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ZOZO、AIエージェント時代を見据えECを「提案の場」へ——「検索」から「推奨」へ購買体験を変革
2026.05.30
戦略・マーケティング

ZOZO、AIエージェント時代を見据えECを「提案の場」へ——「検索」から「推奨」へ購買体験を変革

「検索から提案へ」AIエージェントが変える購買のカタチ

ZOZOは中期経営計画において、AIエージェントの普及によりユーザーの購買行動が大きく変化するという見通しを示した。

従来の「検索して情報を収集し、リンクをクリックして購入する」プロセスから、「ニーズを伝えて推奨を受け、そのまま即購入する」流れに置き換わる可能性があると分析している。

この変化を見据え、同社は汎用的な検索の最適化を追うのではなく、ファッションに特化したAIを磨き上げる戦略をとる。ユーザーがファッションについて最初に相談し、「提案を受ける場」へと進化することが狙いだ。そのカギとして、同社が蓄積してきた流行や情緒的な商品データ、購買に近い顧客データなどの独自データを活用し、「ファッション特化AIエージェント」のチャンスを掴みにいく方針である。

従来のEC行動(検索・比較・購入)と、ZOZO AIエージェント時代(曖昧なニーズ伝達・AIによる文脈理解と最適推奨・即購入)のフロー比較。ユーザーにとって「最初に相談し、提案を受ける場」が次世代ECの生存条件となる、と記述されている。

編集部コメント

AIエージェントが「私に似合う服を探して」という曖昧なニーズに応えるようになれば、ユーザーはわざわざ大量の検索結果から商品を探す必要がなくなります。ZOZOが「検索されなくなる」リスクを逆手に取り、いち早く「相談相手」としてのポジションを確立しようとする姿勢は、今後のEC業界全体において注目されるでしょう!

「対話型AI」で服選びをサポート、WEARのデータで精度向上

具体的な取り組みとして、ZOZOは「ChatGPT」アプリ上での「WEAR」コーディネート提案や、LINE公式アカウント「ZOZOの似合うコーデAIラボくん」を通じた対話による服選び支援を展開している。

スマートフォンのチャット画面を模した3つのパネル。ZOZOTOWNのキャラクター「似ラボくん」が会話を通じてユーザーに最適なファッションコーディネートを提案する「ZOZO AIエージェント」のインターフェース例。

さらに、コーディネートアプリ「WEAR」ではAIに「似合う」を学習させるデータの整備を進めている。「好みのジャンル」や「体型の悩み」に加え、新たに「味付け」や「与える印象」といった要素を搭載した。これにより、ファッション特有の細やかな感性をAIに学習させ、より個人の好みに寄り添った高精度な提案につなげる狙いだ。

編集部コメント

「色の合わせ」や「与える印象」といった、言語化しにくいファッションの感覚的要素をAIに学習させている点が非常にユニークです。汎用AIには難しい「ファッションに特化したAI」だからこそ提供できる価値であり、これが実現すれば、実店舗のカリスマ店員を超えるようなパーソナルスタイリストが誰のスマホにも宿る時代が来るかもしれませんね!

“買った後”も支援する「着回しAI」と社内のAI推進体制

ZOZOのAI活用は「購入前」の提案だけにとどまらない。購入後のアイテム活用を見据えた「アイテム着回しAI」も実装しており、利用者の翌月再訪問率が1.1倍に向上するといった初期成果も出ているという。

この機能は、ユーザーの購入履歴やお気に入り情報、独自のコーディネートTipsなどを掛け合わせることで、購入後も継続的なスタイリング支援を実現している。

「翌月再訪問率 1.1倍」という見出しが上部に大きく配置された図解。「お気に入り登録商品」「購入済みアイテム」「個人の好み」というデータが「アイテム着回しAI」に入力され、「毎日のスタイリング支援」へつながるフローを示す。

さらに、AI活用をサービスへの実装に留めず、社内の基盤整備も進めている。独自指標である「All ZOZO AI Readiness Score(AZARS)」を導入し、主観的になりがちなAI活用度を全社共通の基準で可視化・評価することで、一部の部署だけでなく組織全体の競争力として底上げを図っていく。

編集部コメント

「買った服をどう着回すか」は多くの消費者が抱える悩みであり、ここをAIでフォローすることで「ZOZOを使い続ける理由」が強化されます。「売って終わり」ではなく「買った後も寄り添う」体験は、LTV(顧客生涯価値)向上の強力な武器になります。また、社内指標「AZARS」の導入からは、AIを単なるツールではなく企業文化として根付かせようとする本気度が伺えます!


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