
ECサイトの売上を伸ばすCRM(顧客管理)とは?活用すべき理由やメリットまとめ
・広告に頼らずに、もっと売り上げを立てたい
・そのためにも、過去に買ってくれたお客様に再購入してほしい
そんな思いをもつEC事業者は多いのではないでしょうか?そこでよく用いられるのが「CRM」という顧客管理の手法です。
本記事では、CRMとはなにかという基本から、メリット・デメリットや成功事例について解説します。
関連記事:【事例付き】ECサイト構築サービスおすすめ24選を比較!選び方や注意点も紹介
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そもそもCRM(顧客管理)とは?MAとの違い

CRM(Customer Relationship Management)とは、既存顧客との関係を深め、リピーターを増やすことで売上を拡大する手法のことです。「顧客管理」「顧客関係管理」とも呼ばれます。
例えば、ECで商品を購入したときに、お礼の手紙や次回に使える割引クーポンなどが同梱物として入っていた経験はありませんか?
もしくは、購入後にお店からフォローメールが届いたなど。
これらもCRMの施策の一つです。既存顧客の満足度を高めて、リピーターを増やすことを目的としています。
参考:MAとの違い
ちなみに、顧客にアプローチするという意味で、MA(Marketing Automation)と意味を混同されやすいです。
ですが、
・MAのターゲットは見込み客(リード)
・CRMのターゲットは既存顧客
というように大きな違いがあります。
ECサイトの売上拡大にCRMが欠かせない理由

ECサイトの売上拡大にCRMが欠かせない最大の理由は「既存顧客の継続がないと、永遠に新規開拓だけをし続けることになる」からです。
せっかく商品を購入してもらっても、そのたびに顧客が離れてしまってはいつまでも売上は伸びません。
「コストをかけて顧客を獲得し、離れたらまた獲得する」という、まるでバケツに大きな穴が空いた状況に陥ってしまいます。
そんな状況を脱するには、バケツの穴を小さくすること。つまり、顧客との関係性を深め、また商品を買ってもらうことで「顧客や売上の取りこぼしを防ぐ」ことが大切です。
そのためには、顧客にあわせてメルマガを配信したり、クーポンを送ったりするなど、きめ細やかなマーケティングが欠かせません。
そのような施策を効率的・効果的に行うために生まれたのが、CRMという手です。
ECサイトのCRM活用でよくあるメリット3つ

ECサイトでCRMを活用するメリットをもう少し詳しくご説明すると、主に3つです。
1.顧客情報のスムーズな管理・共有
2. 顧客に対するアプローチの最適化
3. 顧客ニーズの把握・活用が容易
以下、詳しく紹介していきます。
1. 顧客情報のスムーズな管理・共有
CRMを活用すれば、顧客一人ひとりの詳しい情報(年齢、住所、購入履歴など)を見える化して一元管理できます。
これにより、データの管理をより効率化したり、目的のデータに素早くアクセスすることが可能です。
また、顧客情報の共有も容易なため、部署間や他部署とのスムーズな連携を図れます。このようにCRMで顧客情報を管理・共有することで、社内全体の業務効率化が期待できます。
2. 顧客に対するアプローチの最適化
集めた顧客情報をもとに、それぞれの顧客に対して最適なアプローチができるのがCRMの大きな魅力です。
たとえば
・購入商品のカテゴリー
・購入したタイミング
・購入した回数
などで顧客を細かくセグメント(区分)したとします。
そのセグメントごとに刺さりやすいメルマガの内容を配信すれば、顧客満足度につながりリピート率の向上が期待できます。
このように、顧客にあわせてきめ細やかな対応ができ、効果的なマーケティング施策を打つことがCRMでは可能です。
3. 顧客ニーズの把握・活用が容易
CRMを通じて顧客データを蓄積・分析すれば、顧客の属性やニーズなどを把握しやすくなります。
それをもとに
・新商品の開発
・品揃えの改善
・マーケティング施策の改善
などができるため、さらなる売上拡大を目指せます。
このようにCRMで得た情報を有効活用すれば、全体の施策をより良いものにできます。
一方で、もちろんメリットばかりではありません。
ECサイトのCRM活用でよくあるデメリット2つ

