
ECサイト構築にはパッケージがおすすめ!選ぶ際の比較ポイントも紹介
自由度の高いECサイトを作る方法として「パッケージ」があります。
とはいえ、どのような特徴があるのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、
- EC構築パッケージの一覧
- パッケージのメリット・デメリット
- パッケージを選ぶ際の比較ポイント
などをまとめてご紹介します。
なお、ECサイトを運用して実際に成果を上げるには、その前段階として「いかに成果アップにつながるサイトを構築できるか」が肝となります。
自社にとって最適なECサイト構築方法を選択できないと、その後の運営や成果に大きなダメージを与えるおそれがあります。
下記資料では、実際にEC事業者から聞いたECサイト構築における失敗事例を1oo個とECシステムの選定チェックポイントを解説/一覧化しました。
資料は無料でダウンロードできるので、ECサイトの構築/リニューアルを検討している方はぜひあわせてご一読ください。
なお、ECサイトの構築に関する詳細は下記で詳しく解説しているので合わせて一読ください。
関連記事:ECサイトの構築方法とは?選び方・手順・費用・事例などまとめて解説!
【おすすめ16選】EC構築パッケージ一覧

おすすめのEC構築パッケージ16種類を一覧にしました。
EC構築パッケージ | 特徴 |
---|---|
W2 Repeat | ・定期通販に特化した1,000以上の機能を搭載 ・平均売上成長率354% ・業務効率化による工数90%削減 ・デザインのカスタマイズ可能 |
ecbeing | ・機能と拡張性が豊富 ・運用を支援 ・セキュリティと品質を保証 |
コマース21 | ・初期開発から運用保守までサポート ・大規模ECに必要な拡張性を実現 ・柔軟性と可用性のあるシステム構造を実現 |
EC-ORANGE | ・サーバレス環境にも対応 ・大量アクセス・受注に対応する安定したプラットフォーム ・基幹システムや外部サービスとのリアルタイム連携 |
SI Web Shopping | ・1,100サイトの豊富な実績 ・難易度の高い開発も可能 ・運用・メンテナンスの追加開発も可能 |
ebisumart | ・柔軟にカスタマイズ可能 ・豊富な拡張機能 ・万全なセキュリティ |
ecforce | ・毎月平均10〜20個の新機能をリリース ・マーケティング・CRM施策を一貫して実行可能 ・操作性の高い管理画面 |
EC-CUBE | ・自由なカスタマイズ ・独自のデータ資産活用 |
eltexDC | ・EC/通販事業に必要な機能をすべて搭載 ・リピート購入を促す機能を標準装備 ・柔軟にカスタマイズ可能 |
メルカート | ・安心のサポート力 ・定期無料バージョンUP ・カスタマイズ可能なベースデザイン |
HIT-MALL | ・EC立上げから運営サポートまでワンストップ ・多彩なEC機能を標準搭載 ・業務改善実績をもとに全面サポート |
楽楽リピート | ・多くの機能が標準搭載 ・手厚いサポート保証 ・契約継続率97% |
MakeShop | ・高いコストパフォーマンス ・手厚い無料サポート ・豊富なサービスと機能数 |
Bカート | ・BtoB専用 ・SaaSなので導入がスムーズ ・多数のサービスと連携可能 |
Adobe Commerce | ・将来を見据えた柔軟性と拡張性 ・一つのアプリケーションで多様なビジネスモデルに対応 ・AIを活用したインテリジェントなコマース |
リピスト | ・フォーム一体型LPでCV率を改善 ・定期通販のための必要な機能が充実 ・独自デザインで高いカスタマイズ性 |
ECサイト構築におけるパッケージとは

「パッケージ」とは、ECサイトの機能やシステムが詰まったパッケージを購入し、それをもとに独自のカスタマイズを加えてサイトを作る方法です。
ベンダー(サービス提供元)が要望にあわせて個別に開発してくれるため、ベンダーの技術やサポートを活かしながら、自社にとって最適なサイトを作れます。
他の構築方法よりも比較的コストはかかりますが、長期的に見るとそれ以上のリターンを得やすいこともあり、多くの企業が導入を進めています。
ここからは、「他のECサイト構築方法との違い」や「ECサイト構築のパッケージはどんな企業におすすめなのか」についてより詳しく見ていきましょう。
他のECサイト構築方法との違い(ASP・オープンソースなど)

