『メガネの田中』がEC事業拡大のためのサイトをリニューアルとして ECプラットフォーム「W2 Unified」を選定した理由とは
メガネの田中チェーン株式会社
取材にご協力いただいた方
メガネの田中チェーン株式会社 村上 元彦 氏

目的/課題
システムのキャパシティ不足による管理画面の性能とデータ更新速度の低下
店舗とECサイトの各顧客データを別システムで管理、チャネルを横断した施策ができなかった
複数倉庫からの商品発送ができないことで無駄なリードタイムが発生していた
導入効果
ECと店舗の顧客データ統合によるユーザー利便性向上
複数倉庫発送可能になり、リードタイム短縮・業務コスト削減
ページ・オペレーション速度向上により、スムーズな顧客体験を実現
1. リピーターの利便性向上を目的としたECサイト

ー事業内容について教えてください。
私たちメガネの田中チェーン株式会社はメガネ・サングラス・コンタクトレンズの販売を行っています。ECサイトは5、6年前にコンタクトレンズを中心に販売するという形でスタートしました。
また、コンタクトレンズの販売は特殊で購入するには処方箋が必要です。一部の他ECサイトでは処方箋がなくともコンタクトレンズは買えますが、近年、若い人たちが処方箋なしでコンタクトレンズを購入してトラブルが起きており眼科へ診察しにいくことが多々ありました。メガネの田中では処方箋もしくは現在使用しているコンタクトレンズの画像をアップして頂くことでお客様に合ったコンタクトレンズを安心して購入ができる、ユニファイドコマースのような仕組みを取っています。
そのため、基本的には店内及び処方箋等を頂いての販売という形になり、ECサイト単独で販売するだけではなく、店舗と連携しながら販売を進めてきました。そのため、リピーターの利便性を上げるチャネルとしてECサイトを活用しており、顧客情報をもとに次回来店された際はECサイトでの購入情報を活用してサービスの質を上げています。
2. キャパシティに伴う課題解決のためリニューアルを決意
―リニューアルの背景について教えてください。
リニューアルの背景に至った理由はいくつかあります。
1つ目は、キャパシティによる問題点がいくつか出てきたことが挙げられます。
年商5億から10億円規模の一部の企業では、今まで蓄積してきたデータ量に対して容量の不足によりデータベースやオペレーションの遅れなど、キャパシティの課題を抱えていることがあります。
メガネの田中もちょうどその節目にあたり、データ量も大きくなったことで、管理画面の性能やオペレーションスピードが落ちてしまうといった課題がありました。お客様が会員登録をしても反映が遅いなど、ユーザーへの負担も出始めていたこともあり、抜本的な解決のためにはECサイトのリニューアルが最適だと考えました。
2つ目は、以前まではサブスク・店舗・ECサイトで別々で顧客情報を管理しており会員情報を二重登録する必要があることや顧客情報をそれぞれ管理していることでチャネルを横断した販売ができないなどお客様の利便性が欠落していました。店舗やサブスクで会員登録をされているお客様は新たな会員登録の必要なくECサイトでお買い物も楽しんでいただけるようにしたいと考えていました。
また、メガネをご購入頂いたお客様にサングラスやコンタクトを一緒に購入して頂けるようなクロスセル施策を打つなど異なる商材をトータルでご提案サポートする体制を考えていました。
3つ目は、複数倉庫から商品が配送ができないことでお客様へ商品をお届けするリードタイムが長いことや出荷手配に手間がかかり業務負荷がかかっていました。メーカーの倉庫から送る商品とメガネの田中の倉庫から送る商品がそれぞれもあり、メーカーの倉庫からメガネの田中の倉庫に商品を送り、その後、お客様に商品を配送する流れのため商品をお届けするまでのリードタイムに時間がかかることや出荷時の業務フローが複雑になっていました。メガネの田中とメーカーそれぞれの倉庫にある商品が同時に購入される際には、一注文に対して複数倉庫からの発送を可能にすることで出荷時の業務フロー改善や配送コストの削減、商品をお届けするリードタイムの短縮を考えていました。
3. 豊富な機能とW2のカルチャーに魅力を感じW2 Unifiedを選定
―W2 Unifiedを選定した理由を教えてください
W2 Unified(旧:w2Commerce)を選定した理由は主に2つあります。
1つ目は、豊富な機能があることに加え、特に一注文に対して複数倉庫から発送できる機能が標準で搭載されていることです。
例えば、メーカー様の倉庫にある商品とメガネの田中の倉庫にある商品が同時に購入されるなど、別の倉庫にある商品が1つの注文としてまとめて購入されることが多くあります。そのため、一注文に対して複数倉庫から発送可能であることはECプラットフォームを選定する上で重視していました。
しかし、他社ではその機能が標準搭載されていなく、利用するためにはカスタマイズやオプションの追加が必要でした。カスタマイズやオプションによってコストがどのように変動するのか予想できないことに不安感があり、利用したい機能を含め標準で沢山の機能が搭載されているW2のECプラットフォーム「W2 Unified」を選定しました。
2つ目は、W2のカルチャーに魅力を感じたためです。
W2のECプラットフォームを利用するにあたって体制面について深く知りたいと思い、代表の山田CEOとお話する機会を頂きました。その際に感じたW2の製品への想いやチャレンジ精神がとても魅力的で、このようなマインドは今後私たちが何か新しいことに取り組みたいと思ったときにもプラスに働いてくれると感じました。長く付き合って行くパートナーとして、とても魅力的なカルチャーであったことが最後の決め手となりました。
4. 店舗連携と会員統合により既存顧客への認知拡大

