「通販サイトを作るにはどんな手順や流れで進めればいいの?」悩まれるかともいるでしょう。
そこで本記事では、以下について紹介します。
- 通販サイトを開業する流れ
- 成功させるためのポイント
- 通販サイトを作る方法と種類
なお、「バックオフィス」や「CRM」など、通販サイトを作るには考えるべき点が山積みです。
この記事でわかること
主に「モール型」と「自社サイト型」の2種類があります。モール型はAmazonや楽天市場のような既存のプラットフォームに出店する形式で、集客力が高いのが特徴です。自社サイト型は、ASP、パッケージ、オープンソース、フルスクラッチなどの手法を用いて独自にサイトを構築する形式で、ブランディングやカスタマイズの自由度が高いという利点があります。
サイトのコンセプト設計、商品の仕入れ、配送業者の選定、決済手段の導入、そして法律に基づく「特定商取引法に基づく表記」の作成が必要です。また、扱う商材によっては古物商許可や酒類販売業免許などの特別な営業許可が必要になるため、事前に自社の商材に合わせた法的要件を確認しておく必要があります。
予算、技術力、将来的な事業規模の3点を基準に判断します。コストを抑えて手軽に始めたい場合はASPやモール型が適していますが、事業拡大に伴うシステム連携や独自の機能追加を重視する場合は、拡張性の高いパッケージ型やクラウドECが向いています。自社の売上目標や運用体制に合わせた最適なコストパフォーマンスの手法を選ぶことが重要です。
通販サイトと実店舗の違いは?
ネット通販サイトを開設するのは、インターネット上に店舗をオープンするということです。ユーザーはスマートフォンやパソコンを使って店舗を訪れ、商品の情報をチェックし購入するかどうかを決めます。
1-1.実店舗のメリット・デメリット
実店舗のメリット
- 実物を手に取って比較しながら選べる
- 店員に質問すればその場で疑問を解消できる
- 対面接客で商品の魅力を直接伝えられる
実店舗のデメリット
- 土地・建物の取得や内装工事に初期費用がかかる
- 家賃などの固定費が毎月発生する
- 来店数は立地条件(駅前か、人通りが多いかなど)に左右される
- 対応できる接客人数に限りがある
- 陳列棚のスペース分しか商品を置けない
- 在庫を抱えるリスクがある(賞味期限切れなどで廃棄が発生することも)
1-2.通販サイトのメリット・デメリット
通販サイトのデメリット
- 商品の実物を見せられないため、写真や紹介文で情報を補う必要がある
- 対面で説明できない分、よくある質問ページなどのフォローが必須
- 注文から到着まで数日かかることが多く、納期案内が欠かせない
通販サイトのメリット
- 注文を受けてから仕入れられるため、在庫リスクを抑えやすい
- 立地に左右されず、日本全国・海外の顧客にもアプローチできる
- 陳列点数にほぼ制約がなく、実店舗より多くの商品を扱える
- 同時に大量の来訪があっても、メール対応で順次さばける
- 実店舗に比べて初期費用・運営コストを抑えやすい
- パソコン操作に慣れていれば、専門的なプログラミング知識がなくても運営できる
通販サイト開業の一般的な流れ
ここからは、ネット通販サイトをオープンするまでの一般的な流れについて説明していきます。
方法はいくつもありますが、ネット通販サイトの運営は初めてという場合はASP型のサービスを利用するのがおすすめです。
ASPとは、必要なシステムの管理をすべて任せることができ、難しい構築作業などを自分で行う必要のないタイプのサービスのことです。
2-1.どの会社のシステムで通販サイトを作るか選ぶ
ネット通販サイトを作れるサービスには、さまざまな種類があります。
まずは、どのサービスを利用するか選ぶことからはじめましょう。
機能が豊富なサービスが増えてきているので、どれを選んでも基本的なことは一通りできますが、サイトを作りやすいASP型の場合は「独自ドメイン型」と「モール型」のどちらなのかを確認してから選ぶようにします。
「独自ドメイン型」は、専用のドメインを別途取得したうえで、それを割り当てることによって自分だけの店舗を構築する方式です。
すでに独自ドメインによる自社サイトがある場合は、同じドメインを使ったURLでネット通販もできるようになります。
「モール型」は、大きなショッピングモールに自分の店舗をテナントとして出店する方式です。
すでにあるネット通販サイトの中に、自分の商品の陳列エリアを作らせてもらうようなイメージです。
モール型の代表的なサイトには、Amazonや楽天市場などがあります。
