- 「ECサイトを始めたいけど、どのカートシステムを選べばいいか分からない」
- 「今のカートシステムに不満があるが、乗り換えるべきか判断できない」
ECカートシステムは、ECサイトの売上や業務効率を左右する、まさに「心臓部」です。しかし、その種類はあまりに多く、安易に選んでしまうと「やりたいことが実現できない」「後から高額な費用がかかった」といった失敗に繋がりかねません。
本記事では、1,100社以上のECサイト構築を支援してきた専門家の視点から、ECカートシステムの基礎知識、そして失敗しないための「目的・課題別」の選び方、6つのニーズ別に分けておすすめのECカートシステム18選を徹底的に解説します。
1,000社以上の導入実績に基づき、ECサイト新規構築・リニューアルの際に事業者が必ず確認しているポイントや黒字転換期を算出できるシミュレーション、集客/CRM /デザインなどのノウハウ資料を作成しました。
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この記事の監修者
神戸大学在学中にEC事業を立ち上げ、自社ECサイトの構築から販売戦略の立案・実行、広告運用、物流手配に至るまで、EC運営の全工程をハンズオンで経験。売上を大きく伸ばしたのち、事業譲渡を実現。
大学卒業後はW2株式会社に新卒入社し、現在は、ECプラットフォーム事業とインテグレーション事業のマーケティング戦略の統括・推進を担う。一貫してEC領域に携わり、スタートアップから大手企業まで、あらゆるフェーズのEC支援に精通している。
ECカートシステムとは?
インターネット通販の一種がECサイトです。自社商品、他社商品を問わず広く品物を取り扱うのが特徴です。そして、ECサイト運営ではECカート機能が欠かせません。いわゆる「カゴに入れる」「カートに入れる」と形容される部分です。
かつて、小規模のECサイトであれば、自社ホームページ内で商品についての領域を作成することが一般的でした。そこにカゴ機能だけを付加する「レンタルカート」「レンタルECカート」が主流だったといえます。
しかし、時代とともにECカート機能だけでなく商品ページやホームページも含めて総合的にプロデュースしてくれるサービスが増えてきました。
このような業態も「ECカートサービス」「ECカートシステム」「ショッピングカート」「お買い物かご」と呼ばれています。
もちろん、ECカートシステムだけを提供しているサービスも少なくありません。その場合は料金が安くなること、Wordpressなどで簡易的に作られた自社サイトに付け加えるのが簡単、などのメリットが見られます。
また、近年ではスマートフォンの普及により、モバイル対応しているECカートシステムも求められています。これに応えるためにECカートシステムはモバイルフレンドリーな設計へと進化しました。
現在では、ECサイトとモバイル両方の対応ができるのはもちろん、事業の拡大を促進するECプラットフォームとしての役割が重要になっています。
ECカートシステムの比較をしたい方は以下の資料をご参考にしてください。
ECカートシステムは何ができる?基本的な機能を紹介
ECカートシステムによって変わりますが、基本的な機能は下記通りです。
- カート機能
- 決済機能
- 受注管理機能
- 商品管理機能
- 顧客管理機能
- 分析/レポート機能
- 販促管理機能
順に機能ついて詳しく紹介します。
① カート機能
システムの中心的な機能の一つが「カート機能」で、ユーザーが商品をウェブサイト上で選んでカートに追加し、購入手続きを簡素化するための仕組みになります。
ユーザーはカート内の商品を確認し、数量を調整したり、削除したりすることができます。最終的にカート内の商品が注文に変換され、購入が完了します。
② 決済機能
ECカートシステムの別の重要な機能は「決済機能」で、ユーザーが選んだ商品の代金を支払う方法を提供します。
決済種別にはクレジットカードや、電子マネー、PayPalなどのさまざまな支払い方法が含まれます。
基本的にはECカートシステムが連携している決済代行会社を通して利用することが多いです。
③ 受注管理機能
「受注管理機能」は、顧客からの注文を受け付け、処理し、追跡するための機能です。
発送前、発送済みなどのような注文のステータスを管理し、出荷情報を追跡することができます。
また、注文のキャンセルや返品も管理でき、この機能を使用することで注文プロセスを効率化することができます。
④ 商品管理機能
「商品管理機能」は、ECサイトで販売する商品を管理するための中核的な機能であり、商品の追加、編集、削除が含まれます。
商品情報(商品名、説明、価格、在庫数、画像など)を管理し、カテゴリ別に整理して表示することができます。
商品のランキング表示や残り在庫数の表示も商品管理機能の一つです。
⑤ 顧客管理機能
