【EC事業の効率化】物流アウトソーシングで通販事業のコスト削減!メリット・デメリット・費用相場・選び方まで徹底解説!


【EC事業の効率化】物流アウトソーシングで通販事業のコスト削減!メリット・デメリット・費用相場・選び方まで徹底解説!
これまでECサイトを運営してきたものの、物流における梱包や配送の手間が増えて困っているEC事業者様は多いのでは無いでしょうか?
物流をアウトソーシングするのはひとつの解決法として有効です。
アウトソーシングにはメリットとデメリットの両方があるので、依頼する前にしっかり調べておくことが大事です。
この記事では物流をアウトソーシングするメリットとデメリットのほか、業者選びのコツもご紹介します。
以下の記事でEC物流を重視すべき理由について詳しく解説しています。こちらも合わせてご覧ください。
EC物流を重視すべき3つの理由とは?仕組みやよくある課題・解決策も紹介
物流を自社で行うデメリット

まずは何より「負担の大きさ」です。自社で物流を担っていると、商品を保管しておく倉庫や配送の設備、在庫管理といった業務にEC担当スタッフの人手や時間が割かれてしまいます。
その結果、サイト運営に集中できなくなり利益につながる業務へ集中できなくなるといった問題が起きうるでしょう。
また、人件費をはじめとした「コスト」も無視できません。
先ほど挙げたような物流業務を全て自社でまわしていくとなれば、相応の継続的な人件費がかかります。
商品を保管するためのスペースや倉庫も確保しなければならないため、そのレンタル料も発生します。
注文件数が多くなればなるほど物流の手間は大きくなるため、業務が雑になった結果ミスが多発すれば顧客からのクレームを招くといった悪循環に陥るケースも珍しくなく、
在庫数が合わなかったり、発送が遅れたりすることがあればECサイトとして致命的で社会的信用も失墜します。
このような物流に関するトラブルを防ぐには、アウトソーシングを検討することが大切です。
では物流アウトソーシングとは一体何か、詳しく見ていきましょう。
物流アウトソーシングとは?

簡潔にいうと、物流アウトソーシングとはフルフィルメントと呼ばれるEC事業の工程の中の「物流業務をすべて外部委託」してしまうことです。
企業やサービスによってサポート内容の詳細は変わってきますが、アウトソーシングを利用すれば物流に関する作業を外部に任せられるので、無駄なリソースが割かれることなく、自社では本来集中したい別の作業に集中できます。
たとえば入庫作業や検品といった、時間のかかる作業や物流の工程を自社で行う必要はなくなります。
さらに商品を安全に保管し、必要に応じてピッキングする作業などからも解放され、人的リソースをその他の業務に回すことができるでしょう。
梱包から発送、輸送までも外部が担ってくれるだけでなく、近年のサービス需要の高まりから、カスタマー対応などを含めたサービスを展開している会社も存在しています。
物流を外注・委託するメリット