―導入後の変化について教えてください。
1つ目は、ECサイトと店舗が連携し各サービスの会員情報の統合を行ったことで、ECが既存のお客様に広く認知されるようになりました。
以前は店舗、ECサイト、サブスクにおいてそれぞれ別の会員登録が必要で、サブスクや店舗をご利用のお客様にはECの認知が広まりづらく、店頭で会員登録のご案内をする際も入力工数が多いことからお客様の負担が多い状況にありました。
それが、システム連携を行ったことで既にサブスクや店舗でご登録頂いているお客様は新たに会員登録する必要なくECで購入が可能になりました。また、店舗でご購入頂いた際の待ち時間等に簡単に会員登録ができるようになったことで、お客様にもご案内がしやすくなり接客感も良くなりました。
店舗との連携や会員情報の統合でお客様と我々双方の利便性が高まり、またそれぞれのサービスを認知して頂く機会も増えました。
また、連携を行った他の効果として、メガネとコンタクトレンズの2つの商材をトータルでご提案、サポートする体制が整いました。これを機に、メガネをご購入頂いたお客様にサングラスやコンタクトを一緒に購入して頂けるようなクロスセルも今後促進していけるのではないかと考えています。

2つ目は、商品単位で配送振り分け区分を設定することで事業者側とメーカー側それぞれの倉庫にある商品が同時に購入される場合にも、一注文に対して複数倉庫からの発送が可能になりました。これにより、出荷時の業務フロー改善や配送コストの削減、商品をお届けするリードタイムを短縮することができました。以前までは全注文を1件ずつ手動確認でしたが現在では半分ぐらいは半自動で流すことが可能になりました。
また、キャンペーンを行った際に商品の大量発送にも配送拠点を増やすことで出荷場面積・人員などの物流キャパシティが拡大され、大量注文にもスムーズに対応することが可能になりました。
3つ目は、データ許容量を拡大したことにより管理画面の表示スピードが上がり、オペレーションスピードの遅れが改善され、お客様が会員登録を行った際の反映の遅延が解消しました。これにより、店頭接客の際にお客様に対しスムーズな顧客体験を提供することが可能になりました。
5. ECと店舗がシームレスにつながるユニファイドコマースを実現
ー今後の展望について教えてください。
ECサイトにおけるユーザビリティのさらなる向上に加え、様々なパッケージ機能を積極的に活用し、ECサイト自体の業績向上と事業規模の拡大を目指していきたいです。
また、業界全体の課題であるメガネやサングラスの販売を今後どうデジタル化できるかが次のチャレンジだと考えています。例えば購入する度数が頻繁に変わらない若年層をターゲットにレンズは変えずにフレームのみ交換できるリピート向けのサービスを打ち出すなど、店舗との連携を有効に活用した新しいアイデアを今後も創出していきたいです。
会員ランクやクーポンといったパッケージに搭載されている様々な機能を活用しながら、ECサイトと店舗をシームレスにつないだサービスでお客様に喜んで頂ける商品を提供していきます。
W2 Unified Commerceについて

W2 Unified Commerce は、EC・店舗・スタッフをなめらかにつなぎ、購買体験の好循環を生み出すECプラットフォームになります。オンラインショップを始めるうえで必要なシステムはあらかじめ連携されているため、大規模な投資を行うことなくeビジネスを始めることができます。