「顧客管理機能」は、会員登録時、商品購入時にユーザーが入力したデータを効果的に管理する機能で、顧客情報(名前、住所、注文履歴など)の管理や、保有ポイント数などが含まれます。
お問い合わせ応対時や、メルマガなどのプロモーション時に顧客データを活用するため販促においても重要な機能になります。
⑥ 分析/レポート機能
「分析/レポート機能」は、月別、日別などで会員登録数や売上状況などのデータを抽出、レポート化できる機能で、販売戦略や施策のPDCAを回すにあたって重要であり、ECカートによって分析できるレポート種類も変わっていきます。
⑦ 販促管理機能
「販促管理機能」は、マーケティングとセールス促進活動をサポートするための機能で、主に、メルマガ、クーポンの発行、セールや特別オファーの実施が含まれます。
また、レポートと分析機能により、プロモーションの効果を評価し戦略の改善に役立てることができます。
これらの基本的な機能は、ECカートが提供する中でも最も重要な機能であり、ECビジネスの成功には必要不可欠な要素になります。
ECカートシステムの種類は大きく分けて5つ
ECカートシステムには様々な種類があり、それぞれのメリット、デメリットがあります。
下記の表はECカートシステムの種類別に簡単に特徴や費用を記載しています。
| 種類 | 特徴 | 初期費用(目安) | 月額費用(目安) |
| ASP型 | ・短期間での導入が可能で運用が簡単
・カスタマイズ範囲は限定的 |
0円~10万円 | 3,000円~3万円 |
| SaaS型 | ・クラウド上で常に最新機能を利用可能
・自動アップデートでメンテナンス不要 |
0円~30万円 | 5,000円~10万円 |
| パッケージ型 | ・既製ソフトウェアを自社サーバーに導入
・高いカスタマイズ性と機能性を実現 |
100万円~1,000万円 | 5万円~100万円 |
| オープンソース型 | ・ソースコード公開により無料で利用開始可能
・技術力があれば自由度の高いカスタマイズが可能 |
50万円~500万円 | 3万円~50万円 |
| フルスクラッチ型 | ・要件に完全対応したオーダーメイド開発
・独自性の高い機能とデザインを実現可能 |
1,000万円~5,000万円 | 50万円~300万円 |
下記からは、それぞれ種類別に詳しくご紹介します。
ASP型ECカート
ASP型は、サービス提供会社が用意した共通プラットフォーム上でECサイトを開設する方式です。サーバー準備やシステム構築が不要で、アカウント登録後すぐに店舗運営を開始できます。
テンプレートベースの構築により短期間での立ち上げが可能で、システムの保守運用は全てサービス提供元が担当するため専門知識は不要です。
ただし、デザインや機能のカスタマイズ範囲は限定的で、独自性の追求には制約があります。
費用としても低価格でご用意してあるサービスが多いため、EC事業を初めて始める個人事業主や小規模企業、コストを抑えて迅速に事業を開始したい企業、社内にIT人材が不足している企業に最適なECカートの種類になります。
SaaS型ECカート
SaaS型は、クラウド上でECソフトウェアをサービスとして提供する方式で、ASP型より高機能かつ拡張性に優れています。マルチテナント基盤により常に最新機能が自動反映され、API連携による外部システム統合も容易です。
セキュリティ対策やシステムメンテナンスはベンダーが担当し、グローバル対応や高度な分析機能も標準装備されています。カスタマイズの自由度はASP型より高いものの、共通基盤の制約内での運用となります。
費用は初期費用0~30万円、月額費用5,000~100,000円程度で、取引量に応じた従量課金が加わる場合があります。成長志向の中堅企業、複数チャネル展開を検討している企業、最新のマーケティング機能を活用したい企業に適しています。
パッケージ型ECカート
パッケージ型は、完成されたECソフトウェアを購入し、自社サーバーまたはクラウド環境に構築する方式です。既製品でありながら高度なカスタマイズが可能で、企業固有の業務フローや基幹システムとの連携を柔軟に実現できます。豊富な標準機能に加え、独自要件への対応力が高く、データの完全なコントロールが可能です。
費用は初期費用100~1,000万円、月額費用50,000~1,000,000円程度となります。中堅から大企業で、技術リソースを保有し、独自の業務要件や既存システムとの高度な連携が必要な企業に適しています。
オープンソース型ECカート
オープンソース型は、ソースコードが公開されているECカートを無償で利用し、自社仕様にカスタマイズする方式です。ライセンス費用が不要なため導入コストを大幅に抑制でき、ソースコード改変により極めて高い自由度でのカスタマイズが実現できます。
