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オープンソース型ECサイト構築|メリットや注意点、おすすめECシステムを解説

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オープンソース型ECサイト構築|メリットや注意点、おすすめECシステムを解説

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    「無料でECサイトが作れる」「自由にカスタマイズできる」 そんな魅力的な言葉で語られることが多いのが「オープンソース型のECサイト構築」です。

    しかし、その言葉の裏に潜むリスクや”落とし穴”を正しく理解しないまま安易に選択し、プロジェクトが頓挫してしまうケースは後を絶ちません。

    本記事では、ECプラットフォームを提供する専門家の視点から、オープンソースのメリット・デメリットはもちろん、多くの人が見落としがちな3つの重大な落とし穴、そして自社に最適な構築方法を選ぶための比較ポイントまでを、忖度なく徹底解説します。

    1,000社以上の導入実績に基づき、ECサイト新規構築・リニューアルの際に事業者が必ず確認しているポイントや黒字転換期を算出できるシミュレーション、集客/CRM /デザインなどのノウハウ資料を作成しました。
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    この記事の監修者

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    樽澤寛人 マーケティング部 部長

    神戸大学在学中にEC事業を立ち上げ、自社ECサイトの構築から販売戦略の立案・実行、広告運用、物流手配に至るまで、EC運営の全工程をハンズオンで経験。売上を大きく伸ばしたのち、事業譲渡を実現。
    大学卒業後はW2株式会社に新卒入社し、現在は、ECプラットフォーム事業とインテグレーション事業のマーケティング戦略の統括・推進を担う。一貫してEC領域に携わり、スタートアップから大手企業まで、あらゆるフェーズのEC支援に精通している。

    目次
    1. 01|ECサイト構築におけるオープンソース型とは
    2. 02|最初に知るべき!オープンソースECサイト構築の3つの落とし穴
    3. 03|他のECサイト構築方法との違いを比較
    4. 04|ECサイトのオープンソース型のメリット3つ
    5. 05|ECサイトのオープンソース型のデメリット3つ
    6. 06|ECサイト構築のオープンソース型はこんな企業におすすめ
    7. 07|ECサイト構築におすすめのオープンソース比較3選
    8. 08|リスクを避けつつカスタマイズも実現するならW2 Repeatがおすすめ
    9. 09|まとめ:オープンソースの特徴を踏まえてECサイト構築を検討しよう
    10. 10|オープンソースでのECサイト構築に関するよくある質問

    ECサイト構築におけるオープンソース型とは

    オープンソース型ECサイトは、ECサイト構築に必要なソフトウェアのソースコードが無料で公開されており、誰でも自由にダウンロード、利用、改変できます。オープンソースには、ECサイトに必要な基本機能(買い物カゴや決済など)が備わっており、プラグインで機能を追加することも可能です。

    初期費用を抑えつつ、柔軟性と拡張性に優れたECサイトを構築することができます。

    しかし、導入・運用には専門知識が必要となるため、自社のスキルやサポート体制を考慮して選ぶことが重要です。

    オープンソース型ECで構築さる際の注意点について、詳しく知りたい方は以下の資料を活用してください。

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    オープンソース型EC VS ASP型EC どっちがいい?
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    最初に知るべき!オープンソースECサイト構築の3つの落とし穴

    メリットに目を向ける前に、まずオープンソースを選ぶ上で必ず直面する3つの重大なリスク(落とし穴)を理解しましょう。

    これらを許容できない場合、オープンソース型でECサイトを構築することは最適な選択肢ではない可能性が高いです。

    以下で詳しく解説します。

    1. セキュリティ対策は全て「自己責任」となる

    オープンソースはソースコードが公開されているため、世界中の開発者が脆弱性(セキュリティ上の欠陥)を発見し、修正に貢献しています。しかしその一方で、悪意のある攻撃者も同じソースコードを研究し、攻撃の糸口を探しています。サイトの安全を維持する責任は、ソフトウェアの開発元ではなく、サイトの運営者自身にあります。

    例えば、ソフトウェアに脆弱性が発見された場合を考えます。開発元のコミュニティからは修正プログラム(パッチ)が提供されますが、その情報が自動的に通知されることはありません。

