
D2Cブランドの成功事例15選!D2Cを成功させるノウハウも解説
「D2Cブランドを成功させたい」
「成功事例から運営のノウハウを学びたい」
D2Cを行うにあたり、そんな思いをもつ事業者は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、主に
- ファッション
- 化粧品、コスメ
- 食品
における、D2Cブランドの成功事例や共通点を紹介します。
なお、下記にD2C事業に悩んでいる場合に役立つ「D2Cの成功完全ガイドライン」の資料をご用意しました。D2Cをどのように成功させるのか気になる方は下記から無料ダウンロードください。
D2Cの現状と世界で注目を集めている理由

D2Cは世界的に参入する企業が増えており、注目を集めています。株式会社売れるネット広告社の調査によると、デジタルD2Cの国内市場規模は、2023年が2兆7700億円、2025年には3兆円に達すると予測されています。
D2C市場が伸びている要因は、EC(電子商取引)が拡大していることです。数十年前の消費者は、主に店舗で商品を購入していました。しかし、インターネットの普及により、ECで商品を購入する消費者は増加傾向にあります。
また、D2Cは企業側にとって下記のメリットがあることも、参入企業が増加している要因といえるでしょう。
- 小売店や卸業者を介する必要がなくなるため、利益率が高まる
- 消費者と直接コミュニケーションを取れるため、ニーズを把握しやすい
- 顧客データを集めやすいため、販促を改善しやすい
D2Cとは?メリットや従来との違いも含めて解説

1-1.D2Cとは?
D2Cとは、「Direct to Consumer」の略で、企業が企画・製造した商品を、中間業者を介さずに消費者に直接販売することで、企画から販売まで一貫して行うビジネスモデルのことを指します。
消費者へ直接、商品を提供する手法は以前からありましたが、昨今のインターネットやSNSの普及によって誰でもスマホから情報を収集できるようになり、画像や動画などを介して、いつでも消費者と直接コミュニケーションが取れるようになったため、強力なビジネスモデルになっています。
1-2.D2Cと従来の販売モデルとの違い
では一体、従来の販売モデルとD2Cとの違いは何でしょうか?
従来の販売モデルでは、企業が一般消費者に対して提供を行うまで、中間業者が介入していました。
「企業と消費者の取引」という観点では、両者同じですが、D2Cと従来のビジネスモデルの大きな違いは、「商品企画から販売まで一気通貫して行うかどうか」です。
従来では、販売するまで、小売店や卸業者が介入することが多いですが、D2Cでは、直接取引、つまり中間業者が介入しないビジネスモデルになっています。
1-3.D2Cのメリット
D2Cでは、ブランドやメーカーが自社で商品の開発を行い、ECサイトなどで消費者に直接販売するため、下記のメリットがあります。
- 利益率が高くなる
- 消費者のニーズに応えやすい
- 顧客データが収集しやすい
①利益率が高くなる
消費者へ届けるまでに、小売店などの中間業者がいないため、早く届けることができ、中間マージンも必要ないため利益率が高まります。
②消費者のニーズに応えやすい
D2Cは消費者と直接コミュニケーションを取ることができます。
消費者から寄せられた要望や、口コミなどから、ニーズを把握したうえで商品の改良が可能なため、満足度の高い商品を提供し続けられます。
③顧客データが収集しやすい
氏名やメールアドレス、顧客属性などの顧客のデータを蓄積することができるため、メルマガなどを使った販促に繋げられます。
なお、D2Cに関する詳細は下記で詳しく解説しているのでぜひ合わせて一読ください。
関連記事:D2Cはなぜ求められる?ビジネスモデルを事例をもとに徹底解説!