世界中の開発者コミュニティによる継続的な機能改善と豊富なプラグインが活用できる反面、要件定義から開発、セキュリティ対策、運用保守まで全て自社責任となります。
高い技術力を持つ開発チームがある企業、コスト最適化と独自性の両立を図りたい中小から中堅企業に向いています。
フルスクラッチ型ECカート
フルスクラッチ型は、企業の要件に完全対応したオーダーメイドシステムを一から開発する方式です。
既存パッケージでは実現不可能な独自の業務フロー、UI/UX、複雑なロジックを完全に最適化でき、競合他社との圧倒的な差別化を実現できます。
既存基幹システムとの統合や将来的な拡張性も自由に設計可能です。
ただし、開発期間は6ヶ月から2年以上と長期化し、リリース後も継続的な保守開発体制が不可欠です。
年商数十億円規模の大企業で、ECを戦略的事業の柱と位置づけ、長期的な投資が可能で、強い差別化要件を持つ企業に適しています。
ECカートシステムを選ぶ際の7つの比較ポイント
ここまで、ECカートシステムのサービスにはさまざまなバリエーションがあると紹介してきました。ここからはサービスを選ぶポイントを紹介していきます。
- 自社のビジネスモデルに特化しているか「BtoB or BtoC」
- 自社が扱っている商品分野を販売している実例があるか
- 自社のECサイトの規模感にあっているか
- サポート体制が整っているか
- 導入費用が予算内か
- 他サービスとの連携が可能か
- セキュリティ対策が万全か
順に解説します。
1.自社のビジネスモデルに特化しているか「BtoB or BtoC」
ECカートの種類には、BtoB(企業間取引)に特化したものとBtoC(企業対消費者取引)に特化したものがあり、それぞれに搭載されている機能や要件が大きく異なります。
例えば、BtoBの場合は受注の際に「請求書払い」機能が必要になりますが、BtoCでは基本的にこの機能は不要です。
自社のビジネスモデルに適したECカートを選択することで、効率的な運営と顧客満足度の向上が可能になり、その結果として売上増加や競争力強化につながります。
2.自社が扱っている商品分野を販売している実例があるか
導入後のミスマッチを防ぐには、サービス側の事例を探ることです。
自社と似たビジネスモデル、商材を取り扱ってきたサイトが導入したサービスなら、スムーズに稼働できる可能性が高いでしょう。
ECカートシステムの公式サイトから「導入実績」をチェックしてみることが得策です。
特に、カゴのレイアウトからインフォメーション、出荷方法までの目立ちやすい部分は参考になります。
さらに、定期購入や月額商品、商品管理などを適切に行える機能があるか見極めることが大事です。
また、自社に似たサイトが導入に成功しているということは、受注や決済などの管理画面にも大きな問題はないといえます。
トラブルのシミュレーションにもなるので、しっかりと導入実績を確認しておくようにします。
3.自社のECサイトの規模感にあっているか
望んでいるサイトの規模とサービス内容が合っているかも調べましょう。もちろんサービスのコストは大切です。
ただ、それ以上に各システムの上限、管理画面の操作性が選定ポイントとなります。
たとえば、ASP型では初期費用が数万円ほどで済むケースは少なくありません。
料金プランは商品数、注文数によって変わります。つまり、月間の受注上限や1件の手数料などを合計してコストが算出されるルールです。最初から高額なプランを設定すると、不要な機能にお金を払わなくてはなりません。
逆に、大きなサイトなのに低額プランを導入しても不足点がたくさん出てくるでしょう。管理画面については、個人向けのフリマアプリを利用するなどのお得な方法もあります。
ただ、大量発注を処理しにくいなどの欠点は無視できません。さらに、一括操作ができないので注文された商品を1件ずつ処理していく必要があります。
導入後に不満を感じても取り返しがつかないことは多いので、慎重に検討しましょう。
4.サポート体制が整っているか
多くのECカートサービスの魅力は、サポート窓口が設けられている点です。不明点、トラブルにすぐ答えてくれるので安心です。
ただし、HTMLやCSSなどのプログラミング知識までは対応してくれません。サイト側で専門のシステムエンジニアを雇うなど、対策を立てておく必要があります。
一方、フルスクラッチ型ECカートシステムは、カスタマイズを前提とした構造です。
そのため、サービスを提供する側でサポート窓口を設けていない傾向にあります。どの程度の継続したサポートが実施されるかは契約や選択プランによるので、事前によくリサーチしましょう。ECサイト自体に慣れていないのであれば、サポートが充実しているサービスにするべきです。
5.導入費用が予算内か
ECサイト構築にかかるコストはさまざまです。安いサービスを選ぶことももちろんできます。
しかし、その分機能性が少なかったり、画面に個性がなかったりして後悔するケースも珍しくありません。
