「東映ビデオ」がお客様に安心してサービスを利用できるように オープンソース型ECプラットホームからW2に乗り換えた理由とは
東映ビデオ株式会社
取材にご協力いただいた方
東映ビデオ株式会社 パッケージ事業部 齊藤 慎一郎 氏
目的/課題
カード決済処理段階のエラーが頻発し日々の業務負担に悩みがあった
セキュリティ対策が万全なECプラットフォームの導入を検討していた
導入効果
高精度セグメント機能を活用したアプローチ施策で移行前の売上から130~140%UPを実現
受注ワークフロー機能で未入金データの除外設定が可能になり業務負荷が軽減
高度なリピーター施策の実行が可能になった
1. 多様化する顧客のニーズに応えるサービスを開発し提供する
事業内容について教えてください。
2. お客様が安心してサービスが利用できるサポート体制が強み
EC事業のコンセプトについて教えてください。
弊社は他社と比べて売上を伸ばしていくことが命題ではなく、メーカー直販ならではのお客様が安心して商品を購入して頂けるECサイトを目指しています。
Amazonや楽天、yahooショッピングなどの大型ショッピングモールで購入されないお客さんが一定層います。特にご年配の方は仲介業者を挟まず、直接購入することに安心感を得られる方が多く、その方たちはリピート率も高いです。
また、お客様から商品についての質問が頻繁にあります。そのため、弊社はカスタマーサポートチームが商品の説明を丁寧に行う窓口を設けております。
例えば、DVDやBlu-rayについて映像の仕様やどのような規格で制作されているのかなどの質問について丁寧に回答し、お客様に納得した上で商品を購入して頂いております。このようなサポートは一般的なECサイトにはなく、直販である弊社ならではの強みとしています。
3. 堅牢且つ弊社運営スキームにマッチするECプラットフォームの選定
導入背景について教えてください。
W2 Unified(旧:w2Commerce)を利用する前はオープンソース型とASP型のECプラットフォームを利用していました。
オープンソース型ECプラットフォームは機能のカスタマイズが充実しており、使い勝手は凄く良かったのですが、プラットフォームを変更する必要性が出てまいりまして、その際の選定基準として大きく2つの考慮すべきポイントがありました。
一つは、セキュリティ事故を防ぐため、EC事業を継続するにあたって万全なセキュリティ対策が行われているECプラットフォームであること。
もう一つはクレジットカード決済時における与信枠の恒久的な確保システムを所持していることです。
このプラットフォームは強固なセキュリティ体制をお持ちで、低価格ということもあり、その点は魅力的ではあったものの、もう一つのポイントである「クレジットカード決済」における与信枠を恒久的に確保する仕組みがありませんでした。
その結果、このASP型ECプラットフォームではカード決済処理でのエラーが頻繁に起こるため日々の業務が倍増し、悪循環に陥っていました。
東映ビデオではカード決済の売上計上のタイミングが「注文日や出荷日」ではなく「配達完了日」になります。
そのため与信を長期間確保する必要があり、他社ECプラットフォームでは決済システムの自由度が高くなく実現するのが難しい状況でした。
例えば、Blu-rayなどを販売する際は半年~1年前から受注開始する事例が多いのですが、ご注文時にカードの与信枠を確保していても期限が切れてしまうことが多くあります。
このことから、開発が100%内製に加えて第三者機関の監査をクリアしたセキュリティのW2に切り替えることで、お客様は安心してECサイトでの買い物が可能となること、また自由度の高い決済システムを導入することにより決済処理時のエラーが改善できると思いW2 Unifiedを選定しました。
4. 購入履歴を分析し適切なアプローチしたことで30~40%売上UP
ECサイトリニューアルオープン後の変化について教えてください。
1つ目は、運用の業務工数が削減されたことです。弊社は他の企業と比べ決済処理が複雑で以前まではコンビニ決済の処理がボトルネックであり、日々の業務工数が圧迫されていました。
決済処理で入金、未入金の受注データを精査し、弊社の基幹システムに入れて管理しなければいけませんでしたが、「受注ワークフロー機能※1」の設定後は未入金のデータは除外設定ができることより業務負荷は大幅に軽減されました。
(※1) 受注ワークフロー機能:複数の受注情報などに対して、繰り返し行う処理(ワークフロー)を一括で実行できる機能である。またスケジューリングする機能により、ワークフローが自動で実行される設定も可能である。
2つ目は、顧客一人ひとりに適切なアプローチができるようになったことです。「ターゲットリスト機能※2」で細かく顧客属性をセグメントができるため、購入実績からターゲットリストを作成し、アプローチができるのでメルマガなどに活用しています。
また、リピーターの方はシリーズものを購入されることが多く、それに特化した情報を送ることにより、お客様側の煩わしさを軽減した結果、コンバージョン率も高くなりました。ターゲットリストを利用したアプローチ後はリニューアル前と比べて30~40%売上が向上しました。
(※2) ターゲットリスト機能:顧客の購入情報・行動履歴などをデータ化し、細かくセグメントを分けて顧客一人ひとりに適切なアプローチが可能である。
5. 既存顧客も大切にし熱狂的なファンの拡大を目指す
今後の展望について教えてください。
新規ファンの獲得も当然重要ですが、弊社EC事業としては現状のファンも大切にし、東映ビデオならではのサービスを提供し、お客様が安心して商品を購入して頂けるサービスを運営していきたいと考えております。
商品規格について不明な点がある方や、シリーズ作品でも前作と仕様が異なる商品の場合など、お問い合わせいただければメーカーとして詳細なご回答を差し上げることが可能です。
不安な点を取り除いた上で、是非東映ビデオオンラインショップをご利用いただければと思います。
また、現在はパッケージ商品の取り扱いがメインではございますが、作品に関連する新規グッズの販売や、手配が可能なものについてはチケットの販売もなども並行して行い、一気通貫で作品をお楽しみいただけるようなスキームを整備していきたいと思います。
今後も新規・コアファン問わず、皆様から信頼いただけるオンラインショップを目指して、日々運営して参ります。