D2Cブランドをはじめたい事業者の皆さんへ

D2Cで新事業を検討している事業者のなかには、すでに自社ブランドを展開して、これまでにもさまざまな販売方法を試してきた人も多いでしょう。
しかし、D2C事業を成功させるには、D2Cで高い成果をあげているブランドのノウハウも参考になります。
その中から、今回はファッション、化粧品、食品の成功事例について紹介します。もちろん、ほかのジャンルにも十分に応用可能です。
また、日本市場をターゲットにする事業者向けに、遠く離れた海外の話ばかりではなく日本における事例も集めました。
D2Cブランド成功事例1【ファッション】

D2Cブランドのなかで、特に大きな割合を占めているジャンルがファッションです。
これにはおそらく、従来のアパレル業界の構造が関係していると考えられます。
アパレル業界は商品を企画する「ブランド」とその製造を請け負う「工場」、販売のための「店舗」、仲介を行う「卸売」のように、複数の専門性の高い企業が分業・連携することで成り立っています。
そのためマージンがかさみ、最終的な商品価格が高くなる傾向があります。
そこで、企画・製造から販売までを一手に行いマージンをカットする動きがみられるようになりました。
日本では「ユニクロ」や「コムサ」、海外では「GAP」や「ZARA」などがその一例ですが、これらの企業は実店舗での販売を基本としているため、D2Cブランドとは呼ばれません。
一方、D2Cブランドにおける一般的な販売方法は、自社ECサイトでの直販が中心です。
インターネットの普及やデジタルマーケティングの発展により可能になったこのビジネスモデルは、アパレル業界のマージンカットの流れとも相性がよいといえます。
3-1.【ファッション①】FABRIC TOKYO
「FABRIC TOKYO(ファブリックトウキョウ)」は、オーダーシャツやオーダースーツを扱うD2Cブランドです。
オーダーメイドの特性上、注文時にサイズを指定する必要がありますが、ユーザーは自宅にいながら採寸ができるので、手持ちのシャツやスーツのサイズを測り、ECサイトに登録します。
また、同社は実店舗も構えており、生地見本を確認したりスタッフに採寸してもらったりもできます。
対象エリアは限られますが、スタッフが自宅まできてくれる出張採寸サービスもあります。
ネットを中心とするD2Cでありながら、顧客とのリアルな接点も重視した事例といえるでしょう。
ECサイトとしてのシステムに加え、生産や顧客管理などにも最新のテクノロジーを導入している点が同社のもうひとつの特徴です。
これにより、受注から製造、出荷までの一連の流れをスピーディーにすることに成功しました。
さらに、市場のトレンドやユーザーの声を積極的に取り入れた商品展開で、ユーザーのニーズに応え続けています。
3-2.【ファッション②】Bonobos
「Bonobos(ボノボス)」は、アメリカ発の男性向けアパレルブランドです。
「おしゃれは好きでも店でのショッピングは嫌い」という男性のニーズを的確に捉え、D2Cで急成長をとげました。
同社はブランディングやマーケティングから流通、販売、サポートにいたるまで、あらゆる活動にネットを活用しています。
日本人男性のニーズに応えるためのヒントとしても、大いに参考にできる事例でしょう。
実店舗を持たずにブランドを確立するのは、アパレル業界では簡単なことではありません。
しかし、BonobosはECサイトのユーザビリティや注文してから商品を受け取るまでの一連のユーザー体験を磨き上げ、それらのストーリーをソーシャルメディアで発信することでブランドを構築していきました。
また、「ニンジャ」と呼ばれるスタッフを配置することにより、オンラインでの接客も取り入れています。
その結果、当初はデニム以外のメンズパンツのみからビジネスをスタートさせた同社ですが、実店舗を脅かすほどの存在感を発揮するブランドに成長しました。
3-3.【ファッション③】Warby Parker
「Warby Parker(ワービー・パーカー)」もアメリカ発の企業ですが、D2Cについて考えるうえでは外すことができません。
同社が扱う商品はメガネです。オンラインの販売に限定するとともに、ファッション性の高い商品を低価格で取り揃えました。
また、購入前には5点までの商品を試すことができます。これだけでは、さほど特別な事例とは思えないかもしれません。
しかし、実はWarby ParkerはD2Cのビジネスモデルで成功をおさめた最初のブランドと評価されている企業です。
学生4人で創業してから5年後の2015年には、Fast Company誌で「もっともイノベーティブな会社」にも選ばれました。