他の主なECサイト構築方法(ASP・オープンソース・フルスクラッチ)と比較して違いを見ていきましょう。
パッケージ | ASP | オープンソース | フルスクラッチ | |
---|---|---|---|---|
構築方法 | パッケージをもとに独自開発 | 構築に必要な システムをレンタル |
無償ソースコードを カスタマイズ |
ゼロから独自に自社開発 |
初期費用 | 中 | 低 | 低 | 高 |
月額費用 | 中 | 低〜中 | 低 | 高 |
構築スピード | 中 | 早 | 早 | 遅 |
カスタマイズ性 | 高 | 低 | 中 | 高 |
メリット | ・カスタマイズ性が高い ・セキュリティが強固&サポートを得やすい |
・コストを比較的抑えやすい ・比較的出店しやすい |
・コストを比較的抑えやすい ・カスタマイズ性が比較的高い |
・カスタマイズ性が最も高い ・内製化により高速PDCAが可能 |
デメリット | ・比較的コストがかかりやすい ・システムのアップデートが必要 |
・カスタマイズ性が低い ・外部連携しにくい |
・高度な専門スキルが必要 ・セキュリティリスクが高い |
・膨大なコストと専門的人材が必要 ・ブラックボックス化しやすい |
他の構築方法と比べると、パッケージは
- 「ASP」よりもカスタマイズ性が高く
- 「オープンソース」よりもセキュリティが強く
- 「フルスクラッチ」よりもコストパフォーマンスが良い
という特徴があります。
このように、それぞれの良いとこどりをしたようなバランスのいい構築方法が「パッケージ」なのです。
実際、はじめは他の方法でサイトを立ち上げたものの、その後にパッケージを選んでリニューアルをするケースは多いです。
さらには、パッケージならベンダーによるサポートを得られるので、安心かつ安定したサイト運営ができます。
ECサイト構築のパッケージはこんな企業におすすめ

これまでの話を総合し、パッケージでのサイト構築にはどのような企業が向いているのか紹介します。
- 充実した機能とカスタマイズ性を両立させた、自由度の高いサイトを求めている
- セキュリティ対策をより強固にし、サポートを受けながら安定的にサイト運営をしたい
- 社内に専門的なスキルや技術を持った人材がいない
初期コストとしてある程度の費用や時間はかかりますが、その分売上拡大や業務効率化しやすいサイトを作れます。
また、事業拡大やニーズの変化にも対応しやすく、新たなマーケティング施策も実行しやすいです。
ECサイトを立ち上げる際には、ぜひ選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
パッケージでECサイトを構築するメリット6つ

