旭商工株式会社がW2 Unifiedに移行し強固なセキュリティ基盤と業務効率化を実現。ブランド毎のTOPページ出し分け機能でサイトUI/UX改善、EC売上1億円を目指す。
旭商工株式会社
取材にご協力いただいた方
旭商工株式会社 EC通販事業部 藤川 雄士氏
目的/課題
スクラッチ型で構築したためシステムが老朽化していた
商品の一括登録や削除、編集ができず、手間がかかっていた
ECシステムのセキュリティに脆弱性があった
導入効果
売上目標1億円を目指せるシステム基盤の構築に成功
商品アップロード/修正を一括作業できるようになり80%の業務工数を軽減
ブランド毎のTOPページ出し分け機能でサイトUI/UX改善
1. 生産財の総合商社「旭商工株式会社」がEC事業を始めた経緯
事業内容について教えてください。
弊社は、モノづくりにおいて必要となる生産財といわれる電動工具や作業工具などの販売をしております。
工場で必要となる機械・工具全般から、一般家庭で利用される家電・DIYツールまで幅広く取扱いしております。
自社ECサイト『Procure A』では、現在商品点数は50万点の品揃えがあり、
今後100万点の取扱いを実現し、必要となるすべての資材を調達可能なサイトにしていく予定です。
EC事業を立ち上げた背景は何ですか?
会社自体の歴史は60年以上になるのですが、販売先の90%以上が工場だったため営業部を主体としたルート営業の訪問販売を行っていました。
もともとはものづくり企業を中心に利用されることが多かった機械工具商ですが、インターネットの普及が日常化した時代に伴い、営業部の人的リソース等を考えはじめたことが発端になります。
具体的に申し上げますと、
直接対面でお話ししなくてもお客様のほうで仕様が分かる型番商材はECサイト上で販売を、そして大きな機械や法人案件などソリューション営業が必要な商材は対面営業といった
販売形態を分けることになったためECサイトを立ち上げることになったのが経緯になります。
また近年ではDIYの浸透で家庭での利用率が上昇しており、
そのような個人のニーズに応える上でインターネット、通販事業は欠かせないものだとなった事も立ち上げの理由になります。
そこからおよそ10年ほど前にYahoo, 楽天, Amazonといった主要ECモールに取り組み始めたのですが、モールに依存した売上構成となっており手数料も高く取られてしまう為、モールと比較しても手数料が低い自社ECサイトの売上を上げていくことで会社利益を底上げしていきたかったため、約3年前に自社EC事業を始めました。
2. セキュリティ強化・業務負荷軽減の実現のためリニューアルを決意
サイトリニューアルに至った経緯を教えてください。
3年前にフルスクラッチで自社ECを立ち上げて運営してきた中でいくつか大きな課題がありました。
まず初めに解決したかった課題は、
ECサイト上の商品ページの編集にかなり大きな工数・手間がかかっていたことです。
以前は商品点数も自社ECだけで50万点以上あったのですが、商品の一括登録や削除、編集ができないようになっており、エラーになったりとかなり手間がかかっている状態でした。
マスタのダウンロードやデータ出力ができなかったりと弊社は商品点数がすごく多いので、商品登録・修正業務の効率化は必須で改善したかったです。
また最も改善したかった点はECシステムのセキュリティの脆弱性です。
いたずら注文が起きることがあり、いたずら注文が生じるたびに入力住所をブラックリストに入れるといったアナログな対応しか為す術がなく、無駄な処理工数も発生しておりました。
今後何かセキュリティ上のトラブルが起きてお客様に迷惑をかけないよう万全なセキュリティ対策をすることは早急に解決すべき課題でした。
また集客面でも課題を感じており、特にSEO対策に注力したかったのですが、
そもそも我々にSEOの知識がなかったのもあったのですが、以前のシステムではどのようなことをすればいいか全く分からず、オーガニック流入を増やしたくてもなかなかできずに歯がゆさを感じていました。
総じて、これから自社ECの売上を伸ばしていくために、
まずは強固なセキュリティ環境で以前のシステム課題をクリアにし、EC売上を伸ばすシステム基盤の構築を目指すためにシステムのリプレイスを決意しました。