CRMを活用するうえで、よくあるデメリットは2つあります。
1.構築・運用にコストがかかる
2.運用が定着しないことがある
以下、詳しく紹介していきます。
1. 構築・運用にコストがかかる
CRMのシステム構築や運用には、どうしても時間や人手、費用などのコストを要します。
また、既存顧客との関係性を深めることにフォーカスしているため、
・そもそも顧客の集客があまりできていない
・商材のターゲット層が明確(複雑な分析が不要)
という場合、費用対効果が低くなってしまうことも。
カートシステムにCRMが含まれているなら別ですが、CRM単体では導入時の手間やコストが特にかかりやすいです。
そのため、「コストに比べて十分なリターンを得られるか」は事前によく検討するのがおすすめです。
2. 運用が定着しないことがある
既存顧客にあわせて細かく施策を打つため、効果として実感できるまでに時間がかかる場合があります。
さらには、「どのようにセグメントすれば分からない」というように、CRMを使いこなすのがなかなか難しいことも。
そのため、
・成果が出る前に挫折してしまう
・運用が定着しないまま終わってしまう
といったケースは少なくありません。
短期的な成果を求めすぎると失敗しやすいので、長期的目線を持って「半年?1年」は地道に運用や検証を続けることがおすすめです。
また、サポートが強いベンダー(供給元)でないと、困ったことやトラブルが起きたときにスムーズに運用するのは難しいです。
価格が低い商材の場合、サポートが十分でないケースが多いため注意しましょう。
ECサイトのCRMツールの選び方

「CRM」といっても、ツールによって特徴や強みはそれぞれ異なります。
その中から自社に最適なツールを選ぶために、選び方のコツを押さえておきましょう。
1.必要な機能を備えているか
2.セキュリティ対策は十分か
3.他システムと親和性が高いか
4.サポート体制が十分か
以下、それぞれ解説します。
1. 必要な機能を備えているか
CRMで実現したいことを洗い出し、そのために必要な機能を備えているか確認しましょう。
たとえば、データの分析はどこまでできるか(例. 顧客層、リピート率)、どこまで細かくマーケティングできるか(例. セグメント配信、クーポン配信)などです。
さらには、セグメント配信といっても
・「美容」のように大きな区分までしか絞れないツール
・サプリ」のようにさらに細かい区分まで絞れるツール
というように、性能に差があります。
不要なメールを送って読まれなかったり、登録解除されたりを防ぐためにも、細かい区分まで絞れるかどうかのチェックは必須です。
2. セキュリティ対策は十分か
大切な顧客情報を管理するうえで、情報漏えいや不正アクセスなどのセキュリティリスクには必ず備えなければなりません。
そのため、供給元であるベンダーの
・過去の実績(運営期間やトラブル件数など)
・第三者からの評価・認証
など、セキュリティ対策が十分かのチェックは重要です。
3. 他システムと親和性が高いか
実際にCRMを運用する際には、自社ですでに利用しているシステムや他ツールと連携することも多くなります。
他のシステムとの親和性が高いほど、情報共有や自動化できる自由度が高まり、業務効率化を加速させることができます。
4. サポート体制が十分か
CRMを運用するにあたり、すべて順調に進めばいいのですが、実際は分からないことやトラブルが少なからず出てくると思います。
たとえば
・操作方法がわからない
・ツールがうまく作動しない
など。
スムーズにCRMを運用できるように、頼れるサポート体制がベンダー側(供給元)にあるかは事前に確認しておきましょう。
CRM機能を含んだカートシステムの利用がおすすめ