物流アウトソーシングが注目されるようになったのは、企業にとって大きなメリットがあるからです。費用面だけでなく、企業の体制を整え成長させていくためにも物流アウトソーシングは大きな役割を果たします。
以下、具体例を挙げていきます。
業務効率化でコア業務への集中が可能
物流アウトソーシングを利用して手間を省くことで、物流にまつわる作業が全体的にスムーズになり、本来社員が注力すべき業務に集中できます。
物流を自社内のスタッフに任せていると、その分他の部門にリソースが割けなくなります。
しかも物流を担当するスタッフが、その道の専門家とも限りません。
そのため、自然とミスが多くなってしまったり、作業に時間がかかってしまったりということが起こり、顧客満足度の低下のリスクも高まります。
また、本来企業がもっとも注力したいのは「マーケティング」「商品開発」といった、利益に直結する部門です。
物流関係の業務を専門家に任せることで、社員が本来行うべき業務に集中できます。
売上が停滞していた企業の打開策としても、物流のアウトソーシングは効果的だといえるでしょう。
以下のお役立ち資料は業務効率化による売り上げ増加の理由について詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
物流業務の品質向上
物流のアウトソーシングを引き受けている企業は、梱包や配送についてノウハウを持ち合わせています。
こうした企業が集中して業務にあたるので、自社で行うよりもスピード・精度共に高いレベルでの最適な対応が期待できます。
ミスの減少や、丁寧かつ素早い発送作業によって物流品質が改善されれば、
顧客満足度低下のリスクが下がるだけでなく、リピーターの増加にも繋がるでしょう。
いかに忙しくても、消費者目線は無視できないポイントです。
物流を速やかにしていくには、従業員を教育するという手もありますが、この方法は時間がかかるうえ、教育のコストも安くありません。
物流アウトソーシングのプロに任せれば、質の高い仕事へとすぐに切り替えられます。
固定費の負荷を削減
物流をアウトソーシングすれば、固定費が変動費に変わり経済的に物流をまわしていくことが可能です
自社で倉庫を保持している場合、当然ながら年間の固定費が発生します。
契約料はもちろんですが、光熱費などの倉庫管理費が別にかかってくるケースも少なくありません。
見合っただけの利益がある場合、固定費も一概に負担とは言えませんが、閑散期で売上が落ちている時にも固定費を支払い続けなければならないのは痛手です。
物流アウトソーシングを利用すれば、発送数に応じて料金が変動するため、繁忙期、閑散期に柔軟に対応ができます。
その他コスト削減
物流をアウトソーシングすれば、管理費用や人件費が必要以上にかかってしまうことが無くなりコストを削減できます。
物流を自社で担うとなると倉庫や発送用のトラックといった車両の管理費用、
さらに倉庫の作業員やドライバーの人件費など、物流を循環させるためのコストがかかります。
これらは発送量に関わらず発生するため、閑散期には必要以上にコストがかかってしまいます。
アウトソーシングすれば発送量に応じた費用のみ発生するため、諸々のコストの削減が期待できます。
また自社でノウハウのないまま物流を担っていると、コストが不明確になる問題も生じますが、物流のプロフェッショナルは管理システムも所持しているため、作業にかかるコストを細かい部分まで把握しています。
人件費や梱包資材、車両のガソリン代まで可視化できる状態が整っているので、
コストを明確化させたいときにもアウトソーシングが得策です。
物流をアウトソーシングするデメリット・注意点

基本的にはコスト削減、業務効率化などのメリットがあるものの、アウトソーシングにはデメリットも含まれています。
それを無視して契約してしまうと、後から問題が出てくることも珍しくありません。以下、物流アウトソーシングのデメリットを挙げていきます。
自社物流のような柔軟な対応ができない
外部に物流作業を委託している以上、何かユニークなアイデアを思いついてもすぐに実行するのが難しいというデメリットがあります。
たとえばラッピングや資材のデザインを変えたり、同梱物にノベルティを加えたりするなどの企画が社内で立ち上がったとしても、業者によっては難色を示される場合もあり、スピーディーに実行まで移すことは難しいでしょう。
「まったく取り合ってくれない」訳では無く、企画意図を伝え、丁寧に方法を説明すれば柔軟に対応してくれる企業もありますが、
それらの説明にかける時間が無駄になることも多く、スピード感は落ちてしまいます。
さらにコストの問題も見逃せません。
外部業者には外部業者ならではの方針やノウハウがあるので、それを変更するのには費用も手間もかかってしまいます。
別途オプション料金がかかる可能性もあるので注意が必要です。
物流のノウハウが蓄積されない
アウトソーシングは自社の従業員を教育するという側面ではそれほど効果がなく、自社内にノウハウが蓄積されづらいというデメリットもあります。
物流アウトソーシングでは、特に倉庫の管理から梱包、発送作業まで、全面的に外部委託することも珍しくありません。
完全に外部頼みのシステムであるため、自社内に物流関連のノウハウが蓄積されなくなってしまいます。
万が一、外注先との契約が破棄されるなどのトラブルが起きた場合物流が停滞することにもなりかねません。
そういった事態にならないよう、多くの物流アウトソーシングでは担当者同士のやりとりを密にして、業務内容を把握できるように努めています。
しかし、アウトソーシングに慣れていない企業が、外注先とのやりとりを怠ってしまったり、外注先の担当者が報告を頻繁にしてくれなかったりということも起こりえるでしょう。
ユーザーとの距離が遠くなる
物流に加えて顧客管理やコールセンターも外部委託する「フルフィルメントサービス」等を利用していると、消費者の意見が届きづらくなることもあります。
顧客と直接コミュニケーションをとる機会が減るので、顧客のニーズや些細な不満を見逃してしまい、自社の欠点が放置されたままということも起こりえます。
物流を自社で行うことは、顧客との関係強化にも効果的で、顧客と気軽にやりとりができる環境があれば、ロイヤルティ育成に役立ちます。
ただしこうした問題は、外注先の協力によって解消が可能です。
仮に情報共有を積極的に行ってくれる企業へ外部委託できたなら、顧客の声も常に把握可能なので、業者を選定する際には注意したいポイントです。
以下の記事では物流アウトソーシングのポイントについて解説していますので合わせてご覧ください。
物流をアウトソーシングして成功した事例