ECカートシステムの選定軸について教えてください。
今回、弊社に最適なECカートシステムを探すために約10社のECカートベンダーさんのお話しを一からお伺いしました。
そして次のシステムに求めることとして、
1点目は、最優先で解決すべきセキュリティ面の課題をクリアできるシステムであること。
2点目は、業務負荷が高い状況を解決できるシステムであること。
これら2つを主な選定軸としてECカートシステムを探していました。
50万点以上ある商品の編集を一括でできることのほか、業務負荷改善のために柔軟にCSVのデータを使ってデータのインポートだったりエクスポートができることも優先度の高い選定軸になっていました。
また、弊社はメーカーではないので仕入れた商品を売っているものがほとんどになっており、
メーカーから直送したり、仕入れ先の全国の倉庫からも出荷をしたり、また仕入れ先も複数に渡りとその処理の流れが複雑な流れになっています。
そのため、RPAを導入し自動化を進めている中で、自社ECだけ別軸で処理するオペ―レーションには業務効率化の観点からしたくなかったので、
一元管理できる「CROSS MALL(クロスモール)」とスムーズに連携できるECカートシステムであることも選定軸に含めていました。
その他細かいところを挙げると、容易にSEO設定ができることや今後商品点数は100万点まで増える予定なので、インフラ基盤が整っていることなども含めて検討していました。
3. 標準機能が豊富なパッケージ型 W2 Unified を選定
W2 Unifiedを選定した決め手はどこですか?
モールが元々ベースにあるので大前提としてモールでできることを自社ECでもできるのかっていう基準を元に細かく比較しました。
簡単なところで言うとポイント機能があるのかクーポンが使えるのかとか、
それぞれの発行方法はどちらが容易にでき、機能を使った際の分析がどのような見え方なのかを細かく比較したのですが、W2 Unifiedは容易にできたのが1つ目の決め手です。
また最も解決したかったセキュリティの観点でも、
W2のシステムはセキュリティ基盤が安定しており、また大手企業の実績も豊富だったのでセキュリティも問題なくクリアしていました。
3つ目は費用のお話しになるのですが、弊社は取扱商品数も多く、発送までのフローやルールがかなり複雑なので他社様からは「フルスクラッチでしかできない」と言われることが どうしても多く、構築費用が高くなっていました。
そんな中、W2ではパッケージで対応でき、低コストでリプレイスできることや、
今後独自機能も追加ができるといった拡張性に魅力を感じました。
本来であれば当時は、CLOSS MALLとの連携も開発費用が必要だったのですが、
W2側で開発しパッケージに組み込んでいただけると回答をいただけ、他社様であれば相当な開発費用がかかるところを多くの費用がかかってしまう導入段階で柔軟に対応してくださり、とても協力的に動いていただいた点もとても好感が持てました。
その他では、商談時に営業担当の方から、
W2 Unifiedのマルチブランド機能を利用すれば、
1システムでブランド別のTOPページを構築できるため、ブランドに応じたUI/UXの提供ができることで、
今後商品点数が100万点以上あってもサイト内検索がし易い状態であり売上アップが実現できるとアドバイスいただき、
マルチブランド機能にもすごく惹かれ、W2 Unifiedの導入を決めました。
導入中苦労したことについて教えてください。
導入時一番大変だったことは、オープンまでのタイトさですね。
こちらからの要望で申し訳ないのですが、
初回のキックオフからリニューアルオープンまで約6か月間とすごくタイトな期間のなかで、想像していた以上に対応することが多くとても大変でした。
その中で、W2のPL(プロジェクトリーダー)がレスポンスよく対応していただけたことで、タイトなスケジュールの 中で無事ECサイトのリニューアルオープンができたのでよかったです。
4. マルチブランド機能を利用したブランド別TOPページの作成によりUI/UX改善
リニューアルして間もないですが、以前の課題はクリアになりましたか?
