
- 今のECサイトでは運用やシステムなどに不満がある
- ECサイトをリニューアルして売上を伸ばしたい
このように既存のカートシステムに課題を抱える事業者は多いのではないでしょうか。
とはいえ、安易にリニューアルを進めてしまうと、せっかくコストをかけたのに売上に結びつかないという最悪の事態になりかねません。
そこで本記事では、
- リニューアルを検討するタイミング
- リニューアルの手順や流れ
- 実際に売上を伸ばした成功事例
などを紹介します。
なお、ECサイトをリニューアルして実際に成果を出すためには、押さえておくべきポイントがあります。その内容を「売上拡大を実現するリニューアルのポイント」にまとめました。
成功事例や失敗事例を交えながら分かりやすく解説しているので、リニューアルを検討している方はぜひ無料ダウンロードしてご一読ください。
ECサイトのリニューアルを検討するタイミング

ECサイトのリニューアルを検討するおすすめのタイミングは、売上拡大・業務効率化を図るうえで何らかの課題や支障が生じたときです。
例えば、以下のような課題を抱えているときは検討のタイミングといえます。
- 売上が落ちている、または売上が伸び悩んでいる
- 搭載機能やカスタマイズ性が乏しく、自由に施策が打てない
- システムの老朽化により、時代のニーズとマッチしなくなった
- セキュリテイ対策が十分でない
- ベンダー(サービス提供元)のサポート体制に不満がある
このような課題を放置してしまうと、
・日々の業務に余計な人的コストがかかる
・売上拡大の施策を十分に打てない
などのトラブルを引き起こし、機会損失につながってしまいます。
そうなる前に、早め早めにリニューアルについて検討するのがおすすめです。
この記事を読んでいる方限定に、
EC関連の売れるノウハウ資料プレゼント中‼
ECサイトのリニューアルの手順・流れ

それでは、実際にECサイトをリニューアルするときの手順や流れを紹介します。
基本的には、以下の8つのステップに沿って進めていくことが多いです。
①コンセプト定義
現状の課題を明確化し、リニューアルする目的や方向性を決定します。その際、リニューアル前後で成果が出ているかを計測できるように、目標もしっかり立てておきましょう。
②要件定義
目指す方向性やコンセプトが固まったら、それらを実現するために必要な機能やシステムなどの洗い出し・選定を行います。
③ECプラットフォーム選定
さまざまなカートシステムの中から、要件定義で定めた内容を叶えられる候補を複数ピックアップします。その後、相見積もりや比較をしたうえでどれを選ぶか決定します。
④決済種別の選定
決済種別の多さは、ユーザーの利便性に直結します。カートシステムによって導入している決済が異なるため、できるだけ多くの決済種別を導入できるところがおすすめです。
⑤サイトデザイン制作
要件やコンセプトに沿って、カートシステムの開発やデザインを進めていきます。自社のコンセプトやブランドイメージを表現したうえで、ユーザーにとっても利便性の高いサイトを目指しましょう。
⑥商品登録・諸設定
商品データや顧客データなどを移行したり、もろもろ必要な設定を進めて、新しいサイトの運用準備を行います。
⑦テスト注文
ユーザーと同じ導線をたどって注文を行い、管理画面に正常な受注データとして反映しているかどうかを確認します。また、各システムとの連携に問題がないかチェックします。
⑧オープン
テストが無事に完了したら、いよいよオープンです。既存のお客様が戸惑わないように、サイト内のお知らせやSNSでリニューアルを告知したり、リダイレクトを適切に設定するなどして対処しましょう。
ーーー
以上が、ECサイトをリニューアルするときの主な流れです。
より詳しい手順については、「【失敗しない】ECサイト構築の手順や立ち上げの方法まとめ」で紹介しています。
こちらもぜひ参考にしてください。
ECサイトのリニューアルにかかる費用感

リニューアルにかかる費用は、どのようにサイトを構築するかによって変わります。
そこで、それぞれの構築方法の特徴や費用感を表にまとめました。
ASP | オープンソース | パッケージ | フルスクラッチ | |
構築方法 | 構築に必要なシステムをレンタル | 無償ソースコードをカスタマイズ | パッケージをもとに独自開発 | ゼロから独自に自社開発 |
初期費用 | 低 | 低 | 中 | 高 |
月額費用 | 低〜中 | 低 | 中 | 高 |
構築スピード | 早 | 早 | 中 | 遅 |
カスタマイズ性 | 低 | 中 | 高 | 高 |
また、リニューアルの場合は新規での立ち上げとは異なり、「データ移行費」も考慮しなければいけません。
データ移行費とは、既存のECサイトで保持しているデータ(顧客情報など)の移行にかかる費用をいいます。
どのくらいの顧客情報があり、どこまで移行するかなどによって費用は増減します。
例えば顧客のカード情報も移行する場合、個人情報保護の観点から決済会社との協力も必要になるため、別途で費用がかかることもあります。
その場合はトータルで数百万円かかることもありますので、データ移行費としてどのくらいかかるかは見落とさないように注意しましょう。
ECサイトのリニューアルでIT導入補助金が利用可!