パッケージでECサイトの構築をおすすめする理由は、大きく6つあります。
- 必要な機能がそろっているため使いやすい
- カスタマイズしやすく競合と差別化できる
- 拡張性が高い&外部連携しやすい
- コストパフォーマンスが高く利益向上につながる
- セキュリティ対策が強いため安全に運営できる
- ベンダーによる手厚いサポートを受けられる
パッケージは独自カスタマイズを前提とした作りになっているため、競合との差別化がしやすいです。
以下で一つずつ解説していきます。
【メリット1】必要な機能がそろっているため使いやすい
パッケージは、ECサイトの運営に必要な機能がそろっているため、初めてでも使いやすいです。
例えば、下記の機能が挙げられます。
- 商品や在庫の管理
- 顧客管理
- 注文管理
- メールの配信
- アクセス履歴
- 売上の分析
ゼロからECサイトを構築する必要がないパッケージなら、開発時間の短縮やコストの削減も可能です。
【メリット2】カスタマイズしやすく競合と差別化できる
基本的にパッケージは「独自のカスタマイズ」を前提とした構築方法です。
そのため、ユーザビリティを高めるサイト作りはもちろんのこと、事業者が作業を行う管理画面のカスタマイズなどもできます。
また、ASPでは難しいデザインまわりのカスタマイズもしやすく、競合との差別化や世界観の演出も容易です。
このように、パッケージなら「売上拡大・業務効率の最大化」を追求できるサイトを構築できるというわけです。
さらにカスタマイズ作業はベンダーが行うため、事業者側に専門的なスキルを持った人材がいなくても、本格的な独自サイトを作れます。
【メリット3】拡張性が高い&外部連携しやすい
パッケージにはECの基本機能がそもそも備わっているものの、
- その他の機能も追加したい
- 外部のシステムやサービスと連携したい
ということもあると思います。
パッケージならそのようなニーズにも柔軟に対応できる拡張性があるため、より便利で成果につながるサイトづくりが可能です。
例えば、「ECシステムと物流システムを連携させ、受注データをリアルタイムで連携して速やかに出荷処理を行う」といった具合です。
さまざまな要件に応えられるサイトを作れるので、中・大規模なECサイトの開発にも向いています。
【メリット4】コストパフォーマンスが高く利益向上につながる
パッケージと同等以上のカスタマイズ性・拡張性を実現する方法として、ゼロから自社開発をする「フルスクラッチ」があります。
しかし、ECの基本機能がすでに用意されているパッケージとは違い、フルスクラッチは開発に時間がかかるうえに、その分費用も膨らみやすいです。
パッケージならコストを抑えやすいうえ、よりスピーディにサイトを立ち上げることができます。
また、パッケージによってはフルスクラッチに匹敵するほどのカスタマイズ性があります。
そのため、まずはパッケージでサイトを構築できないか検討してみるのがおすすめです。
【メリット5】セキュリティ対策が強いため安全に運営できる
パッケージの場合、技術力と実績のあるベンダーがサイトを構築するため、セキュリティ対策が強く安心です。
もしもハッキングされて個人情報が流出した場合、損害賠償が発生するだけでなく、企業としての社会的信用に大きな傷をつけることにもなりかねません。
そのような被害を防ぐためにも、セキュリティ対策に強い方法を選ぶことはとても大切です。
ただし、セキュリティ対策が強いパッケージを選んだとしても、パスワード管理を徹底するなど、事業者側にも最低限の情報セキュリティは必要です。
【メリット6】ベンダーによる手厚いサポートを受けられる
パッケージを使ったサイト構築では、ベンダー側が主体となって開発を行います。
そのため、理想のサイトを作るパートナーとしてしっかりサポートを受けることができます。
例えば、「事業者側がイメージするECサイトを作るには、どんな機能が必要か」を相談できたり、過去の事例をもとにアドバイスをもらったりすることも可能です。
多くの実績やノウハウを持つベンダーからプロの意見をもらうことで、理想のサイトに近づけられるでしょう。
また、構築後にトラブルが発生した際にも、カスタマーサポートに問い合わせれば迅速に対応してくれます。
他の構築方法ではここまで手厚いサポートを受けることは難しいものです。
ベンダーによる手厚いサポートは、パッケージの強力なメリットの一つといえます。
パッケージでECサイトを構築するデメリット2つ

次に、パッケージでECサイトを構築するときのデメリットについて見ていきましょう。
- コストが比較的かかりやすい
- システムのアップデートが必要
一つずつ紹介していきます。
【デメリット1】比較的コストがかかりやすい
ベンダーが主体となって開発を進める以上、その分比較的費用がかかりやすいです。
「フルスクラッチと比べるとコストパフォーマンスが良い」と前述しましたが、安価というわけではないので注意しましょう。
また、ECサイトを作るうえで互いにすりあわせや開発期間を要するため、サイトを立ち上げるまでに時間もかかります。
そのため、リソースに不安がある場合は導入のハードルがやや高いかもしれません。
とはいえ、要件によってパッケージのコスト感は大きく変わるので、まずは複数のベンダーに相談してみるのがおすすめです。
【デメリット2】システムのアップデートが必要
パッケージの場合、導入する企業ごとに機能やシステムを独自にカスタマイズします。
そのため、一括での自動アップデートが限定的であり、導入後はシステムのメンテナンスや改修を自社で担わなければなりません。
もし管理を怠ると、ニーズやトレンドの移り変わりに対応できなかったり、システム自体が古くなって陳腐化したりします。
パッケージを提供するベンダーとの連携を密にし、サポートやアドバイスをもらいながら対応することが大切です。
ECサイト構築でパッケージを選ぶポイント5つ