また、最初は安いように感じていても、自社との業務内容に合っていないと結局はカスタマイズ費用がかかります。最終的には、予算を超えてしまうこともありえるのです。ECカートシステムは安さだけを重視してサービスを選ばないようにしましょう。
まずは作りたいECサイトをはっきりと計画し、そのうえで予算を検討していくのが得策です。
6.他サービスとの連携が可能か
ECカートサービスでは、在庫管理システムや顧客管理システムとの連携が必要になってくる場合もあります。
また、最近では実店舗にあるシステムやInstagramやfacebookといったSNSとの連携が可能かどうかも重要になってきています。
もしも連携ができないと、リアルタイムで在庫管理や物流システム、ネットサーバーとの同期が取れないため、在庫の不一致や配送遅延が生じる可能性があります。また、顧客管理システムとの連携不足により、顧客情報の誤りや重複が起こり得ます。さらに、決済システムとの統合がなければ、支払い処理が複雑化し、顧客満足度が低下するでしょう。
どのようなサービスなら外部連携できるか、多くのベンダーは事前に公開しています。
それ以外にもベンダーと提携している支援パートナーも公開していることもあるので、既存システムとの連携を目指すうえで、見逃さないようにしましょう
7.セキュリティ対策が万全か
ECサイトでは顧客の個人情報やクレジットカード情報を扱うため、セキュリティ対策は重要です。
ECカートを選ぶ際は、まずSSL/TLS暗号化に対応しているかを確認しましょう。
これにより通信データが暗号化され、情報漏洩を防ぐことができます。また、PCI DSSという国際セキュリティ基準に準拠しているかもチェックが必要です。
さらに、不正アクセスやマルウェア対策として、定期的なセキュリティアップデートが提供されているか、二段階認証に対応しているかも重要なポイントです。
バックアップ機能も必須で、システム障害や攻撃があった際のデータ復旧に備える機能があるかどうかも確認しましょう。
下記の「ECサイト構築しくじり事例100選」では、
実際にEC事業者から聞いたECサイト構築の失敗事例100個とチェックポイントをまとめているのでぜひ下記からご一読ください。
おすすめのECカートシステム18選を徹底比較
ここでは、最新のおすすめECカートシステム18選を、6つのニーズに分けてご紹介します。
また、数あるECカートシステムの中から自社に最適なものを見つけるために、代表的な18のサービスを一覧表にまとめました。
ECカートシステム比較一覧表
| サービス名 | 種類 | ケース | 料金(初期費用 / 月額費用) | 特徴 |
| BASE | 無料ASP型 | 無料で導入したい | 0円 / 0円 (決済手数料等が発生) | ネットショップ開設実績5年連続No.1。専門知識不要で直感的に操作でき、デザインテンプレートも豊富。小規模ECや個人事業主に最適。 |
| STORES | 無料ASP型 | 無料で導入したい | 0円 / 0円 | 初心者でも使いやすいシンプルな操作性。キャッシュレス決済やPOSレジなど実店舗との連携機能も提供し、オンライン・オフライン両方での売上向上を狙える。 |
| Shopify | SaaS型 | 無料で導入したい | 0円 / 要相談 | 世界No.1シェアを誇るECカート。豊富なアプリによる高い拡張性が魅力。個人事業主から大企業まで対応可能だが、海外製のため日本の商習慣への対応が遅れる場合がある。 |
| W2 Repeat | 有料ASP型 | 定期通販/サブスクに特化したい | 49,800円 / 49,800円 | サブスク・D2C特化型。導入企業の平均成長率354%。LTV最大化のための1,000以上の機能と、業務工数を90%削減する効率化機能が強み。 |
| スマレジEC・リピート | ASP型 | 定期通販/サブスクに特化したい | 98,000円 / 479,800円 | 日本市場向けのリピート通販に特化。会員ランク機能やアップセル・クロスセル機能など、リピート購入を促進する機能を搭載。 |
| Makeshop | ASP型 | 定期通販/サブスクに特化したい | 11,000円 / 12,100円 | GMOグループが運営。低コストながら機能性とサポート性に優れる。電話・メールに加え、専用サイトやセミナーなど手厚いサポートが特徴。 |
| W2 Unified | パッケージ型 | 総合通販/OMO対応 | 500,000円~ / 150,000円~ | 月商100億円以上を目指せる総合通販向け。平均売上成長率354%、1000以上の標準機能、業界最高峰のセキュリティと99.97%の稼働率を誇る。OMOにも標準対応。 |