その後、2019年にはコンタクトレンズの新ブランド「Scout(スカウト)」も発表しています。
同社によると、この新ブランドでは日本企業とも提携しているとのことです。今後どのようなビジネスを展開していくのか、注目すべき企業のひとつでしょう。
3-4.【ファッション④】土屋鞄製造所
土屋鞄製造所は、シンプルだけど、長く愛せる丈夫な鞄やランドセルを販売している企業です。
実店舗での販売も行っていますが、SNS・ブログ・ECでの発信と販売も行っています。
特徴的なのが、工房が社内にあり、発信も内製化していることです。普段から、身近で職人の仕事を見ていなければできないような発信を行っています。
主力製品は5万円以上と決して安くはないものの、商品の品質向上とブランディングを徹底して行うことで、D2Cに成功しています。
3-5.【ファッション⑤】17kg
D2Cアパレルブランドの17kg(イチナナキログラム)は、Z世代の女性向けに韓国アパレルを販売しています。
価格帯は2,000円〜3,000円が中心で、ターゲットはZ世代の女性、扱う商品は韓国アパレルと、ブランディングがはっきりしています。また、毎日10商品ぐらいの新作を出しているため、ファンを飽きさせないことや、人気が出てもかぶりにくいことも特徴です。
もともとはInstagramからの集客が主力でしたが、SNSはアルゴリズムの変更などの外的要因によって、集客がうまくいかなくなってしまう可能性があります。
そこで自社アプリやECサイトに注力し、現在はアプリやECサイト経由の売上が主力になっているようです。
D2Cブランド成功事例2【化粧品・コスメ】

ここからは、化粧品・コスメに関するD2Cの事例を紹介します。
化粧品やコスメは、新しいD2Cブランドが続々と増えつつあるジャンルです。
このジャンルの商品は、実際に使ってみて満足できるかどうか利用者自身のパーソナルな特徴や体験に大きく左右される傾向があります。
一方、ユーザーの声を反映した商品やパーソナライズされた商品で一定のファンを獲得できれば、大手化粧品会社のモンスター商品に正面から戦いを挑む必要もなくなるでしょう。
そのため、メーカー自身が仲介業者や実店舗を介さずに消費者とつながれるD2Cの特徴が、新規参入の強い動機になっていると考えられます。
ユーザーから直接届けられたさまざまな情報を、ブランドとしての強みを生み出す戦略に活用できます。
4-1.【化粧品・コスメ①】PHOEBE BEAUTY UP
「PHOEBE BEAUTY UP(フィービービューティーアップ)」は、WebやSNSなどのメディア運営を手がけるDINETTE社のプライベートブランドです。
まつげ美容液の販売から事業をスタートし、その後もフェイスマスクや毛穴美容液などの商品を続々と投入して売り上げを伸ばしています。
若い女性が主なユーザーであることから、Instagramを中心としたSNSマーケティングを重視している点が同社の特徴です。
これにより、的確にターゲットに情報を届けるとともに、爆発的な人気の獲得に成功しました。
同ブランドのもうひとつの成功のカギは、立ち上げ前から独自の世界観を発信していた点です。
美容に関心のある約40万人ものユーザーが集まるオウンドメディアで、さまざまな悩みの声を聞き、それらを解決する商品をデザインすることに力を入れました。
その結果、女性の「こんなコスメがあったら嬉しい」という願いを叶えてくれるブランドとしての地位を確立しました。
オンラインを主戦場とするD2Cでは、「ブランドのイメージや存在意義をいかに伝えるかが重要」と示す事例といえます。
4-2.【化粧品・コスメ②】BULK HOMME
「BULK HOMME(バルクオム)」は、男性用スキンケアのベーシックアイテムとして洗顔料や化粧水、乳液などを扱うブランドです。
これまで難しいとされてきた男性向け化粧品の収益化を、D2Cにより成功させました。
ブランドとしての世界観や、その背景にあるストーリー性を重視したマーケティングを展開しているのが同社の特徴です。
メインのECサイトはもとより、SNSやパッケージデザイン、起用するタレントにいたるまで洗練されたイメージで統一感をもたせています。
同ブランドの主なターゲットは、20〜30代の男性です。
いわゆる「デジタルネイティブ世代」であり、SNSなどのデジタルコンテンツに触れることに抵抗を感じないユーザーの多さが追い風になりました。
その結果、Instagramを中心としたプロモーションを通してブランドの認知に成功しています。
さらに、日頃から使う商品であることから定期通販とも相性がよく、サブスクリプション型ビジネスモデルの採用によって収益性を高めています。
