「メルマガやLINEはやっているが、2回目の購入になかなか繋がらない」「CPAは合っているのに、なぜか利益が残らない」
EC事業の責任者として、このような壁に直面していませんか?
リピート通販やサブスクリプションにおいて、事業の生死を分ける最大の関門が「F2転換」です。多くのECサイトでは、ここで70%以上の顧客が離脱しているのが実情です。
しかし、F2転換率が低い原因は、商品の魅力不足ではありません。そのほとんどは「タイミングのズレ」と「再購入の手間」という、仕組みの問題で解決可能です。
本記事では、F2転換の基礎知識や計算式といった基本から、LTVを劇的に改善するための具体的な鉄板シナリオ、そしてシステムによる自動化で成果を上げている企業の事例まで、実務レベルの勝ちパターンを徹底解説します。
1,000社以上の導入実績に基づき、ECサイト新規構築・リニューアルの際に事業者が必ず確認しているポイントや黒字転換期を算出できるシミュレーション、集客/CRM /デザインなどのノウハウ資料を作成しました。
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この記事の監修者
神戸大学在学中にEC事業を立ち上げ、自社ECサイトの構築から販売戦略の立案・実行、広告運用、物流手配に至るまで、EC運営の全工程をハンズオンで経験。売上を大きく伸ばしたのち、事業譲渡を実現。
大学卒業後はW2株式会社に新卒入社し、現在は、ECプラットフォーム事業とインテグレーション事業のマーケティング戦略の統括・推進を担う。一貫してEC領域に携わり、スタートアップから大手企業まで、あらゆるフェーズのEC支援に精通している。
F2転換とは?
F2転換とは、初回購入(F1)を行った顧客のうち、2回目の購入(F2)へと進んだ顧客の割合を示す指標を指します。「F」はFrequency(頻度)を指します。
- F1(Frequency 1):初回購入者
- F2(Frequency 2):2回目購入者
- F2転換率:F1のうちF2になった割合(%)
特にリピート通販や定期購入モデルでは、初回購入後に離脱してしまう層をいかに減らすかが、中長期的なLTVの最大化と利益安定に直結するため、事業の収益性を決定づける最も重要なKPIの一つです。
F2転換率の計算式と目安
F2転換率を算出する一般的な計算式は以下の通りです。

一般的な目安としては、商材によりますが30%〜40%あれば合格ライン、50%を超えれば非常に優秀と言われます。しかし、10%〜20%台で停滞している企業も少なくありません。
新規獲得(CPA)高騰時代における「利益の源泉」
よく「1:5の法則(新規獲得コストは維持コストの5倍)」と言われますが、F2転換の重要性はそれ以上に「損益分岐点の突破」にあります。
近年の広告費高騰により、初回購入だけでは赤字(CPA>初回売上)になるケースがほとんどです。つまり、F2転換の壁を越えない限り、ビジネスとして黒字化しない構造になっているのです。F2転換は単なる指標ではなく、事業継続のための生命線と言えます。
参考:1:5の法則
F2転換が改善しない主な原因3選
「商品は良いはずなのに、なぜリピートされないのか?」 その答えは、顧客の心理と、それを支える運用体制にあります。
1.再購入のきっかけ不足
顧客が2回目購入に至らない最大の要因は、商品への不満ではありません。多くのケースでは、単に「再購入するきっかけがなかった(忘れていた)」という、受動的な理由です。
人の記憶は時間とともに急速に薄れていくものであり、購入直後は最高潮だった熱量も、日常使いが始まると同時に急降下していきます。
このタイミングで、適切なアプローチがない場合、顧客はわざわざ「あのサイトにログインしてまた買おう」とは思いません。 結果として、なんとなく目に入った手近な商品に流れてしまうのです。
2.購入時の手間の多さ
「買おうかな」と思い出しても、その先に待っているのが購入までの面倒さです。
- ログインID・パスワードがわからない
- 住所やカード情報の再入力が面倒
- 前回買った商品ページが見つからない
この「小さな面倒」が積み重なると、顧客の心理は「欲しい気持ち」よりも「面倒くささ」が勝り、再購入の機会そのものが失われていきます。
3. 仕組み化されていないCRM運用
多くの現場では、購入後のフォローを担当者の手作業に頼っています。ただ、このやり方では事業が拡大すれば限界が出てきます。
- 送るタイミングがずれる
- 顧客ごとの悩みやランクに合っていない画一的な配信
結果として、届けたい相手に、届けたい内容を、届けたいタイミングで届けきれないため、F2転換の機会を逃しています。
また、効果的なCRMについてより深く知りたい方は以下のお役立ち資料をぜひご覧ください。
F2転換率を高めるためのメールシナリオ
F2転換を成功させるには、購入からの時間軸に合わせた3つのフェーズで、自動化されたシナリオを組むことが鉄則です。
