定期通販を始めたい!定期通販のカートシステムを選ぶコツは?
定期通販のサイトを開設する場合には、カートシステムが非常に重要です。
一般的な通販のECサイト用のシステムでも問題ないのか迷っている人もいるでしょう。
実際には、定期通販向けに開発されたカートシステムを導入するほうがサイトをスムーズに運営できます。
この記事では、定期通販のメリットや、それを生かすためのカートシステムについて解説します。
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定期通販モデルのメリット
そもそも、定期通販の意味を把握しておかないとサイトを構築できません。
まずは、定期通販モデルの特徴を説明していきます。
売上が安定しやすく事業計画が立てやすい
普通のECサイトで採用されているのは「切り売り販売」と呼ばれる仕組みです。
すなわち、多くのラインナップの中から顧客が必要な商品を選んで、単発的に購入するスタイルです。
それに対し、定期通販は一定期間、同じ商品を決められた量だけ定期的に購入し続ける仕組みです。
サイト側からすれば、契約を結んだ時点で比較的長期間の売り上げ予測が立てやすいのがメリットです。
さらに、「現状維持バイアス」が働くことも重要です。
人によっては商品をその都度購入するより、定期購入するほうが安心感を覚えます。
そのため一度結んだ契約を解消しにくくなり、長期的に売り上げが発生します。
いわば、定期購入は一度取引が成立すれば、安定して利益を得られるシステムだといえるでしょう。
さらに、定期購入では早い段階で売り上げを把握できるので、将来的な戦略を立てやすいのも魅力です。
客層を絞り込んでのマーケティング、期間限定のキャンペーンなどを柔軟に打ち出し、サイトの成長へとつなげられます。
【CRM】顧客との絆を深めやすい
ビジネスの世界では顧客の「ロイヤルティ」が非常に重視されています。
すなわち、顧客が特定の企業、サイトに強い思い入れを抱くようになってくれれば、競合他社に乗り換えにくくなるでしょう。
こうしたロイヤルティを育てるには、時間をかけて信頼関係を結んでいくことが大事です。
定期購入はその仕組み上、顧客と絆を深めやすいといえます。
たとえば、定期購入型の通販サイトでは頻繁に顧客との接点が生まれるので、取り組み方次第では顧客の記憶に残る可能性が高まります。
他のサイトよりも愛着が強くなり、ファンを育成することができるのです。
ただし、定期的に決められた商品を送り続けるだけで顧客ロイヤルティが深まるわけではありません。
情報化社会では、顧客もさまざまな広告を目にしています。
いつ「他社のほうが得ではないか」と考え始めるか予断が許されません。
そこで、固定客に対しても常にロイヤルティを向上させていく努力をすることが大事です。
たとえば、サポートを手厚くしたり、顧客の購入履歴を参考にしてサイトの操作性を高めたりする方法があります。
そのほか、ロイヤルティの高くなった顧客ほど特典を与えるなどの工夫も効果的です。
コストが低い傾向にある
ECサイトでは幅広い商品を取り揃えて、多様化するニーズに応えなくてはなりません。
ただその結果、売れ筋ではない商品まで仕入れてしまい不良在庫になるリスクも生まれます。
それに対し、定期購入型の通販サイトは取り扱う商品数を少なく抑えられます。
その分、在庫数も少なくなってコスト削減に結びつけられます。
また、限られた商品だけを保管すればいいので、担当者に求められるノウハウも少なくてすむでしょう。
作業効率が高まり、管理の手間も小さく抑えられます。
さらに、マーケティング面の労力も抑えやすいのはメリットです。
定期購入型サイトでは、マーケティングの大きな目的が「顧客の離脱防止」です。
その一方で、新規顧客を獲得するための戦略作りにはあまり労力を割く必要がありません。
既存の顧客の動向注視に比重を置くことで、ある程度の利益を生み出せる可能性が高いといえます。
一般のECサイトと比べて、マーケティングにかかるコストは低く抑えられるのです。
定期通販を始めるのに必要な「定期通販カート」
通販サイトを立ち上げる際、多くの企業が悩むのは「カートシステム」の選定です。
もしも定期購入型の通販を運営するのであれば、定期通販に特化したカートを選びましょう。
ここでは、定期通販カートの特徴について解説します。
定期通販カートは普通のECカートと何が違うのか