4-3.【化粧品・コスメ③】Glossier
「Glossier(グロッシアー)」は、D2Cの先駆けとしても有名なアメリカ発の化粧品ブランドです。
VOGUE誌のスタイリスト兼ファッションブロガーだった人物が創業者で、「less is more」という明確なコンセプトを発信している点が特徴的です。
海外のコスメには豪華で鮮やかな発色のものが多いなか、同ブランドは女性が元来備えているパーソナルな美しさを引き出すような、透明感のある商品を主体としています。
商品コンセプトと同様、プロモーションについても過剰な方法を避けているのは同社の興味深いところです。
現在ではニューヨークやロサンゼルス、ロンドンにまで実店舗を構えていますが、広告はInstagramやYouTubeが中心となっています。
売り上げについても、約9割はオンラインによるものです。
D2Cブランドとしてのあり方を創業当初から守りながら成功し続けている事例といえるでしょう。
4-4.【化粧品・コスメ④】MEDULLA
MEDULLA(メデュラ)は、月額制のパーソナライズヘアケアブランドです。頭髪に関する10の質問に答えるだけで、5万通りの組み合わせから、一人ひとりの髪質に適した配合で作ったシャンプーを毎月届けてくれます。
さらに、利用者が使用後の要望をフィードバックすることで、次回以降に配合する成分を再調整してくれます。個人にカスタマイズされたシャンプーを送り続ける、日本初のサービスを提供しているブランドです。
このように、顧客の要望や特徴を即座にデータ化して、素早く商品に活かせるのは、D2Cのメリットです。
4-5.【化粧品・コスメ⑤】FABIUS
FABIUS(ファビウス)は、化粧品や健康食品のD2Cを行っているブランドです。商品はECサイトで販売されており、定期通販で業績を伸ばしてきました。
定期通販とは、月に1回や数ヵ月に1回など、一定期間ごとに商品を届けるビジネスモデルです。サブスクリプションとよばれる場合もあります。
定期通販は、実店舗が不要なため、D2Cでよく用いられます。消費者がリピートすれば、2回目以降の発送は広告費がかからないため、利益率が高いのが特徴です。
なお、同社はフルーツ青汁でも、成功を収めています。
D2Cブランド成功事例3【食品】

ここからは、食品のジャンルにおけるD2Cブランドの事例を紹介します。
食品には消費期限が短いものや温度管理が必要なものも多いため、高い配送コストをかけてまでネット販売に踏み切るメリットは少ないと感じる人もいるかもしれません。
しかし、実際には食品ジャンルのD2Cブランドも増えてきています。
直販サイト以外では決して手に入らない特別なスイーツや惣菜などは、それだけで魅力的です。
また、健康や環境への関心が高い消費者は、自分や家族が口にするものの原材料や食品添加物などを日頃から気にかけています。
安心して食べられる商品をメーカーのECサイトから直接購入できることは、ブランドへの信頼にもつながるでしょう。
料理などに繰り返し使う基本的な食材であれば、リピート購入のニーズも強くなると考えられます。
5-1.【食品①】Mr. CHEESECAKE
「Mr. CHEESECAKE(ミスターチーズケーキ)」は、シンプルでありながらこだわりにあふれたチーズケーキのD2Cブランドです。
ミシュランガイド掲載レストランでの修行経験をもつフレンチシェフが、最高級の材料で丁寧に作り上げたチーズケーキを販売しています。
ECサイトでは温度による味の変化や美味しい食べ方なども紹介されており、世界観も抜群です。贈答用にも最適な、ギフトカードによる販売も行っています。
商品は毎週日曜と月曜だけの数量限定販売となっており、オンラインでの販売開始時には瞬く間に売り切れてしまいます。
このことがまた話題を呼び、「幻のチーズケーキ」というストーリー性を生み出しました。
ブランドとしてのイメージを確立し販売方法を工夫すれば、大量生産品でなくてもD2Cで成功できることを物語る事例といえるでしょう。
5-2.【食品②】snaq.me
「snaq.me(スナックミー)」は、おやつを定期的に届けてくれるD2Cです。
ただし、単に商品を届けるのではなく、「美味しいものをワクワクしながら食べる体験」をコンセプトにしています。
どの商品も人工添加物などを使わず自然な素材のみから作られており、大人が楽しむだけでなく「子供にも安心してあげられるおやつがほしい」というニーズにも応えています。
同ブランドの最大の特徴は、ショッピングサイトや動画配信サービスなどでも用いられることの多い「レコメンデーション」を取り入れている点です。
利用開始時に苦手な食材や避けたい成分を登録することで、おすすめのおやつが詰め合わせになった商品を届けてくれます。