    サイト運営者自身が、国内外のセキュリティ情報を常に監視し、自社サイトがその脆弱性の影響を受けるかを判断する必要があります。そして、適用作業も自社で行わなければならず、この対応を怠れば、クレジットカード情報や顧客の個人情報が漏洩するリスクに直接つながります。

    また、オープンソース型でよく機能拡張に用いるプラグインにも注意が必要です。プラグインは第三者が開発したものであることがほとんどのため、プラグイン自体に脆弱性が含まれている可能性があります。

    あるいは、ECサイト本体のバージョンアップにプラグインが対応できず、システム全体を不安定にさせることもあります。

    そのため、導入するプラグインが信頼できる開発元によるものか、定期的に更新されているか、脆弱性の報告がないかなどを、導入前に一つひとつ調査し、安全性を自社で判断する作業が求められます。

    2. 専門知識を持つIT人材の確保が不可欠

    オープンソースのソフトウェア自体は無料ですが、それをECサイトとして機能させ、安定的に運営するためには、専門的な技術力を持つ人材が必要であり、その人件費や外注費が継続的に発生します。

    具体的には、ECサイトの初期設定、サーバーへのインストール、デザインの変更、独自機能の追加といった作業には、PHPなどのプログラミング言語や、MySQLなどのデータベースに関する知識が不可欠です。これらのスキルを持つ人材が社内にいなければ、外部の開発会社に依頼することになり、結果として高額な開発費用が発生します。

    ECサイトは公開後も、安定稼働のために継続的な保守・運用業務が欠かせません。サーバーが正常に稼働しているかの監視、定期的なソフトウェアのアップデート作業、エラー発生時の原因調査と復旧対応などがこれにあたります。

    これらの業務を担う専任の担当者が必要となり、その人件費はソフトウェアが無料であっても必ず発生する「見えないコスト」として事業の負担になります。

    3. 公式のサポート窓口が存在しない

    有償のASPカートやパッケージ製品とは異なり、オープンソースには、トラブル発生時に問い合わせができる公式のサポート窓口は基本的に存在しません。システムに問題が発生した場合、その解決はすべて自己責任で行う必要があります。

    例えば、「突然サイトが表示されなくなった」「決済が正常に完了しない」といった販売機会に直結する致命的な障害が発生したとします。その原因がサーバー環境にあるのか、ソフトウェア本体にあるのか、あるいは特定のプラグインにあるのかを、自社で特定しなければなりません。復旧が完了するまでの間、サイトは停止し、売上と顧客の信頼を失い続けることになります。

    問題解決のためには、インターネット上の開発者向けフォーラムや技術ブログなどに存在する情報を自力で探す必要がありますが、これらの情報は断片的であったり、英語であったりする場合が多く、自社の状況に完全に合致する解決策を迅速に見つけ出すことは容易ではありません。

    結果として、障害発生から復旧までに長時間を要するリスクを常に抱えることになります。

    他のECサイト構築方法との違いを比較

    オープンソース ASP パッケージ フルスクラッチ
    構築方法 無償ソースコードをカスタマイズ 構築に必要なシステムをレンタル パッケージをもとに開発 ゼロから独自に自社開発
    初期費用
    月額費用 低〜中
    構築スピード
    カスタマイズ性
    メリット ・コストを比較的抑えやすい
    ・カスタマイズ性が比較的高い
    ・コストを比較的抑えやすい
    ・出店が比較的しやすい
    ・カスタマイズ性が高い
    ・セキュリティが強固&サポートを得やすい
    ・カスタマイズ性が最も高い
    ・内製化により高速PDCAが可能
    デメリット ・高度な専門スキルが必要
    ・セキュリティリスクが高い
    ・カスタマイズ性が低い
    ・外部連携がしにくい
    ・比較的コストがかかりやすい
    ・システムのアップデートが必要
    ・膨大なコストと専門的人材が必要
    ・ブラックボックス化しやすい

    他の構築方法と比べると、オープンソース型は費用を抑えて独自のサイトを構築することができます。

    しかし、実際にECサイトを構築できる高度な人材や体制整備などが必要なため、導入のハードルが少し高くなります。

    そのため、初期費用のみの判断ではなく長期的・総合的に視野で判断し、十分なリターンを得られるかをシミュレーションしたうえでECサイトの構築方法を検討することをおすすめします。