フェーズ1:商品到着〜3日以内
顧客の熱量が最も高い商品到着直後に、関係性を構築します。この段階で「ちゃんと届いた」「このブランドで買ってよかった」と感じてもらえるかどうかが、その後の継続利用や再購入に大きく影響します。
- 同梱物の設計:チラシではなく、ブランドブックや手紙などを同梱し、商品の背景や想いを伝える。
- サンクスメール/LINE:発送通知だけでなく、「無事に届きましたか?」と一言添えるフォローメールを送ります。
- LINE連携の誘導:次回購入を簡単にするため、このタイミングでID連携を促します。
フェーズ2:利用期間中
商品を利用している期間は、売り込みではなくサポートに徹します。
- 使いこなしてもらうための情報提供:使い方のコツや、つまずきやすいポイントを事前に伝えることで、「思っていたより良い」「ちゃんと効果を感じる」という状態を作ります。
- 早めのフォロー対応(CS):簡単なアンケートなどを通じて違和感や不満を早めに拾い、大きな不満になる前に対応します。
フェーズ3:使い切り直前
商品がなくなりそうなタイミングで、初めて「再購入」を提案します。使い方に迷ったり、小さな不満を感じたまま放置されると、次の購入候補から静かに外れてしまいます。
- 限定オファーの提示:「2回目限定クーポン」などで再購入の判断材料を用意します。
- フォーム一体型LPの活用:ログイン不要、1クリックで購入確認画面まで進めるページへ誘導し、カゴ落ちを防ぎます。
以下の記事ではF2転換に効果的なマーケティング手法を網羅的に紹介しています。ぜひ合わせてご一読ください。
現状把握のためのKPI設計と分析
施策を実行する前に、まずはKPIの定義を明確にして置くことが重要です。評価基準が曖昧なままでは、施策の良し悪しを正確に判断できず、PDCAサイクルを回すことできません。
1. 計測ルールの定義と統一
F2転換率は、「いつまでをF2とみなすか」で数字が大きく変わります。
- 判定期間:商材サイクルに合わせ「30日以内」「60日以内」「90日以内」など明確に定義します。
- 対象:「サンプル請求」を含めるか、「本商品購入者」のみにするかなど明確に定義します。
この定義を社内で統一することで、施策の良し悪しを判断できるようになります。
2.RFM分析による「F2転換しない層」の特定
RFM分析(Recency、 Frequency、 Monetary)を活用し、F1(初回客)の状態を分解します。特にF2転換においては「R(最新購入日)」が重要です。「初回購入から60日以上経過し、購入回数が1回の層」がどれだけ滞留しているかを可視化することで、改善のインパクトを把握できます。
ECサイトの分析手法に関しては以下の記事でより詳しく解説しています。ぜひ合わせてご一読ください。
F2転換率向上の成功事例
本章では実際にシステムを活用して、F2転換やリピート売上の壁を突破した企業の事例を紹介します。
事例1:株式会社コーカス様(SuiSavon-首里石鹸-)
沖縄発のスキンケアブランド「SuiSavon-首里石鹸-」を展開する株式会社コーカス様では、実店舗とECのデータを統合し、お客様一人ひとりに寄り添ったOne to Oneコミュニケーションを実現しています。
かつてはチャネル間で顧客データが分断されており、適切なフォローアップができない点が大きな課題でした。そこで「W2 Repeat」を導入し、情報を一元化することで、実店舗の購入客に対してもEC側から最適なタイミングでリピート促進の案内を自動配信する体制を構築しました。
顧客体験を損なわないシームレスな連携は高いF2転換率を支える基盤となり、システム導入後の売上は約3倍へと飛躍的な成長を遂げました。
株式会社コーカスの情報をさらに深く知りたい方は以下の記事をぜひご一読ください。
関連記事:【売上が約3倍】コーカスがオリジナルブランド首里石鹸の事業拡大のため、 ECサイトリニューアルにW2を選定した理由とは
事例2:株式会社バイオテックジャパン
※参照元:バイオテックジャパン公式サイト
低糖質米など、健康保持用食品のパイオニアである株式会社バイオテックジャパン様は、定期通販の仕組みを強化し、顧客の継続率を高めることに成功しています。
同社が扱う「健康米」は毎日食べる主食であるため、お客様ごとの消費ペースにばらつきが生じやすい商材です。しかし、以前のシステムでは配送サイクルや次回配送日の変更を柔軟に行う機能が不足しており、商品の余剰/不足が定期解約の大きな要因となっていました。そこで、定期通販に特化した「W2 Repeat」へリプレイスし、マイページからお客様自身で配送頻度を自由に変更できる環境の整備や、消費サイクルが乱れがちなタイミングを見計らってフォローするステップメールも自動化しました。
こうした取り組みの結果、顧客の生活リズムに無理なく寄り添うことが可能となり、F2転換率は163%アップを記録しました。
より深く知りたい方は以下の記事をぜひご一読ください。