| ebisumart | パッケージ型 | 総合通販/OMO対応 | 3,000,000円~ / 300,000円~ | クラウド型でありながら高い拡張性を持つ。週次アップデートで常にシステムが最新化される。フォロー体制も充実。 |
| ecforce | ASP型 | 総合通販/OMO対応 | 248,000円 / 99,800円 | 中小規模ECに特化し、マーケティング機能に優れる。チャットボットや離脱防止ポップアップなど多彩な機能を持つが、費用は比較的高め。 |
| futureshop | SaaS型 | 総合通販/OMO対応 | 22,000円~ / 24,000円~ | アパレルに特化。ZOZOTOWNとの在庫連携が可能。CMS機能でデザインの自由度も高いが、オプション機能が多い点に注意が必要。 |
| メルカート | クラウド型 | 総合通販/OMO対応 | 190,000円~ / 59,000円~ | ecbeingのノウハウを基に開発。幅広い業種に対応し、低価格で導入可能。EC年商1億円前後がメインターゲット。 |
| EC-CUBE | オープンソース型 | 個別開発で独自ECを運営したい | 要お見積もり / 要お見積もり | ソースコードが公開されており、プログラミング知識があれば自由にカスタマイズ可能。プラグインも豊富だが、エラー時の対応は自己責任。 |
| EC-ORANGE | パッケージ型 | 個別開発で独自ECを運営したい | 要お見積もり / 要お見積もり | サーバーレス環境に対応し、コストや管理工数を削減可能。大量アクセスにも強く大規模ECに適しているが、費用は高額になりがち。 |
| ecbeing | パッケージ型 | 個別開発で独自ECを運営したい | 10,000,000円~ / 300,000円~ | 合計850名を超える国内最大級のサポート体制が特徴。モール型や越境ECにも対応し、初めてECサイトを構築する大企業におすすめ。 |
| SI Web Shopping | パッケージ型 | 個別開発で独自ECを運営したい | 要お見積もり / 要お見積もり | EC黎明期からの実績があり、超大手企業への導入実績が豊富。一部企業にはソースコードを公開し、内製化にも対応可能。 |
| W2 BtoB | パッケージ型 | BtoB取引をDX化したい | 要お見積もり / 要お見積もり | BtoC並みのマーケティング機能をBtoBサイトで実現。顧客単価や発注頻度の向上を狙える。複雑な業務フローへのカスタマイズにも柔軟に対応。 |
| Bカート | ASP型 | BtoB取引をDX化したい | 80,000円 / 49,800円 | 中小企業向けのBtoB特化型。FAXや電話での受発注業務を電子化し、効率を改善。BtoB特有の「売掛」受注にも対応。 |
| W2 Asia | パッケージ型 | 海外・越境ECをしたい | 要お見積もり / 要お見積もり | アジア市場に特化。現地の法規制(電子発票など)や商習慣、決済に標準対応。国内同様のCRM・マーケティング機能も活用可能。 |
以下から順に解説します。
無料で導入したい企業向けのECカートシステム
①BASE
引用元:BASE
■基本的な料金
初期費用:0円
月額費用:0円※購入がされ次第、料金発生
BASEは、初期費用・月額費用0円で利用できるネットショップ開設実績が5年連続No.1の無料ASP型のECカートシステムです。
直感的で使いやすく、多彩なデザインテンプレートが豊富で、決済オプションも充実しており、商品の管理や注文処理もスムーズに行えるため、小規模のECサイトを構築したい企業や専門知識がない個人事業主に最適です。
②STORES
引用元:STORES
■基本的な料金
初期費用:0円
月額費用:0円
STORESは、クリエイティブなデザインテンプレートを提供する初心者におすすめな無料ASP型ECカートシステムです。
キャッシュレス決済、予約システム、POSレジなど多様なサービスを展開しており、オンライン・オフライン両方の売上アップを狙えます。
また、はじめてネットショップを作る方でも使いやすいよう、シンプルな操作性にこだわっており、多様な業界で利用され、ブランドの差別化を図るのに助けとなります。
③Shopify
引用元:Shopify
■基本的な料金
初期費用:0円
月額費用:要相談
カナダ発のECカートシステム「Shopify」は170万店舗以上の企業で利用されている世界最大のECカートシステムです。
個人事業主から大企業まで利用することができる柔軟性と、独自のアプリストアを持っていることが特徴であり、業界業種問わず様々な企業に利用されています。
導入企業数も多いので信頼性でいえば圧倒的ですが、母体が日本ではないため、日本のトレンドに合わせた機能の拡充が難しいことが一つの懸念点として挙げられます。
定期通販に特化させたい企業向けのECカートシステム
④W2 Repeat
引用元:W2 Repeat
