社調査によると、システム移行前に抱えていた課題として最も多いのが「欲しい機能の不足(39.7%)」、次いで「業務効率に課題がある(20.6%)」「拡張性がなく事業規模に合わなくなった(13%)」でした。

定期購入を促すマーケティング機能やLTV分析などのCRM機能が充実していることはもちろん、将来的な売上規模の拡大やアクセス増にもシステム移行なしで対応できる「拡張性の高さ」を見据えて選定することが成功の鍵です。
本記事で紹介した全100社のEC企業を対象としたECサイトリプレイスの実態調査レポートを無料で配布しています。
システムの見直しや売上拡大に向けた次の一手をご検討中の担当者様は、ぜひダウンロードしてご活用ください。
集客チャネルを設計し、運用を開始する
構築したECサイトへの集客導線を設計し、実際の運用をスタートします。SEOやデジタル広告、SNS、メディア運用などを組み合わせてターゲット層へアプローチし、継続的なコミュニケーションを通じてファンを獲得していきます。
D2Cに特化したカートシステムの機能比較や、選び方のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。システム選定で失敗したくない方はぜひご一読ください。
まとめ:D2C対応のカートシステムを導入しD2Cブランドを成功させよう
D2C事業を立ち上げる際、いかにして中間マージンを省き利益率を高めるかという点に加え、大手ECモールでの価格競争を避け、独自のブランド世界観で顧客をファン化できるかが最大の課題となります。
事業の成功を見極めるためには、SNSやメディアコマースを通じた集客導線の設計に加え、定期購入の柔軟な設定や顧客データに基づくきめ細やかなCRM施策を、自社のシステムでどこまで実現・自動化できるかが重要な判断基準となります。
弊社、W2株式会社が提供する「W2 Repeat」は、定期通販に特化した充実のCRM機能を備え、D2Cならではのファンづくりを強力に支援するカートシステムです。多くのD2C事業者から選ばれているため、D2C事業の立ち上げや次期システム選定の際は、ぜひ選択肢の1つとしてご検討ください。



























