「1日の最大売上が2倍になりました」。 アパレルブランドの1日売上数千万円以上を達成した成功要因とは?
株式会社アイジーエー
取材にご協力いただいた方
株式会社アイジーエー EC事業部マネージャー 田中 健太郎氏

目的/課題
商圏拡大を目的として、自社ECサイトを新規構築
サイトアクセス増加に伴うサイトがダウンが発生してしまう
導入効果
1日の最大売上が2倍に向上
売上が2年連続120%UP
アプリ連携による顧客利便性向上
Instagram(UGC)を活用した情報拡充とファン育成が可能に
1. axes femmeの歴史を解説

axes femmeは複数ブランドを持っている会社とは違って、1ブランドを運営している。
1ブランドのルーツに田中氏はこう語る
「もともとAXESというブランドを1988年にオープンし、北陸中心に展開していたのですが、そこから2002年にaxes femmeになったという経緯です。」
また、1ブランドである理由についてもこう語る。
「客層も変わり、ブランドの中にキッズ商品など、さまざまな商品が生まれていますが、axes femmeという1ブランドを掲げて、そこはぶらさずにやっています。axes femmeを突き詰めていくという会社の目標もあるので、そこがあるのも一つの理由ですね。」
店舗は現在、上は北海道から南は九州まで、全国80店舗展開しており、ECは公式オンラインショップのほかに、ZOZOTOWN, 楽天ファッション, ショップリスト, MAGASEEK(マガシーク)の計4ブランドに出店している。
また自社ECの立ち上げの経緯について、田中氏はこう振り返る。
「もともと店舗で知名度があったので、ECを始めていきなり売上が伸びました。そこでちゃんとしたカートシステムを導入しないといけないな、と社内で声が上がったので、w2さんのカートシステムを導入しました。それからもう10年以上は利用していると思います。」
2. コロナ禍での売上成長率120%達成の裏側

田中氏にコロナ禍での店舗とECサイトの売上状況を聞いた。
「店舗は、コロナ禍もあってここ2年は厳しい状況です。ただECサイトの売上は逆に伸びていて、2年連続120%UPの実績になります。ただ店舗からの流入が多くて、実店舗との連携ができているからこその数字だと思います。
またECサイトの売上施策について聞いてみたところ、田中氏はこう語った。
「うちは自社ECとモールを合わせた時、9割近くが自社ECの売上になります。他社さんってZOZOTOWNの比率が高いと思うのですが、自社ECが強いってのは他社と比較してかなりの強みなので、新規獲得のためにECモールに出店を広げています。」
自社EC比率50%を目指している企業が多いなか、axes femmeの自社EC比率は90%近くと驚異的な数字である。
3. 驚異の1日売上、数千万円を達成できた要因とは
ECの売上規模が伸びているなか、コアなファンが増加し、サイトへのアクセスが集中し、サーバーダウンすることがたまに起きていたため、axes femmeはAzureのサーバーを導入した。
そこで、導入した背景について田中氏はこう語る。
「自社ECの売上規模は年々伸び続けているので、サイトの利用者も比例して増えています。そのため、大きいイベントやセール、福袋の販売時には、アクセスが集中しすぎちゃって、サイトが止まってしまうことがありました。実際にお客様から、『1〜2時間ずっと待機していたけど結局買えなかった。』という声を結構もらっていました。」
また、Azureを実際に導入してみた所感についてこう語る。
「お客様からの厳しいご意見は結構減りました。今でもアクセスが集中しすぎると止まってしまうことがありますが、1〜2時間止まってしまうことは無くなりました。また、売上について言うと、導入前と比較すると2倍ほど売上も向上しました。今まではサイトが止まって買えなかったみたいな売り逃しが結構あったと思うんですが、それが改善されて、イベントやセールだと数千万円を超えるような1日の売上も出るようになりました。」
4. オムニチャネル戦略で目指す今後の展望と目標

今後の展望について田中氏はこう語る。
「やっぱりまずはECの売上を伸ばすことに注力していきたいです。ただ店舗からの流入が多くて、店舗でブランドを知ってもらい、ECで購入してもらうフローが多いです。なので、ECサイトの利便性を高めるために、今後も店舗とサイトをうまく連携していき、サイトのデザイン周りや、決済方法など柔軟に対応していきたいと思っています。」
「また、年齢層やタイプの違いにより様々な系統の服装を取り扱っているので、それが同じECサイトに入っていてごちゃごちゃしているのが現状です。そのため、うまく切り分けて今後も運営していきたいですね。」
最後に、田中氏はこう語る。
「ここ2年ECが伸びてきた分、サイトの利便性もまだまだなので、今までのお客さんや新しく知ってくれたお客様、みんなが使いやすいようなウェブサイトを作っていくことはやり続けないといけないと思っているので、今後もW2さんと一緒に頑張っていきたいです。今後ともよろしくお願いします。」