■基本的な料金
初期費用:49,800円
月額費用:49,800円
「W2 Repeat」は、サブスク・定期通販・D2Cに特化した有料ASPです。特に美容、健康食品、食品の定期通販に強く、導入企業の平均成長率は354%を達成しています。
売上を最大化するための機能を幅広く網羅しており、その数は1,000以上と業界トップクラスになっています。
そのため新規顧客獲得からLTV最大化ができる機能が豊富に揃っています。
たとえば「男性・累計購入回数2回以上・購入金額10,000円以上」のように細かくセグメントし、顧客グループに対して最適なコンテンツを配信することができます。
さらに業務を効率化する独自機能も搭載しており、40分かかる日々の定型業務を1分で完了させることも可能です(業務工数90%削減)。
⑤スマレジEC・リピート「旧:楽楽リピート」
■基本的な料金
初期費用:98,000円
月額費用:49,800円
スマレジEC・リピート「旧:楽楽楽々リピート」は、日本市場向けのリピート購入に対応したASP型ECカートシステムで、リピート通販を可能にする機能が搭載されています。
会員ランク機能やアップセル・クロスセル機能、LP一体型フォームのような基本的な機能をはじめ、シームレスなオンラインストア体験を提供します。
⑥Makeshop
引用元:Makeshop
■基本的な料金
初期費用:11,000円
月額費用:12,100円
大手企業のGMOグループが展開している「Makeshop」は初期・月額コストが小さいが、機能性やサポート性に優れているため、費用対効果が高いECカートシステムです。
特にサポート性に優れています。
具体的には電話やメールでのお問い合わせ対応はもちろん、導入された企業様専用のサポートサイトや、EC運営初心者向けのセミナーなどを開催しています。
しかし、フォーム一体型LPやLPノーコード編集機能がないので、ECマーケティングを本格的にしたい人は、少し向いていない可能性があります。
その他、定期通販カートシステムについて種類や選定ポイントなどを以下の記事でご紹介しています。
定期販売やサブスク型でECサイトの開設をお考えの方はこの機会にぜひご覧になられてはいかがでしょうか。
様々な販売チャネルと連携して運営したい企業向けののECカートシステム
⑦W2 Unified
引用元:W2 Unified
■基本的な料金
初期費用:500,000円~
月額費用:150,000円
「W2 Unified」は、総合通販やアパレル、化粧品、インテリア雑貨業界におすすめの月商100億円以上を可能にするパッケージ型のECカートシステムです。
売上を上げるために1000を超える機能を標準搭載しており、導入ショップの平均売上成長率は354%を達成。
また、ECサイトの開発〜保守まで100%自社で対応していることから、最適なECサイトの提案や事業拡大するためのノウハウ共有、成功するためのサポートなどを自社で提供しています。
さらには、基本セキュリティ対策や外部機関の審査など、業界最高峰のセキュリティ対策を実施しています。
稼働率は99.97%の実績を持ち、安心・安全にECサイトを運用することができます。
なお、あらゆるチャネルを統合して顧客にアプローチする「オムニチャネル化」も実現でき、ECサイト・店舗の両面から成果を上げることが可能です。
⑧ebisumart
引用元:ebisumart
■基本的な料金
初期費用:3,000,000円~
月額費用:300,000円~
「ebisumart」は、システムの最新性・拡張性に強みを持つパッケージ型のECカートシステムです。
顧客のニーズや時流に合わせて週に一度はアップデートするなど、常にシステムの最新化に努めており、システムをフル活用するためにワークショップやコンサルを提供するなど、フォロー体制も充実しています。
⑨ecforce
引用元:ecforce
■基本的な料金
初期費用:248,000円
月額費用:99,800円
ASP型ECカートシステムの「ecforce」は中小規模に特化したECカートシステムです。
特に、マーケティング機能に優れています。
広告管理機能やアップセル・クロスセル機能はもちろん、オプションにはなりますがチャットボット機能や離脱防止ポップアップ機能など多彩なマーケティング機能が搭載されています。
しかし、サイトデザインテンプレートが少ないことや初期・月額費用が高いことが懸念材料になります。
そのため、予算が豊富な中小企業におすすめのECカートシステムとなります。
⑩futureshop
引用元:futureshop
■基本的な料金
初期費用:22,000円~
月額費用:24,000円~
SaaS型ECカートシステムの「futureshop」はアパレルに特化したECカートシステムです。
具体的には業界唯一、ZOZOTOWNとの連携が可能です。※オプション