また、届いたおやつの評価をフィードバックすることにより、次回以降のお届けに嗜好が反映される仕組みもあります。
一方、ユーザーの嗜好にあわせすぎると、提供内容が画一的になってしまう点はレコメンデーションの課題でしょう。
同社では、ブランドからのおすすめ商品を織り混ぜることにより、新しい味に出会う機会が生まれるように工夫されています。
工夫をこらしたレコメンデーションと定期購入の組み合わせによって、人気の獲得に成功した事例だといえます。
5-3.【食品③】BASE FOOD
「BASE FOOD(ベースフード)」は、ビタミンやミネラル、たんぱく質や食物繊維など人の体に必要な栄養素がすべて詰まった「完全食」のD2Cブランドです。
主食をイノベーションするというコンセプトのもと、いつものように食べるだけで健康を手に入れられる未来を目指しています。
取り扱い商品は多くはありませんが、全粒粉などを用いたパンの「BASE BREAD」と、雑穀パスタの「BASE PASTA」を中心としたアレンジしやすい構成になっています。
同社のECサイトは、ランディングページ(LP)の作りになっているのが特徴です。
縦に長いページで栄養素の重要性や健康的なものを食べるメリット、おすすめの食べ方などについて説明しつつ、わかりやすいユーザーインターフェースで購買までのスムーズな導線を確保しています。
また、SNSに投稿された写真付きのコメントやユーザーレビューを包み隠さず紹介し、消費者からの信頼を得ることに成功しています。
5-4.【食品④】THE ROAST BEEF
THE ROAST BEEFは、記念日や誕生日などで、大切な人との「アガる時間」をローストビーフを通じて提供するD2Cブランドです。
品質にこだわった肉に3週間熟成をかけるオリジナル製法、こだわり抜いた調味料、1℃にこだわった火入れなど、さまざまな面でこだわり抜いたローストビーフを提供しています。
決して安い商品ではありませんが、D2Cは商品の魅力を余すことなく伝えられるため、高級品に向くことも大きな特徴です。
5-5.【食品⑤】Minimal -Bean to Bar Chocolate-
「Minimal -Bean to Bar Chocolate-」(以後Minimal)は、チョコレートブランドです。Bean to Barとは、カカオ豆の仕入れ、チョコの製造まで、自社で一貫して行う製法のことをいいます。
大量生産のチョコレートで勝負するのは困難なものの、産地や製法にこだわるチョコレートは、あまり競合がいません。
一般的なスーパーに並んでいるチョコとは違い、1枚の板チョコが1,680円するような高級品です。しかし、カカオ豆の産地や工場で加工する動画を公開するなど、その価値をしっかり伝えることで、ファンを獲得しています。
D2Cブランドの成功事例を分析するポイントを解説

D2Cブランドの成功事例を15選紹介しましたが、重要なことは成功事例から学びを得て、自社に活かすことです。成功事例を分析するポイントを3つ解説します。
カスタマージャーニーマップの分析
カスタマージャーニーマップとは、消費者が商品に出会うまで、出会ってから購入するまで、リピーターになってもらうまでのプロセスを一枚の絵や図にまとめたものです。
例えば、以下の流れを絵や図解にします。
- SNSで商品の写真を見て、認知する
- 何度も見ているうちに、興味を持つ
- リンクからECサイトに飛んで、商品へのこだわりを知って、購入を検討する
- 購入して商品の良さを知り、リピーターになる
このように、カスタマージャーニーマップのプロセスに合わせてマーケティング戦略を展開できれば、購入者やリピーター増加につながります。
ブランドイメージの分析
商品やブランドがある程度認知されている場合は、消費者が商品やブランドにどのようなイメージを持っているのか、ブランドイメージの分析をしましょう。Web上でアンケートをとったり、業者に依頼したりする方法があります。
消費者がブランドに対して抱いてほしいイメージを持っているのか、どれくらいずれているのかを把握しましょう。ずれている場合は、発信する内容や媒体などを変える必要があります。
その他戦略
そのほか、マーケティング、製品、ブランドは、どのような戦略をとっているのか見てみましょう。
マーケティングではどの媒体でどのような発信をしているのか、Web広告は使っているか、実店舗はあるか、などがポイントです。
製品やブランドは競合他社とどこが違うのかを分析しましょう。価格帯・ターゲットの年齢や性別・USP(独自の強み)などがポイントです。
D2Cで失敗する企業とは?失敗する共通点・ポイントを解説!