オープンにかかる初期費用や月額料金、同時に登録・販売できる商品数などの条件はサービスによって異なります。
販売する予定の商品の種類がどれくらいあるかや、毎月どの程度の販売数を見込んでいるかによって、利用するサービスを選定するとよいでしょう。
2-2.通販サイトサービスに申込み・契約する
利用するサービスを決めたら、ネット通販サイト開設の申込みをします。
なかには即日オープンが可能な個人向けサービスもありますが、一般的には手続きや審査に2週間から1カ月程度かかります。
クレジットカード決済や商品代引に対応することを考えているなら、決済代行業者や運送業者との契約にもある程度の期間が必要になるでしょう。
申込み手続きは、期間に余裕をもって行うようにすべきです。
2-3.通販サイトのデザインを決める
ネット通販サイトのサービスでは、よくあるデザインがテンプレートとして用意されているのが一般的です。
いろいろな雰囲気のものがあるので、自分の店舗にあうものを選んでカスタマイズしていくのがよいでしょう。
このとき、特に「ファーストビュー」を意識するのがおすすめです。
ファーストビューとはサイト訪問者が最初に目にする画面のことで、店舗の印象を顧客に伝えるための重要な部分です。
カスタマイズ可能な範囲はサービスごとに異なりますが、多くのサービスで店舗名やロゴなどの画像、メニューの構成や文字サイズなどを自由に設定できるようになっています。
実店舗のような対面での接客ができない分、しっかりとデザインして印象のよいページにしましょう。
お客様のストレスにならないUIUXデザインを以下の資料で解説しているので、合わせて一緒に見てみてはいかがでしょうか。
2-4.商品を登録する
テンプレートをカスタマイズして店舗のデザインができたら、次は商品を登録します。
これは、ネット通販サイトに商品を陳列するための作業です。
商品名や商品番号、販売価格や送料がかかるかどうかなどの基本情報に加えて、カラーやサイズのバリエーションがあれば設定します。
また、サイト訪問者がその商品について詳しく知るために必要な商品画像や紹介文も入力していきます。
このとき、商品の魅力がしっかり伝わるように紹介することが大切です。
商品画像にはカタログ写真だけを使うと味気なくなってしまうこともあるので、どうすれば独自の魅力が伝わるかを考えて自分で撮影したものを使うのがおすすめです。
紹介文については、対面での接客ができないことを考えて、顧客の立場で気になる情報などを盛り込みながら読みやすくわかりやすい表現を心がけましょう。
2-5.配送・梱包の流れを整備する
ネット通販サイトでは、インフォメーションを充実させることが大切です。
サイト訪問者は何かわからないことがあったとき、わざわざ電話をかけて尋ねたり、やりとりに時間がかかるメールで質問をしたりしてくれるとは限りません。
対面接客ができない分だけ、必要な情報をわかりやすい方法で掲載しておく必要があるのです。
なかでも「納期」と「送料」は、ネット通販サイトの利用者が特によく確認する情報です。
この2点を含めた配送や梱包の情報を、サイトの最初のページや各ページ下部の共通部分などのような、確認しやすい場所に明記しておきましょう。
2-6.集客する
商品の登録や必要な情報の掲載ができたら、いよいよ集客です。
新しいネット通販サイトを知ってもらうための方法はひとつだけではないので、自分の店舗に最適な方法を考えながら宣伝していくことが大切です。
何かほかのビジネスを行っていて既存顧客がいるなら、メールマガジンなどで新店舗オープンのお知らせを送るとよいでしょう。
実店舗があるなら、チラシを手に取ってもらうという方法もあります。
まったくの新規事業ということであれば、インターネット広告を出したり、SNSアカウントを作ってアピールしたりするのが有効な手段です。
特にTwitterやInstagramなどのSNSは無料で利用者も多いことから、うまく話題作りができれば大きな反響を呼ぶ可能性もあります。
詳しくは後述しますが、集客にはSEOも大切です。
既存顧客がいる場合でも、まったくの新規事業の場合でも、できる限り多くの人がYahoo!やGoogleでサイトをみつけてくれるように、しっかりと対策していきましょう。
また、より詳しく成功するネットショップ構築手順を知りたい方は以下の資料でチェックリストと共に解説しているので、この機会にぜひダウンロードしてみてはいかがでしょうか。
通販サイトを成功させるためのポイント