まず、定期通販カートは「リピート通販カート」とも呼ばれます。
切り売りのビジネスではなく、定期的に商品をリピートする通販へと特化したシステムです。
両者の大きな違いとして、定期発送や決済など「継続性のあるシステム機能」の有無が挙げられます。
切り売りの販売方式ではサイトを訪れるたびに、購入する商品が変わることも多いので継続的なを設ける必然性がありません。
しかし、定期通販ではほとんどの顧客がリピート購入の契約を結ぶので、継続的に商品を買い求める仕組みが必須なのです。
また、「ステップメール」機能も大切です。
ステップメールはDM機能と似ていますが、あるアクションを起こしたユーザーにだけ情報を配信する特徴を持ったシステムです。
この機能がついているカートなら、マーケティング活動をスムーズに行えます。
そのほか、カートシステムによっては定期継続や売り上げに関する解析機能も備わっています。
また、「継続率」と「購入単価」を高める機能として、何が搭載されているのかもチェックしたいところです。
この2点の向上が、サイト全体の成長に影響を与えるからです。
定期通販カートを選定・比較する重要性
カートに限らず、システム関係は慎重に選んで決めていくことが重要です。
複数の候補を詳しく比較検討したうえで「これなら自社にぴったりだ」と思えるものを絞り込みましょう。
まずは様々な企業からデモシステムを試してみて、実用性を試してみるケースも少なくありません。
このように比較することで自分の使いやすいカートシステムが分かります。
ただ、こうした選び方をしているとシステムを本格稼働させるまでに時間がかかります。
こうしたトラブルを招かないよう、システム選定はよく考えて行いましょう。
メリットもデメリットも把握したうえで、最適のシステムを選定することが肝心です。
また、以下の記事ではおすすめの定期通販カートシステム10選をご紹介しています。
この記事では比較する重要性を学んだあとに、ぜひこの機会にご一緒にご覧になられてはいかがでしょうか。
【2023年最新】定期購入・通販カートシステム10選を徹底比較!種類や選ぶポイント4つを解説
【最新版】定期通販カートの選び方
具体的にカートシステムを選ぶ際には、ポイントを押さえるようにしましょう。
自社にとって重要な部分を把握したうえで、システムの特徴と照らし合わせていきます。
以下、定期通販カートを選ぶ流れを説明していきます。
分析機能が豊富でマーケティングに活かせるか
定期通販では顧客を「ロイヤルカスタマー」に育てることが最重要課題のひとつです。
そのため、システムを選ぶ際にも顧客目線を持たなくてはなりません。
顧客の特徴を知ったうえで絆を深められるシステムを選定しましょう。
たとえば、顧客の購入回数や顧客の詳細情報を記録できると良いですね。
これらはマーケティングを実践していく際の基準となります。
次に購入履歴がすぐに分かれば、その時点でのロイヤルティを測ることが可能です。
そして、閲覧履歴まで見られるとマーケティング活動の精度は高まるでしょう。
これらを兼ね備えているカートシステムをリサーチします。
顧客管理を徹底すれば、最適な商品を絶好のタイミングで提案できるようになります。
こうした取り組みを継続することで、顧客の満足度は向上してロイヤルカスタマーへと近づいていくはずです。
それに加えて、分析機能が豊富なシステムはサイトが軌道に乗らないときにも役立ちます。
顧客の継続率が低いなどの問題に対し、原因を深く正確に追究できるからです。
そうすることで改善点を見出し、運営方法やサイト機能を修正していくための指針が見つけられます。
定期通販としてスムーズに運用できる機能があるか
たとえば、客単価の向上につながる機能があるシステムは売り上げの拡大が期待できます。
アップセルやクロスセルが備わっているかチェックしておきましょう。
また、通販サイトは多方面から情報が押し寄せてくるので、それらを分かりやすく管理できるシステムが必須です。
メールや電話、コールセンターからの情報を一元管理できる機能は欲しいところです。
さらに、サンプル商品を利用したマーケティング活動も検討しましょう。
多くの定期通販サイトでは、最初にサンプル商品を提供して使い勝手を知ってもらい、契約に結びつける手法を取っています。
最終的に顧客を定期購入へと導くためには、ステップメール機能が役立つので有無を調べておきましょう。
