OpenAI、「ChatGPT」に新機能「Shopping Research」を追加。検索から決済まで完結するエージェントコマースへ
OpenAIが「Shopping Research」機能を全プランで提供開始
OpenAIは2025年12月11日、対話型生成AI「ChatGPT」において、ユーザーの購入検討を強力に支援する新機能「Shopping Research(ショッピングリサーチ)」の提供を開始した。
この機能は、ユーザーがショッピング関連の情報を入力したとAIが判断した場合に自動的に表示されるほか、アプリのメニューからも直接利用可能となっている。モバイルアプリおよびWebサイトですでに実装されており、無料版の「ChatGPT Free」から最上位の「ChatGPT Pro」まで、すべてのプランのユーザーに開放されている。
パーソナライズされた買い物エージェント機能
「Shopping Research」は、単なる商品検索エンジンではない。ユーザーの過去の履歴や行動、追加質問による対話を通じて、個々のユーザーに最適化されたショッピングガイドを提供する。
具体的には、以下の3つの主要機能が提供される。
- ギフトレコメンド機能:贈る相手の特徴(趣味や嗜好)に基づき、最適な商品をAIが選定して提案する。
- お得情報の案内:検討中の商品に関するセール情報や、利用可能な割引コードを提示する。
- 詳細比較:画像やテキストを用い、商品のスペックや特徴を詳細に比較する。

これらの機能により、AIが情報の収集から比較検討までを代行し、ユーザーの購買プロセスを大幅に短縮することを目指している。
GPT-5 miniモデルを採用し、検索モードを上回る精度を実現
精度の高い商品提案を実現するカギは、独自に調整された最新モデル「GPT-5 mini」にある。
このモデルは、高度な推論機能を持つ「GPT-5-Thinking-mini」の軽量版に追加学習を施して構築されており、OpenAIの自社テストでは回答の正確性が64%を記録した。これは、汎用的な「GPT-5-Thinking」モードの56%や、Web検索機能「ChatGPT Search」の37%を大きく上回る数値だ。価格、色、素材などの条件を考慮し、ユーザーの期待にどれだけ合致した商品を提示できるかという点において、特化型モデルが圧倒的なパフォーマンスを発揮している。

StripeやWalmartと連携し、チャット内で決済まで完結
本機能は、チャット画面から直接商品を購入できる「Instant Checkout」機能と深く連携している。
この仕組みは、決済大手会社Stripeと共同開発した「Agentic Commerce Protocol」によって稼働しており、Walmart、Target、Etsyといった大手小売会社が導入や提携を発表している。特にTargetは「ChatGPT」内で動作する専用アプリを開発しており、ユーザーは会話の流れを断ち切ることなく、商品の選定から決済までをシームレスに完結させることが可能となる。

今回の発表は、ユーザーが自ら商品を検索する従来のスタイルから、AIが代理で選定・提案を行う「エージェントコマース」への本格的な転換を示している。特定のプラットフォームに依存せずとも、自社ECサイトの商品データがAIに適切に読み込まれ、スムーズな決済へつながる環境を整えられるかが、今後の競争力を左右する鍵となるだろう。
(参考・関連記事)OpenAI、「ChatGPT」にショッピングリサーチ機能を追加。高精度な回答を実現する最新パーソナライズとは?
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