ネット通販サイトは、綺麗なデザインや魅力のある商品を揃えるだけで成功するとは限りません。
ここからは、ネット通販サイトを多くの人に利用してもらうために必要なポイントについて紹介します。
3-1.ユーザーに安心して利用できるサイトだと思ってもらう
実店舗を訪れる場合と異なり、ネット上の店舗では店員の顔を直接見ることができません。
その分、ネット通販サイトでは信頼感や安心感が重要になります。
誤字脱字が多かったり、価格の表記が場所によってバラバラだったりすると、信頼感を損なうことがあるので注意しましょう。
終了したセールの広告が出たままになっていたり、商品画像が小さすぎて見づらかったりといったことも、ユーザーに不信感をあたえる要因になります。
安心して買い物を楽しんでもらえるようにするには、「プライバシーポリシー」や「特定商取引法に基づく表記」といった基本事項に加え、「よくある質問」の内容を充実させて気になる部分に事前に答えておくようにすると親切でしょう。
また、店長の写真や店舗からのメッセージを掲載するなど、運営者の人間味が伝わるような工夫をするのも印象をよくする方法のひとつです。
3-2.SEO対策をしっかり行う
よい商品とデザインでネット通販サイトを最高の状態に仕上げても、集客ができなければ売り上げは得られません。
インターネット検索で商品名などから自分の店舗をみつけてもらえるようにするには、SEO(検索エンジン最適化)が重要です。
特に、ASPの「独自ドメイン型」サービスを利用している場合は、Yahoo!やGoogleからの顧客獲得を意識することが必要です。
どのようなキーワードで商品が検索されるのかを考えて、トップページやカテゴリーページ、
商品ごとのページのタイトルや文章を強化しましょう。
一方、「モール型」のサービスでは、モール内での商品検索がメインになります。
この場合は、商品ごとのページ(下層ページ)に掲載する文章などを充実させることに注力するのが集客に効果的です。
3-3.決済機能を充実させる
ネット通販で商品を購入する際の決済方法には、さまざまな種類があります。
銀行振込やクレジットカード決済のほか、商品代引やコンビニ決済などが特に一般的なものです。
店舗が対応する決済方法は、ただ多ければよいというわけではありません。
顧客層を意識して、利便性を高くできそうな決済方法を優先的に対応しましょう。
例えば、銀行振込だけにしか対応していないと、商品の発送までに必要な日数が1〜3日ほど多くなってしまうことから利用者に敬遠されることが少なくありません。
このような事態を避けるには、クレジットカード決済に対応するとよいでしょう。
店舗側に決済手数料がかかってしまいますが、通販ではカード払いが主流です。
コストをしっかりと計算したうえで、ぜひ導入を検討しましょう。
また、ネット通販をよく利用する人の多くは、Amazonのアカウントを持っています。
どのような商品を扱うかにもよりますが、Amazon Payのような支払いサービスに対応すると利便性の向上につながることがあるので、一度検討しておくとよいでしょう。
通販サイトを開くための方法とその種類は?
ネット通販サイトをオープンするための方法として、ここまではASPの利用を中心に説明してきました。
しかし、ネット通販サイトのシステムには、大きく分けるとASPも含めて4つの種類があります。
それぞれの特徴やコストについて、簡単に紹介します。
また、構築方法ごとのメリット・デメリットは個別記事で比較しています。
以下の記事から、ネットショップ構築の手順やシステムの選定基準をご確認してみてはいかがでしょうか。
4-1.フルスクラッチ
システムをゼロから作ることを「フルスクラッチ」と呼びます。
フルスクラッチ方式での通販サイトの構築は、企業の基幹システムと連携する必要がある場合など、既存のシステムでは実現不可能なときに用いられる方法です。
IT部門や外部ベンダーのエンジニアがチームで取り組むため年単位の開発期間が必要で、コストも数千万から数億円程度かかります。
事業規模が50〜100億円を超えるような企業でのみ、選択肢に入る方法といえるでしょう。
4-2.ECパッケージ
通販サイトのシステムの中核になる「ECパッケージ」を利用する方法もあります。
ECパッケージにはあらかじめ基本的な機能が搭載されており、カスタマイズして利用することでシステム構築のコストを抑えることができます。
フルスクラッチほどの柔軟性はありませんが、高機能なものはそれに迫るほどのカスタマイズ性を備えているため、基幹システムとの連携や商品ごとに最適な購入・管理方法の導入などが可能です。