「パッケージ」と一口にいっても、ベンダーによってその特徴やサービス内容は異なります。
後でミスマッチが起きないためにも、パッケージを選ぶときの比較ポイントを事前に押さえておきましょう。
もちろん「どのようなサイトを作りたいか」によって見るべきポイントは変わります。
代表的なのは以下の5つです。
- 必要な機能がそろっているか
- カスタマイズ性は十分か
- 実際に使いやすいか
- 費用対効果は十分か
- 安定して運用できるか
それぞれ解説していきます。
【ポイント1】必要な機能がそろっているか
パッケージには「ECサイトに必要な機能」がもとから備わっているものの、標準搭載されている機能が違ったり、機能の性能に差があったりします。
カスタマイズすれば機能の追加はできますが、標準搭載されているほうが余計な工数やコストがかからずに済みます。
そのため、サイトを作るうえで
- どのような機能が必要か
- その機能はパッケージ内に搭載されているか
をチェックしておきましょう。
【ポイント2】カスタマイズ性は十分か
ECサイトの良し悪しは、ベンダーの技術力やノウハウに左右される部分も大きいです。
例えば「独自の機能を追加したい」と依頼したものの、
- 実際にできたものがイメージと違った
- 想定よりも開発に時間がかかって機会損失した
などが起きたとします。
これでは、パッケージの強みであるカスタマイズ性が活かされているとはいえません。
そのような事態を防ぐためにも、実際のカスタマイズの進め方や過去の事例などを、事前にベンダーに聞いておくのがおすすめです。
【ポイント3】実際に使いやすいか
毎日さわる管理画面が使いにくい・わかりにくい場合、
- 業務が非効率になって時間をロスする
- 現場にストレスがかかる
などが懸念されます。
実際、サイト運営をスムーズにできずに困っているEC担当者は多いです。
可能であればベンダーに管理画面のデモを見せてもらい、操作方法やデザインなどを確認して使いやすいかをチェックしておきましょう。
【ポイント4】費用対効果は十分か
初期費用やランニングコスト、カスタマイズによるオプション費用など、パッケージにはさまざまな費用がかかります。
それらのコストを総合したうえで、
- 予算内におさまるか
- コスト以上の収益を見込めるか
などを必ずチェックしておきましょう。
ここで注意したいのは、「コストが高い」という理由ですぐにNGを出すのではなく、あくまでトータルの費用対効果で判断するということです。
仮に多くの費用と時間がかかったとしても、その分大幅な売上が期待できるのであれば、費用対効果としては良いといえます。
【ポイント5】安定して運用できるか
日々安定してサイトを運用するためには、
- セキュリティ対策がしっかりしていること
- トラブルがあったときにサポートを得られること
などが大切です。
特にセキュリティ対策は企業の信用に関わる重要なポイントなので、ベンダー側でどのような取り組みを行っているか確認しておきましょう。
また、サポート体制もベンダーによって異なります。例えば対応するのは自社か外注か、メールか電話か、どこまでをサポート範囲とするかなどです。
導入後に「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、どのようなサポート体制になっているかを詳しく聞いておくのがおすすめです。
まとめ:パッケージで自由度の高いECサイトを構築しよう

改めて、本記事のポイントをまとめます。
- パッケージとは、基本機能が詰まったパッケージにカスタマイズを加える構築方法
- 自由度の高いサイトを作りやすく、セキュリティ対策やサポート力にも優れている
- 一方で、比較的コストがかかりやすく、システムのアップデートが必要
- パッケージの比較ポイントは機能、カスタマイズ性、使いやすさ、費用対効果、安定性
ぜひ本記事の内容を参考に、ECサイトの構築を検討してみてください。
とはいえ、実際にECサイトを立ち上げたものの、思うように成果が出ずにシステムを乗り換えたり、事業から撤退したりするケースは少なくありません。
しかし中には、事前に知っていれば防げる失敗もあります。
そこで弊社ではEC事業者から実際にあったECサイト構築失敗事例を100個とそうならないためのチェックポイントをまとめました。
資料は無料でダウンロードできるので是非合わせてご一読ください。