日本最大手のアパレルECモールと商品や在庫の連携ができるので、バックエンド業務の工数削減が可能になります。
また、サイトデザインを簡単に行うことができる「CMS機能」が搭載されていることで、独自の世界観をサイト上で体現することが可能です。
しかし、他社は標準で搭載されている機能が、futureshopではオプション機能だったりとするため、比較検討時には正確に見積もりましょう。
⑪メルカート
引用元:メルカート
■基本的な料金
初期費用:190,000円~
月額費用:59,000円~
株式会社メルカートが提供する中堅向けのクラウド型ECプラットフォームのメルカートは、ECサイト構築の実績が豊富なecbeingのノウハウを基に開発されたECカートです。
特徴としては、アパレルからコスメ、食品など幅広い業種に対応しており、豊富な標準機能や高いカスタマイズ性、売上アップのための多彩な機能(分析機能、販促機能、AI機能など)を備えています。
月額費用なども低価格で導入可能ですが、EC年商1億円前後がメインのECシステムのため、月商2,000万円を超える事業者にとっては機能や要件が物足りない可能性があります。
個別で開発して自社独自のEC運営したい企業向けのECカートシステム
⑫EC-CUBE
引用元:EC-CUBE
■基本的な料金
初期費用:要お見積もり
月額費用:要お見積もり
オープンソース型ECカートシステムの「ECCUBE」は高度なカスタマイズが自社で行えることです。
コードが公開されているため、プログラミングの知識があれば、自社のニーズに合わせて自由にシステムを改変できます。
また、多数の開発者やパートナー企業が存在し、様々なプラグインや拡張機能が提供されているため、機能の追加や拡張が容易です。
しかし、オープンソースなため、システムエラーが発生した場合においては、
EC運営者自身の自己責任で対処や修正する必要があります。
⑬EC-ORANGE
引用元:EC-ORANGE
■基本的な料金
初期費用:要お見積もり
月額費用:要お見積もり
マルチテナント型やBtoBtoCモデルなど、多様なビジネスモデルに対応可能な「EC-ORANGE」はシステムの柔軟性や拡張性に優れています。
例えば、EC-ORANGEはサーバーレス環境に対応しています。
そのため、サーバーの構築・保守費用を抑えるだけではなく、管理対象が絞られるため業務工数削減に繋がります。
また、クラウドサーバーでの構築を前提としているため、キャンペーンやセール時に起こる大量のアクセスにも対応していることから、大規模なECサイト構築に適しています。
しかし、システムの性能が良い分、初期・月額費用が高くなりがちです。
そのため、中小規模の企業様は費用対効果を入念に計画することが重要です。
⑭ecbeing
引用元:ecbeing
■基本的な料金
初期費用:10,000,000円~
月額費用:300,000円~
モール型ECサイトや越境ECサイトといった、多様なビジネスモデルに対応している「ecbeing」は国内最大級のサポート体制が特徴として挙げられます。
具体的には、600名以上のシステム開発体制や250名以上のマーケティング支援体制など、合計850名を超える体制で導入後のサポートを行っています。
そのため、初めてECサイト構築を行う大企業におすすめのECカートシステムです。
⑮SI Web Shopping
引用元:SI Web Shopping
■基本的な料金
初期費用:要お見積もり
月額費用:要お見積もり
ECの黎明期からECパッケージを展開している「SI Web Shopping」は、これまで超大手企業に採用されてきた実績があるため、信頼性に優れています。
また、オープンソース型ではないものの、一部企業にはソースコードを公開しているため、ECカートの内製化を考えている企業様におすすめのシステムです。
しかし、システムが優れている分、初期・月額費用が高額になるため、中小企業様が導入するのは難しいでしょう。
BtoB取引のDX化をしたい企業向けのECカートシステム
⑯W2 BtoB|法人取引対応ECプラットフォーム
引用元:W2 BtoB
初期費用:要問い合わせ
月額費用:要問い合わせ
W2 BtoBは、BtoC向けのECカート「W2 Unified」をベースに、BtoB取引に必要なあらゆる機能を網羅したBtoB-ECカートです。長年のECプラットフォーム開発で培ったノウハウをBtoB領域に最適化し、単なる受発注の電子化に留まらない、「売上を伸ばす」ためのBtoB-ECサイトを実現します。
一般的なBtoBカートシステムが持つ「クローズドサイト機能」や「取引先ごとの価格設定」、「見積もり機能」はもちろんのこと、W2ならではの強みとして、BtoCサイトのようなマーケティング施策をBtoBサイト上で展開できる点が挙げられます。