リニューアルしてまだ数週間しか経っていないですが、早くも導入効果は出ております。
一点目は売上・アクセス分析の容易さです。
以前のカート自体では何にアクセスされたか、どこにアクセスされたかも全くわからない状況で商品が売れた実績だけしかわからなく、PDCAを回していく上での判断材料の収集ができないシステムだったのですが、W2 Unifiedは、いつ、どこにアクセスがあったのか、細かく確認できるのが良かったです。
また、ダッシュボードもすごい見やすいので一目で見たかった情報、必要な情報が確認できるのもとても良かったです。
ユーザーの行動が可視化できたので、この分析データを活用して今後は色んな施策に利活用出来ればと思っています。
二点目は、商品アップロード・修正の業務負荷が軽減できていることです。
元々のカートでは50万アイテムを掲載していてそのうち一部編集ができなかったのが、
編集したいカラムだけでアップロードできるようになったおかげで、以前の約80%の業務工数の削減に繋がっています。
ECサイトのデザイン制作についてこだわった点を教えてください。
先ほどのお話ししたマルチブランド機能を使って、
各ブランドごとのトップページから各ブランドごとにランキングであったりレコメンド商品をブランドに紐づけて構築した点です。
アイテム数が多いので、以前はお勧めしたいアイテムをトップページにまとめて出すしか方法がありませんでした。
お客様に見せられる商品の数が格段に増えましたし、
弊社が戦略的に見せたいカテゴリにアクセスしてもらえるようになったおかげで、数多くある商品のなかから欲しい商品を探しているお客様にピンポイントでおすすめ商品を表示させることができ、豊富な品揃えでありながらも最適な接客のできるサイトができとても満足しています。
W2 Unifiedで満足していることについて教えてください。
一番は管理画面の見やすさです。
他のカートシステムのデモサイトも見せていただいたのですが、その中でも御社が一番見やすかったです。
管理画面の各ページ右にある、『はてなのマーク』は個人的にもとても良く活用してます。
クリックするとサポートサイトに飛んで、回答が分かりやすく記載されていることや関連した記事が出てくるので、日々の運用の中で良く活用してます。
5. 蓄積するデータを活用して直近1年で売上1億を目指す
今後W2 Unifiedを活用して行いたい施策や弊社に期待することを教えてください。
以前のシステムでは会員の分析から、アクションまで一貫してできなかったので、
お客様の分析から、ターゲット選定をしっかり行い、ターゲットごとにメルマガ配信やクーポンの配布を行っていきたいと考えています。
今回アクセス数も問題なく分析できるようになったので、メルマガ送付後どれだけアクセスが増えるのかだったり、メルマガ経由の売上はどれだけあるのかといったPDCAを進めていきたいです。
W2には、自分たちがない知識の部分をご共有いただけたり色々一緒に売り上げを作っていけるような関係性でありたいと思ってます。
W2のサービスを通じて今後実現したいことがあれば教えてください。
分析できる機能が今までなかったので、PDCAをしっかり回していく仕組みの構築を行いたいと思います。
また、商品の掲載等でこれまでかかっていた工数が削減できていることもやはり大きいので、売上を作るための時間に回していく好循環を作れればと思っております。
そしてサイトデザインも大きく刷新しましたので、まずが直近1年で年間売上1億円以上は創り、これからさらにお客様から選ばれるサイト運営をしていきたいと思ってます。
OMO/オムニチャネル対応型総合ECプラットフォーム「W2 Unified」について
「W2 Unified」はフロント画面管理・バックオフィス管理・CRMマーケティング・CRMなどを標準搭載しているAll In OneのOMO/オムニチャネル対応型総合ECプラットフォームです。
業界NO.1のセキュリティで安定したECサイト運営を実現しつつ、セールやクーポンなどの販促からSNS投稿の連携など、最新のマーケティングを行うための機能を兼ね備えています。