では一体、D2Cで成功するためにはどのような事に気を付ければいいのでしょうか?
ここではD2Cで失敗する企業のなかで、考えられる3つの共通点を主に挙げています。
6-1.ブランドの世界観が確立できていない
D2Cブランドでは、ブランドの世界観がとても重要になってきます。
同業他社が多く存在する中で、自社ブランドを選んでもらうためには、
「創業者やブランドの想いに惹かれた」「ブランドコンセプトが好き」のように、消費者に思ってもらえるような世界観を作ることが重要です。
6-2.D2Cに向いていない商材を販売している
D2Cに向いている商材とは、ずばり「一定周期で消費され、再度購入してもらえる商材」です。
例えばサプリメントや化粧品など継続的な定期購入が見込める商材になっています。
顧客データなど活用しアプローチすることで中長期的な関係を築くことができ、リピーターに繋げることができます。
6-3.SNSを活用していない
SNSを活用することはD2Cを成功させるためにはとても重要です。
現在では、Instagramを始めとしたSNSで情報収集する消費者が増えているため、
SNSでの情報発信、消費者とのコミュニケーションを取ることはますます重要になってきます。
また、Instagramなどのプラットフォームを活用して、ブランドの世界観を訴求することもできます。
D2CブランドのカートシステムはW2の「W2 Repeat」

D2Cブランドの成功事例からは、オンラインで提供される世界観やストーリー性、品質の高いユーザー体験などが共通して見られます。
ブランド独自のアイデアや工夫がカギを握っているのは間違いないでしょう。また、ECサイトを支えるテクノロジーも、D2Cブランドの成功に欠かせない要素です。
W2株式会社の「W2 Repeat」は、D2C/定期通販に特化したECカートシステムです。D2Cブランドをこれから立ち上げる人から、月商1億レベルのビジネスまでをカバーできる4つのプランが用意されています。
定期通販にも最適な機能を備えており、なかでも「W2 Repeat」は必要な機能が標準搭載されつつ、オプション機能として更に必要な機能は自由に選べるという抜群のコストパフォーマンスを誇ります。
また、豊富な機能や拡張性、運用のしやすさやサポート体制まで含めてトータルで力を発揮してくれます。エントリープランが用意されたカートシステムはいくつもありますが、パフォーマンスの高さを実感できるものはそれほど多くありません。
「W2 Repeat」なら、早期から利益の最大化に取り組むことができます。
ブランドが成長すれば、ECサイトに期待する機能も増えてくるのが一般的です。しかし、いざというときに必要な機能を追加できるカートシステムは限られています。ECサイトのカートシステムは、低価格で手軽にはじめられるだけでは不十分な場合もあります。
「W2 Repeat」なら、この点についても安心です。将来的な機能拡張に強いので、ビジネスの成長に合わせてあとから必要になった機能も柔軟に追加していけます。
まとめ:D2Cブランドの成功事例を自社に活かそう!

改めて、D2C事業で高い成果を収めているブランドの主な特徴をまとめます。
- ブランドイメージの確立(世界観やストーリー性など)
- オンライン上のマーケティングに注力(Instagramなど)
- 品質の高いユーザー体験(スタッフが商品を直接届けるなど)
- 市場のトレンドやユーザーの声を反映(商品開発など)
独自性の高いアイデアだけでなく、商品ジャンルにかかわらず参考になるノウハウもあったのではないでしょうか。
D2Cブランドを展開するうえで、ぜひ本記事で紹介した成功事例やノウハウを参考にしていただけたらと思います。
とはいえ、D2Cブランドの施策を実行するには、「カートシステムの機能やパフォーマンスが十分である」ことが不可欠です。
実際、売れているサイトは多機能のECカートシステムを使用しているうえ、多くの施策を実行しています。
詳しくは資料にまとめたので、D2Cブランドを成功させたい方は、ぜひ無料ダウンロードしてご一読ください。