ECサイトのリニューアルを検討するうえで、費用面がネックとなることは多いと思います。
ですが、ECサイトのリニューアルは
- 事業再構築補助金
- IT導入補助金
といった補助金制度の対象になります。
申請が通れば多額の補助金を受け取ることができるので、ぜひ利用を検討してはいかがでしょうか。
以下にそれぞれの補助金の概要を簡単にまとめたので、興味がある方はぜひ確認してみてください。
事業再構築補助金とは
【概要】
「事業再構築補助金」とは、経済社会の変化に対応するために、ビジネスの再構築を支援する補助金のこと。
【対象】
「2020年10月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高」が、「2019年または2020年1〜3月の同3ヶ月の合計売上高」より10%以上減少している中小・中堅企業
【補助限度額】
・中小企業の通常枠:6,000万円(2/3補助)
・中堅企業の通常枠:8,000万円(1/2補助、4,000万円超えの場合は1/3補助)
IT導入補助金とは
【概要】
「IT導入補助金」とは、中小企業・小規模事業者がITツール(ソフトウェア・サービスなど)を導入する際に、その経費を国が一部負担する制度のこと。
【対象】
1.中小企業、または小規模事業者であること。大企業は不可(親会社が大企業である場合、「みなし大企業」として対象外)
2.申請時点において、日本国で登録されている個人または法人であり、日本国内で事業を行っていること。
【補助限度額】
C-1類型:30万円~300万円未満
C-2類型:300万円~450万円以下
ECサイトのリニューアルで失敗を防ぐポイント

ECサイトのリニューアルにおいて、失敗を防ぐポイントを厳選して3つ紹介します。
- リニューアルの目的や課題を明確にする
- 社内で要件の合意を得ておく
- リニューアルの事前周知を徹底する
一つずつ見ていきましょう。
①リニューアルの目的や課題を明確にする
リニューアルをする目的や課題が明確でないと、その後の方針や判断基準が全てブレてしまいます。
結果、「リニューアルしたものの成果がなかなか出ない」という最悪の事態になりかねません。
そのため、リニューアルをすることでどのような成果を得たいかを、スタート時点で必ず決めておきましょう。
また、数値目標として具体的に落とし込みができていれば、ゴールに至るまでの道のりがよりクリアになるうえに、ベンダーとの認識のズレも防ぎやすくなります。
②社内で要件の合意を得ておく
リニューアルの詳細が決まったら、現場スタッフを含め社内のメンバーの合意を得ておきましょう。
後になって認識のズレや要件の追加が起きてしまうと、確認作業でタイムロスが発生し、結果的にECサイトのオープン日が数ヶ月単位で遅れしまうこともあります。
このようなトラブルを防ぐために、関わりのあるメンバーにはあらかじめ了承を得ておくことが大切です。
③リニューアルの事前周知を徹底する
リニューアルの事前周知が甘いと、今の売上よりもマイナスになってしまうおそれがあります。
なぜなら、リニューアル後は新サイトに再度ログインしてもらう必要があり、そのちょっとした手間が既存会員の離脱につながりかねないからです。
また、新しいサイトのデザインを見て戸惑う会員も出てきてしまいます。
新サイトへの移行がスムーズに進めように、リニューアル前の告知を徹底したり、「会員ログインキャンペーン」を打ち出したりして、会員の離脱を防ぎましょう。
ECサイトのリニューアルで課題を解決した成功事例

それでは実際に、ECサイトをリニューアルして課題を解決した成功事例を見てみましょう。
株式会社加賀麩不室屋は、加賀麩の販売として「加賀麩不室屋 オンラインショップ」を運営しています。
もともとは電話注文が多い時期から早期にECサイトを導入していました。
しかし、スマホが普及するにつれてシステムが対応できなくなったり、オンラインとオフラインでデータ管理が別々になったりするなどの課題が出てきました。
そこで、オンラインとオフラインを一元管理できるシステムに乗り換えることに。
その結果、導入前と比べて「作業効率が格段に変わった」と現場スタッフから声があがったり、流行り病によるオンライン受注の急増にも対応できたりと、業務の大幅な改善に成功しました。
このように、ECサイトをリニューアルすることで成果を上げた事例は他にも多くあります。
実際、弊社w2ソリューションが提供するカートシステムの導入企業は、業務効率化や平均売上成長率354%を達成しています。
詳しくは「w2ソリューション導入事例」にまとめているので、ぜひ無料ダウンロードしてご一読ください。
まとめ:ECサイトをリニューアルして売上拡大を目指そう
改めて、本記事のポイントをまとめます。
- リニューアルのタイミングは、売上拡大や業務効率化を十分に実現できないとき
- リニューアルの手順は立ち上げと大きく変わらないが、データ移行の進め方に注意
- リニューアルで失敗しないためには「目的と課題の明確化」が非常に大切
ECサイトをリニューアルするには、多くのコストや手間がかかります。
そのため、ずるずると検討が先送りになってしまい、なかなか進まないこともあるかもしれません。しかし、そうしている間にも貴重な機会は失われてしまいます。
将来的にリニューアルを実施するのであれば、早めに検討した方が成果が出るのもより早くなります。
ぜひ本記事を参考に、リニューアルを進めてみてください。
なお、「売上拡大を実現するリニューアルのポイント」では、よくある失敗と成功事例を交えながら成果を出すためのヒントを紹介しています。
これからリニューアルを検討している方は、ぜひ無料ダウンロードして参考にしてみてください。