では物流をアウトソーシングすると具体的にどんな効果があるのでしょうか?ここからは実際に物流をアウトソーシングした事例をご紹介します。
企業Aの場合
A社では自社物流業務において「メールで出荷指示が来る」という点に不便を感じていました。
担当者が多忙な時はどうしてもメールを見逃してしまうことがあり、出荷が遅くなってしまったり、出荷指示そのものが放置されてしまうという問題も起こっていました。
そこでA社は物流アウトソーシングに踏み切りました。
アウトソーシングを利用したことで、ノウハウのある専門業者が対応してくれることにより問題だった出荷指示の漏れが減少、
さらに担当者の業務負荷が軽減・効率化され、固定費の節約にも繋がりました。
企業Bの場合
B社では、「物流担当者の教育」に頭を抱えていました。
事業規模が拡大するにつれ物流業務の流れが複雑化し、一部のベテラン従業員以外で対応できる人がいない「属人化」が起こってしまっていました。
また、教育に手が回っていないせいで、担当者によって仕事の精度にバラつきも生じていました。
そこでB社も思い切って物流アウトソーシングを取り入れることに決めました。
導入したことにより、専門の業者が確実なノウハウで対応してくれるので、いつ入庫作業や出荷作業が発生しても高い精度が保たれるようになりました。
また自社の従業員に複雑な業務フローを教育する手間も減ったので、人件費や教育費削減の効果も生まれました。
アウトソーシング業者の選定

ここまで物流アウトソーシングについて詳しくご紹介してきました。
しかし、いざ自社で導入しようと思っても引き受けている業者はたくさんあるため、どの業者に頼めばいいのか分からない事業者様や具体的な費用感について知りたいという事業者様も多いと思います。
そこで、ここからはサービスの費用相場や業者選定のポイントをまとめていきます。
費用相場
物流アウトソーシングの費用は基本的に、固定費である「基本料金」と「変動費」の2つの合計で構成されています。
内訳は以下の通りです。
「基本料金」
・システム使用料:2万~5万円/月
・商品保管料:4,000円~8,000円(坪単価)
「変動費」
・入庫費用:10~50円/個
・検品費用:10~100円/個
・梱包費用:150~300円/個
・配送費用:400円~/1発送
基本的には上記の通りですが、業者やサービス形態によって差がある他、
扱う商品や時期(繁忙期・閑散期)によって別途料金が発生することも覚えておきましょう。
選定のポイント
導入するサービス・業者を選定する前に、自社の物流課題やアウトソーシングの目的を明確化することが大切です。
「物流関連の業務に時間がかかりすぎている」「ミスが多い」など、企業によって物流に抱えている課題は異なります。
そのため、必然的にアウトソーシングの目的も「人件費の削減」「クレームの減少」などと企業によって変わってくるのです。
これらを明確にするためには自社がこれまで行ってきた物流業務を振り返り、客観的に状況を把握していくことが大切です。
それらが明確になった後、自社の商品でどのサイズでの出荷が多くなりそうか、出荷数はどれくらいと予想されるかといった基本的な条件を洗い出しましょう。
この時条件が多すぎるとサービス絞り込みが困難になるので、条件の優先順位もつけておくことをおすすめします。
これらの条件と企業の特徴を照らし合わせて、相性のいい外注先をリサーチします。
もし、配送の温度帯や梱包のこだわりといった特別な希望がある場合は、選定段階でしっかり相手に伝えておくとその後の連携がスムーズです。
また、上手く運用していくためには物流と相性の良いECサイトを構築することも重要な要素です。
以下のECサイト構築サービスの機能・プラットフォームの比較表をダウンロードして自社に合ったカートシステムは何か確認してみましょう。
アウトソーシングの形態
アウトソーシングでは大きく「定額系」と「カスタム系」に形態が分けられます。
それぞれメリットとデメリットがあるので、確認して選定の基準にしましょう。
定額系は、取り扱う商品の個数に日数をかけて保管料が決まる仕組みです。
そのため、個数や日数が多くなれば料金も高くなります。
料金の融通が利きにくい面はありますが、小規模からECサイトを始める企業で発送個数が少ない場合コストを抑えて利用できます。
一方、カスタム系は目的や業態に応じて柔軟に料金を決めてもらえる仕組みです。
柔軟な分業者とのやり取りが多く複雑になるので、担当者には相応の物流の知識が求められます。
しかし、発送個数が多い場合1個あたりの価格を安く抑えられるので、大規模な事業者にはおすすめで、効率的にアウトソーシングを行えるといったメリットがあります。
基本的には、最初は定額系で契約して自社の事業と合っているか様子を見るのが得策です。
そのうえで、サイトが成長し商品点数が多くなってきたらカスタム系に切り替えるなど、状況に応じて対応しましょう。
以下の記事ではEC物流のおすすめ企業をご紹介しています。合わせてご覧ください。
EC物流おすすめ企業10選紹介!基礎知識から比較検討ポイントまで徹底解説
アウトソーシングの流れ