こうした機能のうち、どれが自社に必要なのかは情報を整理しないと見えてきません。
自社が想定する通販サイトの業務フローを書き出したうえで、どの工程で何の機能が要るのかを考えましょう。
あるいは、「このような機能があると業務はもっと効率化できる」と常に念頭に置いておくことで、自社に合ったシステムを選びやすくなります。
使える決済手段に不便はなさそうか
継続課金に対応していることは、定期購入型の通販サイトに導入するシステムとしての絶対条件です。
さらに、クレジットカード決済はもちろん、後払いなど多種多様な決済を望む顧客も多いので、可能かどうか確認しておきましょう。
なぜ決済手段が大切なのかというと、サイトの利用を検討しているネットユーザーの最終的な判断に大きくかかわるからです。
商品をカートに入れたり、契約の段階まで進んだりした後、ユーザーは決済手段をチェックします。
そのとき、決済手段で自分が希望する方法が使えなければ「手続きが面倒」だと感じてしまいます。
その時点で購入意欲を失ってしまうユーザーも少なくないのです。
また、課金システムが自動になっていることも大切です。
もしも手動で全ユーザーを相手にするのであれば、サイト側の負担はかなり大きくなってしまいます。
発送や支払いの漏れも発生しかねません。
なお、決済方法はクレジットカード以外の手段も幅広く使えることを確認しましょう。
クレジットカードを所有していない人もいるうえ、初めてのサイトに情報を開示したくないという考え方もあります。
クレジットカードしか使えないことで、顧客を獲得できない可能性は大きくなってしまいます。
サポート体制が手厚いか
ベンダーからのサポートが充実していると、カートシステムをスムーズに利用していくことができます。
カートシステムに問題が生じた場合、すぐに復旧させなければユーザーは離れてしまいます。
また、復旧工事を行っている間にサイトを休止させてしまうと、その間、ビジネスが止まってしまいます。
時間がかかるほどに機会損失は規模が大きくなってしまいます。
カートシステムを選ぶ前に、どのようなサポートが提供されているのか確かめておきましょう。
また、通販サイトの初心者にも丁寧な対応をしてくれることも重要なポイントです。
実際にサポート担当者と話をしてみると、ホームページやパンフレットには載っていない情報も分かるのでおすすめです。
担当者の応対態度から、サポート意識をある程度推測することもできます。
そのほか、口コミサイトをチェックするのもひとつの方法です。
当然ながら、こうしたサイトに書かれている情報はすべてが真実とはいえません。
しかし、あまりにも悪評が目立つようなベンダーには最初から関わらないほうが安心です。
安全性に問題はないか
インターネットを介してビジネスを展開する以上、セキュリティ対策は重要です。
安全にサイトを運営できるよう、システム側の工夫を確認しておくことが大事です。
たとえば、脆弱性が指摘されているようなシステムは安価であっても導入しないようにしましょう。
さらに、これまでEC通販では「情報漏洩」「クレジットカード不正利用」の2点が大問題となってきました。
サイトで集められた個人情報を外部にもらす「情報漏洩」。
また、不正に入手したクレジットカードの情報を使い、本人に成りすまして商品を購入するなどの「不正利用」も多くなっています。
これらのトラブルは、サイト側に悪意がなかったとしても発生すれば莫大な被害が出てしまいます。
企業の社会的信用が大きく失墜するだけでなく、多額の損害賠償に発展することもありえます。
そして、業務を停止させられたりサイトの閉鎖に追い込まれたりするケースも珍しくないのです。
セキュリティリスクにも注意しましょう。
社外からだけでなく、社内から情報漏洩することもあります。
うっかりシステムの操作を誤っただけで、大量の情報がネット上に漏洩するリスクもゼロではありません。
こうしたトラブルを回避するには、そもそも手動操作が少ないシステムを選ぶか、誰でも簡単に使えるものにするのが効果的です。
また、下記の記事で、2023年にIPAが発表した「セキュリティガイドライン」を紐解き、おすすめのセキュリティ対策やECサイト構築/運営時におけるセキュリティチェックリストをまとめています。
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