例えば、取引先の購入傾向を分析し、最適な商品を自動で推薦するレコメンド機能や、特定の取引先グループだけに限定セールを案内する機能などを活用し、顧客単価や発注頻度の向上を戦略的に狙うことができます。
さらに、100%自社開発体制により、お客様独自の複雑な業務フローや、特殊な基幹システムとの連携にも柔軟なカスタマイズで対応可能です。既存のシステムでは実現できなかった要件も、「W2 BtoB」であれば解決できるかもしれません。電話やFAXによるアナログな受発注業務から脱却し、業務効率化と売上拡大の両方を実現したい企業様は、ぜひご検討ください。
⑰Bカート
引用元:Bカート
■基本的な料金
初期費用:80,000円
月額費用:49,800円
BtoB特化型のECカートシステムを展開している「Bカート」は、中小企業向けに設計されており、従来のFAXや電話による受発注を電子化することで業務効率を大幅に改善することが可能です。
また、前払いや後払いはもちろん、BtoB取引特有の「売掛」で受注可能な機能があるため、法人向けにオンラインで取引したい企業さまにおすすめのECカートシステムです。
ただし、大規模な商品管理や高度なカスタマイズには制限があるので注意が必要です。
海外・越境ECを行いたい企業向けのECカートシステム
⑱W2 Asia|海外進出ECソリューション
引用元:W2 Asia
初期費用:要問い合わせ
月額費用:要問い合わせ
「W2 Asia」は、これまで弊社が日本国内で培ってきたECプラットフォームのノウハウを、海外・越境EC、特に成長著しいアジア市場に最適化させた唯一無二のソリューションです。
単に言語や通貨を対応させるだけの越境ECカートとは一線を画し、現地の商習慣や法律、決済インフラにまで踏み込んだローカライズを実現しているのが最大の特徴です。例えば、台湾で必須となる電子発票(統一発票)への標準対応や、現地の主要なコンビニ決済・電子マネーとの連携、複雑な税率計算などをクリアしています。これにより、お客様は現地の法規制や文化の壁を意識することなく、スムーズに事業を展開できます。
さらに、日本国内で高い評価を得ている弊社のCRM・マーケティング機能もそのまま活用可能です。顧客の購買行動に基づいたステップメールの配信や、顧客ランクに応じた施策などを海外市場でも展開し、現地顧客のLTV(顧客生涯価値)を最大化する「攻め」の越境ECを実現します。
システムの導入支援はもちろん、現地の市場調査やプロモーション、物流構築に関するコンサルティングまで、専門チームがワンストップでサポートしてもらえるので、これからアジア市場へ本格的に進出したい企業様や、現在の越境ECの売上に伸び悩んでいる企業様はぜひ相談してください。
ECカートシステムの種類は様々!自社にあったサービスを選定しよう
もしもECサイトを立ち上げるのであれば、ECカートシステムは不可欠な機能です。
そして、ベンダーやモデルによって提供されているサービスの内容は異なります。最初は機能が少なくても、ビジネスの規模を大きくするにつれて拡張していけるタイプも珍しくありません。
自社の業務に合ったECカートシステムを選び、サイトの発展を目指しましょう。
W2株式会社が販売するECカートシステム「W2 Repeat」は、定期通販/サブスクに特化したECカートシステムです。EC立ち上げの方から月商1億を超える大きな通販事業者様まで、幅広くご利用いただいてます。
また、現在ECサイト構築/リニューアルを検討している方向けに、主要ECカートシステム9社の料金・機能比較表を作成しました。
下記から無料でお役立ち資料をダウンロードできるので合わせてご一読ください。
ECカートシステムに関するよくある質問
Q: ECカートシステムの種類が多くて、どれを選べば良いか分かりません。最初の判断軸は何ですか?
A: まずは自社の「ビジネスモデル(BtoCかBtoBか)」と「事業規模」で絞り込むのが最初のステップです。その上で、定期通販や店舗連携など、実現したいことに合わせて必要な機能を持つシステムを選ぶと、失敗が少なくなります。
Q: 無料で使えるECカートと、月額費用がかかるカートでは何が違うのですか?
A: 無料カートは手軽に始められる点が魅力ですが、機能やデザインのカスタマイズ性に制約が多い傾向があります。一方、有料カートはサポート体制が充実しており、事業の成長に合わせて機能を追加できる拡張性の高さが特徴です。
Q: 定期通販(サブスクリプション)を始めたいのですが、専用のカートシステムを選ぶ必要がありますか?
A: はい、専用のシステムを選ぶことを強くおすすめします。定期通販には、毎月の自動決済や顧客ごとのサイクル管理、LTV向上のためのCRM機能が不可欠です。これらの機能が充実している専用システムを選ぶことで、安定した事業運営が可能になります。
