数百万円から利用できますが、カスタマイズが前提となるため合計では1000万円を超えるコストがかかることが多く、企業向けの方法といえます。
4-3.オープンソース
インターネットから無料で入手可能な「オープンソース」と呼ばれるプログラムのなかには、通販サイト用のシステムも存在します。
これを用いれば、誰でも自由にネット通販サイトを構築可能です。
ただし、基本的にエラーやバグに関する保障がなく、利用するにはエンジニアの専門知識が必要となります。
保障やサポートの条件を確認したうえで、ベンダー企業などに開発を依頼することになるでしょう。
コストについては、最低でも数十万から数百万円程度かかります。
広い意味では、「ECパッケージ」を利用する方法の一種です。
4-4.ASP
サービス提供元によって管理されているため開発の必要がなく、すぐに利用できるシステムが「ASP」です。
システムのカスタマイズ性は低いものの、商品の種類や販売方法に適したサービスを選べば、
大体の通販サイトはASPで実現可能です。
コストについても上記3つの方法に比べて格安で、初期費用は無料から数十万円程度に抑えられます。
月額料金は、契約するプランや従量課金によって決まります。
カスタマイズ性が低いといってもデザインなどはかなり自由に設定できることが多いので、システム面のカスタマイズが不要であればASPを利用するのがよいでしょう。
通販サイトを作る手段は様々
ネット通販サイトの構築に用いられるシステムの種類や、なかでもASPを活用した店舗の作り方について幅広く説明してきました。
通販サイトは、一度構築すれば終わりではありません。
売り上げを伸ばしていくには、継続的な管理によって活気のある状態を維持することが大切です。
ユーザーが買い物を楽しめるサイトをしっかり運営して、ネット通販を成功させましょう。
まとめ:通販サイトの作り方を押さえて準備を進めよう!
改めて、本記事の内容をまとめます。
- 通販サイトには、商圏拡大や棚が広いなど多くのメリットがある
- 開業の一般的な流れは、サービス選定・契約 → 商品登録など準備 → 開業・集客
- ユーザーに「安心して利用できるサイト」と思ってもらうことが成功の近道
- 通販サイトを作る種類はさまざま(ASP、オープンソース、パッケージ、フルスクラッチなど)
ぜひ本記事の内容を参考に、通販サイトの作成や準備を進めてみてください。
通販サイトの作り方に関するよくある質問
Q:通販サイトの構築にはどのくらいの費用がかかりますか?
A: 構築手法によって大きく異なります。ASPを利用する場合は初期費用数万円、月額数千円から数万円程度で抑えられますが、独自カスタマイズが可能なパッケージ型やクラウドECでは数百万円から数千万円以上の費用が必要になるケースもあります。自社の事業規模や将来的な成長予測に合わせて、最適なコストバランスの手法を選択することが重要です。
Q: 独自の自社サイトとショッピングモールへの出店はどちらが良いですか?
A: 目的によって使い分けるのが理想的です。ショッピングモールは集客力が強く初心者でも始めやすい反面、手数料が発生しブランディングに制限があります。一方、自社サイトは利益率が高く、顧客データの活用や自由なサイトデザインが可能です。初期はモールで認知度を高め、長期的なファン作りや収益性向上を目的に自社サイトを強化する「併用」が多くの成功企業で見られる戦略です。
Q: 個人や小規模な事業者がサイトを作る際に注意すべき法律はありますか?
A: すべてのECサイト運営者に「特定商取引法に基づく表記」の掲載が義務付けられています。これには運営者の氏名、住所、電話番号、返品規定などを明記しなければなりません。また、食品や酒類、中古品(古物)などを扱う場合は、別途それぞれの営業許可や免許の取得が必要になるため、公開前に必ず自社の商材に該当する規制を確認しておく必要があります。
この記事の監修者
神戸大学在学中にEC事業を立ち上げ、自社ECサイトの構築から販売戦略の立案・実行、広告運用、物流手配に至るまで、EC運営の全工程をハンズオンで経験。売上を大きく伸ばしたのち、事業譲渡を実現。
大学卒業後はW2株式会社に新卒入社し、現在は、ECプラットフォーム事業とインテグレーション事業のマーケティング戦略の統括・推進を担う。一貫してEC領域に携わり、スタートアップから大手企業まで、あらゆるフェーズのEC支援に精通している。




