一般的には、まずアウトソーシング業者への「問い合わせ」を行います。問い合わせの際にサービスの詳細や価格などのリサーチを行い、そこで気になった業者には自社の現状や希望を伝えて回答を待ちます。
ここで、アウトソーシング業者との「打ち合わせ」がセッティングされるため、より詳しい業務内容や特別な要望等について説明します。
説明の際には、「物流に抱えている課題」「物流アウトソーシングを導入する目的」などを整理してから伝えることで認識のすり合わせがスムーズになります。
また、自社の現状を資料にしておくのも良いでしょう。
打ち合わせが終わったら、アウトソーシング業者からの「見積もり」を待ちます。具体的にどの作業がどれくらいの費用になるのか、見積書を確認しながら再び話し合いをしましょう。
見積書には業者で取り扱いできる作業内容も詳しく書かれているので、疑問点があればすぐに解消し、納得ができたら「契約」に進みます。アウトソーシングは原則的に業務委託契約となるので覚えておきましょう。
契約の際には、後々トラブルとならないよう必ず「契約書」を用意してもらい、双方で保管するようにしましょう。その後は契約書に基づいた作業を、外注先に委託していきます。
事業が成長してきたらアウトソーシングを活用しよう

始めたばかりのECサイトであれば、商品点数も比較的少なく、フローも煩雑ではないため自社で物流をまかなうことも可能です。
しかし、事業拡大によりサイトが大きくなって受注が増えれば、物流が回らなくなっていきます。
このような場合は、本来行うべき物流以外の作業に社員が集中するためにも、アウトソーシングの導入を検討しましょう。
物流のプロフェッショナルである専門業者に委託すれば業務が効率化しますし、何よりも人為的なミスが減り、事故やクレームのリスクが減少します。
物流のアウトソーシングを検討して頂く上でおすすめの事業者がW2株式会社です。

W2株式会社はEC事業を専業とし、多くの大手企業のECサイト導入から運営まで一環してサポートしている企業です。ECカートシステムの提供だけではなく、多くのパートナーとも連携しているため、発送代行や倉庫内作業についても豊富なノウハウがあります。
まずは1度相談してみて発送代行やアウトソーシングについての提案を聞き、客観的にアウトソーシングの方向性を決めていくのがおすすめです。
また、業務効率の改善や売上向上には「秘訣」があります。様々な業界のEC事業者様からお伺いしたコツを1つの資料にまとめていますのでECサイトの売上を改善したい方は、ぜひこちらも一緒にご覧ください。