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ECサイト百貨店事例|市場動向と成功ポイントについて紹介

事例

百貨店業界は、競合の台頭やデジタル技術の進化などの外的環境の変化により、従来のビジネスモデルを変革する必要にせまられており、EC化にも積極的に取り組んでいます。

Amazonや楽天などのECモールが登場したことで、「百貨店に行けば何でもそろう」という、かつての専売的な強みを失った今、百貨店業界が再び成長を遂げるためには、百貨店ならではの顧客体験を再定義し、店舗とECをはじめとするあらゆる顧客接点で提供していく方法を追求し、実現することが重要です。

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目次
  1. 01|百貨店の市場
    1. 百貨店業界の販売額が回復しない要因
  2. 02|百貨店大手5社のEC化率
  3. 03|百貨店のECで成功した事例
    1. 三越伊勢丹
    2. 高島屋
    3. 阪急阪神百貨店
  4. 04|まとめ

百貨店の市場

百貨店業界の年間販売額は、1991年の約12兆円をピークに下がり続けており、2020年にはコロナ禍の休業要請により一気に4.6兆円にまで落ち込みました。2021年からは回復傾向にありますが、直近の2022年は約5.5兆円と、ピークの半分を大幅に下回っているのが現状です。

百貨店業界の年間販売額は、1991年の約12兆円をピークに下がり続けており、2020年にはコロナ禍の休業要請により一気に4.6兆円にまで落ち込みました。2021年からは回復傾向にありますが、直近の2022年は約5.5兆円と、ピークの半分を大幅に下回っているのが現状です。

引用元:https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/result-2/index.html

百貨店業界は、競合の台頭やデジタル技術の進化などの外的環境の変化により、百貨店各社もまた、従来のビジネスモデルを変革する必要にせまられており、EC化にも積極的に取り組んでいます。

Amazonや楽天などのECモールが登場したことで、「百貨店に行けば何でもそろう」という、かつての専売的な強みを失った今、百貨店業界が再び成長を遂げるためには、百貨店ならではの顧客体験を再定義し、店舗とECをはじめとするあらゆる顧客接点で提供していく方法を追求し、実現することが重要です。

この記事では、インターファクトリーでマーケティングを担当している筆者が、百貨店業界の販売額の推移とEC利用について解説します。

以下は、1980~2022年までの百貨店の販売額の推移を示したグラフです。

 

百貨店の年間販売額は、1991年をピーク(約12兆円)に、多少の上下動はあるものの年々減少しています。2020年には、コロナ禍の外出自粛や休業要請の影響により一気に4兆円台にまで落ち込みました。

2021年からは回復傾向に転じ、客足も戻ってきた2022年には5.5兆円の販売額となりましたが、それでもピークの半分を下回っています。このような背景には、以下のような理由が関係しているのではないかと筆者は考えています。

百貨店業界の販売額が回復しない要因

・専門小売店の台頭
・インターネットとスマートフォンの普及によるEC利用の拡大
・消費者のライフスタイルとマインドの変化
・百貨店ならではの強み(特別な顧客体験)の訴求力の低下

特に「専門小売店の台頭」と「インターネットとスマートフォンの普及によるEC利用の拡大」について解説します。

専門小売店の台頭
1980年代頃から登場した専門小売店は、あっという間に百貨店の脅威となりました。

例えば、軽衣料の「ユニクロ」「しまむら」、紳士服の「洋服の青山」、家電の「ビックカメラ」「ヨドバシカメラ」「ヤマダ電機」などの価格と価値のバランスを重視した専門小売店、多岐にわたるスポーツ用品を取りそろえた「スポーツオーソリティ」などのスポーツ用品専門店、若者をターゲットとした「BEAMS」「SHIPS」「UNITED ARROWS」といったセレクトショップなどが拡大戦略を進めるにつれ、百貨店は苦境に追い込まれていきました。

参考:ダイヤモンド・オンライン「なぜ、「百貨店」は衰退したか?」(2016年1月4日掲載)

インターネットとスマートフォンの普及によるEC利用の拡大
インターネットとスマートフォンが普及したことで、現代の消費者はオンラインショップを利用して、いつでも手軽に欲しいものを手に入れることができるようになりました。百貨店市場の衰退とは反対に、国内のBtoC物販におけるEC市場は伸長し続けています。