関連記事:【F2転換率163%UP】植物性乳酸菌のパイオニア 「バイオテックジャパン」がECカート移行後に売り上げ140%向上を達成
F2転換を安定させるシステム化のメリット4選
購入後のフォローや再購入の提案をシステム化することで、安定して最適なオファーが実行できるようになります。
ここでは、システム化によって得られる具体的なメリットを整理します。
1.最適なタイミングでアプローチできる
システム化することで、購入日を起点にしたコミュニケーションを自動で実行できます。商品到着直後のフォローや、使い切りが近づいたタイミングでの案内など、人の判断に頼らず、狙ったタイミングで確実に接点を持てるようになります。
2.顧客ごとに内容を出し分けできる
購入回数や利用状況、顧客ランクに応じて、配信する内容を自動で切り替えることができます。全員に同じメッセージを送るのではなく、その人にとって関心度の高い情報だけを届けられる点が大きな違いです。
3.再購入までの手間を最小限にできる
メールやLINEのメッセージから、ログインや住所入力といった面倒な手順を省略し、直接購入確認画面へと誘導することが可能です。 顧客が「買いたい」と思った瞬間の熱量を逃さず、入力の手間による離脱を未然に防ぐことで、スムーズな再購入を実現します。
4.運用負荷を増やさずにスケールできる
手作業でのCRMは、顧客数の増加とともに業務量が膨れ上がり、限界を迎えてしまいます。しかし配信設定やシナリオを一度組めば、対象が10人でも1万人でも同じ精度で回せるため、F2転換の改善を無理なく継続することができます。
以下ではECサイトなどのシステム導入によるメリットについてより深く解説しています。是非合わせてご一読ください。
F2転換率の改善ならW2 Repeatがおすすめ
W2株式会社が提供する「W2 Repeat」は、リピート通販・定期通販に特化したECプラットフォームです。F2転換の壁を突破するための機能が豊富に標準搭載されています 。
- ターゲットリスト自動抽出:「初回購入から〇日経過」「特定商品を購入」などの条件で、アプローチすべき顧客リストを柔軟に設定できます。
- LINE・メール配信のシナリオ化:ステップメールやLINEを、顧客の行動に合わせて完全に自動配信できます。
- フォーム一体型LP:ページ遷移によるカゴ落ちを減らし、再購入率を高めることができます。
F2転換はツール選びで決まると言っても過言ではありません。F2転換の向上にお悩みの方は一度お問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

W2 Repeatは、定期購入やサブスクリプションコマースに特化したECプラットフォームです。20年以上にわたり培ってきた大規模EC基盤をパッケージ化しており、スクラッチ開発に匹敵する多機能性・拡張性を備えています。商材数が少ない事業者でも運用しやすく、CRM施策を通じてF2転換率やLTVの最大化します。
また、定期通販に必要な業務を自動化し、継続課金やサブスクリプション型ビジネスの基盤としても柔軟に活用できます。
まとめ:F2転換率の攻略の鍵は自動化
F2転換率は、単なる通過点ではなく、EC事業の利益構造そのものを決定づける最重要指標です。
この数値を伸ばすために必要なのは、現場のマンパワーや個人のスキルに頼った運用ではなく、顧客の心理に寄り添い、最適なタイミングで、最適なオファーを自動的に届ける仕組みこそが攻略の鍵となります。
もし現在の環境で、「手作業が多くて追いつかない」「やりたい施策がシステム的にできない」と感じているのであれば、基盤となるシステムの限界かもしれません。
以下は、これからシステムの入れ替えや見直しを検討される方に向けて、失敗しない選び方のポイントをまとめた資料をご用意しました。自社の課題を解決できるシステムを見極めるための判断材料として、ぜひ本資料をお役立てください。
F2転換に関するよくある質問
Q. F2転換率の業界平均はどれくらいですか?
A. 商材によりますが、化粧品・健康食品などの単品通販では30%〜40%が一般的です。もし20%を切っている場合は、施策やシステムの見直しが必要といえます。
Q. 施策の効果が出るまでどれくらいの期間が必要ですか?
A. 施策開始から最低でも3ヶ月は見てください。顧客の購入サイクルが一巡し、施策を受けた顧客がF2転換の判定期間を過ぎるまでに時間がかかるためです。
Q. 2回目購入のためにクーポンを配ると、利益を圧迫しませんか?
A. F2転換までは「投資フェーズ」と割り切る考え方が重要です。 ECにおいて最も離脱が多いのは「初回→2回目」の間です。ここで利益確保を優先して顧客を逃すよりも、特典をつけてでも「2回目の壁」を突破させた方が、3回目以降の定着率が高まり、結果としてLTVは大きくプラスになります。


