    ECサイト構築の全体像と各手法の違いについては以下記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

    関連記事:ECサイト構築の全手法を徹底比較!費用・手順・選び方を専門家が解説

    またECカートシステムの比較表を確認したい方は以下資料をご活用ください。

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    ECサイトのオープンソース型のメリット3つ

    オープンソース型ECサイトを構築するうえで主に3つのメリットがあります。

    初期費用を抑えやすい

    オープンソース型ECサイトは無償のソースコードをもとに構築するため、初期費用を抑えやすいです。ASPやパッケージ型ECサイトの構築方法では、開発や導入の段階でコストが少なからず発生します。

    しかし、オープンソース型ECサイト構築では初期費用が少ない状況でもスタートができます。サーバー代やドメイン代、決済手数料などはかかるため、完全に無料ではないので注意が必要です。

    拡張性が高い&外部連携がしやすい

    オープンソース型ECサイトは直接ソースコードをさわって構築するため、必要に応じて機能を追加するなど拡張性に優れています。また、外部システム連携もしやすいのが特徴です。

    これにより、さまざま要件を叶えたECサイトの構築と、運用しながらECサイトの改善を行うことが可能です。

    早く構築しやすい

    ECサイト構築に必要なソースコードが公開されており、それをもとに自社開発ができるため、スピーディにECサイトを構築することができます。

    これにより開発期間を削減し、ECサイトを速やかに立ち上げて運営することが可能です。

    ECサイトのオープンソース型のデメリット3つ

    オープンソース型ECサイトを構築するうえで主に3つのデメリットがあります。

    専門スキルを持った人材が必要

    ソースコードをさわってECサイトを構築するには、社内にシステムやセキュリティに精通した専門的な人材が必要です。

    また、運用時にもECサイトのメンテナンスが必要なため、「構築するときだけ人材がいればいい」という訳ではありません。社内に専門スキルを持つ人材が常時在籍している体制でないとオープンソース型ECサイトの構築は難しいです。

    セキュリティ対策が必要

    ソースコードが公開されているということは、いい意味でも悪い意味でもいろんな人の目に触れます。その中には、悪質なハッカーもいるでしょう。

    脆弱なシステムであれば、悪質ハッカーにハッキングされ情報漏洩の被害にあう恐れがあります。これは、EC事業のみだけではなく企業全体に致命的なダメージを与えます。

    実際、過去には個人情報が流出する事故も多数起きており、なかには約14万件のカード情報が漏えいしたケースもあります。

    さらに、構築時にはセキュリティホール(情報セキュリティ上の欠陥)が生まれやすいため、オープンソース型ECサイトの安全性を担保するためセキュリティ対策は必須です。

    ECサイトのセキュリティ対策について、詳しく知りたい方は以下の記事を活用してください。

    障害時にサポートを得られない

    ソースコードにカスタマイズを加える以上、ECサイトにトラブルや障害が起きた際は、すべて自己責任で対応しなければいけません。

    ベンダー(サービス提供元)のサポートはほとんど受けられないと認識しておくべきでしょう。

    有名なオープンソースの場合、ネット上でユーザー同士が意見交換をするコミュニティも存在しますが、基本的には自力で解決する必要があります。

     

    ECサイト構築のオープンソース型はこんな企業におすすめ

    オープンソース型ECサイト構築に向いている企業は以下です。

    • 社内に専門性スキルを持った人材がいる企業
      ※ECサイト構築やセキュリティ対策に詳しい方
    • 費用を抑えて速やかにECサイト運営を始めたい企業

    社内でECサイト構築・運用できるだけの十分なリソースや体制が整っていれば、選択肢の一つとしてオープンソース型ECサイトをおすすめします。

    一方で、専門性スキルを持った人材確保と体制構築が難しい企業や、セキュリティ対策をより万全にしたい企業は、オープンソース型ECサイトの構築は控えた方が良いでしょう。

    ECサイト構築におすすめのオープンソース比較3選

    EC-CUBE

    「EC-CUBE」は、オープンソースの中でもっとも人気のあるカートシステムの一つです。

    無料でありながらすぐに開店できる基本機能が多数そろっており、足りない機能はプラグインを追加することで対応できます。

    また、ユーザー同士のコミュニティ(5万人以上)や有志による勉強会などが活発で、情報交換や悩みを解決できる場としても活用できます。

    • 運営会社:株式会社イーシーキューブ
    • 導入実績:株式会社文明堂東京、株式会社ドトールコーヒー、株式会社箔一 など
    • 費用  :月額10,000円~ 初期費用100,000円~
    • URL        :https://github.com/EC-CUBE