百貨店単独のEC化率のデータは公開されていませんが、百貨店大手5社の決算資料から筆者が算出したEC化率は以下となっています。

百貨店大手5社のEC化率

高島屋:4.2%
三越伊勢丹ホールディングス:3.9%
J.フロント リテイリング株式会社(大丸松坂屋百貨店):2.4%
エイチ・ツーオーリテイリング株式会社(阪急百貨店):1.7%
株式会社近鉄百貨店:3.5%

データ引用:株式会社高島屋「2023年2月期(2022年度)決算説明会資料」(2023年4月14日発表)、株式会社三越伊勢丹ホールディングス「2023年3月期(22年度)決算説明会」(2023年5月9日発表)、J.フロント リテイリング株式会社「2021年2月期 決算および 2021~2023年度中期経営計画 説明会」(2021年4月13日発表)、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社「2023年3月期 決算説明」(2023年5月22日発表)、株式会社近鉄百貨店「2022年2月期 決算説明資料」(2022年4月12日発表)の数値をもとに筆者が算出
*EC化率=EC事業の売上÷全体の売上高

上記5社のEC化率は1~4%台とばらついているものの、BtoC物販市場の平均EC化率(9.13%)※と比べると、百貨店市場のEC化は大きく後れを取っている現状が分かります。

百貨店業界の再興には、「百貨店ならではの強み」を生かしたECを確立することが急務と言えるでしょう。

百貨店のECで成功した事例

三越伊勢丹

三越伊勢丹は、2023年3月期のEC売上高が前年比13.8%増の1,062億円と、百貨店業界でトップの売上を達成しました。

三越伊勢丹のEC成功の要因は、以下のとおりです。

・実店舗とECサイトを連携させたOMO戦略の推進
・スマートフォン向けECサイトの強化
・顧客データの分析と活用

三越伊勢丹は、実店舗で培った接客や品揃えをECサイトでも実現するために、OMO戦略を推進しています。また、スマートフォンの普及に合わせて、スマートフォン向けECサイトの強化を進めています。さらに、顧客データの分析と活用により、顧客のニーズに合わせた商品やサービスを提案しています。

高島屋

高島屋は、2023年3月期のEC売上高が前年比14.2%増の517億円と、百貨店業界で2位の売上を達成しました。

高島屋のEC成功の要因は、以下のとおりです。

品揃えの拡充
配送サービスの充実
顧客データの分析と活用

高島屋は、品揃えの拡充により、顧客のニーズを幅広くカバーしています。また、配送サービスの充実により、顧客の利便性を向上させています。さらに、顧客データの分析と活用により、顧客のニーズに合わせた商品やサービスを提案しています。

阪急阪神百貨店

阪急阪神百貨店は、2023年3月期のEC売上高が前年比12.4%増の443億円と、百貨店業界で3位の売上を達成しました。

阪急阪神百貨店のEC成功の要因は、以下のとおりです。

オンラインショップの充実
実店舗との連携
顧客データの分析と活用

阪急阪神百貨店は、オンラインショップの充実により、商品の比較・検討を容易にしています。また、実店舗との連携により、店頭での商品の受け取りが可能となっています。さらに、顧客データの分析と活用により、顧客のニーズに合わせた商品やサービスを提案しています。

まとめ

百貨店のEC市場とは、百貨店が運営するECサイトを通じて行われる商品販売の市場を指します。2023年における百貨店のEC市場規模は、約1兆円と推定されています。これは、2022年から約10%増加した数字です。百貨店のEC市場は、コロナ禍の影響で拡大しました。外出自粛や休業要請により、実店舗での買い物が難しくなったことが背景にあります。

また、百貨店各社がECサイトの強化に取り組んだことも、市場拡大の要因となっています。百貨店は、実店舗とECサイトを連携させたOMO(Online Merges with Offline)戦略を推進しており、ECサイトの利便性や品揃えを向上させています。

百貨店のEC市場は、今後も拡大していくと考えられます。少子高齢化や人口減少に伴い、実店舗での集客が難しくなる中、ECサイトは百貨店にとって重要な販売チャネルとなっています。

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