前見出しで「CRMの選び方」についていろいろお伝えしました。とはいえ、CRMは要件に沿った最低限の機能やサポートさえそろっていれば、基本的に大きな問題はありません。
むしろCRM単体で導入・運用をする場合、はじめから「CRM機能がついているカートシステム」を利用するのがおすすめです。
というのも、CRM単体だと自社システムを含んだツールの連携が煩雑になりやすく、ランニングコストもかかりやすいからです。
一方、CRM機能がもともと含まれているカートシステムなら、
・自社システムやツールとの連携がスムーズ
・余計なコストがかからない
・不具合も起こりにくく、円滑な運用が可能
などのメリットがあります。
このように、総合的なパフォーマンスやコストを考えると、CRM機能付きのカートシステムの方が高い費用対効果を期待できるのでおすすめです。
その中でも、弊社が提供する
・定期通販カート「W2 Repeat」
・総合通販カート「W2 Unified」
には、以下のような特徴があります。
1.機能が豊富で自由度が高く、戦略に合った施策を実施可能
(例. ユーザー情報や購入履歴などを掛け合わせて細かく区分し、的確にアプローチ)
2.「セキュリティが強いカートシステム会社」として業界トップクラスの評価
(例. マイクロソフト社によるセキュリティ認証など多数取得)
3.他システムとの親和性が高く、システムの拡張性に優れる
(例:ECでのCRM施策に重要なLINE連携などが使える)
4.カスタマーサクセスチームによる徹底したサポート体制
(例. システムの使い方から業務での疑問点を顧客視点で提案)
詳細は資料にまとめているので、CRM活用で売上アップを狙いたいという方は、ぜひお気軽に無料ダウンロードしていただけたらと思います。
また。下記記事ではECカートシステムを徹底比較しているので、ECサイト構築を考えている方はぜひ併せてご活用ください。
【相場比較表あり】ECサイト構築の費用は?立ち上げ方法によるコストの違いを解説
CRM活用でECサイトの売上を伸ばした成功事例

実際にCRMを活用することで、ECサイトの売上を伸ばした事例を紹介します。
インテリア雑貨やギフトを扱う総合ECサイト「アンジェ web shop」。
それを運営しているセレクチュアー株式会社様は、もともとはECモールのみで展開しており、売上も好調でした。
ですが、「お客様が弊社のファンになってもらいたい」との思いから、自社ECを開始。
導入直後はモールの売上が大半でしたが、
・顧客を細かくセグメント分けしてアプローチ
・顧客データをもとにリピートしやすい店作り
など、CRMをつかった施策を打つことで徐々に売上を拡大させていきました。結果、EC事業全体の売上は「前年比180%」にまで成長しています。
より詳しい話や他の成功事例は、「W2導入事例集」にまとめているので、ぜひ無料ダウンロードしてご一読ください。
まとめ:CRM活用でECサイトの売上を伸ばそう
改めて、これまでの内容をまとめます。
・CRMとは、既存顧客と関係を深めてリピーターを増やす手法
・新規顧客よりも、既存顧客に注力する方が効率的に売上拡大を図れる
・成果が出るまで時間は必要だが、顧客にあわせてきめ細かい施策を打てる
・CRMを選ぶ際は、機能面やセキュリティ面などを要チェック
ECサイトの売上を伸ばすうえで、既存顧客をファン化し、商品をリピートしてもらうことはとても大切です。
とはいえ、CRM単体で導入・運用をする場合、ランニングコストや手間などがかかりやすく、高い費用対効果を得るのは難しいおそれがあります。
ですが、CRMを内包した総合的なカートシステムなら、導入や連携がスムーズなうえ、運用もしやすく十分な成果を得やすいです。
CRMを実施する際は、カートの見直しも視野に入れたうえでぜひ検討を進めてみてください。
また、CRMを実行するうえで「よくある問題点や解決策」を資料にまとめました。無料でダウンロードできるので、CRMで売上アップを実現したい方はぜひご一読ください。