    Adobe Commerce(旧:Magento)

    「Adobe Commerce」は、Magentoというオープンソースをベースにしたカートシステムです。

    現在はAdobeが開発元であり、PhotoshopなどAdode製品で得た知見をもとに大きくアップデートされています。Adobe SenseiというAIを利用して、さまざまなバックエンド業務の自動化をすることも可能です。

    また、米国発のためグローバルなサイト活用にも長けており、越境ECにも対応しやすいです。

    WelCart

    「WelCart」は、WordPressサイトに特化したECサイト構築のオープンソースです。

    WordPressサイトにWelcartのプラグインを追加するだけで、簡単にネットショップを始められます。テンプレートのデザインや欲しい機能など、自由にカスタマイズも可能です。

    また、WordPressの強みであるSEO効果により集客力アップを狙えます。

    運営会社:コルネ株式会社
    導入実績:株式会社アイオンライン、株式会社マーナ、一般社団法人Ultras など
    費用  :月額 要問合せ 初期費用 要問合せ
    URL         :https://www.welcart.com/

    リスクを避けつつカスタマイズも実現するならW2 Repeatがおすすめ

    W2 Repeatは、定期通販・D2Cに特化したECカートシステムです。特に美容、健康食品、食品の定期通販に強く、導入企業の平均成長率は354%を達成しています。

    売上を最大化するための機能を幅広く網羅しており、その数は1,000以上と業界トップクラス。たとえば「男性・累計購入回数2回以上・購入金額10,000円以上」のように細かくセグメントし、顧客グループに対して最適なコンテンツを配信することができます。

    さらに業務を効率化する独自機能も搭載しており、40分かかる日々の定型業務を1分で完了させることも可能です(業務工数90%削減)。

    詳しくは弊社の導入事例集にまとめているので、ぜひ無料ダウンロードしてみてください。

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    まとめ:オープンソースの特徴を踏まえてECサイト構築を検討しよう

    改めて、本記事の内容をまとめます。

    ・オープンソースとは、無償のソースコードを使ってECサイトを構築すること
    ・初期費用を抑えられる一方で、構築には専門的な人材や体制整備が不可欠
    ・社内で構築・運用できるだけの十分なリソースを確保できる企業におすすめ

    「費用を抑えられるから」といって安易にオープンソースを選ぶと、構築・運用の面でトラブルになり、かえってコストが高くつくおそれもあります。

    オープンソースでの構築を選択肢に入れるなら、「長期的・総合的に見て十分な費用対効果を得られるか」をぜひ慎重に検討してみてください。

    なお、ECサイトで実際に成果を上げるには、「自社に合った構築方法を選べているか」が大きなポイントとなります。

    もし選択を誤ると、「思うように売上が伸びないや、業務の効率化を図れない」などが続き、最終的にはシステムのリニューアルを余儀なくされることも……。

    下記の資料では、ECサイトを立ち上げる前に知っておくべき注意点やチェック項目について解説しています!その他にも具体的なEC業務内容や長期的に売り上げUPするための秘訣をご紹介しています。

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    オープンソースでのECサイト構築に関するよくある質問

    Q: オープンソースは「無料」と聞きますが、本当にコストはかからないのですか? 

    A: ソフトウェア自体のライセンス費用は無料ですが、ECサイトを公開・運営するためのサーバー費用や、構築・保守を行うエンジニアの人件費(または開発会社への外注費)が必ず発生します。トータルコストで比較検討することが重要です。

    Q: オープンソースとASPカートで迷っています。どちらを選ぶべきですか? 

    A: デザインや機能を自由にカスタマイズしたい、あるいは独自のシステムと連携させたい場合はオープンソースが向いています。一方、専門知識がなく、セキュリティやサーバー管理を専門家に任せて手軽に始めたい場合はASPカートがおすすめです。

    Q: 専門知識がないと、オープンソースでECサイトを運営するのは難しいですか? 

    A: はい、非常に難しいと言えます。セキュリティの脆弱性対応や、システムエラー発生時の原因究明と復旧作業などを全て自社で行う必要があるため、サーバーやプログラミングの専門知識を持つ人材の確保が不可欠です。

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